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【eJudo's EYE】日本代表選手採点表/グランドスラム・アブダビ2021

(2021年12月2日)

※ eJudoメルマガ版12月2日掲載記事より転載・編集しています。
【eJudo's EYE】日本代表選手採点表/グランドスラム・アブダビ2021
文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

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決勝を戦う田中志歩

52kg級 中内柚里(JR東日本) 4.5
成績:1回戦敗退


強豪ジェフェン・プリモに敗退。試合内容自体は悪くなかった。受け身で入った序盤は出遅れて「指導2」を失ったものの徐々にやり方を見出し、場外の「指導」を奪い、腰技で崩して流れを掴みかけ、視界はむしろ良好。しかしここでプリモの急加速についていけず小外掛「技有」を失って状況暗転。これまで崩し技に使っていた同側の袖を抑える「ケンカ四つクロス」の組み手から一転抱き着かれて対応が遅れてしまった。プリモくらいの強者であれば、少々の巧さは塗りつぶしてしまう。引き出しは持っていてきちんと開ける戦術眼も持っていたが、まだまだ強さ自体を上げなければいけない、という評になる。

70kg級 田中志歩(JR東日本) 5.0
成績:2位


決勝で大幅減点。ジョヴァンナ・スコッチマッロを相手にどうやって勝つかゴールを定められぬままあちらを突き、こちらを突いてと小出しに攻めを繰り出すことで実力が下の相手に考える時間を与えてしまい、8分以上を戦った末に逆転の小内刈「技有」に沈んだ。戦略性の薄さは勝ったイーファ・コーグラン戦とマリー=イヴ・ガイ戦も実は同じで、決勝点はいずれも相手のミスを突いたもの。勿論鋭い勝負勘、強さ自体は好評価。シチュエーションごとの方法論は確かなものを持っているのだが、詰め将棋の大戦略がない。強さ自体は十分だが、これでは安定して結果を残すことは難しい。実はこれは田中に限ったことではなく、海外のコーチたちはもはや日本の女子の2番手・3番手以降について「全員強いが、試合の組み立てが上手くない」と括っているのではないか。業界全体で考えるべき大きな課題である。

※ eJudoメルマガ版12月2日掲載記事より転載・編集しています。

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