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【レポート】福田大悟悲願の日本一、決勝で市川龍之介に高校時代のリベンジ果たす/2021年度全日本学生柔道体重別選手権大会男子60kg級レポート

(2021年12月1日)

※ eJudoメルマガ版12月1日掲載記事より転載・編集しています。
福田大悟悲願の日本一、決勝で市川龍之介に高校時代のリベンジ果たす
2021年度全日本学生柔道体重別選手権大会(男子40回)60kg級レポート
日時:2021(令和3)年11月25日
会場:千葉ポートアリーナ(千葉市)

取材・文:小林大悟/eJudo編集部

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準決勝、福田大悟が中村太樹から小内刈「技有」

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準決勝、市川龍之介が山本蒼良から釣腰「技有」

【決勝まで】

福田大悟(鹿屋体育大)と市川龍之介(東海大)。高校時代から現4年生代のこの階級を牽引してきた強者ふたりが、順当に決勝に進んだ。

2回戦から登場した福田、初戦は江口龍飛(東洋大)に背負投「技有」優勢で勝利。続いて3回戦で吉田泰生(山梨学院大)にGS4分41秒「指導3」、準々決勝も半田颯(桐蔭横浜大)にGS3分51秒「指導3」と決着までに時間は掛かってしまったものの、いずれも一方的に相手に「指導」3つを押し付けるワンサイドゲームでベスト4入りを決める。準決勝の相手は東京学生王者、この日もここまで4試合すべて一本勝ちと好調の中村太樹(国士舘大)。やや中村優位の競り合いで終盤まで進むが、残り時間8秒に福田が正面から掛け倒す小内刈で「技有」を獲得。このポイントで決勝進出を果たした。

一方の市川は1回戦で高橋昇平(東北福祉大)に1分30秒の大外刈「一本」、2回戦で牧一徹(徳山大)に僅か2分18秒の「指導3」、ここからは3回戦で平田匠(順天堂大)にGS2分57秒払腰「一本」、勝負どころと目された準々決勝も関本賢太(明治大)に3分45秒払腰「一本」と次々豪快な投げを決める抜群の勝ち上がり。準決勝でも山本蒼良(国際武道大)からこれも豪快な釣腰「技有」を得て、決勝に駒を進めることとなった。

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福田大悟が市川龍之介から肩車「技有」

【決勝】
福田大悟(鹿屋体育大)○優勢[技有・肩車]△市川龍之介(東海大)


福田、市川ともに右組みの相四つ。リーチに勝る市川は上から奥を叩いて腰技、あるいは潰しての寝技を狙う。福田も自ら飛びつくように奥を叩く強気の組み手で応じるが、地力は市川が上の模様。釣り手で背中深くを持たれると隅返で引き込み、いったん自ら展開を切る。1分20秒には相手の「両襟奥」の形を嫌って隅返で引き込んだ福田に、偽装攻撃の「指導」。以降福田が組み合っての攻防に応じるようになり、互いに背中の深い位置を求めての駆け引きが続く。2分6秒、福田が準決勝で決めた「掛け倒す」右小内刈で市川を大きく崩すも、引き手が離れてしまい決めきれず。試合は再び組み手の攻防にステージを戻す。2分32秒、福田は釣り手で深い位置を得ると、一瞬間を置いて肩車に潜り込む。懐深く侵入すると、相手の股中に入った引き手が相手の下半身に作用しないよう、しかしその肘が外れて相手が逃れることのないよう絶妙にコントロール。時計回りに押し込んで「技有」を得る。ビハインドを負った市川は自らに分がある密着勝負に持ち込もうと主審の「始め」の宣告の度に勢い良く飛び出して寄るが、まだ「指導1」を失ったのみの福田は巴投に左一本背負投とそのまま寝技に繋がる技で展開を切って「際」を作らせない。残り時間が少なく、市川は相手が伏せても得意の寝勝負を選択することが出来ず。残り9秒に肩車で伏せた福田に偽装攻撃の「指導2」が追加されたのみで試合は終了となる。福田見事学生日本一の座に到達。高校3年時の高校選手権、インターハイといずれも決勝で敗れた相手に、同じ全国大会決勝の舞台で見事リベンジを果たした。福田は2016年の全日本カデ体重別選手権55kg級で優勝して以来、久々の全国タイトル獲得。

優勝者のコメント、成績上位者、準々決勝以降の結果は下記。

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60kg級優勝の福田大悟(左)、2位の市川龍之介。

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決勝の肩車「技有」(別角度)

【成績上位者】
(エントリー50名)
優 勝:福田大悟(鹿屋体育大)
準優勝:市川龍之介(東海大)
第三位:中村太樹(国士舘大)、山本蒼良(国際武道大)

福田大悟選手のコメント
「高校から2位3位が多くて、決勝の相手がその時に負けた相手だったので嬉しかったです。試合では特に変わったことはしていません。最後まで攻めきれる体、体幹の強さ、自分の出したいものを粘り強く出すことが出来ました。全部きつい試合でしたが、以前は『一つ一つ勝って優勝を目指す』だった考え方が、4年生になって『優勝のために一つ一つ勝つ』と変わったことが良かったと思います。そういう考え方の中で、九州地区大会で周りに『勝って当たり前』と言われる中で優勝出来たことが自信になりました。今後の目標はまず講道館杯で優勝すること。そして今年負けてしまった選抜体重別でやり返したいです。そして次は世界。地方の大学からでも日本一になれたので、今度は世界一になれることを証明したい。」
【準々決勝】
中村太樹○合技[背負投・背負投](3:57)△中内快
福田大悟○GS反則[指導3](GS3:51)△半田颯
山本蒼良○GS大外返(GS2:43)△古志侑樹
市川龍之介○払腰(3:45)△関本賢太

【準決勝】
福田大悟○優勢[技有・小内刈]△中村太樹
市川龍之介○優勢[技有・釣腰]△山本蒼良

【決勝】
福田大悟○優勢[技有・肩車]△市川龍之介

※ eJudoメルマガ版12月1日掲載記事より転載・編集しています。

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