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【速報レポート】大吉賢が日本勢唯一の表彰台、オルジョフ破って準優勝果たす/グランドスラム・バクー2021第2日男子

(2021年11月7日)

※ eJudoメルマガ版11月5日掲載記事より転載・編集しています。
大吉賢が日本勢唯一の表彰台、オルジョフ破って準優勝果たす
グランドスラム・バクー2021第2日男子速報レポート(73kg級、81kg級)
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2回戦、大吉賢がルスタン・オルジョフから右小内刈で2つ目の「技有」。

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準々決勝、大吉ははアユブ・ハジャリエフの右背負投を引き起こして抱え、大きく捩じって浮落「技有」。

アゼルバイジャンで行われているグランドスラム・バクー大会は6日、現地のヘイダル・アリエフ・スポーツアリーナで第2日目の男女各2階級ずつの競技が行われた。

日本勢男子は73kg級と81kg級に計4人を送り込み、73kg級の大吉賢(了徳寺大職)が準優勝。81kg級の友清光(日本製鉄)は7位、73kg級の塚本綾(日本体育大4年)と81kg級の賀持喜道(日本大3年)は2回戦敗退に終わった。

これがワールドツアーデビュー戦となる大吉は初戦でオドゲレル・ウランバヤル(モンゴル)の手数攻撃に手を焼いて「指導2」を失ったが、GS延長戦に訪れた寝技のワンチャンスを逃さず肩固「一本」でクリア。これで波に乗ると以降は本来のスケール大きい柔道を展開、2回戦ではなんと世界大会で銀メダル3度の地元の英雄ルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)に一本勝ち。巴投で「技有」先取、2度目の巴投を今度は引き起こされて落とされ「技有」を失ったが、「やぐら投げ」から右小内刈に繋いで2つ目の「技有」奪取で勝ち越し。2分18秒合技「一本」でジャイアントキリングを成し遂げた。準々決勝はアユブ・ハジャリエフ(ロシア)を豪快な浮落「技有」にこれも力感溢れる左内股「技有」と2度投げて合技「一本」で快勝、準決勝はルーカス・フェンネコルド(ドイツ)を左跳腰「一本」で一蹴して決勝まで進んだ。

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決勝、マフマドベク・マフマドベコフが組み手不十分なまま技を積み、大吉から「指導3」まで奪う。

しかし迎えたマフマドベク・マフマドベコフ(ロシア)との決勝は序盤快調も、相手が片手技と変則組み手からの手数攻撃に舵を切ると打開策を見出せず沈黙。GS延長戦40秒3つ目の「指導」を失って惜しくも優勝は逃すこととなった。

こちらもツアー初参戦の大学4年生・塚本は入賞に手が届かず。1回戦は地元選手ルファット・ママドフ(アゼルバイジャン)を鮮やかな出足払「技有」で下したが、続く2回戦で東京五輪銅メダリストの第1シード選手ツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)に苦杯。組み手争いと足技の蹴り崩しでじわじわ差を付けられ、3分44秒「指導3」の反則で屈した。ツェンドオチル・ツォグトバータルはこの日一貫して動きが重かったが、この試合も含めて組み手と体の強さを生かした「指導」奪取型に戦型を全振り。コンディション不良を割り切った省エネモードのまましっかり3位を確保して、地力の高さを見せつけた。

大吉に勝ったマフマドベコフは今年5月のグランドスラム・カザンに続くキャリア2度目のワールドツアー大会制覇。準々決勝でヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)をGS延長戦の腰車「技有」、準決勝でツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)を隅返と釣込腰の合技「一本」と、優勝候補を次々、それも投げて撃破。決勝ではオルジョフに勝った大吉をも退けて、表彰台の真ん中に登るにふさわしい出来だった。

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2回戦、友清光がニコン・ザボロスチュクを残身完璧な左袖釣込腰で投げつける。

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敗者復活戦、友清は巴投で2つ目の「技有」失陥。最終結果は7位だった。

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1回戦、賀持喜道が内股「技有」でツアー初勝利。次戦で敗れ入賞はならなかった。

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決勝、ヴェダット・アルバイラクが豪快な釣込腰「一本」

81kg級の友清は1回戦で新顔のフシュヴァヒト・イディエフ(タジキスタン)を相手に、3分53秒片襟の右背負投「一本」で勝利。長身選手を完封したこの試合同様以後も姿勢良く、嫌い過ぎずに組み手を作って丁寧に攻める良い柔道を展開し、2回戦はニコン・ザボロスチュク(モルドバ)を残身完璧な左袖釣込腰で投げつけ「技有」を得て勝利。しかし準々決勝は2回戦で第1シードのシャミル・ボルチャシヴィリ(オーストリア)に一本勝ちしている地元選手ハシル・ジャファロフ(アゼルバイジャン)を相手に「寝→立ち」の際で不用意に背中に食いついてしまい、ここを引き落とされて思わぬ横四方固「技有」失陥。焦って追いかけたところを組み手と逆(左)の袖釣込腰様の動きで刈り込まれ、左大外車「技有」も失って一本負けとなってしまった。敗者復活戦はドリン・ゴトノアガ(モルドバ)を大外巻込で投げつけ「一本」を得たかと思われたがこれを取り消されると、またもや組み手と逆の技を食って左腰車「技有」失陥。さらに巴投「技有」も失って万事休した。

大学2年生の賀持はハクナザル・ナザロフ(タジキスタン)を相手に得意の左内股を決め、GS延長戦「技有」を得てワールドツアー初勝利。しかし続く2回戦は地元エルジャン・ハジエフ(アゼルバイジャン)に隅返を食らって「技有」失陥。これを取り返せず予選ラウンド敗退に終わった。組み手も技の質も良くあわやという投げを幾度も見せたが、いまひとつ地力が足りない印象だった。

優勝は第2シードのヴェダット・アルバイラク(トルコ)。準々決勝は賀持に勝ったハジエフを内股「技有」の優勢、準決勝はフランソア・グーティエ=ドラパウ(カナダ)を小外掛「一本」に仕留めて順当に決勝進出。決勝は混戦を勝ち抜いたドミニク・ドルゼタ(クロアチア)をケンカ四つの腰の差し合いから釣り手の四指で後襟を掴んだ右釣込腰を一撃。僅か15秒、豪快極まりないこの技で「一本」を得て勝利を決めた。

各階級の入賞者と準々決勝以降の結果は下記。全試合の結果は「男子全試合結果」ページ、日本代表選手全試合の戦評は速報ページをそれぞれ参照のこと。

■ 73kg級
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73kg級メダリスト。左から2位の大吉賢、優勝のマフマドベク・マフマドベコフ、3位のヒダヤット・ヘイダロフとツェンドオチル・ツォグトバータル。

(エントリー23名)

【入賞者】
1.MAKHMADBEKOV, Makhmadbek (RUS)
2.OYOSHI, Ken (JPN)
3.HEYDAROV, Hidayat (AZE)
3.TSEND-OCHIR, Tsogtbaatar (MGL)
5.VENNEKOLD, Lukas (GER)
5.KHAZHALIEV, Ayub (RUS)
7.TURDUBAEV, Ertur (KGZ)
7.SARAKHONOV, Muhammadrahim (TJK)

【成績上位者】
優 勝:マフマドベク・マフマドベコフ(ロシア)
準優勝:大吉賢(日本)
第三位:ヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)、ツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)

【準々決勝】
ツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)○合技[隅落・縦四方固](1:46)△エルツル・ツルデュバエフ(キルギスタン)
マフマドベク・マフマドベコフ(ロシア)○GS技有・腰車(GS2:01)△ヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)
ルーカス・フェンネコルド(ドイツ)○後袈裟固(1:45)△ムハマドラヒム・サラホノフ(タジキスタン)
大吉賢○合技[浮落・内股](2:25)△アユブ・ハジャリエフ(ロシア)

【敗者復活戦】
ヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)○横四方固(2:09)△エルツル・ツルデュバエフ(キルギスタン)
アユブ・ハジャリエフ(ロシア)○腕挫十字固(1:47)△ムハマドラヒム・サラホノフ(タジキスタン)

【準決勝】
マフマドベク・マフマドベコフ(ロシア)○合技[隅返・釣込腰](3:31)△ツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)
大吉賢○跳腰(1:42)△ルーカス・フェンネコルド(ドイツ)

【3位決定戦】
ヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)○GS横四方固(GS2:26)△ルーカス・フェンネコルド(ドイツ)
ツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)○GS反則[指導3](GS0:23)△アユブ・ハジャリエフ(ロシア)

【決勝】
マフマドベク・マフマドベコフ(ロシア)○GS反則[指導3](GS1:41)△大吉賢

【日本代表選手勝ち上がり】

大吉賢(了徳寺大職)
成績:2位


【1回戦】
大吉賢○GS肩固(GS1:05)△オドゲレル・ウランバヤル(モンゴル)

【2回戦】
大吉賢○合技[巴投・小内刈](2:18)△ルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)

【準々決勝】
大吉賢○合技[浮落・内股](2:25)△アユブ・ハジャリエフ(ロシア)

【準決勝】
大吉賢○跳腰(1:42)△ルーカス・フェンネコルド(ドイツ)

【決勝】
大吉賢△GS反則[指導3](GS1:41)○マフマドベク・マフマドベコフ(ロシア)

塚本綾(日本体育大4年)
成績:2回戦敗退


【1回戦】
塚本綾○優勢[技有・出足払]△ルファット・ママドフ(アゼルバイジャン)

【2回戦】
塚本綾△反則[指導3](3:44)○ツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)

■ 81kg級
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81kg級メダリスト。左から2位のドミニク・ドルゼタ、優勝のヴェダット・アルバイラク、第3位のフランソア・グーティエ=ドラパウとエルジャン・ハジエフ。

(エントリー24名)

【入賞者】
1.ALBAYRAK, Vedat (TUR)
2.DRUZETA, Dominik (CRO)
3.GAUTHIER DRAPEAU, Francois (CAN)
3.HAJIYEV, Eljan (AZE)
5.GOTONOAGA, Dorin (MDA)
5.JAFAROV, Hasil (AZE)
7.TOMOKIYO, Hikaru (JPN)
7.UNGVARI, Attila (HUN)

【成績上位者】
優 勝:ヴェダット・アルバイラク(トルコ)
準優勝:ドミニク・ドルゼタ(クロアチア)
第三位:フランソア・グーティエ=ドラパウ(カナダ)、エルジャン・ハジエフ(アゼルバイジャン)
【準々決勝】
ハシル・ジャファロフ(アゼルバイジャン)○合技[横四方固・大外車](1:20)△友清光
ドミニク・ドルゼタ(クロアチア)○優勢[技有・移腰]△ドリン・ゴトノアガ(モルドバ)
ヴェダット・アルバイラク(トルコ)○優勢[技有・内股]△エルジャン・ハジエフ(アゼルバイジャン)
フランソア・グーティエ=ドラパウ(カナダ)○GS技有・隅落(GS0:16)△ウングヴァリ ・アッティラ(ハンガリー)

【敗者復活戦】
ドリン・ゴトノアガ(モルドバ)○合技[腰車・巴投](3:25)△友清光
エルジャン・ハジエフ(アゼルバイジャン)○GS払巻込(GS2:25)△ウングヴァリ ・アッティラ(ハンガリー)

【準決勝】
ドミニク・ドルゼタ(クロアチア)○合技[大内刈・横四方固](2:55)△ハシル・ジャファロフ(アゼルバイジャン)
ヴェダット・アルバイラク(トルコ)○GS小外掛(GS0:36)△フランソア・グーティエ=ドラパウ(カナダ)

【3位決定戦】
フランソア・グーティエ=ドラパウ(カナダ)○優勢[技有・外巻込]△ドリン・ゴトノアガ(モルドバ)
エルジャン・ハジエフ(アゼルバイジャン)○優勢[技有・隅返]△ハシル・ジャファロフ(アゼルバイジャン)

【決勝】
ヴェダット・アルバイラク(トルコ)○釣込腰(0:15)△ドミニク・ドルゼタ(クロアチア)

【日本代表選手勝ち上がり】

友清光(日本製鉄)
成績:7位


【1回戦】
友清光○背負投(3:53)△フシュヴァヒト・イディエフ(タジキスタン)

【2回戦】
友清光○優勢[技有・袖釣込腰]△ニコン・ザボロスチュク(モルドバ)

【準々決勝】
友清光△合技[横四方固・大外車](1:20)○ハシル・ジャファロフ(アゼルバイジャン)

【敗者復活戦】
友清光△合技[腰車・巴投](3:25)○ドリン・ゴトノアガ(モルドバ)

賀持喜道(日本大3年)
成績:2回戦敗退


【1回戦】
賀持喜道○GS技有・内股(GS1:14)△ハクナザル・ナザロフ(タジキスタン)

【2回戦】
賀持喜道△優勢[技有・隅返]○エルジャン・ハジエフ(アゼルバイジャン)

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