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【速報レポート】玉置桃と立川莉奈が優勝、階級戻したクラスニキは意外な2敗で表彰台逃す/グランドスラム・バクー2021第1日女子

(2021年11月6日)

※ eJudoメルマガ版11月6日掲載記事より転載・編集しています。
玉置桃と立川莉奈が優勝、階級戻したクラスニキは意外な2敗で表彰台逃す
グランドスラム・バクー2021第1日女子速報レポート(48kg級、52kg級、57kg級)
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決勝を戦う玉置桃

5日に現地のヘイダル・アリエフ・スポーツアリーナで開幕したグランドスラム・バクー大会、初日の女子は48kg級、52kg級、57kg級の競技が行われ、日本選手は48kg級の立川莉奈(福岡県警察)と57kg級の玉置桃(三井住友海上)が優勝を飾った。48kg級はエントリー11名、57kg級は10名でともに強豪選手との対戦もなかったが、勝つしかない大会でしっかり結果を残した形となった。

52kg級の坪根菜々子(福岡大4年)と57kg級の柴田理帆(JR東日本)は1回戦敗退だった。

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48kg級決勝、組み勝った立川莉奈がカタリナ・タンツェルを圧する。

48kg級の立川は1回戦で国際戦線ではほぼ無名のナタリー・コレイン(ドイツ)に圧を受けて頭を下げられる苦しい出だし。しかししぶとく戦い続けて展開を取り戻し、最後は相手を場外に押し出してGS延長戦1分23秒「指導3」で勝利。この日もっとも難しい試合と思われたサビーナ・ギリアゾワ(ロシア)との準々決勝も奥襟圧力に苦しみ開始1分で「指導2」まで失うもしぶとく盛り返し、残り31秒で相手の大外刈の起こりを隅落で返しに掛かると、眼前に残った相手の腕を後ろ手に制しながら (※反則裁定はなかった)押し込んで「技有」を奪って優勢勝ち。準決勝はシャファグ・ハミドワ(アゼルバイジャン)の右背負投を潰すと、寝技の出来ない相手の腕を極めて押し込み、極めながら後袈裟固に抑え込んで「参った」を引き出す。決勝はランキング59位のカタリナ・タンツェル(オーストリア)に前技フェイントの隅返一撃、相手の対応に応じて横掛となったこの技で「一本」を奪って優勝を決めた。25歳の立川は52kg級時代も合わせて、これが初のワールドツアー大会制覇。3位にはシラ・リショニー(イスラエル)と、3位決定戦でガンバータル・ナランツェツェグ(モンゴル)を「指導3」で破ったダリア・ピチュカレワ(ロシア)が入賞した。

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57kg級決勝、玉置がムンフツェデフ・イチンホルローの「モラエイ」を潰して抑え込みに繋ぐ。

57kg級の玉置は常の通り、厳しい組み手と先手攻撃で展開を作り続けてしっかり優勝。初戦のラグワトゴー・エンフリーレン(モンゴル)戦から試合時間10分10秒、「指導2」対「指導3」というスタッツ的には厳しい試合だったが、以後もあくまでペースを崩さず準決勝はマリア・ホルグイン(アメリカ)に左小内巻込「技有」の優勢で勝利。決勝はモンゴル出身のムンフツェデフ・イチンホルロー(アゼルバイジャン)に良いタイミングの「モラエイ」を仕掛けられたが、投げ切らんと粘ってバランスを崩した相手の腕を極め、押し込み制して崩上四方固。ガッチリ抑え込んで2分12秒「一本」で優勝を決めた。

柴田は1回戦でラグワトゴー・エンフリーレンに苦杯。「指導」2-1でリードした残り1分32秒に右体落で「技有」を失い、取り返せずそのまま終戦となった。

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1回戦、ラフェエラ・シウバの左内股。入り、掛けと完璧だったが惜しくもポイントとは判定されず。

ドーピングによる出場停止明けのリオ五輪金メダリスト、ラファエラ・シウバ(ブラジル)は初戦敗退。ムンフツェデフ・イチンホルローを相手にGS延長戦4分2秒、右腰車を剛体で受けたまま緩やかに回ってしまい「技有」を失って万事休した。本戦であわやポイントという一足の右内股を見せるなど随所にらしさは感じられたが、全般に動きが遅く、体も小さくなってパワー不足。失点シーンも疲労で完全に集中力を失っており、稽古不足が明らかだった。

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52kg級決勝、プップ ・レカがチェルシー・ジャイルスから右内股「技有」

人材揃った52kg級は東京五輪3位のチェルシー・ジャイルス(イギリス)と同5位のプップ ・レカ(ハンガリー)の強者2人が決勝で激突。GS延長戦32秒、ジャイルスの右大外刈をかわすなりプップが素早く右内股。切れ味鋭いこの一撃で「技有」を得て優勝を決めた。プップはこれがワールドツアー初制覇。ジャイルスとともに、五輪の激戦を経て一段も二段も逞しさを増したその力強い進退が印象的だった。

この階級の日本代表・坪根菜々子(福岡大4年)は1回戦敗退。東京五輪48kg級金メダリストのディストリア・クラスニキ(コソボ)と激戦もGS延長戦44秒、右大外刈を返されての隅落「技有」に沈んだ。しかし、52kg級でも随一のパワーを誇るクラスニキ(※もと52kg級、昨年2月のグランドスラム・パリでは52kg級に出場して優勝)に対して一歩も引かず、選抜体重別制覇の因となった地力の強さを垣間見せていた。

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3位決定戦。ディストリア・クラスニキはどこか歯車噛み合わぬ試合ぶりだった。

クラスニキはコンディション整い切らず、いま一歩試合勘に欠ける印象。坪根戦は勝利も、準々決勝のプップ戦は不用意に入った片襟の右大外刈を思い切り返され、GS延長戦27秒「一本」で本戦脱落。3位決定戦もアナスタシア・ポリカルボワ(ロシア)にGS延長戦で「横三角」から抑え込まれてしまい、まさかの2敗で5位に終わった。

各階級の入賞者と準々決勝以降の結果は下記。日本代表選手全試合戦評は速報ページを参照のこと。

■ 48kg級
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48kg級メダリスト。左から2位のカタリナ・タンツェル、優勝の立川莉奈、3位のシラ・リショニーとダリア・ピチュカレワ。

(エントリー11名)

【入賞者】
1.TATSUKAWA, Rina (JPN)
2.TANZER, Katharina (AUT)
3.RISHONY, Shira (ISR)
3.PICHKALEVA, Daria (RUS)
5.HAMIDOVA, Shafag (AZE)
5.GANBAATAR, Narantsetseg (MGL)
7.GURBANLI, Aisha (AZE)
7.GILIAZOVA, Sabina (RUS)

【成績上位者】
優 勝:立川莉奈(日本)
準優勝:カタリナ・タンツェル(オーストリア)
第三位:シラ・リショニー(イスラエル)、ダリア・ピチュカレワ(ロシア)

【準々決勝】
ダリア・ピチュカレワ(ロシア)○腕挫十字固(3:10)△シラ・リショニー(イスラエル)
カタリナ・タンツェル(オーストリア)○横四方固(2:35)△アイシャ・グルバヌリ(アゼルバイジャン)
立川莉奈○優勢[技有・隅落]△サビーナ・ギリアゾワ(ロシア)
シャファグ・ハミドワ(アゼルバイジャン)○優勢[技有・隅落]△ガンバータル・ナランツェツェグ(モンゴル)

【敗者復活戦】
シラ・リショニー(イスラエル)○反則[DH](2:52)△アイシャ・グルバヌリ(アゼルバイジャン)
※立ち姿勢から危険な形で関節を極めたことによる
ガンバータル・ナランツェツェグ(モンゴル)○優勢[技有・隅落]△サビーナ・ギリアゾワ(ロシア)

【準決勝】
カタリナ・タンツェル(オーストリア)○優勢[技有・巴投]△ダリア・ピチュカレワ(ロシア)
立川莉奈○後袈裟固(2:05)△シャファグ・ハミドワ(アゼルバイジャン)

【3位決定戦】
シラ・リショニー(イスラエル)○優勢[技有・袖釣込腰]△シャファグ・ハミドワ(アゼルバイジャン)
ダリア・ピチュカレワ(ロシア)○反則[指導3](1:54)△ガンバータル・ナランツェツェグ(モンゴル)

【決勝】
立川莉奈○横掛(0:57)△カタリナ・タンツェル(オーストリア)

【日本代表選手勝ち上がり】

立川莉奈(福岡県警察)
成績:優勝


【1回戦】
立川莉奈○GS反則[指導3](GS1:23)△ナタリー・コレイン(ドイツ)

【準々決勝】
立川莉奈○優勢[技有・隅落]△サビーナ・ギリアゾワ(ロシア)

【準決勝】
立川莉奈○後袈裟固(2:05)△シャファグ・ハミドワ(アゼルバイジャン)

【決勝】
立川莉奈○横掛(0:57)△カタリナ・タンツェル(オーストリア)

■ 52kg級
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52kg級メダリスト。左から2位のチェルシー・ジャイルス、優勝のプップ ・レカ、3位のアニカ・ヴルフェルとアナスタシア・ポリカルボワ。

(エントリー12名)

【入賞者】
1.PUPP, Reka (HUN)
2.GILES, Chelsie (GBR)
3.WURFEL, Annika (GER)
3.POLIKARPOVA, Anastasia (RUS)
5.BISHRELT, Khorloodoi (MGL)
5.KRASNIQI, Distria (KOS)
7.NUGAEVA, Liliia (RUS)
7.RYHEUL, Amber (BEL)

【成績上位者】
優 勝:プップ ・レカ(ハンガリー)
準優勝:チェルシー・ジャイルス(イングランド)
第三位:アニカ・ヴルフェル(ドイツ)、アナスタシア・ポリカルボワ(ロシア)

【準々決勝】
チェルシー・ジャイルス(イギリス)○GS技有・谷落(GS1:35)△リリーア・ヌガエワ(ロシア)
アナスタシア・ポリカルボワ(ロシア)○GS腕挫十字固(GS2:02)△ビシュレルト・ホルロードイ(モンゴル)
プップ ・レカ(ハンガリー)○GS大外返(GS0:27)△ディストリア・クラスニキ(コソボ)
アニカ・ヴルフェル(ドイツ)○合技[背負投・背負投](1:42)△アンバル・リヘウ(ベルギー)

【敗者復活戦】
ビシュレルト・ホルロードイ(モンゴル)○内股(2:15)△リリーア・ヌガエワ(ロシア)
ディストリア・クラスニキ(コソボ)○合技[出足払・支釣込足](2:49)△アンバル・リヘウ(ベルギー)

【準決勝】
チェルシー・ジャイルス(イギリス)○合技[隅落・崩上四方固](4:00)△アナスタシア・ポリカルボワ(ロシア)
プップ ・レカ(ハンガリー)○優勢[技有・内股]△アニカ・ヴルフェル(ドイツ)

【3位決定戦】
アニカ・ヴルフェル(ドイツ)○GS反則[指導3](GS0:17)△ビシュレルト・ホルロードイ(モンゴル)
アナスタシア・ポリカルボワ(ロシア)○GS崩上四方固(GS1:40)△ディストリア・クラスニキ(コソボ)

【決勝】
プップ ・レカ(ハンガリー)○GS技有・内股(GS0:32)△チェルシー・ジャイルス(イギリス)

【日本代表選手勝ち上がり】

坪根菜々子(福岡大4年)
成績:1回戦敗退


【1回戦】
坪根菜々子△GS技有・隅落(GS0:44)○ディストリア・クラスニキ(コソボ)

■ 57kg級
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57kg級メダリスト。左から2位のムンフツェデフ・イチンホルロー、優勝の玉置桃、3位のパウリーヌ・シュタルケとミナ・リベール。

(エントリー10名)

【入賞者】
1.TAMAOKI, Momo (JPN)
2.MUNKHTSEDEV, Ichinkhorloo (AZE)
3.STARKE, Pauline (GER)
3.LIBEER, Mina (BEL)
5.LKHAGVATOGOO, Enkhriilen (MGL)
5.HOLGUIN, Mariah (USA)
7.PEREIRA, Jessica (BRA)
7.FRITZE, Caroline (GER)

【成績上位者】
優 勝:玉置桃(日本)
準優勝:ムンフツェデフ・イチンホルロー(アゼルバイジャン)
第三位:パウリーヌ・シュタルケ(ドイツ)、ミナ・リベール(ベルギー)

【準々決勝】
玉置桃○GS反則[指導3](GS6:10)△ラグワトゴー・エンフリーレン(モンゴル)
マリア・ホルグイン(アメリカ)○優勢[技有・横四方固]△ジェシカ・ペレイラ(ブラジル)
ムンフツェデフ・イチンホルロー(アゼルバイジャン)○優勢[技有・体落]△ミナ・リベール(ベルギー)
パウリーヌ・シュタルケ(ドイツ)○崩上四方固(3:05)△カロリーネ・フリッツェ(ドイツ)

【敗者復活戦】
ラグワトゴー・エンフリーレン(モンゴル)○GS反則[指導3](GS1:33)△ジェシカ・ペレイラ(ブラジル)
ミナ・リベール(ベルギー)○GS技有・引込返(GS0:37)△カロリーネ・フリッツェ(ドイツ)

【準決勝】
玉置桃○優勢[技有・小内巻込]△マリア・ホルグイン(アメリカ)
ムンフツェデフ・イチンホルロー(アゼルバイジャン)○大外返(3:10)△パウリーヌ・シュタルケ(ドイツ)

【3位決定戦】
パウリーヌ・シュタルケ(ドイツ)○合技[払巻込・大外返](3:40)△ラグワトゴー・エンフリーレン(モンゴル)
ミナ・リベール(ベルギー)○合技[小内刈・横落](1:03)△マリア・ホルグイン(アメリカ)

【決勝】
玉置桃○崩上四方固(2:12)△ムンフツェデフ・イチンホルロー(アゼルバイジャン)

【日本代表選手勝ち上がり】

玉置桃(三井住友海上)
成績:優勝


【準々決勝】
玉置桃○GS反則[指導3](GS6:10)△ラグワトゴー・エンフリーレン(モンゴル)

【準決勝】
玉置桃○優勢[技有・小内巻込]△マリア・ホルグイン(アメリカ)

【決勝】
玉置桃○崩上四方固(2:12)△ムンフツェデフ・イチンホルロー(アゼルバイジャン)

柴田理帆(JR東日本)
成績:1回戦敗退


【1回戦】
柴田理帆△優勢[技有・体落]○ラグワトゴー・エンフリーレン(モンゴル)

※ eJudoメルマガ版11月6日掲載記事より転載・編集しています。

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