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【プレビュー】グランドスラム・パリ2021第1日女子4階級プレビュー

(2021年10月16日)

※ eJudoメルマガ版10月15日掲載記事より転載・編集しています。
グランドスラム・パリ2021第1日女子4階級プレビュー
(48kg級、52kg級、57kg級、63kg級)
■ 48kg級 古賀若菜が参戦、ブクリとの準々決勝が事実上の決勝
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古賀若菜。6月のブダペスト世界選手権では銀メダルを得た。

(エントリー19名)

若手注目株が大勢参戦。今年6月のブダペスト世界選手権2位の古賀若菜(山梨学院大2年)と昨年の欧州選手権王者のシリーヌ・ブクリ(フランス)を筆頭に、アンドレア・ストヤディノフ(セルビア)、アッスンタ・スクット(イタリア)、プランディーヌ・ポン(フランス)、メラニー・ヴュー(フランス)ら注目の若手がひととおり揃っている。

優勝争いの軸はもちろん古賀とブクリ。ここにイリーナ・ドルゴワ(ロシア)、カタリナ・コスタ(ポルトガル)、ラウラ・マルティネス=アベレンダ(スペイン)らワールドツアーおなじみの強豪、そして前述の若手選手を加えたメンバーでメダルが争われることになる。

日本代表の古賀は階級屈指の地力と体幹の強さ、そしてそれを生かした低く潜り込むような足技が持ち味。ブダペスト世界選手権以降は打点の高い担ぎ技にも取り組んできたと語っており、この技が見られるかにも注目したいところ。

組み合わせではなんとブクリと同じプールAに配されており、早くも準々決勝で対戦することになる。ここが事実上の決勝と見て間違いないだろう。両者は2019年の世界ジュニア選手権で対戦しており、その際は古賀が左大内刈で2度投げて勝利している。あれから2年が経過、ともにシニアでも実績を積んだこの時点の戦いは、果たしてどのような様相となるのか。全階級通じて最注目のと言って良い一番だ。相性では、背中深くを抱くスタイルのブクリは、相手の懐内での大内刈の得意な古賀にとって戦いにくい相手ではないはず。順当ならば古賀の勝利と予想する。

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シリーヌ・ブクリ。五輪代表を務めたフランス期待の新星。

【プールA】
第1シード:シリーヌ・ブクリ(フランス)
第8シード:古賀若菜(山梨学院大2年)
有力選手:ガンバータル・ナランツェツェグ(モンゴル)

【プールB】
第4シード:イリーナ・ドルゴワ(ロシア)
第5シード:ラウラ・マルティネス=アベレンダ(スペイン)
有力選手:アッスンタ・スクット(イタリア)、プランディーヌ・ポン(フランス)

【プールC】
第2シード:カタリナ・コスタ(ポルトガル)
第7シード:ミリツァ・ニコリッチ(セルビア)
有力選手:メラニー・ヴュー(フランス)

【プールD】
第3シード:レグ=メラニー・クレモン(フランス)
第6シード:アンドレア・ストヤディノフ(セルビア)
有力選手:アンバル・ヘルシェス(オランダ)

■ 52kg級 本命不在の混戦、ジェフェン・プリモとアストリード・ネトが優勝争いの軸
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日本代表は武田亮子。

(エントリー18名)

絶対的な優勝候補のいない混戦階級。序列的には第1シードのアストリード・ネト(フランス)と第2シードのジェフェン・プリモ(イスラエル)がそのまま優勝争いの軸だ。ここに割って入る力があるのは、ともに世界ジュニア選手権王者の武田亮子(コマツ、2018年)とクロエ・デヴィクト(フランス、2021年)。そして先月のグランプリ・ザグレブでネトを破って優勝しているアンバル・リヘウ(ベルギー)の3名。純粋な実力で言えばプリモがやや抜けているが、十分に逆転可能な範囲だ。

日本代表の武田は、国内では昨年の講道館杯優勝に今年の選抜体重別選手権2位と結果を残しているものの、意外にもワールドツアー(グランプリ以上)は今回が初出場。ここで優勝して、阿部詩(日本体育大3年)、志々目愛(了徳寺大職)の両世界王者に次ぐ、国内3番手の座を確実なものにしてしまいたい。持ち味は両袖からの袖釣込腰を軸としたしぶとい連続攻撃。決定力不足の面は否めないが、柔道自体の力を伸ばすことに長けたコマツでどこまでこれを改善できているのか、戦いぶりに注目したい。組み合わせでは初戦(2回戦)でいきなり第1シードのネトとの試合が組まれており、これが最初の山場。ネトはパワフルだが基本的には「指導」狙いの選手、かつスタミナと集中力に難がある。じっくり、焦らずに戦えば十分に勝利できるはずだ。

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ジェフェン・プリモが優勝候補筆頭。武田の世界ジュニア制覇時の決勝の相手でもあった。

【プールA】
第1シード:アストリード・ネト(フランス)
第8シード:アレシア・クズネツォワ(ロシア)
日本代表選手:武田亮子(コマツ)

【プールB】
第4シード:ビシュレルト・ホルロードイ(モンゴル)
第5シード:ケイトリン・ジャレル(アメリカ)

【プールC】
第2シード:ジェフェン・プリモ(イスラエル)
第7シード:アナスタシア・ポリカルボワ(ロシア)
有力選手:ナデダ・ペトロヴィッチ(セルビア)

【プールD】
第3シード:アンバル・リヘウ(ベルギー)
第6シード:ナオミ・ファン=クレフェル(オランダ)
有力選手:クロエ・デヴィクト(フランス)

■ 57kg級 パワー派揃う魅力的なトーナメント、昨年から急成長の舟久保の出来に注目
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選抜体重別を制した舟久保遥香。

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五輪でもパワーファイトでファンを魅了したエテリ・リパルテリアニ。

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突如好調のプリシラ・ネト。GPザグレブでは投げを決め捲った。

(エントリー19名)

48kg級に次ぐ、初日女子の注目階級。第1シードで東京五輪5位のエテリ・リパルテリアニ(ジョージア)を筆頭に、カヤ・カイゼル(スロベニア)、プリシラ・ネト(フランス)、プレウニ・コルネリッセ(オランダ)らパワー自慢の実力者が揃った。さらに日本代表の舟久保遥香(三井住友海上)に、ケレム・プリモ(イスラエル)とファイザ・モクダ(フランス)の若手ツートップも出場しており、非常に見どころの多いトーナメントとなっている。

日本代表の舟久保は今年の選抜体重別選手権王者。代名詞でもある寝技に加え、昨年からは足技の進境著しく、「立って良し、寝て良し」。非常に完成度の高い選手となってきた。国際大会個人戦への出場は2019年のグランドスラム大阪以来約2年ぶり。6月のブダペスト世界選手権団体戦でも2試合いずれも一本勝ちと安定した力を見せており、実力的には今大会を圧勝、一気に国際シーンの最前線に出てもおかしくないと予想する。組み合わせでは初戦(2回戦)で第4シードのヴェラ・ゼマノヴァ(チェコ)、準々決勝でネトと対戦予定。最初の山場となるネト戦でどのような試合を見せるのか、まずはここに注目したい。

また、プールA下側の2回戦では、今年の欧州ジュニア決勝を争ったプリモとモクダの若手対決が組まれている。同大会ではプリモが勝利しているカードだが、今回は力のプリモに技のモクダ、いずれが勝利するのか非常に興味深い。今後の国際シーンに必ず出てくる両者をここでチェックするという意味でも、是非見ておきたい注目カードだ。

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ジュニア世代で大活躍のケレム・プリモ。

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フランス期待のファイザ・モクダ。

【プールA】
第1シード:エテリ・リパルテリアニ(ジョージア)
第8シード:ケレム・プリモ(イスラエル)
有力選手:ファイザ・モクダ(フランス)

【プールB】
第4シード:ヴェラ・ゼマノヴァ(チェコ)
第5シード:プリシラ・ネト(フランス)
日本代表選手:舟久保遥香(三井住友海上)

【プールC】
第2シード:カヤ・カイゼル(スロベニア)
第7シード:ミナ・リベール(ベルギー)
有力選手:ルハグヴァトゴー・エンフリーレン(モンゴル)

【プールD】
第3シード:ジェシカ・ペレイラ(ブラジル)

■ 63kg級 第1シードはクルサコワ、階級変更のティモの出来に注目
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マグダレナ・クルサコワが第1シード。

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バルバラ・ティモが階級を下げて参戦。

(エントリー24名)

階級の上位陣は第1シードのマグダレナ・クルサコワ(オーストリア)とエカテリーナ・ヴァルコワ(ロシア)のみ。日本代表もエントリーしておらず、先月のグランプリ・ザグレブに続いて、かなり寂しい陣容になってしまった。最注目は70kg級から階級を下げて出場する2019年東京世界選手権2位のバルバラ・ティモ(ポルトガル)。鋭い担ぎ技と力強い外巻込が持ち味の選手だが、この階級でも70kg級と同様のパフォーマンスを発揮できるのかに注目したい。

ほか、若手からレナタ・ザコワ(チェコ)、アンジェリカ・シマンスカ(ポーランド)ら注目株が出場しており、こちらの戦いぶりも気にかけておきたいところ。

【プールA】
第1シード:マグダレナ・クルサコワ(オーストリア)
第8シード:アンジェリカ・シマンスカ(ポーランド)

【プールB】
第4シード:ボルド・ガンハイチ(モンゴル)
第5シード:クリスティーナ・カバナ=ペレス(スペイン)
有力選手:バルバラ・ティモ(ポルトガル)、インバル・シェメシュ(イスラエル)

【プールC】
第2シード:ルーシー・レンシャル(イギリス)
第7シード:レナタ・ザコワ(チェコ)
有力選手:ナディア・バジンスキー(ドイツ)

【プールD】
第3シード:ヘーケ・ファンデンベルフ(オランダ)
第6シード:エカテリーナ・ヴァルコワ(ロシア)

※ eJudoメルマガ版10月15日掲載記事より転載・編集しています。

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