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鈴木新監督がGSパリに出発、「結果を求める大会」/鈴木桂治男子代表監督コメント要旨

(2021年10月12日)

※ eJudoメルマガ版10月12日掲載記事より転載・編集しています。
鈴木新監督がGSパリに出発、「結果を求める大会」
鈴木桂治男子代表監督コメント要旨
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初陣のグランドスラム・パリに挑む鈴木桂治新監督

グランドスラム・パリ(16日~17日)に出場する日本選手団がきょう12日、成田空港から現地へ向けて出発。出国に先立ち、今大会が初陣となる鈴木桂治・男子代表新監督が報道陣の取材に応じた。鈴木監督は「五輪代表の真後ろにいる選手を選んだ」と今回の選抜意図を語り、「追う立場のものとしてワンチャンスをモノにする力を見せて欲しいし、内容はもちろん結果を残して欲しい」と期待を掛けた。

鈴木監督のコメント要旨は下記。

■ 男子日本代表・鈴木桂治監督コメント要旨
――監督就任後、最初の国際大会。

いま現在も世界ジュニアをはじめ、各種国際大会が次々に行われている。その中で日本もパリに選手を派遣できることとなった。パリ五輪まで3年間、コーチが学ぶ機会を確保しつつ、選手を派遣しながら選考も進めると考えると、時間はあるようで、ない。出だしということもあってやることがたくさんあるので、正直なところ実は焦りも感じています。

――監督という立場になって色々見えたゆえかも。

会見の時よりも今の方が緊張感が増しています。監督としての欲求も出ていますし、来年、さ来年を考えてみると、あそこをこうしなければ、ああしなければというイメージがかなり出て来たとあらためて感じています。

――初陣のグランドスラム・パリ、どういった大会にしたいか。

まずは選んだ選手たちの、この試合に向けた気持ちが見たい。この大会がどういう試合なのか選手自身は自覚していると思います。今回の選手、また今後派遣する予定の選手たちともいつ会えるかわからず、監督になって初めて会うのが空港という選手がほとんど。その中でこの大会がどういうものかをしっかり話していきます。来年の世界選手権に繋がる大会であるという自覚をもって戦ってもらいたい。

――追いかける立場の選手が多い。どんな声を掛けるのか。

まだ合宿など、自分の思いをすべて伝えられるような機会はない。このタイミングで掛ける言葉というのは少し難しいなと思うが、東京五輪を見たかとか、追う立場の人間の心をより奮い立たせる言葉を掛けたい。私自身も、シドニー五輪で優勝した井上前監督の姿を見て本当に悔しくて、絶対にこの舞台に立つんだという思いがますます芽生えた。今年は追う立場のものにとっては物凄く刺激のある1年だったと思いますので、選手自身にまずそういう感情を湧き立たせる、そういう声掛けが中心になると思います。

――五輪代表がいない中、どういう狙いをもっての選考か。

まずは世界選手権の代表で金メダル以外の選手。あとは4月の選抜の優勝者を中心に選抜しています。五輪代表は少なからずリードがあると思いますが、今回の選手は追う立場、五輪代表の真後ろにいる選手たちという考えで選出しています。

――どんな戦いぶりがみたいか。

久しぶりにこういった派遣が出来る。世界選手権に出ていない選手は本当に久々の国際大会。もちろん今後どんどん派遣はしていくつもりだが、今回は、こういうワンチャンスをものにする力、勝負どころの強さを見せてもらいたい。この大会を通じて経験して強くなって欲しいというよりは、結果を求める大会だと思っています。選手自身もそういった自覚をもって勝ち切って欲しい。内容はもちろん大切かもしれませんが、まずは結果を出せるかどうかを見る大会だと思っています。

――パリまで3年は短い。「絞り込み」はいつくらいからのイメージか。

来年からオリンピックポイントも入るようになる。本番でのシード権の重要性を考えると、試合に派遣する選手の偏りは少しづつ作っていかなければならない。まずはまんべんなく、しっかり派遣を行える形を作っていく。その先は1試合2試合くらい経てば少しづつ見えてくると思います。国内大会も含めて選手の戦いぶり勝ち上がりぶりを見て、絞っていけるという時期が必ず来る。具体的にいつか、ということは申し上げられませんが、来年からオリンピックポイントがスタートする、国内大会も始まる、ということになると少しづつ始まっていくことは間違いありません。

――常の五輪より期間が短い。追いかける選手にとっては、いつもにも増して負けられない3年間になる。

そう思います。ただし、五輪代表7名が大きなリードがあるという考えでは危険、そういう考え方はしたくない。あくまで一歩リードくらいで見ていきたい。ですので、彼ら五輪代表にもしっかりした戦いぶりを見せてもらうような派遣はしていきたい。追いかける立場の選手だけに課題を与えるのではなく、代表選手にもしっかり戦って強さを見せてもらう場所を必ず設けたいと思っています。

――就任から数日経ちました。監督と呼ばれることに対して慣れ、あるいは新鮮さなど感じるところがあれば。

国士舘大でも監督と呼ばれていたので(笑)、新鮮さは特にありません。あとは、全日本の監督としてまだあんまり動いていないので呼ばれる機会自体がないですね。ただ、井上康生監督の話をするときつい「監督は」と言ってしまう。1回1回直すことはしないですが(笑)、肩書上は副委員長ですので、発言を間違えないようにしなければとは思っています。

――合宿がなく選手とのコミュニケーションがなかなか取れないという話。埋めるための電話、あるいはLINEやZOOMなどどんな手段を使っていますか?

今回のグランドスラム・パリでは全体のLINEグループを作って、監督としての挨拶と簡単な今後の進め方、試合の動き方などの説明はしました。会見で話したのと同じく、大きな変更はない。集合の服装とか、コロナ禍における向こうの動きなども大きく変わりはありません。コーチについては、発表がされてから、空港、あるいはフランスであらためて道場でスペースをとって、ミーティングを行うつもりです。

――男子は13人派遣と、女子よりだいぶ多い。狙いは?

予算の関係もありますが、やはり貴重な国際大会ですので、監督として強くお願いをさせていただきました。色々な選手にチャンスを与えたい、どの選手がどの位置にいるのかを確認したい。いままでは重量級担当コーチでしたので、試合自体は見ていましたが、全階級気持ちを入れて見られていたというわけではない。そういうこともあって、全階級の選手が試合を経験できるようにお願いをしました。本来は全階級2人ずつと思ったが、都合がつかない階級もあって13人という形になりました。大所帯になるが、同じ階級での複数派遣を行うことでライバル視、敵視も出て来ます。選手同士の気持ちの入り方への期待も込めて、こういう形で承諾を頂きました。

――定例の国際合宿参加は?

今回のグランドスラムの後に合宿があるという情報はなく、よって今回は考えていません。ただ、今後可能であればそういった時間もぜひ取っていきたい。単独武者修行をやった人選手が活躍した経緯もあり、有望選手には、この2年間出来なかった分、そういう時間を多く取れればと思っています。

――パリは3年後の五輪開催地。どういう思いで乗り込むか。

フランスの選手は非常に力、単純なパワーではなく、柔道の力、勝利に対する力がどんどん上がって来るはず。そういうチーム、そして他の強豪チームの力もしっかり見て来たい。そして、実際にフランスの地に入る緊張感というのは今後ますます増してくる。こういう状況でなければ毎年行った土地ですが、今回はまた違った空気が感じられると思うし、街もチームもだんだんオリンピック色になって士気が上がってくると思う。今回はそういったものも感じて来たいと思います。

※ eJudoメルマガ版10月12日掲載記事より転載・編集しています。

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