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【ニュース】大激戦78kg超級の勝者は新井万央、創志学園勢が2階級を制覇/第70回インターハイ柔道競技女子個人試合最終日(63kg級、70kg級、78kg級、78kg超級)

(2021年8月12日)

※ eJudoメルマガ版8月7日掲載記事より転載・編集しています。
大激戦78kg超級の勝者は新井万央、創志学園勢が2階級を制覇
第70回インターハイ柔道競技女子個人試合最終日(63kg級、70kg級、78kg級、78kg超級)
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78kg超級準決勝、新井万央が高校選手権無差別の覇者橋口茉央から隅落でまず1つ目の「技有」。

第70回インターハイ柔道競技は12日、長野市真島総合スポーツアリーナ(ホワイトリング)で大会日程最終日の女子個人戦重量4階級の競技を行った。

有望人材が集中、極めてレベルが高かった78kg超級は新井万央(埼玉・埼玉栄高)が素晴らしい出来で優勝。2試合連続の一本勝ちで迎えた準々決勝ではまず全国高校選手権無差別2位、前日の団体戦ではポイントゲッターとして優勝を牽引した椋木美希(岡山・創志学園高)を肩固「一本」に仕留め、続く準決勝では今年の無差別王者橋口茉央(佐賀・佐賀商高)とマッチアップ。1分過ぎに相手の片襟払腰を素早い反応で叩き落として隅落「技有」、さらに焦った橋口が両袖で下方向に絞って一瞬待ちに出たところを、その絞りを利用して腕をまとめながらの内股「技有」。最難関を合技「一本」で完勝してみせた。決勝は朝原寿天良(岐阜・中京高)を1分41秒、払巻込と崩袈裟固の合技「一本」に沈め、全試合一本勝ちで頂点に辿り着くこととなった。

優勝者インタビューに応じた新井は「厳しい組み合わせでしたが、予想以上の出来でした。自分、ちょっと格好いいなと思いました」と破顔。かつてのパワフルな柔道が復活していた、とその因を問われると、埼玉栄中の男子重量級選手とともに乱取り、フィジカルトレーニングをみっちり積んだことを挙げていた。

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70kg級決勝。石岡来望が森静玖から袖釣込腰「一本」

70kg級は石岡来望(岡山・創志学園高)が優勝。全国高校選手権63kg級に続く2階級制覇、そして全国高校選手権、インターハイ団体戦、インターハイ個人戦と今季行われた全国大会すべてで優勝する(※全国高校選手権は今年個人戦のみの開催)という偉業を成し遂げた。

この日は2回戦で鈴木ひかり(秋田・秋田商高)を合技「一本」、相澤愛佳(群馬・前橋育英高)を肩固「一本」といずれも1分かからず勝利を決めると、注目された準々決勝はここまで3試合連続一本勝ちの大森恵花(東京・渋谷教育学園高)を袖釣込腰と袈裟固の合技「一本」で一蹴。これも僅か38秒の早業だった。準決勝は全国中学校大会の覇者辻ななる(石川・津幡高)を袖釣込腰「技有」で退け、決勝は1年生世代の旗手・森静玖(佐賀・佐賀商高)をGS延長戦1分56秒の袖釣込腰「一本」に沈めた。圧倒的な強さだった。

戦後のインタビューでは「先生に、超攻撃的柔道を貫き通せと声を掛けて頂き、攻め続けることが出来たのが良かった」と試合を振り返り、2階級制覇については「団体戦のために上げたのだが、パワーもついて、当たり負けしなくなった。攻め切る柔道がやりやすくなった」と自己分析。シニアで勝てる選手になりたい、とこの後の目標を語っていた。

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63kg級決勝、荒川清楓が矢澤愛理から大内刈「技有」

63kg級は石岡の一年後輩、団体戦でも中堅を務めた荒川清楓(岡山・創志学園高)が優勝。2回戦を一本勝ち、3回戦からの2試合をいずれもGS延長戦の僅差優勢でしぶとく勝ち上がると、準決勝は杉山凛(山梨・富士学苑高)を「技有」優勢で下して決勝進出。優勝候補筆頭と目された矢澤愛理(長野・松商学園高)との決勝は先手攻撃で相手に作りの間を与えないまましぶとく攻め続け、GS延長戦、相手が疲労したところで組み際に思い切った左大内刈を入れて「技有」奪取。粘りの戦いの末に勝利を決めた。

荒川は「中学校の時は2位だったので、リベンジ出来てうれしい」と終始笑顔。「今までは追う側だったけどこれからは追われる側。より一層練習して、3年生でも優勝を掴みたい」と今後の目標を掲げていた。

敗れたりとはいえ、矢澤の柔道も素晴らしかった。身体的な資質の高さはもちろん、あくまで投げを決めるために練り込んだ技術のレベルの高さと発想の素晴らしさ、そして投げにこだわる姿勢。地元での優勝はならなかったが、今大会もっとも輝いた選手の1人だった。

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78kg級決勝、杉村美寿希が浮田笑子から大内刈「一本」

78kg級は杉村美寿希(滋賀・比叡山高)が圧勝V。服部杏菜(福井・福井工大福井高)を2分13秒内股から連携しての小内刈「一本」、滝本稟夏(福岡・敬愛高)を2分38秒大内刈「一本」、菊池あいり(栃木・國學院栃木高)を1分39秒内股「一本」、千葉むつみ(神奈川・横須賀学院高)を30秒小外掛「一本」とまったく他を寄せ付けず、勝負どころの準決勝は中野弥花(佐賀・佐賀商高)をGS延長戦2分17秒内股透「技有」で下す。決勝はここまで全試合一本勝ちの浮田笑子(愛知・大成高)を圧倒、2分1秒大内刈「一本」で勝負を決めた。

インタビューでは「高校最後の大会で、目標にしていた日本一を達成出来て嬉しい」とまず一言。将来の目標を問われると「まず国際大会で活躍できるようになって、オリンピックで金メダルを獲りたい」と声を弾ませていた。

各階級の成績上位者と準々決勝以降の結果は下記。

■ 63kg級
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63kg級優勝の荒川清楓

(エントリー48名)

【入賞者】
優 勝:荒川清楓(岡山・創志学園高)
準優勝:矢澤愛理(長野・松商学園高)
第三位:田中輝乃(東京・岩倉高)、杉山凛(山梨・富士学苑高)
第五位:吉田日和(滋賀・比叡山高)、髙木水月(福岡・敬愛高)、トーレス アリネ(群馬・常磐高)、竹腰楓華(長野・佐久長聖高)

【準々決勝】
矢澤愛理(長野・松商学園高)○GS技有(GS0:40)△吉田日和(滋賀・比叡山高)
田中輝乃(東京・岩倉高)○GS僅差(GS3:31)△髙木水月(福岡・敬愛高)
杉山凛(山梨・富士学苑高)○合技(GS2:53)△トーレス アリネ(群馬・常磐高)
荒川清楓(岡山・創志学園高)○GS僅差(GS2:41)△竹腰楓華(長野・佐久長聖高)

【準決勝】
矢澤愛理(長野・松商学園高)○GS技有(GS1:23)△田中輝乃(東京・岩倉高)
荒川清楓(岡山・創志学園高)○優勢[技有]△杉山凛(山梨・富士学苑高)

【決勝】
荒川清楓(岡山・創志学園高)○GS技有・大内刈(GS1:50)△矢澤愛理(長野・松商学園高

■ 70kg級
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70kg級優勝の石岡来望。今期は個人、団体、個人と実施された全国大会すべてで優勝を果たした。

(エントリー48名)

【入賞者】
優 勝:石岡来望(岡山・創志学園高)
準優勝:森静玖(佐賀・佐賀商高)
第三位:渡邊菜月(大阪・東大阪大敬愛高)、辻ななる(石川・津幡高)
第五位:堺田莉央(大分・大分西高)、髙橋瑠奈(宮城・東北高)、川嶋海来(滋賀・比叡山高)、大森恵花(東京・渋谷教育学園高)

【準々決勝】
森静玖(佐賀・佐賀商高)○合技(1:12)△堺田莉央(大分・大分西高)
渡邊菜月(大阪・東大阪大敬愛高)○GS僅差(GS3:17)△髙橋瑠奈(宮城・東北高)
辻ななる(石川・津幡高)○GS僅差(GS3:54)△川嶋海来(滋賀・比叡山高)
石岡来望(岡山・創志学園高)○合技(0:38)△大森恵花(東京・渋谷教育学園高)

【準決勝】
森静玖(佐賀・佐賀商高)○GS反則[指導3](GS0:46)△渡邊菜月(大阪・東大阪大敬愛高)
石岡来望(岡山・創志学園高)○優勢[技有]△辻ななる(石川・津幡高)

【決勝】
石岡来望(岡山・創志学園高)○GS袖釣込腰(GS1:56)△森静玖(佐賀・佐賀商高)

■ 78kg級
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78kg級優勝の杉村美寿希

(エントリー48名)

【入賞者】
優 勝:杉村美寿希(滋賀・比叡山高)
準優勝:浮田笑子(愛知・大成高)
第三位:中野弥花(佐賀・佐賀商高)、稲葉千晧(東京・国士舘高)
第五位:千葉むつみ(神奈川・横須賀学院高)、川崎愛乃(山梨・富士学苑高)、上杉実世(大分・柳ヶ浦高)、杉田菜奈(静岡・東海大翔洋高)

【準々決勝】
杉村美寿希(滋賀・比叡山高)○小外掛(0:30)△千葉むつみ(神奈川・横須賀学院高)
中野弥花(佐賀・佐賀商高)○GS僅差(GS3:28)△川崎愛乃(山梨・富士学苑高)
浮田笑子(愛知・大成高)○大外刈(0:07)△上杉実世(大分・柳ヶ浦高)
稲葉千晧(東京・国士舘高)○大外刈(1:20)△杉田菜奈(静岡・東海大翔洋高)

【準決勝】
杉村美寿希(滋賀・比叡山高)○GS技有(GS2:17)△中野弥花(佐賀・佐賀商高)
浮田笑子(愛知・大成高)○合技(0:20)△稲葉千晧(東京・国士舘高)

【決勝】
杉村美寿希(滋賀・比叡山高)○大内刈(2:01)△浮田笑子(愛知・大成高)

■ 78kg超級
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78kg超級優勝の新井万央

(エントリー48名)

【入賞者】
優 勝:新井万央(埼玉・埼玉栄高)
準優勝:朝原寿天良(岐阜・中京高)
第三位:橋口茉央(佐賀・佐賀商高)、山口ひかる(愛知・大成高)
第五位:椋木美希(岡山・創志学園高)、細野いづみ(大分・柳ヶ浦高)、齊藤海憂(大阪・大産大附高)、吉井なつみ(長野・佐久長聖高)

【準々決勝】
新井万央(埼玉・埼玉栄高)○肩固(2:59)△椋木美希(岡山・創志学園高)
橋口茉央(佐賀・佐賀商高)○GS技有(GS0:07)△細野いづみ(大分・柳ヶ浦高)
朝原寿天良(岐阜・中京高)○GS僅差(GS0:34)△齊藤海憂(大阪・大産大附高)
山口ひかる(愛知・大成高)○GS技有(GS8:34)△吉井なつみ(長野・佐久長聖高)

【準決勝】
新井万央(埼玉・埼玉栄高)○合技(2:17)△橋口茉央(佐賀・佐賀商高)
朝原寿天良(岐阜・中京高)○合技(0:34)△山口ひかる(愛知・大成高)

【決勝】
新井万央(埼玉・埼玉栄高)○合技(1:41)△朝原寿天良(岐阜・中京高)

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