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【ニュース】埼玉栄勢が2階級制覇、最重量級はダークホース笠井雄太が「一本」連発で圧勝V/第70回インターハイ柔道競技男子個人戦第2日(81kg級、90kg級、100kg級、100kg超級)

(2021年8月10日)

※ eJudoメルマガ版8月7日掲載記事より転載・編集しています。
埼玉栄勢が2階級制覇、最重量級はダークホース笠井雄太が「一本」連発で圧勝V
第70回インターハイ柔道競技男子個人戦第2日(81kg級、90kg級、100kg級、100kg超級)
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100kg超級決勝、笠井雄太が藤本偉央から出足払「一本」

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あまりの勝ちぶりの良さに、どよめきが館内を包んだ

長野市真島総合スポーツアリーナ(ホワイトリング)で行われている第70回インターハイ柔道競技は、日程第3日の10日、男子個人戦重量4階級の競技を行った。

100kg超級はノーマークのダークホース・笠井雄太(愛知・桜丘高)が初優勝。2回戦の庄司陸吾((山形・羽黒高)戦は背負投を隅落に捉え返しての「技有」優勢による勝利だったが、3回戦は佐籐椋太(徳島・阿波高)を開始40秒の支釣込足「一本」、準々決勝は武田幹太(福島・田村高)を2分52秒内股「一本」と急加速。続く準決勝は3年生世代の全国中学校柔道大会90kg超級の準優勝者・野村陽光(埼玉・埼玉栄高)を僅か27秒の小外刈で捩じり倒して「一本」。迎えた決勝は3月の全国高校選手権無差別を制した藤本偉央(広島・崇徳高)に一歩も譲らず、GS延長戦2分7秒鮮やかな出足払「一本」。4戦連続の一本勝ちで最重量級高校日本一の座に就いた。

中学時代は81kg級の選手。全国大会の出場かなわず、「自分に足りないものは精神力とフィジカル」と分析し、ジムに通って体を作り始めたとのこと。高校1年でインターハイ100kg級出場、コロナ禍の1年を経て、体重を115キロまで増やした今年は見事日本一の座を獲得した。体が強く、足技が切れ、勝負度胸もある。新たな逸材の出現に、会場は無観客開催とは思えないどよめきに包まれていた。

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90kg級決勝、長濱佑飛が片山凪から肩車「技有」

90kg級は3月の全国高校選手権無差別で準優勝した長濱佑飛(埼玉・埼玉栄高)が初優勝。初戦で「技有」を失うなど前日までの団体戦に引き続きどこか噛み合わぬ様子、2回戦も僅差の優勢勝ちだったが、3回戦は思い切った内股透「一本」で快勝。この一発で「自分のタイミングを取り戻した」(本人談)とのことで、準々決勝は小林開道(千葉・木更津総合高)を僅か10秒の巴投「一本」、準決勝は髙橋麟大郎(宮崎・延岡学園高)を肩車「技有」の優勢で破って波に乗る。決勝はこの日出色の出来を見せていた片山凪(兵庫・報徳学園高)を攻めまくり、右背負投2連発から左方向の肩車へと繋いで1分35秒「技有」確保。このポイントで優勝を決めた。

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100kg級決勝、新井道大が中山康に大外刈、崩れた相手を内股様に回して「技有」

100kg級は長濱の1学年下の後輩、新井道大(埼玉・埼玉栄高)が戴冠。3試合連続の一本勝ちでベスト8入りを果たすと、準々決勝は同学年の優勝候補・齋五澤凌生(栃木・白鴎大足利高)を1分20秒鮮やかな内股「一本」に斬り落とす。ここからも強敵と連戦、準決勝は天理高のエース平見陸(奈良・天理高)と試合時間7分を超える大消耗戦。最後は焦れた平見の右内股巻込をかわし、縦に捲り回して隅落「技有」を得て競り勝ち。決勝は中山康(愛知・大成高)を左大外刈に捉えて崩し、伏せた相手を内股様に捲って「技有」。そのままガッチリ袈裟固で抑え込んで優勝を決めた。

優勝候補に挙げられながら団体戦日本一を逃した埼玉栄だが、この日は90kg級の長濱、100kg級の新井と2人が優勝。主将の長濱が「自分のせいで負けてしまったのに、落ち込んでいる自分を、皆、遊んでくれたりして一生懸命励ましてくれた」と語れば、新井は「(長濱は)尊敬する先輩。団体の代わりに優勝しようと声を掛けてくれ、一生懸命頑張った」とコメントするなど、チームワークの良さ垣間見える2階級制覇だった。

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81kg級決勝、東郷丈児が伊澤直乙斗を抑え込む

81kg級は全国高校選手権で準優勝した東郷丈児(鹿児島・鹿児島情報高)が全試合一本勝ちで初優勝。準決勝ではこの日ここまで素晴らしい出来を見せていた天野開斗(神奈川・東海大相模高)の内股を絶妙の体捌きで透かし、鮮やか過ぎる内股透「一本」。決勝は伊澤直乙斗(千葉・市立習志野高)を出足払で大きく崩し、素早く寝勝負に持ち込むと崩袈裟固。これは10秒経過したところで「解けた」となったが、そのまま崩上四方固、横四方固と連絡して2つの抑え込みによる合技「一本」。ついに頂点を極めた。高校選手権で敗れてから「パワーと、立ち技から寝技の連携を意識して稽古を積んだ」とのこと。決勝はまさにその錬磨が生きた形だった。

各階級の上位入賞者と準々決勝以降の結果は下記。

■ 81kg級
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81kg級優勝の東郷丈児

(エントリー48名)

【成績上位者】
優 勝:東郷丈児(鹿児島・鹿児島情報高)
準優勝:伊澤直乙斗(千葉・市立習志野高)
第三位:大沼朴(宮城・仙台育英高)、天野開斗(神奈川・東海大相模高)
第五位:原海人(埼玉・埼玉栄高)、今野健太郎(秋田・秋田工高)、岸田耕平(栃木・白鷗大足利高)、長谷川大翔(茨城・つくば秀英高)

【準々決勝】
大沼朴(宮城・仙台育英高)○GS小外掛(GS2:18)△原海人(埼玉・埼玉栄高)
伊澤直乙斗(千葉・市立習志野高)○背負投(0:20)△今野健太郎(秋田・秋田工高)
天野開斗(神奈川・東海大相模高)○払巻込(2:00)△岸田耕平(栃木・白鷗大足利高)
東郷丈児(鹿児島・鹿児島情報高)○合技(1:08)△長谷川大翔(茨城・つくば秀英高)

【準決勝】
伊澤直乙斗(千葉・市立習志野高)○縦四方固(0:46)△大沼朴(宮城・仙台育英高)
東郷丈児(鹿児島・鹿児島情報高)○内股透(2:04)△天野開斗(神奈川・東海大相模高)

【決勝】
東郷丈児(鹿児島・鹿児島情報高)○合技(3:00)△伊澤直乙斗(千葉・市立習志野高)

■ 90kg級
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90kg級優勝の長濱佑飛

(エントリー48名)

【入賞者】
優 勝:長濱佑飛(埼玉・埼玉栄高)
準優勝:片山凪(兵庫・報徳学園高)
第三位:多田隈隆汰(神奈川・東海大相模高)、髙橋麟大郎(宮崎・延岡学園高)
第五位:関口健(群馬・常磐高)、橋本晃佑(大阪・東海大仰星高)、小林開道(千葉・木更津総合高)、田中良尚(宮城・東北高)

【準々決勝】
多田隈隆汰(神奈川・東海大相模高)○小外掛(0:31)△関口健(群馬・常磐高)
片山凪(兵庫・報徳学園高)○GS肩固(GS1:32)△橋本晃佑(大阪・東海大仰星高)
長濱佑飛(埼玉・埼玉栄高)○巴投(0:10)△小林開道(千葉・木更津総合高)
髙橋麟大郎(宮崎・延岡学園高)○優勢[技有]△田中良尚(宮城・東北高)

【準決勝】
片山凪(兵庫・報徳学園高)○GS払巻込(GS1:10)△多田隈隆汰(神奈川・東海大相模高)
長濱佑飛(埼玉・埼玉栄高)○優勢[技有]△髙橋麟大郎(宮崎・延岡学園高)

【決勝】
長濱佑飛(埼玉・埼玉栄高)○優勢[技有]△片山凪(兵庫・報徳学園高)

■ 100kg級
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100kg級優勝の新井道大

(エントリー48名)

【入賞者】
優 勝:新井道大(埼玉・埼玉栄高)
準優勝:中山康(愛知・大成高)
第三位:金子竜士(神奈川・東海大相模高)、平見陸(奈良・天理高)
第五位:林旺佑(千葉・木更津総合高)、宮本力玖(兵庫・神戸国際附高)、岩本賢武(山口・高川学園高)、齋五澤凌生(栃木・白鷗大足利高)

【準々決勝】
金子竜士(神奈川・東海大相模高)○GS僅差(GS5:38)△林旺佑(千葉・木更津総合高)
中山康(愛知・大成高)○内股(2:06)△宮本力玖(兵庫・神戸国際附高)
平見陸(奈良・天理高)○体落(1:58)△岩本賢武(山口・高川学園高)
新井道大(埼玉・埼玉栄高)○内股(1:20)△齋五澤凌生(栃木・白鷗大足利高)

【準決勝】
中山康(愛知・大成高)○GS反則[指導3](GS0:39)△金子竜士(神奈川・東海大相模高)
新井道大(埼玉・埼玉栄高)○GS技有(GS4:14)△平見陸(奈良・天理高)

【決勝】
新井道大(埼玉・埼玉栄高)○合技(2:26)△中山康(愛知・大成高)

■ 100kg超級
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100kg超級で優勝した笠井雄太

(エントリー48名)

【入賞者】
優 勝:笠井雄太(愛知・桜丘高)
準優勝:藤本偉央(広島・崇徳高)
第三位:野村陽光(埼玉・埼玉栄高)、甲木碧(千葉・木更津総合高)
第五位:武田幹太(福島・田村高)、對中尚樹(大阪・東海大仰星高)、小島 アントニー(群馬・常磐高)、山田晃揮(京都・京都先端大附高)

【準々決勝】
笠井雄太(愛知・桜丘高)○内股(2:52)△武田幹太(福島・田村高)
野村陽光(埼玉・埼玉栄高)○優勢[僅差]△對中尚樹(大阪・東海大仰星高)
甲木碧(千葉・木更津総合高)○GS払巻込(GS1:09)△小島 アントニー(群馬・常磐高)
藤本偉央(広島・崇徳高)○反則[指導3](2:37)△山田晃揮(京都・京都先端大附高)

【準決勝】
笠井雄太(愛知・桜丘高)○小外刈(0:27)△野村陽光(埼玉・埼玉栄高)
藤本偉央(広島・崇徳高)○優勢[技有]△甲木碧(千葉・木更津総合高)

【決勝】
笠井雄太(愛知・桜丘高)○出足払(GS2:07)△藤本偉央(広島・崇徳高)

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