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【オーバービュー】異例の五輪同年開催、ブダペスト世界選手権いよいよ開幕(概況・各階級ひとこと展望)

(2021年6月6日)

※ eJudoメルマガ版6月6日掲載記事より転載・編集しています。
【オーバービュー】異例の五輪同年開催、ブダペスト世界選手権いよいよ開幕(概況・各階級ひとこと展望)
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5日に行われたオフィシャルドロー

文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

コロナ禍を受けての意外な展開。世界柔道選手権が史上初めて、オリンピックと同年大会される。それも後ではなく「前」。東京五輪2020の最終クオリファイラウンドとして設定された今大会の開幕は五輪の47日前、きょう6日(日)である。まさに異例中の異例の「もう1つの世界大会」開催となった。

今大会は決勝も含めた個人戦全試合がIJFのライブサイトで視聴可能(ブロックが掛かるのは団体戦の決勝だけ)、TVではJSPORTSが無料放送の英断を下し、BSの視聴環境があれば実況・解説つきで試合が楽しめる。時差7時間という実はもっとも気力・体力を消耗するパターンだが、ぜひ一緒に、8日間を走り切ろうではないか。

前述の通り五輪本番まで残るはあと1ヶ月半弱。開催がリリースされた昨年末の時点では、五輪出場ラインギリギリの選手ばかりが揃う痩せた大会になってしまうのではとも危惧されたが、ここは嬉しい誤算。「世界一」の称号を目指して集ったメンバーは予想を遥かに超える豪華さ、特に女子は常の世界選手権に陣容ほとんど劣らない。

やはり「世界一」という称号の吸引力は並々ならぬものがあるということなのだろうが、この豪華大会出現の理由は、まず一部の強国がこの大会まで五輪代表の選考を引っ張っていること。もうひとつは超強国・日本が世界王者経験者にパリ五輪を狙う若手と「本気」のフル派遣を行ったこと。そして最大の因は、海外、とくにヨーロッパのトレンドが「隠す」ことよりも、積極的に試合に出ることにあるからと考える。技術革新の早い現代柔道では定期的に国際大会に出て周囲の力を肌で感じ、アジャストを続けることがもっかのスタンダード。よほど自分の柔道がしっかり出来上がっているベテラン以外は、手の内を隠すよりはこの流れに乗って強くなったほうがいい。国際大会がほとんどなかった1年間のブランクを取り戻すべく、このベースラインを崩さず五輪に乗り込んだほうが良いと判断するものが意外に多いということだろう。63kg級のアグベニューや78kg級のマロンガ、48kg級のブクリと五輪金メダル候補3名を送り込んだ強国フランスの一種ドライな派遣姿勢にこのあたりは端的だ。

というわけで、実は常の世界選手権以上に各選手が抱えるバックグラウンドは豊かで複雑。各階級のみどころはプレビュー記事でそれぞれ濃く伝えさせて頂くが、先んじて簡単に、一言ずつメモしておきたい。五輪代表争いという文脈での最注目はなんといっても出口クリスタとジェシカ・クリムカイトによる57kg級のカナダ勢対決。ハイレベル階級は女子48kg級、57kg級、78k級、男子81kg級、100kg級など。

■6月6日(日)

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※ eJudoメルマガ版6月6日掲載記事より転載・編集しています。

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