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【eJudo’s EYE】あとは本番に向かうのみ、東京五輪代表7名「採点表」<女子>

(2021年5月29日)

※ eJudoメルマガ版5月26日掲載記事より転載・編集しています。
【eJudo’s EYE】あとは本番に向かうのみ、東京五輪代表7名「採点表」<女子>
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グランドスラム・カザン決勝で得意の小外刈を見せる渡名喜風南。

文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

1月のワールドマスターズ・ドーハから始まり、今月初旬のグランドスラム・カザンで終了した五輪日本代表の“調整試合シリーズ”、男子に続いて女子の採点表をお送りする。

評価はあくまで大会終了時点のもの。この点お含みの上でお読み頂きたい。
以後もちろん試合はないわけだが、その後の顕著な変化として特筆すべきは、五輪代表選手合同取材(きょうの時点で渡名喜風南、田代未来、新井千鶴、濵田尚里の4選手が終了)で見せてくれた新井千鶴のメンタルの好転。ちょっと驚かされた。カザン後2週間の隔離期間の内省を経て、精神的に完全に吹っ切れた模様。全員が驚くべき落ち着きを見せてくれたのだが、特に新井の受け答えは「達観」と言ってよいほどのインパクトあり。この選手はやってくれるのではないかと素直に思わせるものがあった。既に各社報じているものと思われるが、機会があれば要旨の形でeJudoユーザーにもお届けしたいと思う。

48kg級 渡名喜風南 6.0
成績:ワールドマスターズ・ドーハ2位/グランドスラム・カザン優勝


強くなっている。ワールドマスターズ準決勝におけるダリア・ビロディド打倒は敵失(ビロディドはコンディション的にも瞬間的な判断的にも、下手をするとこのまま潰れてしまうのではないかという壊れぶりだった)に助けられた部分もあり本番に向けた評価は保留、勝利を挙げたこと自体が収穫という体であったが、中堅層との全4試合をすべて2分掛からず終わらせたグランドスラム・カザンの戦いぶりなどはまさに圧巻。五輪王者パウラ・パレトの先手担ぎ技攻撃をすべて潰し、引きずり回し、最後はこの型の選手の泣きどころである「寝→立ち」を強引に作って「技有」も得たワールドマスターズ準々決勝の無敵感も凄かった。かつてと比べて組み手が能動的になり、勝てる相手には「早く、わかりやすく結果を出す」ことが出来るようになったと感じる。ただし同大会の決勝、引き手が生命線のディストリア・クラスニキにこれをあっさり与え、2度投げられた試合はいただけない。力自体ではなくプラン立案能力、遂行能力という積年の課題に不安を残した格好だ。とはいえここまで力自体が上がれば、マークすべき選手は少ない。狙うべきはビロディド、クラスニキ、ここまで0勝1敗の新鋭シリーヌ・ブクリの3名。「流れ」で勝とうとするのではなく、どう入っていかにゴールするのか、具体的なプランをしっかり練り上げて臨みたい。力自体は間違いなく金メダル級。もはや力自体を上げることよりも、その力が流れる水路をしっかり整備して最大限のパフォーマンスを発揮することのほうが大事な段階だ。相手の研究怠るべからず、実はそれがもっかの課題である「受け」(あまりに体が強いせいか、組み手の防壁を外して不用意に受ける癖がある)という技術的な隙の改善にも繋がるはずだ。


52kg級 
阿部詩 6.0
成績:グランドスラム・タシケント優勝/グランドスラム・カザン優勝


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※ eJudoメルマガ版5月26日掲載記事より転載・編集しています。

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