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【プレビュー】豪華60kg級に注目、実績はチフヴィミアニとルトフィラエフ、見逃せない大穴候補フェルストラーテン/グランドスラム・カザン2021男子第1日プレビュー(60kg級、66kg級)

(2021年5月5日)

※ eJudoメルマガ版5月5日掲載記事より転載・編集しています。
豪華60kg級に注目、実績はチフヴィミアニとルトフィラエフ、見逃せない大穴候補フェルストラーテン
グランドスラム・カザン2021男子第1日プレビュー(60kg級、66kg級)
→グランドスラム・カザン2021組み合わせ(公式サイト)

■ 60kg級 チフヴィミアニとルトフィラエフが揃い踏み、GSアンタルヤ圧勝のフェルストラーテンにも注目
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ルフミ・チフヴィミアニ(ジョージア)

(エントリー32名)

2019年東京世界選手権王者のルフミ・チフヴィミアニ(ジョージア)と同2位のシャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)が揃って参戦。第1シードには2018年バクー世界選手権2位のロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)が置かれており、計3名の世界大会ファイナリストが顔を揃えた豪華なトーナメントが組まれた。

実績的な優勝候補は前述の3名ということになるが、実は全員ここのところ冴えた戦いを見せられていない。チフヴィミアニは戴冠後3大会に出場するも1度も入賞出来ず、ルトフィラエフは2020年以降6大会連続でメダルなし。ムシュヴィドバゼはワールドツアー再開直後の2020年後半こそグランドスラム・ブダペスト2位、ヨーロッパ選手権優勝と好調であったが、今年に入ってからは2大会連続で序盤戦で姿を消してしまい、五輪代表は今大会「上がり」のヤゴ・アブラゼ(ロシア)にほぼ決まりという情勢。実質終戦状態のムシュヴィドバゼはともかく、チフヴィミアニとルトフィラエフは本来ならば東京五輪の優勝候補に名を連ねるべき立場。さすがにそろそろ調子を上げていかなければならないはずで、今回どのような試合を見せてくれるのかに注目したい。両者は準決勝で対戦予定。チフヴィミアニが準々決勝でアルベルト・オグゾフ(ロシア)とダヴド・ママドソイ(アゼルバイジャン)の勝者、ルトフィラエフが2回戦でクバニチュベク・アイベク=ウール(キルギスタン)とマッチアップする山場があるものの、本来の実力ならば当然突破して然るべき。これぞ世界選手権のファイナリストという戦いぶりを期待したい。

要チェック選手としてはプールBに配されているヨーレ・フェルストラーテン(ベルギー)の名前を挙げておきたい。4月頭のグランドスラム・アンタルヤで豪快な内股「一本」を連発して優勝しており、まさに今が旬の選手。以前から体の力をベースにした手堅い柔道が売りの実力者ではあったが、内股という具体的な武器を得たことで選手としてのグレードが一段上がった感がある。今大会のメンバーでも優勝するようなことがあればもはや東京五輪の大穴候補。周囲に警戒される中でもあの豪快な勝ちぶりを発揮できるのか注目だ。

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シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)

【プールA】
第1シード:ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)
第8シード:モリッツ・プラフキー(ドイツ)

【プールB】
第4シード:エリック・タカバタケ(ブラジル)
第5シード:ヨーレ・フェルストラーテン(ベルギー)
有力選手:マタン・ココラエフ(イスラエル)、ヤニスラフ・ゲルチェフ(ブルガリア)

【プールC】
第2シード:シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)
第7シード:アドニス・ディアス(アメリカ)
有力選手:クバニチュベク・アイベク=ウール(キルギスタン)、ラマザン・アブドゥラエフ(ロシア)

【プールD】
第3シード:ルフミ・チフヴィミアニ(ジョージア)
第6シード:アルベルト・オグゾフ(ロシア)
有力選手:ロドリゴ=コスタ・ロペス(ポルトガル)、シャフボズ・サイダブロロフ(タジキスタン)、ダヴド・ママドソイ(アゼルバイジャン)、ダヴィド・プルクラベク(チェコ)

■ 66kg級 見どころは優勝候補ヴィエルの出来、最終局面迎えた地元ロシアの代表争いにも注目
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デニス・ヴィエル(モルドバ)

(エントリー37名)

階級の中堅層が中心のトーナメント。デニス・ヴィエル(モルドバ)、タル・フリッカー(イスラエル)らトップ層の参戦はあるものの、豪華陣容の60kg級と比べると全体として地味な印象は否めない。

優勝候補は第3シード配置のヴィエル。勝ちに勝ちまくって世界3位まで上り詰めた2019年以降いまひとつ結果を残せておらず、昨年10月のワールドツアー再開後も印象的な投げを度々見せてはいるが、成績自体は3位が1度に5位が2度。あと一歩勝ちきれていない。60kg級の2人同様、東京五輪でメダルを獲得するためにはそろそろ調子を上げてなければいけない時期。戦いぶりを観察する限りでは、技の切れ味は戻っているものの、これを支える体の力強さがまだ取り戻せていないという印象。ヨーロッパ選手権からはほとんど期間が空いていないが、現時点でフィジカル面をどこまで仕上げてきているかに注目したい。組み合わせは初戦(2回戦)からストラヒンヤ・ブンチッチ(セルビア)とバグラチ・ニニアシヴィリ(ジョージア)の勝者と対戦せねばならない過酷な引きとなっており、まずはこの試合を要チェックだ。

ほか、サブトピックとしては未だ第一人者定まらぬ今大会のホスト国ロシアの代表争いを挙げておきたい。これまでミハイル・プルヤエフ(ロシア)が長く代表を務めてきたのだが、この選手の充実ゆえか、逆に世代交代に失敗。現状、アブドゥラ・アブドゥルジャリロフ(ロシア)、ヤクブ・シャミロフ(ロシア)、アラム・グリゴリアン(ロシア)の3名がトップ層にあと一歩届かぬ位置で「どんぐりの背比べ」を繰り広げている状況。3名が揃って派遣されているということは、恐らく今回の成績を以て代表を決定するということ。配置はそれぞれきれいに山が分かれており、直接対決が組まれるとすればいずれも上位戦となる。果たして誰が五輪代表の座を射止めるのか、彼らの戦いぶりに注目したい。

【プールA】
第1シード:ダニエル・カルグニン(ブラジル)
第8シード:アブドゥラ・アブドゥルジャリロフ(ロシア)
有力選手:ズミトリー・ミンコウ(ベラルーシ)

【プールB】
第4シード:タル・フリッカー(イスラエル)
第5シード:ヤクブ・シャミロフ(ロシア)
有力選手:ボジダル・テメルコフ(ブルガリア)

【プールC】
第2シード:イェルラン・セリクジャノフ(カザフスタン)
第7シード:ウィリアン・リマ(ブラジル)
有力選手:ムラド・チョパノフ(ロシア)

【プールD】
第3シード:デニス・ヴィエル(モルドバ)
第6シード:アラム・グリゴリアン(ロシア)
有力選手:ストラヒンヤ・ブンチッチ(

※ eJudoメルマガ版5月5日掲載記事より転載・編集しています。

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