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[速報]「全日本男」佐々木健志が図抜けた強さで81kg級制覇、73kg級は31歳海老沼匡が制す/2021年全日本選抜柔道体重別選手権大会最終日

(2021年4月4日)

※ eJudoメルマガ版4月4日掲載記事より転載・編集しています。
[速報]「全日本男」佐々木健志が図抜けた強さで81kg級制覇、73kg級は31歳海老沼匡が制す
2021年全日本選抜柔道体重別選手権大会最終日
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81kg級準決勝、佐々木健志が佐藤正大から跳腰「一本」

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決勝、佐々木が藤原崇太郎から腕挫十字固「一本」

福岡国際センター(福岡市)で行われている2021年全日本選抜柔道体重別選手権が4日、最終日を迎え、男子7階級で今年の体重別柔道日本一が決まった。

81kg級は12月の全日本柔道選手権を沸かせた「全日本男」佐々木健志が圧勝V。組み合わせ配置の厳しさなど関係なし、1回戦は友清光(日本製鉄)を2分37秒袖釣込腰と崩上四方固の合技「一本」、準決勝は粘りの身上の佐藤正大(自衛隊体育学校)を僅か16秒の跳腰「一本」で一蹴。圧巻は第1シードの藤原崇太郎(旭化成)を腕挫十字固「一本」に仕留めた決勝戦。右小外刈で投げに出ると、藤原が反応良く切り返して空中で佐々木の上に被る。藤原が上に被って投げ返した、と思われたその瞬間、既に佐々木が腕挫十字固に入り込んでいた。反応スピードを遥かに超えた攻撃に藤原は「参った」するほかなく、試合は唐突に決着。2分50秒「一本」で佐々木の優勝が決まった。

全日本選手権に続く「佐々木劇場」。単に強いだけでは収まらない、「余り」を残したままの圧勝劇に会場は騒然。無観客ながら、関係者のどよめきが会場を包み、しばし収まることがなかった。

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73kg級決勝、海老沼匡が大吉賢に左背負投を押し込んで2つ目の「技有」

欠場者続出の大会にあって8人全員が参戦したハイレベル階級・73kg級は31歳となった海老沼匡(パーク24)が優勝。初戦は細木智樹(皇宮警察)を一本背負投と横四方固の合技「一本」、勝負どころと目された講道館杯2連覇者・原田健士(ALSOK)との準決勝はGS延長戦21秒の内股「技有」で勝ち抜け。迎えた決勝は初戦でV候補筆頭の橋本壮市(パーク24)を巴投「技有」で破っている大吉賢(了德寺大職)を隅落「技有」、背負投「技有」と2度投げつけて3分1秒合技の一本勝ち。海老沼は73kg級転向後初めての選抜体重別制覇、66kg級時代を含めて5度目の優勝。

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100kg級決勝、飯田健太郎が神垣和他から大内刈「技有」

100kg級は優勝候補筆頭の第1シード選手・飯田健太郎(旭化成)が初優勝。初戦は中野智博(早稲田大1年)を縦四方固「一本」、準決勝は山口貴也(日本大4年)を右小外刈「技有」で破って決勝進出。決勝は2019年の世界ジュニア選手権王者神垣和他(明治大4年)に大内刈を押し込んで「技有」を奪い、優勢勝ちで勝利を決めた。誰もが得意の内股を意識し、透かさん、防がんとリアクションを取る中で、その内股の存在感を利用する形で敢えて周辺の技で取り切る。3戦全てを「内股以外」で取り切る手堅さを見せた。よほどトレーニングを積んだのか、線の細かった体が大きくなり、動作1つ1つが力強い。戦術性とフィジカル、両面の成長を見せて階段を1つ登った大会だった。

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60kg級決勝、古賀玄暉が竪山将から肩車で2つ目の「技有」

唯一の世界大会経験者永山竜樹(了徳寺大職)が欠け、本命なき混戦模様だった60kg級は古賀玄暉(旭化成)が初優勝。1回戦は福田大悟(鹿屋体育大4年)の伏せ際に素早く反応、「ボーアンドアローチョーク」で絞め落して1分35秒片手絞「一本」。準決勝は優勝候補と目された青木大(パーク24)に残り4秒で大内刈をねじ込み「一本」奪取。迎えた竪山将(パーク24)との決勝は、開始2分に「抱き勝負」の投げの打ち合いから右内股で「技有」先行も、3分3秒に巴投「技有」を奪回される鍔迫り合い。GS延長戦に縺れた勝負は10分超えの大熱戦となったが、最後は古賀がレスリング式の肩車で「技有」を奪い、合技「一本」で勝利を決めた。

古賀は大会直前に左膝を負傷。ベストコンディションではないとの情報だったが、持ち前の投げ勘を生かすべく、強敵相手にも接近戦を仕掛けて思い切った投げを打ち続けた。決勝の竪山戦などはスピード、技術とも竪山に分がある試合に思われたが、気持ちの強さでチャンスを作り続け、そして最後は投げ切った。3戦ともに徹底して投げに出ること自体で自身の良さを引き出した、迫力ある戦いぶりだった。

先月24日に父・稔彦さんを亡くしたばかりの古賀は、表彰式を終えると思わず涙。「何も恩返し出来ずに亡くなってしまったので、何としても優勝したかった」と声を詰まらせ、今大会でも7度優勝している父にあらためて思いを馳せていた。

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66kg級決勝、田中龍馬が藤阪泰恒から浮落「一本」

66kg級は大学2年生の19歳、田中龍馬(筑波大2年)が驚きの初出場、初優勝。初戦は丸山城志郎の欠場で不戦勝ち、準決勝は武岡毅(國學院大4年)をGS延長戦の肩車「技有」で破り、決勝は第2シード選手の優勝候補・藤阪泰恒(パーク24)との「抱き勝負」から降りずに豪快な浮落一発、畳に埋める「一本」で頂点に辿り着いた。しなやかな動き、担ぎ技に入り込むスピード、そしてなにより抜群の体の強さ自体でトップ選手たちを弾き返し続けた1日だった。準決勝で決めた肩車は、厳しい組み手の駆け引きの中、相手の武岡が奥襟を叩いて頭を下げさせることに手ごたえを感じたことを見て取り、続く展開でこの動きを利用して低く潜り込んだ一撃。試合の中で「効く」手立てを見極める、試合勘の良さも見事だった。

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100kg超級決勝、佐藤和哉が小川雄勢から小外掛「一本」

100kg超級は佐藤和哉(日本製鉄)が初優勝。1回戦で全日本選手権準優勝者・太田彪雅(旭化成)を10分超えの長時間試合の末に「指導3」の反則で破り、準決勝は前戦で王子谷剛志(旭化成)に見事な一本勝ちを収めている中野寛太(天理大3年)にGS延長戦体落「技有」で勝利。迎えた決勝はこの日好調の小川雄勢(パーク24)をGS延長戦の小外掛「一本」で下した。GS延長戦続きの苦しい展開を粘り強く戦った精神力、そして鍛えぬかれた足技の冴えが光った。

期待のホープ斉藤立(国士舘大2年)は初戦で香川大吾(ALSOK)を内股「技有」で破るも、準決勝で小川に苦杯。「指導2」をリードしながらスタミナと組み手手順の精度を欠き、GS6分2秒に支釣込足を食って一本負けした。

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90kg級決勝、増山香補が田嶋剛希を背負投で攻める

90kg級は増山香補(パーク24)が制した。初戦は10月の講道館杯で苦杯を喫した大町隆雄(山口県警察)にGS延長戦の「指導3」でリベンジ。準決勝は高校時代からのライバル長井晃志(警視庁内定者)を形の異なる背負投で2度投げつけ、2分14秒「技有」2つを得ての合技「一本」で快勝。一発のある田嶋剛希(パーク24)との決勝も、ケンカ四つの相手に釣り手で主導権を握り続けて決してペースを渡さず。粘り強く攻め続け、GS延長戦6分9秒「指導3」を得て優勝を決めた。組み手の上手さ、そして柔らかい肘と肩を駆使した豪快な「立ち背負い」と持ち味を存分に見せての初優勝劇だった。

各階級の入賞者と全試合の結果は下記。

■ 60kg級
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60kg級優勝の古賀玄暉(旭化成)

(エントリー8名)

【入賞者】
優 勝:古賀玄暉(旭化成)
準優勝:竪山将(パーク24)

【1回戦】
青木大(パーク24)○GS反則[指導3](GS3:05)△山本達彦(北関東綜合警備保障)
古賀玄暉(旭化成)○片手絞(1:35)△福田大悟(鹿屋体育大4年)
竪山将(パーク24)○優勢[技有・隅落]△米村克麻(センコー)
小西誠志郎(自衛隊体育学校)○優勢[技有・横四方固]△納庄兵芽(日本エースサポート)

【準決勝】
古賀玄暉○大内刈(4:00)△青木大
竪山将○GS技有・巴投(GS1:02)△小西誠志郎

【決勝】
古賀玄暉○GS合技[内股・肩車](GS6:14)△竪山将

■ 66kg級
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66kg級優勝の田中龍馬(筑波大2年)

(エントリー8名)

【入賞者】
優 勝:田中龍馬(筑波大2年)
準優勝:藤阪泰恒(パーク24)

【1回戦】
田中龍馬(筑波大2年)○不戦△丸山城志郎(ミキハウス)
武岡毅(國學院大4年)○GS反則[指導3](GS1:07)△内村光暉(自衛隊体育学校)
藤阪泰恒(パーク24)○背負投(2:29)△西願寺哲平(筑波大3年)
相田勇司(國學院大4年)○GS出足払(GS5:07)△鈴木練(愛知県警察)

【準決勝】
田中龍馬○GS技有・肩車(GS2:07)△武岡毅
藤阪泰恒○GS反則[指導3](GS4:36)△相田勇司

【決勝】
田中龍馬○浮落(2:35)△藤阪泰恒

■ 73kg級
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73kg級優勝の海老沼匡(パーク24)

(エントリー8名)

【入賞者】
優 勝:海老沼匡(パーク24)
準優勝:大吉賢(了德寺大職)

【1回戦】
大吉賢(了德寺大職)○優勢[技有・巴投]△橋本壮市(パーク24)
島田隆志郎(パーク24)○反則[指導3](2:35)△塚本綾(日本体育大4年)
原田健士(ALSOK)○GS崩袈裟固(GS1:50)△立川新(旭化成)
海老沼匡(パーク24)○合技[一本背負投・横四方固](4:00)△細木智樹(皇宮警察)

【準決勝】
大吉賢○GS反則[指導3](GS5:09)△島田隆志郎
海老沼匡○GS技有・内股(GS0:21)△原田健士

【決勝】
海老沼匡○合技[隅落・背負投](3:01)△大吉賢

■ 81kg級
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81kg級優勝の佐々木健志(ALSOK)

(エントリー8名)

【入賞者】
優 勝:佐々木健志(ALSOK)
準優勝:藤原崇太郎(旭化成)

【1回戦】
藤原崇太郎(旭化成)○GS浮落(GS2:13)△丸山剛毅(パーク24)
賀持喜道(日本大3年)○優勢[技有・小内刈]△江畑丈夫(パーク24)
佐藤正大(自衛隊体育学校)○優勢[技有・隅落]△小原拳哉(パーク24)
佐々木健志(ALSOK)○合技[袖釣込腰・崩上四方固](2:37)△友清光(日本製鉄)

【準決勝】
藤原崇太郎○小内刈(3:55)△賀持喜道
佐々木健志○跳腰(0:16)△佐藤正大

【決勝】
佐々木健志○腕挫十字固(2:50)△藤原崇太郎

■ 90kg級
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90kg級優勝の増山香補(パーク24)

(エントリー8名)

【入賞者】
優 勝:増山香補(パーク24)
準優勝:田嶋剛希(パーク24)

【1回戦】
長井晃志(警視庁内定者)○GS反則[指導3](GS7:48)△戸髙淳之介(筑波大1年)
増山香補(パーク24)○GS反則[指導3](GS3:06)△大町隆雄(山口県警察)
村尾三四郎(東海大3年)○GS反則[指導3](GS2:11)△森健心(明治大2年)
田嶋剛希(パーク24)○不戦△ベイカー茉秋(日本中央競馬会)

【準決勝】
増山香補○合技[背負投・背負投](2:14)△長井晃志
田嶋剛希○GS技有・小内刈(GS1:56)△村尾三四郎

【決勝】
増山香補○GS反則[指導3](GS6:09)△田嶋剛希

■ 100kg級
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100kg級優勝の飯田健太郎(旭化成)

(エントリー8名)

【入賞者】
優 勝:飯田健太郎(旭化成)
準優勝:神垣和他(明治大4年)

【1回戦】
飯田健太郎(旭化成)○縦四方固(2:35)△中野智博(早稲田大1年)
山口貴也(日本大4年)○優勢[技有・内股](4:00)△垣田恭兵(旭化成)
神垣和他(明治大4年)○不戦△羽賀龍之介(旭化成)
西山大希(日本製鉄)○反則[指導3](3:03)△石内裕貴(旭化成)

【準決勝】
飯田健太郎○優勢[技有・小外刈]△山口貴也
神垣和他○GS反則[指導3](GS4:33)△西山大希

【決勝】
飯田健太郎○優勢[技有・大内刈]△神垣和他

■ 100kg超級
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100kg超級優勝の佐藤和哉(日本製鉄)

(エントリー8名)

【入賞者】
優 勝:佐藤和哉(日本製鉄)
準優勝:小川雄勢(パーク24)

【1回戦】
中野寛太(天理大3年)○GS出足払(GS0:36)△王子谷剛志(旭化成)
佐藤和哉(日本製鉄)○GS反則[指導3](GS7:18)△太田彪雅(旭化成)
小川雄勢(パーク24)○GS内股(GS0:59)△松村颯祐(東海大4年)
斉藤立(国士舘大2年)○優勢[技有・内股]△香川大吾(ALSOK)

【準決勝】
佐藤和哉○GS技有・体落(GS4:43)△中野寛太
小川雄勢○GS支釣込足(GS6:02)△斉藤立

【決勝】
佐藤和哉○GS小外掛(GS3:00)△小川雄勢

※ eJudoメルマガ版4月4日掲載記事より転載・編集しています。

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