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【プレビュー】濵田尚里の戦いぶりに注目、78kg超級はシウとシェイフ=ルーフーの準決勝が山場/グランドスラム・アンタルヤ2021最終日女子プレビュー(78kg級、78kg超級)

(2021年4月3日)

※ eJudoメルマガ版4月3日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】濵田尚里の戦いぶりに注目、78kg超級はシウとシェイフ=ルーフーの準決勝が山場
グランドスラム・アンタルヤ2021最終日女子プレビュー(78kg級、78kg超級)
文責:eJudo編集部

■ 78kg級 みどころは濵田尚里の戦いぶり、「らしい」柔道の発露に期待
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濵田尚里

(エントリー22名)

現役世界王者の濵田尚里(自衛隊体育学校)が参戦。ほかにトップ層の出場はなくトーナメント全体としては地味な印象が否めないが、濵田参加という一点を以て、この階級は十分に楽しめる。みどころは濵田の柔道それ自体だ。

濵田は1月のワールドマスターズ・ドーハでは決勝でライバルのマドレーヌ・マロンガ(フランス)に敗れて2位に終わっており、その試合中に膝を負傷している。試合後の様子や強化陣のコメントを聞く限りは重症ではなかったようだが、試合中は所謂「膝が抜けた」ような感じでもはや試合どころではないという感じだった。まず第一に、既に復調したと伝えられるこの膝の状態がどうなのかに注目したい。

濵田の対抗馬になり得る選手は(あくまで立技限定だが)、第2シードのマー・ジェンジャオ(中国)と第4シードのアントニーナ・シュメレワ(ロシア)くらい。濵田は以前シュメレワに大外刈「一本」で敗れているが、あくまでもこれはアクシデントであったと考えるべき。純粋な実力では立技でも濵田に分があると考えで良いだろう。決勝にはマーが勝ち上がってくると思われる。左右にパワフルな巻き込み技を打てるアジア地域を代表する強豪だが、こちらも普通に戦えさえすれば、それほど問題ないはずだ。

濵田は良くも悪くも試合ごとに「リセット」が掛かる、過去の戦いを引きずらないタイプの選手。万が一今回敗れたとしても競技力自体は間違いなく世界一のレベルにあり、五輪にさほど悪い影響はないと思われる。ファンとしては寝技への移行など課題となっていた技術の上積みを確認したいところではあるが、ここは対戦者のレベル的にも気持ち良く「投げて」勝ち、五輪に向けて勢いをつけてもらいたい。濵田らしい迫力のある柔道に期待だ。

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第2シードのマー・ジェンジャオ(中国)

【プールA】
第1シード:濵田尚里(日本)
第8シード:ネフェリ・パパダキス(アメリカ)
有力選手:ナターシャ・アウスマ(オランダ)、インバル・ラニル(イスラエル)

【プールB】
第4シード:アントニーナ・シュメレワ(ロシア)
第5シード:バネッサ・チャラ(エクアドル)

【プールC】
第2シード:マー・ジェンジャオ(中国)
第7シード:チェン・フェイ(中国)
有力選手:アナスタシア・タルチン(ウクライナ)

【プールD】
第3シード:カルラ・プロダン(クロアチア)
第6シード:ベアタ・パクト(ポーランド)
有力選手:レネー・ファンハルセラール(オランダ)、カレン・レオン(ベネズエラ)

■ 78kg超級 トーナメントの軸はシウとシェイフ=ルーフー、準決勝の対決に注目
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ニヘル・シェイフ=ルーフー(チュニジア)

(エントリー20名)

この階級もトップ選手の出場はニヘル・シェイフ=ルーフー(チュニジア)のみ。メインキャストに皆勤傾向の強いこの階級としては、少々寂しい顔ぶれのトーナメントとなった。ただし先週のグランドスラム・トビリシを制したシウ・シヤン(中国)、階級を代表する長身選手のワン・ヤン(中国)とエリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)、シェイフ=ルーフーとともにアフリカ地域の女子超級を牽引するホーテンス=ヴァネッサ・ムバラ=アタンガナ(カメルーン)など魅力的な選手が揃っており、見どころはそれなりに多い。

トーナメントの軸はシェイフ=ルーフーとシウ。シェイフ=ルーフーは階級随一の巨体を誇る大型選手。頭脳派でもあり、大きな身体にあわせてカスタマイズした技術と試合運びの上手さで常に好成績を残している。かつて弱点であったスタミナも大きく改善されており、34歳ながら間違いなく今が全盛期だ。一方のシウは前述のとおりトビリシ大会を制したばかりの注目株。正面から組み合って腰技や足技を仕掛ける、正統派の重量級選手だ。地力も階級上位のレベルに達しており、機動力もある。両者が戦うのは準決勝。シェイフ=ルーフーは掛け潰れ系の技が主体のため、立技か寝技への移行が早いシウとしてはその伏せ際に絞技を狙いたいところだ。反対側の山の顔ぶれを見る限り、誰が勝ち上がってきたとしてもこの試合の勝者が優勝する可能性が高いだろう。なお、シウは今回も結果を残すようであれば今後階級の上位陣に加わる可能性大。序盤戦からその戦いぶりに注目しておきたい。

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シウ・シヤン(中国)

【プールA】
第1シード:ニヘル・シェイフ=ルーフー(チュニジア)
第8シード:ソニア・アッセラー(アルジェリア)

【プールB】
第4シード:シウ・シヤン(中国)
第5シード:メリッサ・モヒカ(プエルトリコ)
有力選手:イヴァナ・マラニッチ(クロアチア)、サラ・アドリントン(イングランド)

【プールC】
第2シード:エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)
第7シード:ラズ・ヘルシュコ(イスラエル)

【プールD】
第3シード:ホーテンス=ヴァネッサ・ムバラ=アタンガナ(カメルーン)
第6シード:ワン・ヤン(中国)
有力選手:サンドラ・ヤブロンスキーテ(リトアニア)

※ eJudoメルマガ版4月3日掲載記事より転載・編集しています。

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