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【プレビュー】向、ウルフ、原沢の日本代表3人が登場/グランドスラム・アンタルヤ最終日男子プレビュー(90kg級、100kg級、100kg超級)

(2021年4月3日)

※ eJudoメルマガ版4月3日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】向、ウルフ、原沢の日本代表3人が登場
グランドスラム・アンタルヤ最終日男子プレビュー(90kg級、100kg級、100kg超級)
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向翔一郎

文責:eJudo編集部

■90kg級 初戦で流れに乗りたい向

(エントリー42名)

第1シードのイワン=フェリペ・シルバ=モラレス(キューバ)を筆頭に、先週のグランドスラム・トビリシを制したばかりのマーカス・ニーマン(スウェーデン)、地元選手のミハエル・ツガンク(トルコ)、トート ・クリスティアン(ハンガリー)ら強豪が集った。階級自体の層の厚さからすれば決して豪華とまでは言えないが、日本からも2019年東京世界選手権2位の向翔一郎(ALSOK)が出場しており、優勝の難度は相応に高い。

向は1月のワールドマスターズ・ドーハ以来の大会出場。同大会では初戦から動きが冴えず、2回戦でベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)に自ら仕掛けた隅返に被られての横四方固「一本」で敗れている。本番までの残り時間を考えれば、試合出場のチャンスはもうほとんどない。2大会続けての不首尾となれば疑心暗鬼のまま残りの3か月を過ごすことにもなりかねず、今大会はなんとしても結果を残しておきたいところだ。昨年12月の全日本選手権での戦いぶりを見る限り、向はコロナ禍の期間にもしっかり稽古を積んでいたと推測できる。全日本で見せてくれたような、逞しい戦いぶりを期待したい。組み合わせは、準々決勝のニーマン戦まではほぼ無風。しかし、初戦(2回戦)の相手はワールドマスターズの1回戦で思わぬ苦戦を強いられたアブデラフマネ・ベナマディ(アルジェリア)になる可能性が高い。まずはこの試合を良い形で勝って、流れに乗ってしまいたい。出場者の顔ぶれからすれば、十分優勝が狙えるはずだ。

【プールA】
第1シード:イワン=フェリペ・シルバ=モラレス(キューバ)
第8シード:リ・コツマン(イスラエル)
有力選手:コムロンショフ・ウストピリヨン(タジキスタン)

【プールB】
第4シード:向翔一郎(ALSOK)
第5シード:マーカス・ニーマン(スウェーデン)
有力選手:アブデラフマネ・ベナマディ(アルジェリア)、マックス・スチュワート(イングランド)、ピオトル・クチェラ(ポーランド)

【プールC】
第2シード:トート ・クリスティアン(ハンガリー)
第7シード:コルトン・ブラウン(アメリカ)
有力選手:ダヴィド・クラメルト(チェコ)

【プールD】
第3シード:ミハエル・ツガンク(トルコ)
第6シード:ニコラス・ムンガイ(イタリア)
有力選手:ザッカリー・バート(カナダ)

■ 100kg級 優勝候補はウルフ、シスマンラルの挑戦受ける初戦に注目
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ウルフアロンは久々の実戦

(エントリー35名)

これぞ100kg級という豪華なトーナメント。2017年ブダペスト世界選手権王者のウルフアロン(了徳寺大職)を筆頭に、先週のグランドスラム・トビリシを制したシャディー・エルナハス(カナダ)、ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)、アルマン・アダミアン(ロシア)ら世界大会メダルクラスの強豪が集った。

優勝候補は日本代表のウルフ。負傷とコロナ禍が重なり大会出場はなんと2019年12月のワールドマスターズ青島以来1年4ヶ月ぶり。同大会では決勝でマイケル・コレル(オランダ)に敗れて2位だった。出国前の取材では、課題であった減量後の受けを十分に考え、練習相手にあえて良い位置をもたせて乱取りをするなど対策を行ってきたと語っていた。この「受け」には特に注目したい。今回は初戦(2回戦)から地元の強豪のメルト・シスマンラル(トルコ)の挑戦をいきなり受けることになっており、これが最初の山場。以降も3回戦で先月のグランドスラム・タシケント2位のボリス・ゲルギエフ(ブルガリア)と対戦濃厚、息をつく暇もない強敵との連戦が続く。とはいえ、実力的に最も優勝に近いのはやはりウルフ。ミスなく戦うことができれば順当に優勝に辿り着くはずだ。試合期間が空いた場合の定石どおり、まずは初戦の入り方に気をつけたい。

【プールA】
第1シード:シャディー・エルナハス(カナダ)
第8シード:グリゴリ・ミナシキン(エストニア)
有力選手:ヨアキム・ドファービー(スウェーデン)、アレクサンダー・クコリ(セルビア)、ダニエル・ディチェフ(ブルガリア)、アーロン・ファラ(オーストリア)

【プールB】
第4シード:ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)
第5シード:エルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)
有力選手:シリル・マレ(フランス)、ズラトコ・クムリッチ(クロアチア)、カイハン・オズチチェク=タカギ(オーストラリア)

【プールC】
第2シード:アルマン・アダミアン(ロシア)
第7シード:ミキタ・スヴィリド(ベラルーシ)
有力選手:サーイエニッチ ・ミクロス(ハンガリー)、イェフゲニース・ボロダフコ(ラトビア)、カヨル・レイズ(カナダ)、マティアス・マドセン(デンマーク)

【プールD】
第3シード:ウルフアロン(了徳寺大職)
第6シード:ムハマドカリム・フラモフ(ウズベキスタン)
有力選手:メルト・シスマンラル(トルコ)、ボリス・ゲルギエフ(ブルガリア)、フセイン=シャー・シャー(パキスタン)

■ 100kg超級 出直し図る原沢がV候補、注目は準決勝のクルパレクvsバシャエフ
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出直し図る原沢久喜

(エントリー23名)

2019年東京世界選手権王者のルカシュ・クルパレク(チェコ)と同2位の原沢久喜(百五銀行)が揃って出場。この両者がそのまま優勝争いの軸だ。タメルラン・バシャエフ(ロシア)やダヴィド・モウラ(ブラジル)、ウシャンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)などワールドツアー表彰台常連の強豪も多数参加しており、見どころに事欠かぬ、なかなか豪華なトーナメントだ。

原沢は1月のワールドマスターズ・ドーハ以来の大会出場。同大会では格下のヤキフ・ハモー(ウクライナ)を相手に不用意に組ませた結果、強烈な小外掛を食ってしまい脇腹(肋骨にひび)を負傷、まさかの初戦敗退に終わっている。今回は出直しの大会、最低でも決勝のクルパレク戦までは勝ち上がりたい。組み合わせでは準々決勝でテムル・ラヒモフ(タジキスタン)、準決勝でモウラとの対戦が濃厚。どちらも相性的に戦いにくい相手ではなく、落ち着いて戦うことができれば遅れを取ることはないはずだ。原沢らしい豪快な「一本」に期待したい。

一方、クルパレクは準決勝で相性的に噛み合わぬタメルラン・バシャエフ(ロシア)と対戦せねばならず、ここが最大の山場。過去の戦績は2勝2敗だが、直近は2連敗。世界王者として若手相手の「3タテ」はなんとしても避けたいところ。頭脳派で修正能力も高いクルパレクがどのような戦いを見せるのか、見逃すことなくチェックしたい。なお、クルパレクは2月末に地元チェコで行われたヨーロッパオープン・プラハでは優勝を飾っているものの、1月のグランドスラム・テルアビブでは明らかに不調で初戦で格下のアリアクサンドル・ヴァハヴィアク(ベラルーシ)に敗れている。今大会もコンディションのほどは未知数、その調子を測る意味でもまずは初戦に注目したい。

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ルカシュ・クルパレク

【プールA】
第1シード:ルカシュ・クルパレク(チェコ)
第8シード:ステファン・ヘギー(オーストリア)

【プールB】
第4シード:タメルラン・バシャエフ(ロシア)
第5シード:アンディー・グランダ(キューバ)
有力選手:ファイセル・ヤバラー(チュニジア)、オレクサンドル・ゴルディエンコ(ウクライナ)

【プールC】
第2シード:原沢久喜(百五銀行)
第7シード:テムル・ラヒモフ(タジキスタン)

【プールD】
第3シード:ダヴィド・モウラ(ブラジル)
第6シード:ウシャンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)
有力選手:アリシェル・ユスポフ(ウズベキスタン)

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