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【プレビュー】出口クリスタとジェシカ・クリムカイトが激突/グランドスラム・アンタルヤ第1日女子プレビュー(48kg級、52kg級、57kg級)

(2021年4月1日)

※ eJudoメルマガ版4月1日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】出口クリスタとジェシカ・クリムカイトが激突
グランドスラム・アンタルヤ第1日女子プレビュー(48kg級、52kg級、57kg級)
文責:eJudo編集部

■ 48kg級 パレトの出来が唯一のみどころ
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パウラ・パレト(アルゼンチン)

(エントリー27名)

中堅以下の選手が中心のトーナメント。第1シードには唯一トップグループからの出場となったパウラ・パレト(アルゼンチン)が座った。観戦の指針になるようなテーマや文脈は見出し難く、東京五輪でも有力なメダル候補であるパレトの勝ちぶりが唯一の見どころと言っていい。パレトの特徴はピーキングの上手さ。スタイル的にもコンディションの良し悪しに影響される割合が大きく今回も優勝確実というわけではないが、ここで仕上りをしっかり観察しておきたいところ。35歳になったパレトが、生命線である連続攻撃を「効かせる」だけのコンディションが作れてくるかどうかは、五輪本番の変数としてかなり大きい。

ほか、パレトと準々決勝で当たる位置には先週のグランドスラム・トビリシで驚きの決勝進出を果たしたフランチェスカ・ミラニ(イタリア)が置かれている。トビリシの戦いぶりを見る限り続けて結果を残すだけの力はないと読むが、成果を残した直後はまだ序列が固着されていない、選手の「羽化期」でもある。一応気にかけておきたい。

【プールA】
第1シード:パウラ・パレト(アルゼンチン)
第8シード:レイラ・アリエワ(アゼルバイジャン)
有力選手:フランチェスカ・ミラニ(イタリア)

【プールB】
第4シード:モニカ・ウングレアヌ(ルーマニア)
第5シード:アイシャ・グルバヌリ(アゼルバイジャン)

【プールC】
第2シード:シラ・リショニー(イスラエル)
第7シード:グルカデル・センツルク(トルコ)

【プールD】
第3シード:リー・ヤナン(中国)
第6シード:アジザ・シャキル(モロッコ)
有力選手:フランチェスカ・ジョルダ(イタリア)、アンネ=ソフィー・ユラ(ベルギー)

■ 52kg級 コーヘン一強、決勝ラウンドの「打ち合い」に期待
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ギリ・コーヘン(イスラエル)

(エントリー23名)

近年稀に見る、薄いトーナメント。第1シードにはワールドツアー表彰台常連のギリ・コーヘン(イスラエル)が配されているが、上位陣はこの選手だけ。第2シードに世界ランク24位のアガタ・ペレンク(ポーランド)が配されていることにトーナメントのレベル端的である。一方でシード選手は同37位のイレム・コルクマズ(トルコ)までで締められており、ということは中堅選手の出場はそれなりにあるわけだが、そもそも52kg級のこの階層にはジャンプ力を孕む選手、意外性のある面白いタイプが少ない。率直に言って予選ラウンドは他の階級を観戦した方が良いだろう。5週間で3つのグランドスラムという過密日程を受けとめられるだけの懐の深さが、この階級にはなかったということだ。

一方で、決勝ラウンドはそれなりに面白くなる可能性が高い。出場者のレベルはともかくこの大会は「グランドスラム」。五輪出場の当落線上にある選手にとっては、この高配点大会の上位入賞で得られるポイントはまさに決定的。表彰台一回ですべてを変えられる可能性がある。かなり本気度の高い、熱い勝負が見られるはずだ。

【プールA】
第1シード:ギリ・コーヘン(イスラエル)
第8シード:イレム・コルクマズ(トルコ)

【プールB】
第4シード:エストレーヤ・ロペス=シェリフ(スペイン)
第5シード:タシアナ・セザル(ギニアビサウ)
有力選手:グルタシュ・ママダリエワ(アゼルバイジャン)

【プールC】
第2シード:アガタ・ペレンク(ポーランド)
第7シード:ルス・オリベラ(メキシコ)

【プールD】
第3シード:ディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)
第6シード:スミヤ・イラウイ(モロッコ)

■ 57kg級 ひさびさの同時派遣、出口-クリムカイトの同国対決に注目
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出口クリスタ(カナダ)

(エントリー26名)

現役世界王者の出口クリスタ(カナダ)が先週のグランドスラム・トビリシに続いて登場。代表争いのライバルであるジェシカ・クリムカイト(カナダ)も送り込まれた。ひさびさ組まれた同時派遣。もちろん最大の注目カードは決勝、この2人の対決だ。

出口、トビリシでは優勝ならず3位。圧倒的な強さで勝ち上がったものの、準決勝ではそのあまりの好調さが歯車を狂わせた。作りなく仕掛けた背負投をエテリ・リパルテリアニ(ジョージア)に返されてまさかの一本負け。これでリズムが狂ったか3位決定戦では一転動きが冴えず、相手に「指導2」を先行されての辛勝で大会を締めることとなった。あれから約1週間、どう立て直してくるかに注目したい。準決勝でユリア・コヴァルツィク(ポーランド)と対戦予定となっており、ここが決勝までの唯一の山場だ。

一方のクリムカイトは1月のワールドマスターズ・ドーハ以来の大会出場。同大会では準決勝でサハ=レオニー・シジク(フランス)に敗れているが、このシジク戦以外は圧倒的な強さで勝利を収めている。出口との直接対決はここまで5戦全敗だが、今回は出口が敗戦直後、かつ連戦とあって状況的には大きなチャンス。かなり気合が入っているはずだ。組み合わせにも恵まれており、余力を残して決勝まで勝ち上がるはず。

カナダの規定では世界ランク8位以内に複数の選手がいる場合は2勝先取の直接対決で代表を決定することになっており、今大会の結果が直接代表権に影響することはない。ただし選考試合までもうそれほど時間は残されていないはず(6月に実施との報道あり)で、今回の直接対決が与える心理的な影響は絶大。どちらにとっても決して負けるわけにはいかない戦いだ。熱戦に期待したい。

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ジェシカ・クリムカイト(カナダ)

【プールA】
第1シード:ジェシカ・クリムカイト(カナダ)
第8シード:ロレダナ・オフイ(ルーマニア)
有力選手:ユリア・カザリナ(ロシア)

【プールB】
第4シード:ルー・トンジュアン(中国)
第5シード:ザブリナ・フィルツモザー(オーストリア)
有力選手:アルレタ・ポドラック(ポーランド)

【プールC】
第2シード:クリスタ・デグチ(カナダ)
第7シード:ズレイハ=アブゼッタ・ダボンネ(コートジボワール)

【プールD】
第3シード:ユリア・コヴァルツィク(ポーランド)
第6シード:ゴーフラン・ヘリフィ(チュニジア)

※ eJudoメルマガ版4月1日掲載記事より転載・編集しています。

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