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【プレビュー】阿部一強のトーナメント、気を付けたいのは「入り」/グランドスラム・アンタルヤ第1日男子プレビュー(60kg級、66kg級)

(2021年4月1日)

※ eJudoメルマガ版4月1日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】阿部一強のトーナメント、気を付けたいのは「入り」
グランドスラム・アンタルヤ第1日男子プレビュー(60kg級、66kg級)
■ 60kg級 上り調子のヤンとママドソイに注目、ムシュビドバゼは背水の陣
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ヤン・ユンウェイ(台湾)

(エントリー35名)

階級の中堅どころが中心ながら、見どころの多いトーナメント。大きな注目ポイントは2つ。まず、上り調子のヤン・ユンウェイ(台湾)とダヴド・ママドソイ(アゼルバイジャン)がどのような戦いをみせてくれるか。もう1つは第1シードに配された2018年バクー世界選手権2位のロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)の再浮上なるかだ。

ヤンは2019年頃から明らかに力を上げ、2020年2月のグランドスラム・デュッセルドルフで2位、今年1月のワールドマスターズ・ドーハで2位と、ハイレベル大会で連続して決勝まで進んでいる。スタイルは担ぎ技主体で比較的クラシック。ゆえに意外性がある型ではないが、この正面突破スタイルで立て続けに上位入賞する地力はかなりのもの。立って、寝てとその戦いぶりまことに骨太である。ママドソイは今年2月のグランドスラム・テルアビブでワールドツアー初優勝を飾った新星。こちらは長い手足を生かした「抱き勝負」がベース。まだ実績には乏しいがかねてより関係者の間で評価が高く、五輪の変数としての不気味さはヤン以上。

第2シードのヤンは組み合わせに恵まれ、厄介な相手はケムラン・ヌリラエフ(ウズベキスタン)くらい。順当ならば決勝進出の可能性が高いだろう。一方のママドソイはシード権がなく、3回戦でアルベルト・オグゾフ(ロシア)、準々決勝でワリード・キア(フランス)となかなか厳しい組み合わせとなっている。今後序列のどの位置に収まるのか、真価を問われる大会だ。キアとの「抱き勝負」属性同士の対決には特に注目したい。

ムシュヴィドバゼはもっかヤゴ・アブラゼ(ロシア)と五輪の代表権を激しく争っているが、勝負どころのワールドマスターズ・ドーハでまさかの初戦(2回戦)敗退を喫したばかり。代表確実と目される選手がことごとく「あがり」となったロシアの陣容を見る限り、今回の派遣は明らかに「追試」。ここで結果を残せねば五輪は大きく遠ざかる。相当気合の入った戦いを見せてくれるはずだ。

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ダヴド・ママドソイ(アゼルバイジャン)

【プールA】
第1シード:ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)
第8シード:アドニス・ディアス(アメリカ)
有力選手:シャフボズ・サイダブロロフ(タジキスタン)、サリ・イルディス(トルコ)、ヤニスラフ・ゲルチェフ(ブルガリア)

【プールB】
第4シード:アルベルト・オグゾフ(ロシア)
第5シード:ワリード・キア(フランス)
有力選手:ダヴド・ママドソイ(アゼルバイジャン)

【プールC】
第2シード:ヤン・ユンウェイ(台湾)
第7シード:レニン・プレシアド(エクアドル)
有力選手:ケムラン・ヌリラエフ(ウズベキスタン)

【プールD】
第3シード:エリック・タカバタケ(ブラジル)
第6シード:ヨーレ・フェルストラーテン(ベルギー)
有力選手:ミフラジ・アックス(トルコ)、カラマット・フセイノフ(アゼルバイジャン)

■ 66kg級 阿部一強のトーナメント、気を付けたいのは「入り」
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阿部一二三は久々の国際大会出場

(エントリー46名)

東京五輪日本代表の阿部一二三(パーク24)の出場が最大にして唯一のトピック。阿部のトーナメント形式の大会への出場は2020年2月のグランドスラム・デュッセルドルフ以来、約1年2ヶ月ぶり。その戦いぶりに注目だ。

出場者に阿部のライバルになり得るような選手はおらず、優勝自体はまず間違いないだろう。阿部としては結果だけではなく、持ち味の豪快な投げ技による「一本」を連発して、五輪に向けて確かな手応えを得ておきたいところ。

唯一気を付けたいのは「入り」。山組の直下に2016年リオデジャネイロ五輪60kg級金メダリストのベスラン・ムドラノフ(ロシア)と好選手ムフリディン・ティロヴォフ(ウズベキスタン)が配されており、初戦(2回戦)の相手はこのカードの勝者。力だけで言えば阿部が二段も三段も上だが、久々の大会出場だけに相応の注意をして臨みたい。

阿部最大の武器は反射速度。引き手のみを持った、あるいはまだ組み合っていない状態から一瞬で高く担ぎ上げるその様はまさに「居合」。ファンは一瞬たりとも目を離さず、組み合う前の予備動作からその動きを注視すべし。

【プールA】
第1シード:阿部一二三(パーク24)
第8シード:イマド・バッスー(モロッコ)
有力選手:ムフリディン・ティロヴォフ(ウズベキスタン)、ベスラン・ムドラノフ(ロシア)、オルランド・ポランコ(キューバ)

【プールB】
第4シード:オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)
第5シード:ニジャット・シハリザダ(アゼルバイジャン)
有力選手:ズミトリー・ミンコウ(ベラルーシ)

【プールC】
第2シード:ダニエル・カルグニン(ブラジル)
第7シード:ウィリアン・リマ(ブラジル)
有力選手:ムラド・チョパノフ(ロシア)

【プールD】
第3シード:アルベルト・ガイテロ=マルティン(スペイン)
第6シード:キリアン・ルブルーシュ(フランス)
有力選手:ボジダル・テメルコフ(ブルガリア)

※ eJudoメルマガ版4月1日掲載記事より転載・編集しています。

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