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丸山城志郎が稽古公開「力づくでもねじ伏せる、シンプルに強い柔道目指す」

(2021年3月9日)

※ eJudoメルマガ版3月9日掲載記事より転載・編集しています。
丸山城志郎が稽古公開「力づくでもねじ伏せる、シンプルに強い柔道目指す」
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稽古する丸山
写真:代表撮影

昨年末の66kg級五輪代表決定戦で阿部一二三(パーク24)と激戦を繰り広げた丸山城志郎(ミキハウス)が9日、母校の天理大で稽古の様子を公開した。まだ映像で見返していないという大一番を「忘れられない」と振り返りながらも、4月に控える全日本選抜体重別選手権と6月の世界選手権の優勝を当面の目標に掲げて視線はあくまで前向き。「一番奥のほうにある」と2024パリ五輪への挑戦についても挑戦を示唆した。

現在は「切れ味鋭い技だけでなく、力づくでも持っていく、シンプルに強い柔道をやりたい」と高重量トレーニングを増やし、乱取りも接近戦重視。先輩の大野将平を彷彿とさせる、柔道自体を突き詰めんとする貪欲さを垣間見せていた。

稽古後に行われた合同取材における、コメント要旨は下記。

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写真:代表撮影

丸山城志郎選手のコメント

―――選抜体重別に向けてのコンディション、いまの練習での取り組みは。
コンディションは良くも悪くもなく、いまのところ順調。選抜体重別に向けてというよりは今後の自分の柔道を見て練習しています。自分の良さは技のキレやスピードが持ち味だと言われますが、そこにプラスアルファで、馬力や力強さを取り入れたい。高重量を扱うスクワットやパワークリーンでおもに下半身を鍛えて、乱取りでは接近戦をわざと多く作って稽古しています。

―――パワーが必要と考えた理由は。
競ったときには接近戦や縺れ際で勝負が分かれることが多い。代表決定戦でも、最後の場面では縺れ際に捩じり切れなかった。ああいうタイミングになっても力づくでねじ伏せるような、シンプルに強い体が必要だと思いました。

―――3か月前のワンマッチについて、いま思うことは。
特にないです。忘れられない試合ではありますが、前を向かないと始まらない。あの試合はあの試合で、いいところも悪いところも今後に生かせるところが一杯見つかりましたので、次を向いて動き出しています。(映像は?)1度も見返していません。

―――学んだことは。
1試合目が決勝。その1試合だけに全てを持っていく準備というのは本来シンプルなはずだが、難しい。自分もやったことがなかったし、誰も経験したことがないことだった。そこで新しい発見が、いくつかありました。経験値的にも、あの試合をこなしたこと自体が大きかったと思います。

―――悔いは残るか。
負けたら悔いは必ず残る。悔いの残らない負けはない。けれども、あの試合は気持ちの面でも体の面でも完璧に近い状態で仕上げて、試合で全部出し切った、負けて悔しかったけれど、あそこまで出し切った試合だったので、スッキリというか、逆にすぐ次に向けて動きだせた部分はあります。

―――勝負を分けたポイントは。
技術面とか体力面とかではなく、気持ちの面だと思う。2回か3回くらいブレイクタイムがあって、直前に自分の時間が訪れていた。そこで、「ああ、いまからやったのになあ」という気持ちがあった。本当はそうではなく「よっしゃあ、今からや」という強い気持ちを持てないといけなかったはず。やっているときは意識しなかったが、そういう細かい気持ちのブレが繋がって、勝敗を分けたと思う。

―――気持ちのリセットは、どのように?
特に何かやったというのはない。負けた瞬間は、それは悔しかった。ですが試合に向けて支えてきてくださった方々がたくさんいますし、まだ柔道を辞めるつもりもなかったので、これから先も勝ってその人たちに感謝の気持ちを表したいという気持ちがあった。それで切り替えられたというのはあると思います。(―稽古はいつから?)年明けから、再開しました。

―――決定戦の後に大野選手や奥様から掛けられて心に残っている言葉があれば。
大野先輩が一番最初に声をかけてくれた。「お前はよくやった、自分の柔道を最後まで貫き通した」と。そこは素直に嬉しかったですね。(奥様からは?)試合直後に感謝を口にした、人としてそういう言葉が聞けてよかった、と言ってもらいました。

―――阿部選手を称える言葉が印象的でした。あらためて阿部選手には、五輪に向かってどんな気持ちで向かって欲しいですか。
そうですね・・・。日本代表にふさわしい柔道を、五輪の舞台で、体現して欲しい。釣り手と引き手をしっかり持って一本取りに行く柔道。勝ち負けにこだわるのは僕もそうですし、一番大切だとは思うんですけど、日本らしい、釣り手と引き手をしっかり持って「一本」を取りに行く姿勢を見せて欲しいと思っています。

―――12月にあの大一番があって、4月に選抜体重別。タイトなスケジュールでは?
そんなに厳しいスケジュールではないと思っています。「もう試合出ちゃうの?」とは言われるのですが、僕自身にそういう感覚はない。「出るから出る」みたいな感じです(笑)。選抜体重別も、世界選手権ももちろん優勝を目指していますけど、いまは自分自身の柔道の進化に重点を置いているので、その過程で試合があるという感じです。

―――2021年の決意と今後の目標を。まず選抜体重別と、世界選手権で優勝すること。そしていままでとは違った「丸山城志郎+α」という進化を見せること。これまでとは違った勝ち方、切れ味鋭いだけでなく力づくで持っていけるような、そういう、シンプルに「強い」柔道をやりたい。

―――パリ五輪を目指すのか。
まだ先のことですし、コロナで色々なことが不透明で見えない状態ではありますが、目標としては、一番奥のほうにパリがあって、まずは1つ1つの階段を登っていくという形だと思っています。

※ eJudoメルマガ版3月9日掲載記事より転載・編集しています。

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