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【プレビュー】素根輝ひさびさの実戦、超長身選手カラニナとの準決勝がみもの/グランドスラム・タシケント2021最終日女子プレビュー(78kg級、78kg超級)

(2021年3月7日)

※ eJudoメルマガ版3月7日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】素根輝ひさびさの実戦、超長身選手カラニナとの準決勝がみもの
グランドスラム・タシケント2021最終日女子プレビュー(78kg級、78kg超級)
グランドスラム・タシケント組み合わせ(公式サイト)

文責:eJudo編集部

■ 78kg級 優勝候補は梅木真美、唯一のみどころはスタイル噛み合うパウエルとの決勝
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梅木真美

(エントリー78名)

強豪の参加はごくわずか。率直に言って、日本代表の梅木真美(ALSOK)の勝ち上がり以外に見どころが見出しがたいトーナメントだ。対抗馬になり得る相手は第1シードのナタリー・パウエル(イギリス)しかいない。このメンバーでは結果で評価を得ることは難しく、必然的に内容が求められることになる。できることならば全試合「一本」で勝利したいところ。

準々決勝で対戦するアナスタシヤ・タルチン(ウクライナ)は2017年から2018年にかけてワールドツアーの上位常連であった実力者なのだが、最近は明らかに元気がなく、梅木が平均点の実力を出せば問題なく勝利出来るはず。決勝の相手は前述のパウエルになると予想されるが、こちらもミスを侵さなければ負けることはないはずだ。ただし、パウエルは横車、裏投、谷落といった相手の脇に食らいついてのカウンターを得意としている。これは相手を懐に抱き込んで勝負する梅木のスタイルと噛み合ってしまう可能性が高く、不用意に密着して一発を食うことがないように気をつけたい。

【プールA】
第1シード:ナタリー・パウエル(イギリス)
第8シード:ネフェリ・パパダキス(アメリカ)

【プールB】
第4シード:カルラ・プロダン(クロアチア)
第5シード:ベアタ・パクト(ポーランド)

【プールC】
第2シード:梅木真美(ALSOK)
第7シード:ユン・ヒュンジ(韓国)
有力選手:アナスタシア・タルチン(ウクライナ)

【プールD】
第3シード:アレクサンドラ・バビンツェワ(ロシア)
第6シード:イ・ジョンギュン(韓国)

■ 78kg超級 素根輝ひさびさの実戦、超長身選手カラニナとの準決勝に注目
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素根輝

(エントリー26名)

現役世界王者の素根輝が参戦。事前エントリーの段階では東京五輪のライバルであるイダリス・オルティス(キューバ)とイリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)もリストに名を連ねていたが、素根の参加を知ってか揃って出場を取り消した。ワールドランキングはオルティスが1位でキンゼルスカが2位、コロナ禍で出場に普段以上の負荷が掛かる中ここで敢えて素根と直接対決を行う利は少ない。戦略的に考えれば妥当な判断だろう。最終的には素根と競るレベルの選手はゼロ、強豪たちがコンスタントに大会出場を続けることが一種の文化となっているこの階級としては少々物足りないトーナメントが出来上がった。それだけ、素根出場のインパクトは大きいということだろう。

優勝候補はもちろん素根。ニヘル・シェイフ=ルーフー(チュニジア)、ベアトリス・ソウザ(ブラジル)ら強豪が出場してはいるが、素根を脅かし得るかというとちょっと厳しい。よほどのアクシデントがない限り素根の優勝自体は揺るがないだろう。前述2名はともに素根とは反対側の山に配されており、準決勝で潰し合うことになる。最近の成績と内容を考えるならば、素根の決勝の相手はシェイフ=ルーフーになるはずだ。34歳のベテランながら、間違いなく今が全盛期。階級を代表する頭脳派でもあり、浮技や釣り手を巻き替えながらの外巻込など「重くて重心が低い」自身の特徴に向いた技術を次々と持ち込み、常に階級の上位を維持している。恐ろしいことに課題であったスタミナ面もここに至って伸びてきており、衰える様子がまったく見えない。前述のとおり素根の勝利自体は間違いないと思われるが、この選手の受けの強さを前に「投げて勝つ」ことができるかどうかは素根の現在地を測る格好の物差しになるはずだろう。

ほか、素根の準決勝に組まれるであろうエリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)のと試合も相性的な意味で非常に面白いカード。実力差はかなりあるはずだが、カラニナの身長はなんと2メートル。素根の課題は、上背のなさゆえに出来上がってしまう「見た目不利」の時間帯を消して、絵面だけで貰ってしまう余計な「指導」をなくすこと。この超長身選手を素根がどのように料理するのか、注目だ。

【プールA】
第1シード:素根輝
第8シード:ラズ・ヘルシュコ(イスラエル)
有力選手:サンドラ・ヤブロンスキーテ(リトアニア)

【プールB】
第4シード:エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)
第5シード:キム・ハユン(韓国)

【プールC】
第2シード:ベアトリス・ソウザ(ブラジル)
第7シード:ジュリア・トロフア(フランス)

【プールD】
第3シード:ニヘル・シェイフ=ルーフー(チュニジア)
第6シード:ハン・ミジン(韓国)
有力選手:サラ・アドリントン(イギリス)、イヴァナ・マラニッチ(クロアチア)

※ eJudoメルマガ版3月7日掲載記事より転載・編集しています。

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