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【プレビュー】70kg級は豪華陣容、63kg級は低調続くトルステニャクの出来が最大のみどころ/グランドスラム・テルアビブ2021第2日女子プレビュー(63kg級、70kg級)

(2021年2月19日)

※ eJudoメルマガ版2月19日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】70kg級は豪華陣容、63kg級は低調続くトルステニャクの出来が最大のみどころ
グランドスラム・テルアビブ2021第2日女子プレビュー(63kg級、70kg級)
→グランドスラム・テルアビブ2021組み合わせ(公式サイト)

文責:eJudo編集部

■ 63kg級 トルステニャクの勝ちぶりが唯一最大のみどころ
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ティナ・トルステニャク(スロベニア)

(エントリー25名)

この階級も初日に行われた女子3階級と同じく「一点豪華主義」の見どころがはっきりしたトーナメント。第1シードに配された2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストのティナ・トルステニャク(スロベニア)の勝ちぶりが最大の見どころだ。トルステニャクはかつてクラリス・アグベニュー(フランス)、田代未来(コマツ)とともに階級のトップ3を形成していたが、最近はパフォーマンスがすぐれず、トップ2から一段落ちた位置に甘んじている格好。昨年11月のヨーロッパ選手権ではマグダレナ・クルサコワ(オーストリア)とアンドレヤ・レスキ(スロベニア)に連敗を喫して表彰台を逃しており、「アグベニューと相性が良く、日本人以外には負けない」というアイデンティティーの危機を迎えている。今回はアグベニュー、そして田代未来や鍋倉那美の日本勢も出場していない、絶対に負けることのできない戦い。本気モードのトルステニャクが見られるはずだ。顔ぶれを見る限り、本来の実力さえ出せれば優勝事態はそれほど難しくないだろう。

ほか、注目したいのはアンジェリカ・シマンスカ(ポーランド)とレナタ・ザコワ(チェコ)の若手2名。シマンスカは昨年のU23ヨーロッパ選手権で2位、シニアのヨーロッパ選手権でも5位を獲得しており、ポーランド選手らしく体の力の強さをベースとした立技と練度の高い寝技が売りだ。一方のザコワは昨年のヨーロッパジュニア選手権の王者。派手さはないが組み力があり、担ぎ技を軸としたしぶとい柔道を持ち味としている。どちらも今後階級の上位に定着する可能性が高く、ここでしっかりとチェックしておくことをおすすめしておきたい。

【プールA】
第1シード:ティナ・トルステニャク(スロベニア)
第8シード:ルーシー・レンシャル(イギリス)
有力選手:レナタ・ザコワ(チェコ)

【プールB】
第4シード:マグダレナ・クルサコワ(オーストリア)
第5シード:ダリア・ダヴィドワ(ロシア)
有力選手:ナディア・バジンスキー(ドイツ)、アガタ・オズドバ=ブラフ(ポーランド)、インバル・シェメシュ(イスラエル)

【プールC】
第2シード:アンドレヤ・レスキ(スロベニア)
第7シード:ギリ・シャリル(イスラエル)
有力選手:アンジェリカ・シマンスカ(ポーランド)

【プールD】
第3シード:サンネ・フェルメール(オランダ)
第6シード:エイミー・リヴェシー(イギリス)

■ 70kg級 王者ガイ中心に人材豊か、実質的な優勝候補はポリングとピノ
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マリー=イヴ・ガイ(フランス)

(エントリー28名)

第1シードの現役世界王者マリー=イヴ・ガイ(フランス)を筆頭にキム・ポリング(オランダ)、マルゴ・ピノ(フランス)ら階級の上位陣が大挙参戦。極めてレベルの高いトーナメントが組まれた。2017年ブダペスト世界選手権2位で現在世界ランク14位のマリア・ペレス(プエルトリコ)ですらシード枠から漏れてしまうほどの過密さだ。序列上の優勝候補はガイだが、実はこの選手戴冠後はまだ一度もまともなパフォーマンスを見せていない。ガイの復調なるかが今大会の大きなみどころではあるが、率直に言って今回もそのまま不調を引きずっている可能性が高いだろう。このところの成績や戦いぶりからすれば、キム・ポリング(オランダ)とマルゴ・ピノ(フランス)が実質的な優勝候補と考えるべきだ。

トーナメントを貫く大きなテーマでる、フランスとオランダの代表争いについて。フランスは前述のとおり1番手のガイが不調、2番手のピノも逆転の大チャンスであった1月のワールドマスターズでまさかの初戦敗退を喫するなど肝心なところで勝負弱さを見せてしまっており、現在は見通しが立たない状況となっている。仮に今回ガイが優勝するようなことがあれば、過去の成績と併せて決定的な差がつく可能性もあるだろう。オランダは、ワールドマスターズ3位決定戦の直接対決で、これまでの実績で勝るポリングがサンネ・ファンダイク(オランダ)に勝利したことでほぼ決着した感あり。とはいえこのタイミングで同時派遣が為されるのであればまだ完全には決まりきっていない可能性が高く、ファンダイクとしては是が非でもここで好成績を残して望みをつなぎたいところだ。

注目選手としてはワールドマスターズでノーマークからマリア・ポルテラ(ブラジル)、そしてワールドマスターズでポリングら階級のトップ選手を立て続けに破って5位入賞を果たしたイーファ・コーグラン(オーストラリア)の名前を挙げておきたい。代名詞となるような技があるわけではないのだが、受けの強さをベースに常に先んじて技を仕掛け続けることで泥臭く相手を削り続け、相手を根負けさせる粘り強さを持ち味としている。今回も1回戦でリザヴェト・テルツィドゥ(ギリシャ)、2回戦でファンダイクと厳しい位置に置かれているが、もし勝ち上がるようだと今後面白い存在に化ける可能性があり。要チェックだ。

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キム・ポリング(オランダ)

【プールA】
第1シード:マリー=イヴ・ガイ(フランス)
第8シード:マリア・ポルテラ(ブラジル)
有力選手:メガン・フレッチャー(アイルランド)

【プールB】
第4シード:キム・ポリング(オランダ)
第5シード:ミヘイラ・ポレレス(オーストリア)
有力選手:ロクサーヌ・タエイモンス(ベルギー)、バルバラ・マティッチ(クロアチア)、ミリアム・ブートケライト(ドイツ)、マリア・ベルナベウ(スペイン)

【プールC】
第2シード:サンネ・ファンダイク(オランダ)
第7シード:ジェンマ・ハウエル(イギリス)
有力選手:エリザヴェト・テルツィドゥ(ギリシャ)、イーファ・コーグラン(オーストラリア)、ゲルチャク ・サビナ(ハンガリー)、アレナ・プロコペンコ(ロシア)、ガブリエラ・ウィレムス(ベルギー)

【プールD】
第3シード:マルゴ・ピノ(フランス)
第6シード:ジョヴァンナ・スコッチマッロ(ドイツ)
有力選手:マリア・ペレス(プエルトリコ)、グルノザ・マトニヤゾワ(ウズベキスタン)、アイ・ツノダ=ロウスタント(スペイン)、アリーチェ・ベッランディ(イタリア)

※ eJudoメルマガ版2月19日掲載記事より転載・編集しています。

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