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【プレビュー】ビロディド、ケルメンディ、シジク、本命たちのミッション達成なるかに注目/グランドスラム・テルアビブ2021第1日女子プレビュー(48kg級、52kg級、57kg級)

(2021年2月18日)

※ eJudoメルマガ版2月18日掲載記事より転載・編集しています。
ビロディド、ケルメンディ、シジク、本命たちのミッション達成なるかに注目
グランドスラム・テルアビブ2021第1日女子プレビュー(48kg級、52kg級、57kg級)
→グランドスラム・テルアビブ2021組み合わせ(公式サイト)

文責:eJudo編集部

■ 48kg級 連続出場のビロディド汚名返上なるか、刺客ブクリ送り込むフランスチームの分析力に注目
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ダリア・ビロディド(ウクライナ)

(エントリー27名)

現役世界王者のダリア・ビロディド(ウクライナ)が先月のワールドマスターズ・ドーハに続いて連続出場。もちろん第1シードに置かれており、この選手を中心にトーナメントが進行することになる。ビロディドは減量苦ゆえかここのところ一度も良いパフォーマンスを見せておらず、ワールドマスターズではライバルの渡名喜に初黒星を喫している。焦ると髪を掴む、負けると不貞腐れて「礼」をおろそかにする、勝てば一転号泣、と立ち振る舞いにも精神的な脆さを見せてしまっており、ここで良い内容で勝利して再び周囲に「強い王者」のイメージを印象づけたいところ。ワールドマスターズでは組み手に拘り過ぎ、身長の低い相手に対して腰を折って自ら相手のフィールドで戦う場面が多く見られた。恐らく昨年10月のグランドスラム・ブダペストの52kg級挑戦で1階級上の組み手の厳しさを経験したことの影響と思われるが、これは48kg級で戦う上では完全なマイナス。試合を観察するにあたっては、上から目線の良い意味での雑さ、組み手の手順を飛ばして遠間から大技を叩き込む以前のスタイルが戻っているかどうかに注目したい。

トーナメントの顔ぶれを見る限り、ビロディドに挑戦するレベルにあるのは、シリーヌ・ブクリ(フランス)とアンドレア・ストヤディノフ(セルビア)の2名のみ。ともにジュニア世代ながら、昨年11月に行われたシニアのヨーロッパ選手権でも決勝を争うなど既にトップクラスの力を持っている。組み合わせではストヤディノフが準々決勝、ブクリが決勝でそれぞれ挑戦予定となっており、いずれも見逃せない注目カードだ。ブクリは昨年2月のグランドスラム・パリでビロディドを相手に「指導2」対「指導1」とスコアをリードした状態でGS6分を戦った経験があり、ビロディドの調子次第では十分にアップセットの可能性があると考えて良いだろう。分析能力に優れるフランスチームがビロディドに対してどのような作戦を持ち込むのかにも注目したい。

【プールA】
第1シード:ダリア・ビロディド(ウクライナ)
第8シード:シラ・リショニー(イスラエル)
有力選手:アンドレア・ストヤディノフ(セルビア)

【プールB】
第4シード:カタリナ・コスタ(ポルトガル)
第5シード:ラウラ・マルティネス=アベレンダ(スペイン)
有力選手:アスンタ・スクトー(イタリア)サビーナ・ギリアゾワ(ロシア)

【プールC】
第2シード:メラニー・クレモン(フランス)
第7シード:マルサ・スタンガル(スロベニア)
有力選手:カタリナ・メンツ(ドイツ)ミリツァ・ニコリッチ(セルビア)

【プールD】
第3シード:フリア・フィゲロア(スペイン)
第6シード:シリーヌ・ブクリ(フランス)
有力選手:モニカ・ウングレアヌ(ルーマニア)

■ 52kg級 ケルメンディの勝ちぶりが最大の注目ポイント
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マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)

(エントリー31名)

第1シードの2016年リオデジャネイロ五輪金メダリスト・マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)の勝ちぶりが最大の注目ポイント。ロンドン-リオ期には階級の絶対王者として圧倒的な強さを誇ったが、2017年に怪我のため戦線を長期離脱。2018年に復帰してからはまだかつてのような強さを見せていない。今年1月のワールドマスターズ・ドーハではアモンディーヌ・ブシャー(フランス)に敗れてしまい、長く守ってきた海外勢ナンバーワンの座すらも揺らいでいる状況だ。今大会の陣容は本来のケルメンディの実力ならば問題なく優勝できるもの。圧勝して「ケルメンディ強し」ということをあらためて示したい。

注目選手としては、再び序列を上げてついにシードを得るところまで戻ってきたアンドレア・キトゥ(ルーマニア)と、地元イスラエルのジェフェン・プリモ(イスラエル)、ギリ・コーヘン(イスラエル)の名前を挙げておきたい。プリモは1回戦に組み力のある好選手チェルシー・ジャイルス(イギリス)との対戦が組まれており、これは序盤戦の注目カードだ。

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ジェフェン・プリモ(イスラエル)

【プールA】
第1シード:マイリンダ・ケルメンディ(コソボ)
第8シード:アンジェリカ・デルガド(アメリカ)
有力選手:アガタ・ペレンク(ポーランド)、アレシア・クズネツォワ(ロシア)

【プールB】
第4シード:アナ・ペレス=ボックス(スペイン)
第5シード:ジェフェン・プリモ(イスラエル)
有力選手:プップ ・レカ(ハンガリー)、チェルシー・ジャイルス(イングランド)、ファビアン・コッヒャー(スイス)

【プールC】
第2シード:シャーリン・ファンスニック(ベルギー)
第7シード:アンドレア・キトゥ(ルーマニア)
有力選手:カロリナ・ピンコフスカ(ポーランド)

【プールD】
第3シード:アストリーデ・ネト(フランス)
第6シード:ギリ・コーヘン(イスラエル)
有力選手:ディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)、エレウディス・ヴァレンティン(ブラジル)

■ 57kg級 金メダル有力候補シジク、初のワールドツアーVなるか
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サハ=レオニー・シジク(フランス)

(エントリー27名)
第1シードのサハ=レオニー・シジク(フランス)のワールドツアー初優勝なるかがメイントピック。シジクは世界大会優勝クラスの強豪だが、この位置に定着したのがコロナ禍で大会が中断する直前であったこともあり、実はいまだ主要大会での優勝経験はない。実力は十分、本番を前に「勝つ」という経験を踏めるかどうか、今大会は五輪に向けた分水嶺。

今大会は昨年のヨーロッパ王者・カラカス・ヘドウィグ(ハンガリー)をはじめ、テレザ・シュトル(ドイツ)、ティムナ・ネルソン=レヴィー(イスラエル)ら階級の上位陣が多数出場してはいるものの、世界大会メダリスト級の参加はなし。シジクの実力であれば、ミスさえなければ問題なく優勝出来るレベルのトーナメントだ。この選手らしい、切れ味鋭い投げ技による「一本」連発に期待したい。

前述のとおりトーナメントのレベルは平時に比べてかなり低く、これは逆に言えば不調の選手や無名の選手が序列を上げる大きなチャンス。どの大会でも強豪ひしめく57kg級にあって、これほどの機会はそうはない。大枠シード選手がそのまま勝ち上がる可能性が高いが、新たな有力選手の登場なるかにも期待したい。

【プールA】
第1シード:サハ=レオニー・シジク(フランス)
第8シード:サンネ・フェルハーヘン(オランダ)
有力選手:アナスタシア・コンキナ(ロシア)

【プールB】
第4シード:テレザ・シュトル(ドイツ)
第5シード:ユリア・コヴァルツィク(ポーランド)
有力選手:ロレダナ・オフイ(ルーマニア)

【プールC】
第2シード:カラカス ・ヘドウィグ(ハンガリー)
第7シード:アンナ・クチェラ(ポーランド)

【プールD】
第3シード:ティムナ・ネルソン=レヴィー(イスラエル)
第6シード:カヤ・カチェラ(スロベニア)
有力選手:ジェシカ・ペレイラ(ブラジル)、セヴァラ・ニシャンバエワ(カザフスタン)

※ eJudoメルマガ版2月18日掲載記事より転載・編集しています。

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