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【プレビュー】鍋倉とアグベニューが決勝で一騎打ち、70kg級はフランス勢2人がトーナメント引っ張る/ワールドマスターズ・ドーハ2021第2日女子プレビュー(63kg級、70kg級)

(2021年1月12日)

※ eJudoメルマガ版1月12日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】鍋倉とアグベニューが決勝で一騎打ち、70kg級はフランス勢2人がトーナメント引っ張る
ワールドマスターズ・ドーハ2021第2日女子プレビュー(63kg級、70kg級)
ワールドマスターズ・ドーハ2021組み合わせ(Ippon.org)

文:eJudo編集部

■ 63kg級 アグベニューと鍋倉が一騎打ち
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クラリス・アグベニュー

(エントリー26名)

階級トップ3名のうち田代未来(コマツ)とティナ・トルステニャク(スロベニア)は欠場。現役世界王者のクリス・アグベニュー(フランス)のみが参加リストに名を連ねた。配置はもちろん第1シード、この選手と第2シードの鍋倉那美が優勝争いの柱だ。第2グループ筆頭格のマルティナ・トライドス(ドイツ)が出場していないこともあり、メンバーの極めて豪華な他階級に比べると少々寂しい陣容となっている。みどころはアグベニュー対鍋倉のほぼ一点に絞られていると言っていい。

鍋倉は一昨年の本大会でアグベニューから金星を挙げたが、続くグランドスラム・パリでリベンジを許してしまい、結果としては東京五輪の代表に手が届かなかった。昨年は三井住友海上を退社するなど環境を大きく変えて出直しを図ったが、優勝候補として臨んだ10月の講道館杯全日本柔道体重別選手権も勝利はならず(3位)。今大会で再びアグベニュー打倒を果たして、2024年パリ五輪に向けた一歩目としたい。前回大会で見せたような思い切りの良い柔道に期待だ。組み合わせでは初戦で対戦する可能性のあるチョ・モッキ(韓国)、準々決勝で対戦する可能性のあるオズバス・ソフィ(ハンガリー)が少々厄介なくらいでプール内に障害になるまでの相手は居ない。隣のプールDの顔ぶれを見ても決勝進出はまず間違いないと思われ、そこまでにどれだけ力を残せるかがポイントとなるだろう。

一方のアグベニューも鍋倉よりは骨のある相手が揃っているが、実力的には決勝進出は確実。五輪本番を半年後に控えた現時点でこの選手がどこまで仕上げてきているのかに注目したい。

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鍋倉那美

【プールA】
第1シード:クラリス・アグベニュー(フランス)
第8シード:ダリア・ダヴィドワ(ロシア)
有力選手:ヘーケ・ファンデンベルフ(オランダ)、ルーシー・レンシャル(イングランド)、ボルド・ガンハイチ(モンゴル)、アレクシア・カスティルホス(ブラジル)、アンリケリス・バリオス(ベネズエラ)

【プールB】
第4シード:ユール・フランセン(オランダ)
第5シード:キャサリン・ブーシェミン=ピナード(カナダ)
有力選手:ハン・ヒジュ(韓国)、エドウィッジ・グウェン(イタリア)、エイミー・リヴェシー(イングランド)、マグダレナ・クルサコワ(オーストリア)

【プールC】
第2シード:鍋倉那美
第7シード:アンドレヤ・レスキ(スロベニア)
有力選手:チョ・モッキ(韓国)、ギリ・シャリル(イスラエル)

【プールD】
第3シード:マイリン・デルトロ=カルバハル(キューバ)
第6シード:ケトレイン・クアドロス(ブラジル)
有力選手:マリア・セントラッキオ(イタリア)、サンネ・フェルメール(オランダ)、ルビアナ・ピオヴェサナ(イングランド)

■ 70kg級 不調の王者ガイと好調のピノ、フランス勢2人がトーナメントのストーリー引っ張る
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マリー=イヴ・ガイ

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大野陽子

(エントリー25名)

現役世界王者のマリー=イヴ・ガイ(フランス)が参戦。ライバルのマルゴ・ピノ(フランス)とともにそれぞれ第1、第2シードに配されており、この2名を中心にトーナメントが進行することになる。実力的にはここに大野陽子(コマツ)、キム・ポリング(オランダ)、そして2019年ワールドマスターズ青島以来久々の登場となるジュリ・アルベール(コロンビア)を加えたところまでが優勝県内だ。

日本代表の大野はピノがシードを張るプールCに配されており、初戦(2回戦)でマリア・ベルナベウ(スペイン)、準々決勝でピノと対戦することになる。ピノは昨年10月のグランドスラム・ブダペスト2位、11月の欧州選手権優勝とここのところ好調だが、直近の対戦では大野が「指導3」の反則で勝利している。相手の手数攻勢に流されず、寝技を軸に焦ることなくじっくりと戦いたい。プールDの顔ぶれ的にここさえ乗り越えれば決勝進出が濃厚だ。

一方、第1シードのガイはブダペスト大会、欧州選手権ともに明らかに不調で本来の力強さが鳴りを潜めており、前者が5位、後者が3位といずれもライバルであるピノの後塵を拝している。このままでは逆転でピノに代表の座を奪われかねない事態であり、今大会はなんとしても勝利して改めて力を示したいところ。組み合わせは初戦(2回戦)でアッスマ・ニアン(モロッコ)、準々決勝でアルベールと同系統のパワーファイターとの対戦が続く比較的戦いやすいものとなっている。まずは確実にベスト4まで勝ち上がりたい。

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キム・ポリング

ほか、注目選手としてはやはりポリングの名前を挙げたい。豪快な裏投で勝ちまくった2013年以来、無冠の帝王の座に甘んじていたこの選手だが、2019年終盤からはグランドスラム・アブダビ優勝、グランドスラム大阪2位、ワールドマスターズ青島優勝と調子を上げてきていた。2020年は一度も試合を行わず、今大会はちょうどほぼ1年ぶりの登場。この1年間でどれだけ力を練ってきたのか、そして果たしてあの好調は持続しているのか。この選手の勝ちぶり如何では東京五輪の様相が変わる可能性もあり、初戦から全試合見逃すことなく注目したい。

【プールA】
第1シード:マリー=イヴ・ガイ(フランス)
第8シード:ジェンマ・ハウエル(イングランド)
有力選手:ミリアム・ブートケライト(ドイツ)、アッスマ・ニアン(モロッコ)ジュリ・アルベール(コロンビア)、マディーナ・タイマゾワ(ロシア)、グルノザ・マトニヤゾワ(ウズベキスタン)

【プールB】
第4シード:ミヘイラ・ポレレス(オーストリア)
第5シード:キム・ポリング(オランダ)
有力選手:イーファ・コーグラン(オーストラリア)、マリア・ポルテラ(ブラジル)、メガン・フレッチャー(アイルランド)、エリザヴェト・テルツィドゥ(ギリシャ)

【プールC】
第2シード:マルゴ・ピノ(フランス)
第7シード:大野陽子(コマツ)
有力選手:キム・ソンヨン(韓国)、バルバラ・ティモ(ポルトガル)、マリア・ベルナベウ(スペイン)、ガブリエラ・ウィレムス(ベルギー)

【プールD】
第3シード:サンネ・ファンダイク(オランダ)
第6シード:ジョヴァンナ・スコッチマッロ(ドイツ)
有力選手:マリア・ペレス(プエルトリコ)、アレナ・プロコペンコ(ロシア)、バルバラ・マティッチ(クロアチア)、アリーチェ・ベッランディ(イタリア)

※ eJudoメルマガ版1月12日掲載記事より転載・編集しています。

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