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「1年後、もっと強い自分で挑戦出来る」63kg級代表田代未来が合同取材応じる

(2020年10月1日)

※ eJudoメルマガ版10月1日掲載記事より転載・編集しています。
「1年後、もっと強い自分で挑戦出来る」63kg級代表田代未来が合同取材応じる
東京五輪女子63kg級代表に内定している田代未来(コマツ)が30日、オンラインでの合同取材に応じ、来夏に控える本番に向けて抱負を語った

同日同じく取材に応じた57kg級代表芳田司(コマツ)同様、五輪の延期が決まって以来メディアの前に姿を見せるのはこれが初めて。田代は「延期は残念だが、1年後の自分を想像すると、もっと強くなった自分で挑戦出来る」と前向きにコメント、ライバルのクラリス・アグベニュー(フランス)について問われると「確実にレベルアップしてくる。その上を行く戦いをしたい」と語った。

所属の乱取り再開が9月に入ってからということもあり、現時点での試合出場予定は未定。「いまはもう少し練習を積みたいという気持ちだけ」とのこと。

田代選手のコメント要旨は下記。

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オンライン取材に応じた田代未来

――― 五輪延期が決まった時は、どんな心境でしたか?

今年の7月に向けて準備していたのでそのまま行きたい気持ちはもちろんありましたが、ニュースを見て世界情勢を考えれば、正直厳しいかなとは思っていました。延期も覚悟していたので、残念ではありましたが、そこまで落ち込んだりということはありませんでした。もちろん今年出来れば良かったなという気持ちはありますが、1年後の自分を想像すると、もっと強くなって五輪に挑戦出来る可能性が高い。そう思えるようになって、楽しみになりました。色々なものに挑戦する時間を貰えたということは、メリットでもあると思います。

――― 延期が決まって以降、ここまでの稽古について教えてください。

4月に入って自粛期間となり、色々なことに制限が掛かりました。最初はyoutubeを見たり、家で出来るトレーニングをしたり、マスクをつけて外を走っていました。幸い道場が家の近くだったので、4月途中からコマツの部員でグループ分けをして集まり、少人数でウエイトトレーングなどを始めました。その期間がずっと続き、7月に入ってから柔道衣を着てまず1人で出来る練習を始めて、9月に入ってからPCR検査を受けて、ガイドラインに沿いながら少しずつ実戦練習に入っていきました。

――― 乱取りを始めたのはごく最近?

はい。今月(9月)に入ってからです。それまでは柔道衣を着て組み合っても実戦的な稽古はせず、内容はちょっとずつ打ちこみをやったりとか、あくまでトレーニング。やっと今月になって乱取りが出来るようになりました。まず組み手乱取りから始めて、徐々に段階を上げて来ました。マスクを外して乱取りが出来たときには「やっぱり柔道って楽しいな」と、柔道を始めたばかりのときのような新鮮さを感じました。

――― 自粛期間前の状態を100とすると、いまはどのくらいまで戻っていますか?

長い間組めていなかったのでカンが鈍っていたり忘れていたりする部分もあるんですけど、もう6、70パーセントくらいまでは戻せているのかなと思っています。

――― Youtubeは、どんなものを見ていましたか?

ヨガとか、トレーニングです。ヨガは特に柔道に繋がる部分はないんですけど、自粛期間中に体を硬くしないためと、呼吸をしっかり考えようということで毎日続けていました。試合中はゆっくり呼吸のことを考える余裕はないですが、緊張した場面やリラックスしなければいけない局面では、呼吸が大切ですから。

――― 自粛期間、なにか新しくチャレンジしたことは?

もともと好きな読書は続けていましたが、普段より時間があるということもあって、英語の勉強を始めました。表彰式を待つ間とか、合宿とか、海外の選手ともっとコミュニケーションを取りたいと思う場面が多く、前々からやってみたいと思っていたんです。聞き取ることは出来るけど、もうすこし自分から話が出来るようになれたらといいなと。本を読んで少しずつ基礎から学びなおして、いまも、Zoomで週1回、個人レッスンを受けています。 将来のためにも役立つと思っています。自粛期間については当初マイナスのイメージもありましたが、こういう普段なかなか取り組めないことに取り組めたのは大きな経験だったなと思っています。柔道的には、まだようやく組み合う稽古を始めたばかりなので、これというような新しいことはやっていないです。自分の映像や、他の選手の映像を見て研究はしていましたが、そのくらいですね。

――― クラリス・アグベニュー選手の映像も観ていますか?

特にしっかり観るというわけではないんですけど、SNSなどで映像が流れてくると、だいたい自分がやられている場面なので、そこで観ることになっています(笑)。あ、ここがダメだったんだなとか感じることはあります。特にアグベニュー選手に絞って対策をしているというわけではないですが、東京世界選手権で戦ったときよりも確実にレベルアップしてくると思うので、負けずに、もっと上を行く戦いをしなければと思っています。

――― グランドスラム東京がなくなりました。五輪に向けての強化プランに影響はありますか?また、実戦が不足していることへの不安は?

自分としてはそこまでの影響はないと思います。前からやって来たこととやるべきことは変わりませんから、引き続き自分の強さを磨いていきたい。実戦不足ということに関しても、他の選手も同じ状況ですので、特に不安はないです。試合はもちろんやりたいですけど、乱取りを始めたのが今月(9月)からですから、今はもう少し練習を積みたいという気持ちだけ。焦りはないです。試合出場については、まだ決まっていることはないです。

――― 同所属、中学の後輩である芳田司選手が、一緒に五輪代表になっています。あらためて、彼女についてひとことお願いします。

中学時代から長い間一緒にやってきて、結果を出したり頑張っている姿を見ると、もっと頑張らなきゃと思えます。一緒に五輪に出られるのは嬉しいですね。

――― 延期になったときに、励ましあったりなどは?

あんまりそういう感じではないです(笑)。2人で「しょうがないね、余計なことは考えずにやっていこう」と話し合ったりはしました。彼女はあまり(悩みを)見せない(タイプ)ので、明るく元気にやっているように見えます。

――― 来年に向けての強化ポイントや、課題は?

基本的にはこれまでやってきたことと変わりません。組み手であったり足技であったり、自分の強みをもう少し磨いていきたいと思っています。

――― 五輪本番に関しては、観客を入れるかどうか、また、本当に開催できるのかと、色々な情報が飛び交っています。

不安は特にないです。地元のオリンピックなので、沢山の方々に応援に来てもらいたいという気持ちはもちろんありますが、今後どういう状況になるかはまだわからない。でもたくさんの方の応援してくれていることは感じていますし、十分わかっています。当日お客さんがその場にいるかどうかは関係なく、自分のやれることを貫きます。

――― あらためて、意気込みをお願いします。

どうなるかわからない状況は続いていますが、やるべきことは変わらないですし、来年の7月に金メダルを獲る準備を進めるだけ。これからも頑張っていきます。

※ eJudoメルマガ版10月1日掲載記事より転載・編集しています。

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