【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第100回「柔道も、この世に生れてきた以上は、その重大にして愉快なる大使命を果さなければならぬのである。」

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嘉納治五郎師範_MASTER JIGORO KANO

「柔道も、この世に生れてきた以上は、その重大にして愉快なる大使命を果さなければならぬのである。」

出典:「講道館柔道の使命」
『柔道年鑑』 大正14年1月 (『嘉納治五郎大系』1巻146-147頁)

今回の「ひとこと」は、「講道館柔道の使命」と題された論考の中からの紹介です。
「『講道館柔道の使命』とは何か?」非常に興味深い問いになりますが、残念なことに、具体的に「講道館柔道の使命は○○である」とは師範は書き残していません。

そのため論考の内容から推測するしかないのですが、論考内では、①楽をして利益を得ようとしたり、贅沢をしたい人・喧嘩や小競り合いで精力を消耗したりする人の増加②道徳の退廃③他国との不十分な信頼関係の3つを当時の日本が抱えている問題点としてあげています。そして、これらの解決には「柔道の普及」とその主義である「精力の最善活用・自他共栄」の実行以外に有効な方法はないと、師範は主張します。つまり、こういった問題点の解決こそが、「ひとこと」内でも触れられている講道館柔道の「使命」となるようです。

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