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監督、コーチが戦える自信持っている、男子66kg級選考は十分な稽古期間を確保した上で/金野潤強化委員長コメント要旨

(2020年5月16日)

※ eJudoメルマガ版5月15日掲載記事より転載・編集しています。
監督、コーチが戦える自信持っている、男子66kg級選考は十分な稽古期間を確保した上で/金野潤強化委員長コメント要旨
15日の全日本常務理事会後、代表取材に応じた金野潤強化委員長のコメント要旨は下記。

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金野潤強化委員長
※写真は2020年3月撮影

――強化委員会の中で、どのような議論が交わされましたか?

強化の現場と十分に議論を重ね、コンセンサスを取った上で、その方向性を強化委員会で説明させて頂きました。いくつかの質問はありましたが、取り立てての反対はなく、賛同を得られました。しっかり話し合って決められたと思います。

――延期が決まった当初は再選考という意見もあったとのことですが?

緊急事態宣言が出る前、五輪の延期の可能性が出てきたという段階では、そういう形もあるのではないかという意見もありました。しかし、状況が進む中で、今までやってきたようなフェアな選考を行うのは難しいということが明らかになり、最終的にはそういった意見の方々にもご賛同を頂けたと思います。なにより一番大きかったのは、現場の監督とコーチが、現内定選手で戦う自信をしっかり持っていること。これが決め手になったと思います。議論の過程でもちろん色々な意見はありましたが、強い反対というものではなく、あくまで色々な角度の見方を出してもらったということ。再選考がありえるという意見に関しても、決して今の内定選手に異議を唱えるというものではありませんし、年が変われば新しい選考をするというのも(平時であれば)当然の考え方。意見としては十分理解が出来るのかなと思います。

――代表権維持か再選考か。メリット、デメリットをどう比較しましたか?

メリット、デメリットという考え方よりは、何がベストなのかを考えました。選考すること自体が厳しいこの状況の中では、我々がもっとも大事にしてきた「フェアに選手を比較する」ことが出来ません。この状態の中で1年後を考えるとこれ以外の選択はなく、何がベストかを考えての判断となりました。

――他競技に比べて内定選手の処遇決定に時間がありました。

内定選手には申し訳なかったと思っています。全日本柔道連盟では、権力が一つに集中しないように、常務理事会や理事会が分けて考えられています。今回も強化委員会、常務理事会、理事会としっかり手続きを踏みました。意志決定のプロセスの上でスピード感は落ちてしまうのですが、一方で十分に議論が出来たという側面もあります。代表選手のためだけを考えればいち早く決めることも大事ですが、2番手以下の選手や若手をどう育てていくかという角度から検討すべきこともたくさんありますし、拙速に決めてしまうとあとから誤まりを正すことができなくなる。全柔連の中でクラスター感染が起こってご心配をかけてしまうという想定外のこともあり、選手には申し訳なく思っていますが、ここをしっかり話し合えたということは、メリットとしてあると思います。

――五輪は1年先。モチベーションや心身の状態をベストに仕上げるため、強化委員会はどんな策を考えていますか?

選手が練習環境を失って1ヶ月以上が経ちます。まずはこの環境を改善するところからです。社会情勢と逆行することは出来ませんので、無理のない範囲で、選手の競技の場を確保できるように、強化委員会としても心血を注いでいきたい。本番が1年先になったということで緊張感が間延びしてしまう可能性もゼロではありませんが、内定選手は高い意識と考える力を持っています。いまはトレーニングしか出来ない状況ですが、その中で己を鍛え、考える力や自分から能動的に行動する力がさらに伸びてくれる可能性もあるのではないかと期待もしています。担当コーチが今の段階で出来ることは、通信機器を使って密に連絡を取っていくということ。これはしっかりやってもらっています。その上で、非常に長い期間を五輪に向けて準備するという、我々も経験のないことをやるわけですので、気を引き締めて取り組みたいと思っています。

――大会再開の見通しが立ちません。

スポーツの世界は社会的な平和の上に成り立っています。いま、病気をしたり、経済的に苦しんでいる方がいる。そういう状況を踏まえた上でスポーツの存在がある。我々も社会の一員として協力し、少しずつ状況が改善する中でスポーツの現場を取り戻せればいいと思います。選手にとっても厳しい状況ではありますが、それくらいで折れる選手たちではないと思っています。また、今回のことで、スポーツがあるのは社会の皆さまのおかげであることをあらためて痛感しました。頑張っておられる方々に喜んでいただける結果を出せるように、いまやれることをやるだけ。難しい、厳しいというよりも、ありがたいと感謝の念をもって、いま出来ることをしっかりやっていきます。

――国際大会の再開について?

国と国の行き来がどれだけできるようになるのか、IJFの決定がどうなるのか。そしてその上で、海外で遠征するということに社会的にも認知をいただける状況になるのか。こういった条件が整った段階で、いち早く取りかかっていきたい。ただし現実的にはもう少し時間が掛かるのではないかと思っています。

――66kg級代表の選考について?

現状、選手が1ヶ月以上稽古出来ていません。まず稽古ができる状況になったところで、稽古期間を確保して、その上で2人の戦いを計画していきたい。ですので、今は、いつ、どのような形で選考試合を行うか具体的なことを言える段階ではありません。両者ともこんなに長く稽古をしないというのは初めてのはずですし、万全の状態で試合をさせてあげたい。選手、また所属とも連絡を取りながら、なるべく早く決めていきたい。2人の選手は暮らしている地域も違いますし、準備期間に関して不公平感があってはいけません。大会になるのかワンマッチになるのかは流動的ですが、お互いがこれだけの時間があれば十分だという稽古の期間を確保した上で、双方が納得できるように試合をセッティングしていきたいと思います。

※ eJudoメルマガ版5月15日掲載記事より転載・編集しています。

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