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【プレビュー】角田夏実が48kg級でのツアー初優勝狙う/グランプリ・テルアビブ2020女子7階級プレビュー

(2020年1月22日)

※ eJudoメルマガ版1月22日掲載記事より転載・編集しています。
角田夏実が48kg級でのツアー初優勝狙う
グランプリ・テルアビブ2020女子7階級プレビュー
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48kg級初の国際大会タイトルに挑む角田夏実

→グランプリ・テルアビブ2020組み合わせ(IJF)

男子同様、韓国が一線級をずらり並べて派遣している。しかし同国の国際舞台における存在感の男女差が反映された格好で、これが大会全体の軸になるほどの影響力はない。7階級通じてスーパートップの出場はなく、階級ごとに事情はさまざま。

トーナメントのレベルが高いのはサリー・コンウェイ(イギリス)にアンナ・ベルンホルム(スウェーデン)と実力派揃った70kg級に、人材の豊富さがきっちり反映された57kg級。トピックとしてひときわ注目すべきは48kg級、もと52kg級銀メダリスト角田夏実が階級変更後の国際大会初優勝を狙う。

■ 48kg級 角田夏実が48kg級初タイトルに挑む
(エントリー31名)
日本代表選手:角田夏実(了徳寺大職)

大一番のグランドスラム大阪を勝ち切れなかった(3位)、もと世界選手権52kg級銀メダリスト角田夏実が出直し戦に挑む。Aシード選手は順にメラニー・クレモン(フランス)、マルサ・スタンガル(スロベニア)、ミリカ・ニコリッチ(セルビア)、シラ・リショニー(イスラエル)でトーナメントのレベルは高くない。実力的に角田の対抗馬になり得るのはこれらAシードの4人ではなく、カン・ユジョン(韓国)とエヴァ・チェルノビツキ(ハンガリー)の2人と考えられる。両者ともに角田とは逆サイドに配され、対戦あるとすれば決勝である。

角田は2戦目でリショニー、準々決勝ではガブリエラ・チバナ(ブラジル)との対戦が濃厚。52kg級あがりのパワーを買われながら、大阪ではまさにそのパワーでフリア・フィゲロア(スペイン)にねじ伏せられた格好の角田が、チェルノビツキら欧州系パワーファイターとどう戦うのかにあらためて注目だ。

■ 52kg級 中堅ぎっしりでトーナメントの難度高し、V候補筆頭は前田千島
(エントリー36名)
日本代表選手:前田千島(三井住友海上)

主役級のトップ選手は参加せず。第1シードがエヴェリン・チョップ(スイス)、以下ジェフェン・プリモ(イスラエル)、シャーリン・ファンスニック(ベルギー)、ギリ・コーヘン(イスラエル)と続く、中堅の強豪ばかりが揃ったトーナメントだ。ただし密度は決して低くなく、ジョン・ボキョン(韓国)、アンドレア・キトゥ(ルーマニア)、チェルシー・ジャイルス(イギリス)、サラ・メネゼス(ブラジル)らが要所に配されて上位進出の難度はなかなかに高い。

優勝候補は日本代表の前田千島。配置はプールD、対戦予定のシード選手はアストリーデ・ネト(フランス)にファンスニックで、比較的戦い易い引きである。ぜひ2度目のワールドツアータイトルを獲得したいところ。

イスラエルの代表争いにも注目したい。ほぼプリモに決まりとの情勢と推察するが、地元大会でコーヘンの巻き返しあるか。また女子選手を増やしつつあるジョージアが送り込む、マリアム・ジャナシヴィリとテティアナ・レヴィツカ=シュクヴァニの戦いぶりも気にかけておきたい。

■ 57kg級 スーパートップ不在も見どころ十分、大会屈指の好トーナメント
(エントリー35名)

この階級もスーパートップは不在だが、「どの大会も面白い」のが57kg級。層の厚さを反映する形で、今大会も好役者がずらりと揃った。Aシードは順にノラ・ジャコヴァ(コソボ)、テルマ・モンテイロ(ポルトガル)、ティムナ・ネルソン=レヴィー(イスラエル)、ヘドウィグ・カラカス(ハンガリー)。この中では34歳となったモンテイロ注目。12月のワールドマスターズでは、芳田司から「フォンセカ」(大内刈からの払釣込足)で「技有」を奪ってみせるなどいまだ進化を止めず。5度目の五輪出場に向けてやる気十分である。

東京世界選手権3位の「韓国背負い」ファイター、ユリア・コヴァルツィク(ポーランド)、男子顔負けの「グルジアスタイル」で世界ジュニアを圧勝したエテリ・リパルテリアニ(ジョージア)、キム・チス(韓国)らにも注目。

■ 63kg級 V候補筆頭はトライドス
(エントリー36名)

この階級も世界選手権でファイナルを争うようなトップ選手の参加はなし。ただし他階級と異なり、少数のトップ(クラリス・アグベニュー、ティナ・トルステニャク、日本選手)と以降の差があまりに激しいこの階級では、トーナメントのレベルはガクリと下がる。次点のマルティナ・トライドス(ドイツ)が第1シードを務めてなお、興味を惹かれるトピックが極めて少ない少々物足りないトーナメントだ。チョ・モッキとハン・ヒジュの韓国代表争いには注目しておきたい。

Aシード選手は順にトライドス、アンドレア・レスキ(スロベニア)、キャサリン・ブーシェミン=ピナード(カナダ)、カタリナ・ヘッカー(オーストラリア)。

■ 70kg級 世界カデ王者ツノダがベルンホルムに挑戦
(エントリー38名)

冒頭書いた通り、なかなかに役者が揃ったハイレベルトーナメント。Aシード選手は順にミヘイラ・ポレレス(オーストリア)、サリー・コンウェイ(イギリス)、アンナ・ベルンホルム(スウェーデン)、マリア・ポルテラ(ブラジル)。以降もエルビスマル・ロドリゲス(ベネズエラ)、ケリタ・ズパンシック(カナダ)、マリア・ペレス(プエルトリコ)らが揃い、勝ち上がり難度はかなり高い。

注目はこれがワールドツアーデビュー戦となるアイ・ツノダ=ロウスタント (スペイン)。世界カデ選手権で素晴らしい柔道を披露して優勝、業界の話題をさらった期待の新鋭だ。10月の世界ジュニアではすでにシニアで活躍するマディーナ・タイマゾワ(ロシア)に苦杯を喫して上位入賞ならなかったが、続くスペイン選手権ではシニアカテゴリで優勝。満を持して今回のデビューを迎えることとなった。初戦でベルンホルムという極めて厳しい配置だが、健闘に期待。

■ 78kg級 王者クラスの参加はなし、ドイツ代表2人が優勝争いの軸
(エントリー30名)
日本代表選手:高山莉加(三井住友海上)

Aシード選手は順にアナ=マリア・ヴァグナー(ドイツ)、ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)、ナタリー・パウエル(イギリス)、パトリシア・サンパイオ(ポルトガル)。ベルナデッテ・グラフ(オーストリア)と高山莉加の参戦がトーナメントを太くしてはいるが、一見してわかる通りかなり渋めのトーナメント。

注目トピックは第1シードのヴァグナーと第2シードのマルツァーンによるドイツ代表争いと、高山の出来。高山はプールAに配されており、同居するヴァグナーが割を食う形となっている。

■ 78kg超級 優勝候補はAシードの4名、サフェルコウルスが連勝狙う
(エントリー30名)

Aシード選手は順にラリサ・セリッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、カイラ・サイート(トルコ)、エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)、テッシー・サフェルコウルス(オランダ)で、この4名がそのまま優勝候補。地力のある面白い選手が揃った。ワールドマスターズを制して一躍名を揚げたサフェルコウルスがどのような試合を見せてくれるかにはひときわ注目しておきたい。

脇を固める役者は若手の期待株が揃った。負傷から復帰したフランス期待の20歳ホマーヌ・ディッコ、世界ジュニア2位で12月のワールドマスターズでは銅メダルを得たこれも20歳のキム・ハユン(韓国)にはわけても注目。

※ eJudoメルマガ版1月22日掲載記事より転載・編集しています。

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