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【プレビュー】素根輝が東京五輪代表内定に挑む・グランドスラム大阪2019最終日女子プレビュー

(2019年11月23日)

※ eJudoメルマガ版11月25日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】素根輝が東京五輪代表内定に挑む
グランドスラム大阪2019最終日女子プレビュー(78kg級、78kg超級)
■ 78kg級 濵田は寝勝負徹底モード貫けるか?注目はチュメオ戦
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2018年バクー世界選手権の覇者濵田尚里

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第1シードはマイラ・アギアール

(エントリー26名)

濵田尚里(自衛隊体育学校)、マイラ・アギアール(ブラジル)、オドレイ・チュメオ(フランス)の2017年〜2018年シーズン三強が勢揃い。現役世界王者のマドレーヌ・マロンガ(フランス)こそ出ていないが、フッシェ・ステインハウス(オランダ)とマルヒンデ・フェルケルク(オランダ)のオランダ勢2名も加わり非常にハイレベルなトーナメントが組まれた。

国内の代表争いでは2年連続世界選手権ファイナリストの濵田が他を大きくリードしており、今大会でもし優勝すれば実質的に代表に内定するといってもよい状況。他選手との間には実績面で大きな差があり、梅木や泉が濵田のリザーバーからライバルに昇格するためには結果のみならず相当インパクトのある内容が必要だろう。

濵田は苦手としているオドレイ・チュメオ(フランス)とベスト8で対戦することになっており、ここが最大の山場。最近の濵田は徐々にだが強敵と認めた相手には寝勝負を徹底するようになってきているが、チュメオは濵田を投げるだけの力を持っていながら濵田が立技でも勝負できてしまう、いわば濵田のなかの対戦相手格付けのエアポケットに嵌る天敵。この段階で敗れる可能性も十分に考えられるだろう。ただし、そもそもチュメオが東京五輪に出場する可能性はほとんどなく、仮にここで敗れたとしてもそれで濵田が大きく評価を落とすことはない。ファンとしては濵田がこの「立技でも勝負できてしまう相手(チュメオ)」を相手にも寝勝負を選択し得るのかどうかに注目して観戦したいところ。

梅木真美(ALSOK)は最も戦いやすいプールBに置かれており、準決勝まではそれほど苦戦せずに勝ち上がれるはず。準決勝での対戦が濃厚なアギアール戦が決勝までで唯一最大の山場だ。泉真生(コマツ)は2回戦でフェルケルク、準々決勝でステインハウスとオランダ勢との連戦が組まれている。いずれも現在の泉の力ならば十分に勝利できる相手であり、ここを勝ち抜いて準決勝で濵田に挑戦したい。泉は現在ワールドツアーをデビューから無敗の2連勝中であり、これを3まで伸ばせるかにも注目だ。世界ジュニア連覇者の和田梨乃子(三井住友海上)は2回戦でいきなりアギアールとマッチアップする非常に過酷な位置に置かれた。まだまだ勝利は厳しいと思われるが、このチャンスを生かすべく持てる全てを動員して挑みたい。ここさえ勝ち抜けば表彰台も見えてくるはずだ。

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講道館杯を制した梅木真美

【プールA】
第1シード:マイラ・アギアール(ブラジル)
第8シード:パトリシア・サンパイオ(ポルトガル)
有力選手:ファニー=エステル・ポスヴィト(フランス)
日本代表選手:和田梨乃子(三井住友海上)

【プールB】
第4シード:カリエマ・アントマルチ(キューバ)
第5シード:梅木真美(ALSOK)

【プールC】
第2シード:濵田尚里(自衛隊体育学校)
第7シード:オドレイ・チュメオ(フランス)
有力選手:アナスタシア・タルチン(ウクライナ)、チェン・フェイ(中国)

【プールD】
第3シード:フッシェ・ステインハウス(オランダ)
第6シード:マルヒンデ・フェルケルク(オランダ)
有力選手:ヤヒマ・ラミレス(ポルトガル)
日本代表選手:泉真生(コマツ)

■ 78kg超級 素根輝、東京五輪代表権内定なるか?
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代表内定に挑む素根輝

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イダリス・オルティスがエントリーを敢行

(エントリー26名)

東京世界選手権王者の素根輝(環太平洋大1年)の東京五輪内定なるかが最大のトピック。同じ立場で今大会に参加した66kg級の丸山城志郎(ミキハウス)と阿部詩(日本体育大1年)はともに決勝で敗れて内定獲得に失敗しており、権利を持っているのは残すところ素根のみ。今大会には朝比奈沙羅(パーク24)とイダリス・オルティス(キューバ)のライバル2名が参加しており、それに加えて今回突如復帰したマー・スースー(中国)、マリア・スエレン=アルセマン(ブラジル)、ホマーヌ・ディッコ(フランス)ら多くの強豪が名をつらねている。決して楽なミッションではないが、今後の調整を自らのペースで行うためにも、なんとかここで内定を得ておきたい。

素根はプールBに置かれ、幸いにも朝比奈・オルティスとはトーナメントの逆サイドを引いた。最初の山場は2回戦。ハン・ミジン(韓国)とマーの勝者と戦うことになるが、もしマーに往時の力があればこちらが勝ち上がってくるはず。マーは素根の苦手とする巨体巻き込み系であり、細心の注意を払って戦いたいところ。ここさえ勝ち上がればベスト4までは問題なく勝ち上がれるはずだ。

一方、朝比奈も2回戦に最初の山場が設定されており、フランス期待の若手ディッコと対戦予定となっている。ディッコは大物感あふれる好素材ながらまだまだ発展途上。加えて筋肉質な腰技系であり、朝比奈としてはむしろ戦いやすい相手なはずだ。朝比奈は準決勝以降でオルティスと素根に連勝せねば東京五輪がほぼ消滅するキャリアの正念場にあり、この2連戦に備えてできるだけ消耗少なく勝ち上がりたいところ。

それ以外の日本勢2名はともに2回戦に山場が置かれ、冨田若春(コマツ)がアルセマン、児玉ひかる(東海大1年)がオルティスと対戦する。冨田は最近の戦いぶりを見る限り実力さえ出せば十分に勝利可能と思われ、ここを勝ち上がって準決勝で素根に挑戦したい。一方の児玉は相性的にも厳しい戦いが予想されるが、ここでもし勝利すれば評価大アップは間違いない。東京五輪出場の可能性はないが、2024年のパリ五輪を目指すためにも、是非ともここで大物食いを演じてアピールしたいところだ。

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昨年の世界王者朝比奈沙羅

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第3シードはアルセマン

【プールA】
第1シード:イダリス・オルティス(キューバ)
第8シード:アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)
有力選手:サンタ・パケニテ(リトアニア)、テッシー・サフェルコウルス(オランダ)
日本代表選手:児玉ひかる(東海大1年)

【プールB】
第4シード:朝比奈沙羅(パーク24)
第5シード:ベアトリス・ソウザ(ブラジル)
有力選手:ホマーヌ・ディッコ(フランス)


【プールC】
第2シード:素根輝(環太平洋大1年)
第7シード:クセニーア・チビソワ(ロシア)
有力選手:ハン・ミジン(韓国)、マー・スースー(中国)

【プールD】
第3シード:マリア=スエレン・アルセマン(ブラジル)
第6シード:エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)
有力選手:サンドラ・ヤブロンスキーテ(リトアニア)
日本代表選手:冨田若春(コマツ)

※ eJudoメルマガ版11月25日掲載記事より転載・編集しています。

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