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【プレビュー】丸山城志郎の五輪代表内定なるか?阻止図る阿部一二三と決勝で激突濃厚・グランドスラム大阪第1日男子直前プレビュー

(2019年11月21日)

※ eJudoメルマガ版11月21日掲載記事より転載・編集しています。
丸山城志郎の五輪代表内定なるか?阻止図る阿部一二三と決勝で激突濃厚
グランドスラム大阪第1日男子直前プレビュー(60kg級、66kg級)
→グランドスラム大阪2019組み合わせ(IPPON.ORG)
文責:eJudo編集部

■ 60kg級 髙藤直寿と永山竜樹の一騎打ち
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昨年まで世界選手権を2連覇した髙藤直寿

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東京世界選手権では直接対決で髙藤に逆転勝ち、銅メダルを得た永山竜樹

(エントリー33名)

日本勢が中心のトーナメント。トップ選手の参加もキム・ウォンジン(韓国)がいるくらいで、例年と比べるとトーナメントのレベルは低めだ。

注目すべきはなんと言っても髙藤直寿(パーク24)と永山竜樹(了徳寺大職)による東京五輪の代表争い。実績では過去3年で世界王者を2度獲得している髙藤がリードしているが、今年8月に行われた東京世界選手権の3位決定戦では、永山が隅返と横四方固の合技「一本」により髙藤を下している。両者の現在の立ち位置はほとんど横一線といえるだろう。ともに今大会での代表を決める権利は持っていないが、勝利した側が大きく五輪代表に近づくことは間違いない。両者の配置は永山が第1、髙藤が第2シードに置かれており、直接対決が実現するのは決勝。組み合わせでは永山がベスト8でキム・ウォンジン(韓国)、髙藤がベスト4でチームメイトの青木大(パーク24)と戦う可能性が高く、ここが両者にとっての山場だ。柔道の相性や相手がお互いに手の内を知り合う同僚であることも考慮すれば、髙藤の方がより厳しい組み合わせといえるだろう。とはいえ、実力を考えれば両者が敗れる展開は考え難く、試合が順当に進めば決勝での直接対決が実現濃厚。これまでの両者の対戦を見る限り、直接対決ではやや永山が有利。ただし絶対的な差はなく、かつ最高到達点の高さでは依然として髙藤に分があると考える。まずは両者の勝ち上がり、その仕上がりのほどに注目したい。

ほか、古賀玄暉は初戦(2回戦)でトルニケ・チャカドア(オランダ)、ベスト8でヤン・ユンウェイ(台湾)、青木は初戦(2回戦)でエリック・タカバタケ(ブラジル)、ベスト8でクバニチュベク・アイベク=ウール(キルギスタン)と対戦予定となっている。準々決勝の対戦相手はいずれも東京世界選手権でダークホースとして大会を荒らした生きのよい若手だが、実力的には十分に勝利が可能。ここを勝ち抜いて準決勝で永山と髙藤にそれぞれ挑みたい。

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昨年この大会で髙藤を破ったキム・ウォンジン

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東京世界選手権では気風の良い柔道で会場を沸かせたヤン・ユンウェイ。

【プールA】
第1シード:永山竜樹(了徳寺大職)
第8シード:アルテム・レシュク(ウクライナ)
有力選手:ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)、キム・ウォンジン(韓国)

【プールB】
第4シード:トルニケ・チャカドア(オランダ)
第5シード:ヤン・ユンウェイ(台湾)
有力選手:ケムラン・ヌリラエフ(ウズベキスタン)、ヤニスラフ・ゲルチェフ(ブルガリア)、カラマット・フセイノフ(アゼルバイジャン)
日本代表選手:古賀玄暉(日本体育大3年)

【プールC】
第2シード:髙藤直寿(パーク24)
第7シード:イ・ハリン(韓国)
有力選手:ダヴド・ママドソイ(アゼルバイジャン)

【プールD】
第3シード:エリック・タカバタケ(ブラジル)
第6シード:レニン・プレシアド(エクアドル)
有力選手:クバニチュベク・アイベク=ウール(キルギスタン)
日本代表選手:青木大(パーク24)

■ 66kg級 丸山城志郎の五輪代表内定なるか?
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東京世界選手権を制した丸山城志郎

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阿部一二三は勝つ以外に生き残る道はない

(エントリー43名)

丸山城志郎(ミキハウス)、阿部一二三(日本体育大4年)、アン・バウル(韓国)と世界王者3名が揃った今大会ナンバーワンの注目階級。最注目ポイントはもちろん丸山と阿部によるライバル対決だ。東京世界選手権を制して五輪代表にリーチが掛けている丸山が今大会も制して代表を獲得するのか、それとも阿部が勝利してそれを阻止するのか。世界中の柔道ファンの熱い視線がこのふたりに注がれている。現状、直接対決では丸山が3連勝と一方的に勝ち越しており、相性的にも丸山のしっかりと二本を持つスタイルは片襟や両袖がメインの阿部にとっては分が悪い。今回も丸山優位と考えるのが妥当な読みだ。ただし丸山は8月の世界選手権で右膝を負傷しており、(現在の状態は本人曰く6〜7割とのこと)これが大きな変数。阿部のほうは直前の調整を見る限りかなりの好コンディションにあり、本人も「世界選手権を超えるパフォーマンスを見せる」とこの点は自信満々。いずれが勝利するにせよこれまで同様に素晴らしい戦いを見せてくれるだろう。両者の対戦が実現するのは決勝。直接対決、それも「一本」による完全決着に期待したい。

組み合わせに関しては、エントリーリストが発表された時点ではシード順から丸山とアンがベスト8で対戦予定となっていたが、アドリアン・ゴンボッチ(スロベニア)がエントリーを取り消した結果、アンの配置は阿部の側に移り、ベスト4で阿部とアンが対戦することになった。丸山にとってもっとも嫌なアンと早い段階で戦わねばならない厳しい組み合わせがコロリと裏返り、阿部が予定外の厳しいな戦いを強いられることになってしまったわけだ。ただしアンは復調しつつあるとはいえ軸足の負傷が癒えておらず不完全、これまでの対戦から考えても、力的にも相性的にも阿部の方が上のはず。この対戦を上昇装置として勢いをつけ、決勝に勝ち上がってくるであろう丸山に挑みたい。

ほか、日本勢では西山祐貴(警視庁)が3回戦でゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)、続く準々決勝で東京世界選手権2位のキム・リマン(韓国)と対戦予定。西山にとってキムは比較的相性がよいと思われ、ザンタライア戦が山場となるだろう。抱き勝負が得意でかつ懐が極めて深い、担ぎ系選手にとってはもっとも面倒な型の選手だ。

キムにも負けられない事情がある。世界選手権で銀メダルを獲得して一気に五輪代表争いの最前線に躍り出ながら、先月末のグランドスラム・アブダビでは初戦敗退。アン不在の1年間で積み上げたアドバンテージを一気に失いつつあるのだ。ライバルと同時出場の今大会は大チャンス。

また、相田勇司(國學院大2年)はなんと2回戦でアンとの対戦が組まれた。組み合わせとしては非常に厳しいが、これは世界トップクラスと直接手を合わせるチャンス。アンは前述の通り本調子ではなく、一方の相田はなにより試合時間一杯エンジンをふかし続けられる機動力とどこからでも攻められる攻撃の幅の広さが武器。相田が勝ち上がる展開も十分に考えられるだろう。

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日本勢最大の敵、アン・バウル

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アンと激しく代表の座を争うキム・リマン。

【プールA】
第1シード:丸山城志郎(ミキハウス)
第8シード:ニジャット・シハリザダ(アゼルバイジャン)
有力選手:ベスラン・ムドラノフ(ロシア)

【プールB】
第4シード:ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)
第5シード:キム・リマン(韓国)
有力選手:ツァイ・ミンイェン(台湾)
日本代表選手:西山祐貴(警視庁)

【プールC】
第2シード:ガンボルド・ヘルレン(モンゴル)
第7シード:アン・バウル(韓国)
有力選手:チャールズ・チバナ(ブラジル)
日本代表選手:相田勇司(國學院大2年)

【プールD】
第3シード:阿部一二三(日本体育大4年)
第6シード:ミハイル・プルヤエフ(ロシア)
有力選手:オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)

※ eJudoメルマガ版11月21日掲載記事より転載・編集しています。

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