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【プレビュー】豪華陣容の81kg級は絶好調ヴァロア=フォルティエに注目、73kg級はマシアス、ジャコヴァらが「出直し」に挑む・グランドスラムアブダビ第2日男子プレビュー

(2019年10月25日)

※ eJudoメルマガ版10月19日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】豪華陣容の81kg級は絶好調ヴァロア=フォルティエに注目、73kg級はマシアス、ジャコヴァらが「出直し」に挑む
グランドスラム・アブダビ第2日男子プレビュー(73kg級、81kg級)
→グランドスラム・アブダビ2019組み合わせ(公式サイト)

■ 73kg級 実力はオルジョフ、注目はジャコヴァやマシアスら「出直し組」
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73kg級第1シードはルスタン・オルジョフ。

(エントリー58名)

第1シードに座る東京世界選手権銀メダリストのルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)を中心に、同3位のデニス・イアルツェフ(ロシア)、今年のヨーロッパ王者トミー・マシアス(スウェーデン)ら階級上位の強豪が顔を揃えた。

第1日に行われた2階級とは異なり国内のライバル同士を同時派遣しているのはモンゴルくらい。この階級はどちらかというと、東京世界選手権で結果を残せなかった選手たちが再び実績を積むための場となっている印象だ。具体的には前述のマシアスにアルチュール・マルジェリドン(カナダ)、アキル・ジャコヴァ(コソボ)、ツェンドオチル・ツォグトバータル(モンゴル)。ファン視点から言えば、彼らの試合を追うことでそのままトーナメントのハイライトを押さえることができるということになる。純実力的な優勝候補はオルジョフだが、モチベーションの差を考えるならばトーナメントの主役は彼ら「出直し組」だ。

その「出直し組」は組み合わせの明暗が大きく分かれ、マルジェリドンとジャコヴァが比較的戦い易い組み合わせを引いた一方、ツェンドオチルとマシアスは初戦から強豪と対戦せねばならない非常に厳しい位置に置かれた。ツェンドオチルの1回戦の相手は東京世界選手権で敗れたベフルジ・ホジャゾダ(タジキスタン)。同選手はこれをきっかけに同大会5位、9月のグランプリ・タシケントで2位と躍進中であり、この勢いなら再びツェンドオチルを食ってしまうことも十分に考えられる。一方のマシアスも2回戦でリオデジャネイロ五輪66kg級金メダリストのファビオ・バジーレ(イタリア)と実力者ジャンサイ・スマグロフ(カザフスタン)の勝者との対戦が組まれており、こちらも一筋縄ではいかない過酷な引き。いずれも序盤戦屈指の注目試合、見逃すことなく是非チェックしておきたい。

→[参考]73kg級有力選手名鑑

■ 81kg級 力見せたいハルモルザエフ、絶好調ヴァロア=フォルティエに階級変更のヘイダロフとトーナメントは見どころ十分
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リオ五輪金メダリストのハサン・ハルモルザエフ。

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もっか絶好調のアントワーヌ・ヴァロア=フォルティエ

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ヒダヤット・ヘイダロフが驚きの81kg級参戦

(エントリー59名)

リオデジャネイロ五輪金メダリストのハサン・ハルモルザエフ(ロシア)を筆頭に、アントワーヌ・ヴァロア=フォルティエ(カナダ)、ルカ・マイスラゼ(ジョージア)、ヴェダット・アルバイラク(トルコ)といった世界大会のメダリストが参戦。さらにドミニク・レッセル(ドイツ)、フランク・デヴィト(オランダ)らの強豪が多く顔を揃えた豪華なトーナメントが組まれた。

優勝候補の最右翼はハルモルザエフ。現在の81kg級ではサイード・モラエイ(イラン)、サギ・ムキ(イスラエル)、永瀬貴規(旭化成)の活躍が目立っており、ここのところハルモルザエフはあまり存在感を示せていない。上記3名のいない今大会で勝利していま一度階級トップの一角としての力を見せたいところ。ロシアは極端に五輪に合わせた4年単位でのピーキングを行っており、リオデジャネイロ勝者ハルモルザエフの現在地を測るという意味でも非常に興味深い大会。初戦(2回戦)の相手は実力者イ・センス(韓国)であり、まずはこの試合に注目だ。

そしてもう1人、もっか絶好調のヴァロア=フォルティエが見逃せない。今年に入ってからはリーチの長さを生かしたヒットマンスタイルで切れ味鋭い投げを連発しており、かつての「指導」で試合の展開を作る柔道から脱皮して明らかに一段高いレベルに達している。こうなると結果がついてこないはずはなく、7月のグランプリ・モントリオールとグランプリ・ザグレブでは2位(いずれも優勝は永瀬貴規)、8月の東京世界選手権では銅メダルを獲得している。今大会では初戦(2回戦)で、東京世界選手権で藤原崇太郎(日本体育大3年)を破り7位、9月のグランプリ・タシケントで優勝とこちらも好調のシャロフィディン・ボルタボエフ(ウズベキスタン)との対戦が組まれており、これが序盤戦最大の注目カード。まずはこの試合でその調子のほどを確かめたい。ヴァロア=フォルティエが順当に勝ち進めば準々決勝の相手は優勝候補のハルモルザエフ。この試合は第2日全体を通した屈指の好カードである。必ずチェックしておきたい。

ほか、今大会では東京世界選手権73kg級3位のヒダヤット・ヘイダロフ(アゼルバイジャン)が階級を上げて参加している。同国の強者オルジョフとの競合を避けて81kg級での五輪出場を目指す可能性もあり、まずはどの程度戦えるのかに注目したい。アゼルバイジャンの81kg級は現在空白となっており、今大会である程度勝ち上がれるようであれば十分にチャンスがあるはずだ。

→[参考]81kg級有力選手名鑑

※ eJudoメルマガ版10月19日掲載記事より転載・編集しています。

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