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【即日レポート】朝飛道場が3年ぶり6度目の優勝・2019年度マルちゃん杯全日本少年柔道大会小学生の部

(2019年9月23日)

※ eJudoメルマガ版9月22日掲載記事より転載・編集しています。
【即日レポート】朝飛道場が3年ぶり6度目の優勝・2019年度マルちゃん杯全日本少年柔道大会小学生の部
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決勝、朝飛道場の大将リボウィッツ和青が春日柔道クラブ・荻野友里から大外落「技有」

小学生、中学生男子、中学生女子の3カテゴリの団体戦で少年柔道日本一を争う2019年度マルちゃん杯全日本少年柔道大会が22日、東京武道館(東京都足立区)に全国7地区の予選を勝ち抜いた計96チームが集って行われ、32チームが出場した小学生の部は朝飛道場(神奈川)が優勝した。朝飛道場は3年ぶり5度目の優勝、決勝は春日柔道クラブ(東京)を2-1で破った。

3位には5月の全国少年大会2位の桜木柔道クラブ(熊本)と、東北予選王者の雄武館山中道場(秋田)が入賞。全国少年大会王者の筑前町スポーツ少年団夜須柔道部(福岡)は準々決勝で雄武館山中道場に3-2で屈し、惜しくも入賞ならなかった。

決勝の戦評と、朝飛道場・朝飛大監督のコメント、入賞者および準々決勝の対戦詳細は下記。

取材:eJudo編集部 文責:古田英毅
撮影:辺見真也

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先鋒戦、岡本紗季が大内刈で次々攻めこむが小泉茉子がしのぎ切る

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次鋒戦、大柿遼馬が太田透真から左小内刈でまず「技有」

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大柿は左大外刈「技有」を追加して合技の一本勝ち

【決勝戦評】

朝飛道場 2-1 春日柔道クラブ
(先)小泉茉子×引分×岡本紗季
(次)大柿遼馬〇合技[小内刈・大外刈](2:08)△太田透真
(中)織茂永愛×引分×西村緑
(副)廣川宗志△優勢[技有・大内返]〇井上大智
(大)リボウィッツ和青〇合技[大外落・崩上四方固](0:26)△荻野友里

先鋒戦は春日柔道クラブ・岡本紗季、朝飛道場・小泉茉子ともに右組みの相四つ。岡本は伸びやかな柔道、組み付きながらまず作用足を差し入れての右大内刈、これと右内股を連携させて攻め続ける。小泉は左袖釣込腰と右一本背負投で凌ぐが岡本の攻めの質と量が勝り、1分40秒には小泉に消極的との咎で「指導」。岡本あとは具体的なポイントを得るのみと組み際の大内刈と内股で激しく攻め、4度にわたって腹ばいに落とすが主審はなぜか動かず。岡本のスケール感ある柔道を組み手と担ぎ技、そして落ち際の粘りで凌ぎ切った小泉がしっかり仕事を果たした形で、この試合は引き分け。

次鋒戦は春日柔道クラブ・太田透真が左組み、左右の利く朝飛道場・大柿遼馬は右組みの形で試合をスタート。17秒、太田が引き手で袖を得、釣り手で襟を得て攻めんとしたその瞬間、大柿が左一本背負投の形で小内刈。最後は左前隅に肩から転がるように落として「技有」。以後は太田が引き手でまず襟を得、釣り手の肘を上げての巧い出足払で度々大きく崩して攻勢。しかし残り1分、またもや太田が引き手で袖を得てほぼ完璧な組み手を作ったその瞬間、踏み込まんとしたタイミングにあわせて大柿が先んじて一本背負投崩れの左大外刈。先の先を取られた太田背中から落下して「技有」。いずれも相手の形になった瞬間に、攻撃意欲を吸い込むような技2発。大柿が非凡な勝負勘を見せつけ、朝飛道場がこの合技「一本」で先制。

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中堅戦、西村緑が右大外刈から左小外刈に繋ぐが、織茂永愛を投げ切れず

中堅戦は春日柔道クラブ・西村緑、朝飛道場・織茂永愛ともに右組みの相四つ。力に勝るのは西村という印象だが、織茂が巧みな組み手と支釣込足を駆使して決定的なところには決して踏み込ませず。西村はあおっておいての大内刈に支釣込足で攻めどころを探るが織茂あくまで圏内に入れず。業を煮やした西村残り1分を過ぎたところで過程を飛ばした右大外刈一撃、これで相手の裏に抜け出すと左小外刈に繋いで織茂を大きく崩し、さらに動きを切らずにそのまま横三角で抑えんとする。しかし脇を掬い切れず、織茂が裏固を狙う形で脚を抑えて立ち上がり「待て」。結果的にはこれが最大の見せ場で、以後は織茂が支釣込足の蹴り崩しを続けてタイムアップ。この試合も朝飛道場の選手がしっかり仕事を果たした形で、引き分けとなる。

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副将戦、最終盤に廣川宗志が左大内刈

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井上大智が返して残り9秒「技有」確保。

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大将戦、リボウィッツ和青がが大外落から押し込んで「技有」

副将戦は春日柔道クラブのポイントゲッター井上大智が右、朝飛道場の廣川宗志が左組みのケンカ四つ。廣川は巧みな進退、組み手争いから先んじて右一本背負投に飛び込んで井上に持ちどころを与えない。井上手順を切り替えて引き手から持って右内股、これで廣川を腹ばいに落とすと、さらにまず寄って両手を一気に持っての右払腰と大技を連発。さらに膝車で伏せさせ、払腰で潰してと次々攻めこむ。しかし廣川はこの苦しい時間を耐え切り、残り18秒には井上の右大外刈を左大内刈に切り返して激しく畳に落とす。井上体を捩じって回避するが、副審1人が「技有」を示すまさにポイント級の一撃。残り時間を考えてもどうやらこれで引き分けが濃厚かと思われた。
しかしこの手ごたえが裏目、続く展開で廣川が再び左大内刈に飛び込むと井上反時計回りに捩じり返して決定的な「技有」。このとき残り時間は僅か9秒、井上が執念の一撃でこのまま優勢勝ちを果たした。スコア1-1、内容差で朝飛道場がリードしたまま勝敗の行方は大将戦へと持ち越される。

迎えた大将戦はあっという間の決着。朝飛道場のリボウィッツ和青が荻野友里の袖を引き手で折り込むなり、片襟を差しての右大外落。まともに食った荻野友里耐え切れず崩落「技有」。リボウィッツそのままガッチリ崩上四方固に抑え込んで26秒合技「一本」。最終スコアは2-1、朝飛道場が3年ぶり5度目の優勝を飾ることとなった。

地力で不利の先鋒戦と中堅戦はしっかり引き分け、次鋒戦は相手の有利を自身のチャンスに変換してしっかり得点。副将戦は「技有」までで耐え切ると大将戦はポイントゲッターが決勝点。朝飛道場の選手の仕事ぶり、勝負勘の良さとイメージを具現化する引き出しの豊かさが際立った一番だった。

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優勝決定の瞬間の朝飛道場ベンチ

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3年ぶりの優勝を果たした朝飛道場

【入賞者】
優 勝:朝飛道場(神奈川)
準優勝:春日柔道クラブ(東京)
第三位:桜木柔道クラブ(熊本)、雄武館山中道場(秋田)

最優秀選手賞:リボウィッツ和青(朝飛道場)
優秀選手賞:西村緑(春日柔道クラブ)、鶴山海月(桜木柔道クラブ)、今野天汰(雄武館山中道場)

朝飛道場・朝飛大監督のコメント
「総合力で勝ちました。1日通じてみんな勝ち負けがバラバラ、互いにカバーしあいながらの勝ち上がり。当たりが違ったらまったくわからない試合ばかりで、なにより運が良かったです。 (-大将のリボウィッツ選手が終盤非常に大きな仕事をしましたね?)関東大会では不安定でしたが今日は全勝。たった2ヶ月で本当に変わりました。『釣り手の使い方がわからない』というので『俺もわからない。一緒に考えよう』と話し合ったり。あとは、タイプ的に取りにいくしかない子なのですが、準決勝で思いきり行って、難しい相手に一本勝ちした。それで気を良くしたところもあったと思います。今年のチームは明るい。鷹木(コーチ)が上手いというのもありますし、今年のメンバーは長男長女が1人もおらず、『気楽軍団』。それが良い方に出たなと思います。最近は、私はもうおじいちゃんで、子どもたちがお守りをしてくれている感じ。『おう先生!』という感じで接してくるので『俺って怖くないんだな』と思いますし(笑)、そういう今のチームの良さが出た1日だったと思います。」

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準優勝の春日柔道クラブ

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3位の桜木柔道クラブ

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3位の雄武館山中道場

【準々決勝】

桜木柔道クラブ(熊本) 3-2 社柔道少年団(兵庫)
(先)堀太雅〇反則(2:52)△田中海成
(次)上津原悠斗〇内股透(2:12)△小林嶺坐
(中)古関迫青海△反則(1:19)〇上野大志洋
(副)高倉慎吾△支釣込足(0:19)〇上野健志洋
(大)鶴山海月〇合技(0:26)△村川瑛信

雄武館山中道場(秋田) 3-2 筑前町スポーツ少年団夜須柔道部(福岡)
(先)進藤健太郎〇小外刈(0:54)△河津維颯
(次)今野天汰〇合技(1:15)△村田智康
(中)渡辺圭真△上四方固(2:15)〇井上雅
(副)戸井田悠暉△内股(1:24)〇山城蒼雅
(大)伊藤志竜〇小外掛(0:10)△山口勇

春日柔道クラブ(東京) 2-1 山下道場(北海道)
(先)岡本紗季〇内股(0:04)△南原青空
(次)太田透真×引分×夏坂匠平
(中)西村緑〇優勢[技有・背負落]△荒田心美
(副)井上大智×引分×鴨田颯人
(大)荻野友里△合技(2:05)〇木幡斗吾

朝飛道場(神奈川) ①代-1 広畑柔道教室(兵庫)
(先)小泉茉子×引分×椋本彩菜
(次)大柿遼馬×引分×濵田遥樹
(中)織茂永愛×引分×大野凱史
(副)廣川宗志△小外刈(2:22)〇吉田征矢
(大)リボウィッツ和青〇反則[指導3](2:54)△寺田瑞希
(代)小泉茉子〇優勢[旗判定3-0]△椋本彩菜

【準決勝】

春日柔道クラブ 3-1 桜木柔道クラブ
(先)岡本紗季〇大内刈(1:12)△堀太雅
(次)太田透真〇崩袈裟固(1:24)△上津原悠斗
(中)西村緑×引分×古関迫青海
(副)井上大智〇合技(1:23)△高倉慎吾
(大)荻野友里△大外刈(0:35)〇鶴山海月

朝飛道場 3-1 雄武館山中道場
(先)小泉茉子×引分×進藤健太郎
(次)大柿遼馬〇払腰(1:07)△今野天汰
(中)織茂永愛〇反則[指導3]△渡辺圭真
(副)廣川宗志△優勢[技有・払腰]〇戸井田悠暉
(大)リボウィッツ和青〇小外刈(1:07)△伊藤志竜

【決勝】

朝飛道場 2-1 春日柔道クラブ
(先)小泉茉子×引分×岡本紗季
(次)大柿遼馬〇合技[小内刈・大外刈](2:08)△太田透真
(中)織茂永愛×引分×西村緑
(副)廣川宗志△優勢[技有・支釣込足]〇井上大智
(大)リボウィッツ和青〇合技[大外落・崩上四方固](0:26)△荻野友里

※公式記録をもとに、視認出来た誤りを修正して作成しています
※無断転載、転用を禁じます

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