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【プレビュー】100kg級にイリアソフ降臨、100kg超級はリネールと原沢ともに厳しい組み合わせ・グランプリザグレブ2019最終日男子プレビュー

(2019年7月28日)

※ eJudoメルマガ版7月28日掲載記事より転載・編集しています。
【プレビュー】100kg級にイリアソフ降臨、100kg超級はリネールと原沢ともに厳しい組み合わせ
グランプリ・ザグレブ2019最終日男子プレビュー(90kg級、100kg級、100kg超級)
文責:小林大悟/eJudo編集部

■ 90kg級 2017年の主役たちが集合、長澤憲大と村尾三四郎はともに過酷な配置
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ツアー2連勝を狙う長澤憲大

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村尾三四郎。長澤同様今大会は厳しい組み合わせとなった。

(エントリー50名)

クリスティアン・トート(ハンガリー)、ベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)、アレクサンダー・クコル(セルビア)ら、2017年シーズンに階級の主役だった選手が揃った。ノーシード配置にもアクセル・クレルジェ(フランス)ら世界大会表彰台クラスの選手がおり、トーナメントのレベルはなかなかに高い。

日本代表は長澤憲大(パーク24)と村尾三四郎(東海大1年)の2人。長澤は5月のグランプリ・フフホトで優勝を飾っており、今回はワールドツアー2連勝を狙っての出場となる。配置は第5シード。しかし、初戦(2回戦)の相手には昨年世界3位のクレルジェが置かれており、さらに3回戦では足技を強化して近頃調子を上げてきているマーカス・ナイマン(スウェーデン)、準々決勝では過去2敗と苦手としているグヴィニアシヴィリとそれぞれ対戦予定。厳しい組み合わせだが、最低でも同時派遣の村尾以上の成績は残したいところ。

一方、村尾も初戦でクエジョウ・ナーバリ(ウクライナ)、2回戦でコムロンショフ・ウストピリヨン(ジョージア)と、序盤から実力者との対戦が続くことになる。準々決勝まで勝ち上がれば2月のグランドスラム・デュッセルドルフの決勝で敗れたママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)との対戦が予想され、なんとしてもここまで勝ち上がってリベンジしたい。

国内の90kg級では全日本選抜体重別選手権王者の向翔一郎(ALSOK)が東京世界選手権の代表に選ばれて一歩リードした状況にあるものの、ベイカー、長澤、村尾らそれを追う選手との差は僅かだ。あくまで世界選手権の結果次第ではあるが、東京五輪の代表選考はギリギリまで揉める可能性が高い。長澤、村尾ともに少しでも可能性を上げるためにもここは負けられない戦い。特に国際大会に出場し始めて間もない村尾としては、少しでも勝利して海外の強豪との対戦経験を積んでおきたいところだ。両者ともに、自らを大きくアピールするような試合ぶりに期待したい。

【プールA】
第1シード:クリスティアン・トート(ハンガリー)
第8シード:エドゥアルド・トリッペル(ドイツ)
有力選手:イェスパー・シュミンク(オランダ)、

【プールB】
第4シード:ベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)
第5シード:長澤憲大(パーク24)
有力選手:シャフゾドベク・サビロフ(ウズベキスタン)、アクセル・クレルジェ(フランス)、ピオトル・クチェラ(ポーランド)、マーカス・ナイマン(スウェーデン)

【プールC】
第2シード:ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)
第7シード:コムロンショフ・ウストピリヨン(タジキスタン)
有力選手:ザッカリー・バート(カナダ)、ヤホル・ヴァラパエウ(ベラルーシ)、ギオルギ・パピナシヴィリ(ジョージア)、クエジョウ・ナーバリ(ウクライナ)
日本代表選手:村尾三四郎(東海大1年)

【プールD】
第3シード:アレクサンダー・クコル(セルビア)
第6シード:ノエル・ファンテンド(オランダ)
有力選手:マックス・スチュアート(イギリス)、ダヴィド・クラメルト(チェコ)、リ・コツマン(イスラエル)

■ 100kg級・イリアソフが半年ぶりの大会出場、トップ戦選手多数の豪華陣容がこれを迎え撃つ
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実力ナンバーワンの呼び声も高いニヤズ・イリアソフ。昨年12月以来のツアー参戦。

(エントリー47名)

トーナメントの主役は、ニヤズ・イリアソフ(ロシア)、シャディー・エルナハス(カナダ)、ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)らの若手選手。本来であれば飯田健太郎(国士舘大3年)もここに加わるはずであったが、右手指の負傷のために出場を見合わせた。ほかにも、マイケル・コレル(オランダ)、エルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)ら世界大会表彰台クラスの強豪が揃っており、非常に重厚、見ごたえのある陣容となっている。

最注目トピックは、2018年バクー世界選手権3位のイリアソフが、昨年12月のワールドマスターズ以来、約半年ぶりに大会に姿を見せること。地力は階級内ナンバーワンの呼び声高く、東京世界選手権でも優勝候補の1番手に推されて然るべき実力派。今回は調整出場と思われるが、現時点でどこまで調子を上げてきているのか、ここでしっかり確認しておきたい。昨年はウルフ・アロン(了徳寺大職)と飯田健太郎(国士舘大3年)にともに勝利しており、東京世界選手権、東京五輪における日本勢最大のライバルは間違いなくこの選手だ。

【プールA】
第1シード:マイケル・コレル(オランダ)
第8シード:アレクサンドル・イディー(フランス)
有力選手:ニイアズ・ビラロフ(ロシア)、カヨル・レイズ(カナダ)、ミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)、ヨアキム・ドファービー(スウェーデン)、

【プールB】
第4シード:ベンジャミン・フレッチャー(アイルランド)
第5シード:エルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)
有力選手:イワン・レマレンコ(UAE)、イェフゲニース・ボロダフコ(ラトビア)、ダニエル・ムケテ(ベラルーシ)

【プールC】
第2シード:ペテル・パルチク(イスラエル)
第7シード:ニヤズ・イリアソフ(ロシア)
有力選手:カール=リヒャード・フレイ(ドイツ)、レイエス・ブヤクブ(アルジェリア)、ズラトコ・クムリッチ(クロアチア)

【プールD】
第3シード:ジョルジ・フォンセカ(ポルトガル)
第6シード:シャディー・エルナハス(カナダ)
有力選手:ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)、グリゴリ・ミナシキン(エストニア)、シリル・マレ(フランス)

■ 100kg超級 リネール対原沢の第3ラウンド実現濃厚、両者ともに苦手のタイプ配された準決勝までが山場
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7月初旬のグランプリ・モントリオール決勝で相まみえたリネールと原沢。

(エントリー37名)

絶対王者テディ・リネール(フランス)が今月始めのグランプリ・モントリオールに続いてワールドツアーに参戦。原沢久喜(百五銀行)も出場しており、リオ五輪以来の対戦となった同大会決勝からわずか3週間にして、早くも通算3度目の対戦が濃厚となった。前回の対戦を見る限り両者の間にはまだ力の差があり、試合間隔の短さからして今回これが埋まっていることはまずあり得ない。となれば原沢には前回とは別のアプローチが求められることになり、それが一体何であるのか、まずは原沢の戦い方に注目したいところだ。この段階でリネールと再び手合わせするチャンスを得たことは幸運のはず、様々な手立てを試して、東京五輪で打倒リネールを果たすためのサンプルとしたい。

組み合わせ上ではリネールがノーシード扱いでプールB、原沢が第2シード選手としてプールCに配されており、対戦が実現するのは決勝ということになる。リネールの対戦相手には苦手とする担ぎ技タイプが多く置かれており、3回戦でロイ・メイヤー(オランダ)とヤキフ・ハモー(ウクライナ)の勝者、さらに準決勝でオール・サッソン(イスラエル)の挑戦を受けることになる。特にサッソンはリオデジャネイロ五輪であと一歩で敗れるところまで追い詰められた因縁の相手。直近のグランプリ・ブダペストでは優勝を飾るなど調子も良く、リネールといえども苦しい戦いを強いられるのは間違いない。

一方原沢も3回戦で業師ユーリ・クラコヴェツキ(キルギスタン)、準々決勝でウシャンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)とレヴァニ・マティアシヴィリ(ジョージア)の勝者と一筋縄ではいかない相手との対戦が続くことになる。まずはリネールとの対戦よりも目の前の試合に集中して、一戦一戦確実に勝ち上がりたい。

【プールA】
第1シード:オール・サッソン(イスラエル)
第8シード:マチェイ・サルナツキ(ポーランド)
有力選手:アントン・ブラチェフ(ロシア)、ゲラ・ザアリシヴィリ(ジョージア)

【プールB】
第4シード:ロイ・メイヤー(オランダ)
第5シード:キム・スンミン(韓国)
有力選手:ベクボロト・トクトゴノフ(キルギスタン)、ヤキフ・ハモー(ウクライナ)、テディ・リネール(フランス)

【プールC】
第2シード:原沢久喜(百五銀行)
第7シード:ウシャンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)
有力選手:アリアクサンドル・ヴァハヴィアク(ベラルーシ)、ユーリ・クラコヴェツキ(キルギスタン)、レヴァニ・マティアシヴィリ(ジョージア)、テムル・ラヒモフ(タジキスタン)

【プールD】
第3シード:ステファン・ヘギー(オーストリア)
第6シード:ベクムロド・オルティボエフ(ウズベキスタン)
有力選手:ヨハネス・フレイ(ドイツ)、オレクサンドル・ゴルディエンコ(ウクライナ)、イェラッシル・カジバエフ(カザフスタン)

※ eJudoメルマガ版7月28日掲載記事より転載・編集しています。

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