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スメトフ全試合一本勝ちで格の違い見せつける、66kg級はガンボルドが優勝・グランプリブダペスト第1日男子

(2019年7月13日)

※ eJudoメルマガ版7月13日掲載記事より転載・編集しています。
スメトフ全試合一本勝ちで格の違い見せつける、66kg級はガンボルドが優勝
グランプリ・ブダペスト第1日男子(60kg級、66kg級)
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60kg級決勝。イェルドス・スメトフがガンバット・ボルドバータルを圧倒

グランプリ・ブダペスト大会は12日、現地のパップ・ラズロ・ブダペストスポーツアリーナで開幕。初日の男子は2階級の競技が行われ、60kg級はイェルドス・スメトフ(カザフスタン)、66kg級はガンボルド・ケーレン(モンゴル)がそれぞれ優勝した。

今季に入って復調気配のスメトフはこの日も動き鋭く、全試合一本勝ちの圧勝。得意の肩車と両袖の左体落が冴えた。もと世界王者同士の対決となった決勝もガンバット・ボルドバータル(モンゴル)を問題にせず、肩車「技有」に一本背負投「一本」と2度投げつける圧勝だった。ガンバットも第6シードスタートながら久々実力を発揮、2016年5月のグランドスラム・バクー(優勝)以来3年ぶりのツアー決勝進出を果たした。

目立っていたのは売り出し中のヤン・ユンウェイ(台湾)。本戦はスメトフに屈したが、準決勝でグスマン・キルギスバエフ(カザフスタン)、3位決定戦ではシャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)とシード選手2人に競り勝って銅メダルを獲得した。

66kg級は第4シードに配されていた優勝候補ガンボルド・ヘルレン(モンゴル)が優勝。準々決勝ではミハイル・プルヤエフ(ロシア)から浮落「技有」に3つの「指導」を奪って勝ち抜け、決勝はイェルドス・ジューマカノフ(カザフスタン)との投げ合いを隅落と大内刈の合技「一本」で破った。

日本代表選手の出場はなかった。

各階級の入賞者と決勝の戦評は下記。


文責:古田英毅

■ 60kg級
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60kg級メダリスト。左から2人目が優勝のスメトフ。

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決勝、スメトフが右一本背負投を決め切って「一本」

(エントリー43名)

【入賞者】
1.SMETOV, Yeldos (KAZ)
2.GANBAT, Boldbaatar (MGL)
3.TSJAKADOEA, Tornike (NED)
3.YANG, Yung Wei (TPE)
5.GARRIGOS, Francisco (ESP)
5.LUTFILLAEV, Sharafuddin (UZB)
7.KYRGYZBAYEV, Gusman (KAZ)
7.LEE, Harim (KOR)

【決勝】
イェルドス・スメトフ(カザフスタン)〇一本背負投(3:47)△ガンバット・ボルドバータル(モンゴル)

右相四つ。始まるなり引き手で袖を絞ったスメトフが左小外掛の形で足を突っ込み、相手の右後隅めがけて肩車。入った瞬間もう落としているという体の相手に耐える間を与えぬ一撃、加速についていけないガンバット転がって「技有」。1分4秒、引き手で横帯を掴み続けたスメトフに「指導」が与えられ、以後は互いに奥襟を狙っての組み手争いが続く。この駆け引きは、引き手で袖をガッチリ握り込む場面の多いスメトフが優位。1分47秒には両袖から得意の左体落で捲り、腹這いに落とす。業を煮やしたガンバット、3分過ぎには引き手を持てない「ケンカ四つ」クロスの形ながら深く釣り手で奥襟を叩き、敢えて高くゆっくり作用足を揚げての左内股に打って出る。体の力を生かさんとしたこの技は効ありかと思われたがスメトフ空中でバランス、股中で透かして「待て」。
終盤、もはや行くしかないガンバットが奥襟を叩いて前に出、スメトフは組み合ったまま下がる。ガンバットに最後のチャンス訪れるかと思われたがこれはスメトフの「作り」。敢えて切らずに組み負けた形で間合いを詰めると、残り13秒に右一本背負投。まともに食ったガンバット弾かれたように一回転「一本」。

■ 66kg級
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66kg級決勝、ガンボルド・ヘルレンがイェルドス・ジューマカノフから隅落「技有」

(エントリー42名)

【入賞者】
1.GANBOLD, Kherlen (MGL)
2.ZHUMAKANOV, Yeldos (KAZ)
3.AKHADOV, Shakhram (UZB)
3.PULIAEV, Mikhail (RUS)
5.FLICKER, Tal (ISR)
5.GAITERO MARTIN, Alberto (ESP)
7.BATTOGTOKH, Erkhembayar (MGL)
7.SHMAILOV, Baruch (ISR)

【決勝】
ガンボルド・ヘルレン(モンゴル)〇GS合技[隅落・大内刈](GS3:21)△イェルドス・ジューマカノフ(カザフスタン)

ガンボルドが右、ジューマカノフが左組みのケンカ四つ。組み手の陣地争いが続き、両者ポイントないまま中盤までが過ぎ去る。試合時間2分半にならんとするところで、ジューマカノフが奥襟を叩くとガンボルド攻防一致のタイミングでもたれかかるように前に押しこむ。ジューマカノフ左内股で迎え撃つが相手の前進にあおられ、膝を着いて苦しい体勢。ガンボルド迷いなく隅落で押し込み「技有」。以後も腰を差し合っての引き手争いが続いてこのまま終了の可能性が高いと思われたが、残り23秒、釣り手で上から背中を叩いたジューマカノフが低い左体落。いったん潰れたがあくまで技を継続、ガンボルドの体が背に着くとみるや腰を持ち上げるようにして跳ね上げ、自ら前転して投げ切り「技有」。タイスコアで本戦4分が終了することとなる。GS延長戦は互いに「指導2」まで失う消耗戦。延長3分を越えたところでジューマカノフが左体落を梯子に左内股、さらによどみなく隅返に繋ぐ良いコンビネーションを見せて会場を沸かすが、これに触発されたか直後の組み際にガンボルドが抱き勝負に打って出る。釣り手で上から肩を包んで背中を捕まえ、引き手は直接腰を抱く。そのまま右大内刈で体を預けるとジューマカノフずるりと後退、背中から畳に落ちて「技有」。熱戦7分21秒、ガンボルドが合技「一本」で勝利を得た。

※ eJudoメルマガ版7月13日掲載記事より転載・編集しています。

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