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永瀬貴規、橋本壮市ともに全試合一本勝ちで優勝・グランプリモントリオール2019第2日男子

(2019年7月7日)

※ eJudoメルマガ版7月7日掲載記事より転載・編集しています。
永瀬貴規、橋本壮市ともに全試合一本勝ちで優勝
グランプリ・モントリオール2019第2日男子(73kg級、81kg級)
→男子全試合結果(eJudoLITE)

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73kg級決勝。隅落「技有」を奪った橋本壮市が、流れを切らずに腕挫十字固を狙う。

カナダで行われているグランプリ・モントリオール大会は6日、大会2日目の男女それぞれ2階級の競技が行われ、男子は73kg級の橋本壮市(パーク24)と81kg級の永瀬貴規(旭化成)の日本勢2人がそれぞれ優勝した。両者ともに全試合一本勝ち。

橋本は組み手と投げを連動させた攻撃で対戦相手を翻弄。組み合わせにも恵まれ、2回戦はエマニュエル・ブルーノ(イタリア)を左一本背負投「一本」、準々決勝はブラッドレイ・ラングロア(カナダ)から片手の左袖釣込腰と右体落の合技「一本」、準決勝は地元アントワーヌ・ブシャー(カナダ)から体落と袈裟固の合技「一本」と快調な勝ち上がり。迎えた決勝もこのところ復調気配の2014年チェリャビンスク世界選手権銅メダリストのヴィクトル・スクヴォトフをまったく相手にせず、隅落「技有」に腕挫十字固「一本」と立て続けに奪う快勝だった。

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81kg級準々決勝、永瀬貴規がアレクサンダー・ヴィーチェルツァクの小内刈を出足払で弾き返す。

永瀬は初戦でバルバドス選手からケンケンの右大内刈で「一本」、2回戦はサミ・シュシ(ベルギー)から片襟の右大外刈「一本」、準々決勝の2017年世界王者アレクサンダー・ヴィーチェルツァク(ドイツ)には腕挫十字固「一本」、準決勝のマティアス・カッス(ベルギー)から右体落「一本」とこちらも素晴らしい出来で決勝進出。迎えた決勝は地元のアントワーヌ・ヴァロア=フォルティエ(カナダ)に敢えて袖を絞らせておいての右内股一撃、「一本」で優勝を決めた。今大会は、ケンカ四つの相手(1回戦、準々決勝、準決勝、ただし準決勝のカッスは両組み)には引き手を争いながら、相四つの相手(ヴィーチェルツァク、スクボトフ)には引き手の絞り合いから、体の強さを利して柔らかく試合を進め、気が付けば豪快な投げを決めて勝っているという永瀬本来の戦いが出来ていた。ヴィーチェルツァクの右小内刈を左出足払で弾き返してそのまま腕挫十字固に繋いだ体の強さと反応の速さ、カッスを飛び込みながら片襟の右足車で吹っ飛ばした(ノーポイント)一瞬の加速など随所に永瀬復活を感じさせる場面があり、内容、結果とも文句なしの大会だった。

各階級の入賞者、決勝戦評と日本選手全試合の結果は下記。

文責:古田英毅

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73kg級メダリスト。左から2位のスクヴォトフ、優勝の橋本、3位のアンソニー・ツィングとアントワーヌ・ブシャー。

(エントリー21名)
【入賞者】
1.HASHIMOTO, Soichi (JPN)
2.SCVORTOV, Victor (UAE)
3.BOUCHARD, Antoine (CAN)
3.ZINGG, Anthony (GER)
5.BARBOSA, Eduardo (BRA)
5.MARGELIDON, Arthur (CAN)
7.HAM, Eric (GBR)
7.LANGLOIS, Bradley (CAN)

【決勝】
橋本壮市〇腕挫十字固(3:15)△ヴィクトル・スクヴォトフ(UAE)

橋本が右、スクヴォトフが左組みのケンカ四つ。スクヴォトフはとにかく組み合わず、ひと世代前のような手先の組み手争いの絵が続く。橋本が前に出ると35秒にはあっさり場外に出、続く展開もまたもや場外で潰れ、42秒には橋本が組むとあっさりそのまま潰れる。橋本無理やり引き上げて攻防を続け、1分1秒ようやくスクヴォトフに偽装攻撃の「指導」。ところが直後橋本に「襟隠し」の反則があったとしてこちらにも「指導」。以後も橋本が前に出てスクヴォトフが下がる絵が続き、1分35秒場外の「指導2」。以後も大枠変わらず、橋本が出てスクヴォトフが場外に逃れることが続く。2分28秒にはスクヴォトフがまたもや畳を割り、「押し出し」リスクを危惧した橋本がそのまま左「一本大外」で叩き落とすシーンがあったがこれは映像チェックの結果ノーポイント。3分過ぎ、片手のまま下がったスクヴォトフの釣り手を払いのけながら橋本が支釣込足、反応したスクヴォトフは右小外掛の形で流そうとするが橋本振り向いて無理やり肩を畳に押し付け隅落「技有」。そのまま立たせず、伏せさせたまま足を頭に掛けて腕挫十字固「一本」。大枠前に出るだけで勝ったという印象の試合であった。スクヴォトフは足技の得意な業師だが、この試合は力の差はもちろん相性的にも為す術がなかった

【日本代表選手勝ち上がり】

橋本壮市(パーク24)
成績:優勝


[2回戦]
橋本壮市〇一本背負投(0:59)△エマニュエル・ブルーノ(イタリア)
[準々決勝]
橋本壮市〇合技[袖釣込腰・体落](3:16)△ブラッドレイ・ラングロア(カナダ)
[準決勝]
橋本壮市〇合技[体落・袈裟固](2:08)△アントワーヌ・ブシャー(カナダ)
[決勝]
橋本壮市〇腕挫十字固(3:15)△ヴィクトル・スクヴォトフ(UAE)

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81kg級メダリスト、左から2位のフォルテイエ、優勝の永瀬、3位のカッスとアスラン・ラッピナゴフ。

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81kg級決勝、永瀬がフォルテイエから右内股「一本」

(エントリー27名)
【入賞者】
1.NAGASE, Takanori (JPN)
2.VALOIS-FORTIER, Antoine (CAN)
3.CASSE, Matthias (BEL)
3.LAPPINAGOV, Aslan (RUS)
5.CAVELIUS, Timo (GER)
5.HATTON, Jack (USA)
7.BRIAND, Etienne (CAN)
7.WIECZERZAK, Alexander (GER)

【決勝】
永瀬貴規〇内股(2:49)△アントワーヌ・ヴァロア=フォルティエ(カナダ)

右相四つ。地元の大声援を受けたフォルティエ、試合が始まるなり奥襟を叩きながら右大外刈で襲い掛かりやる気十分。以降は常の戦術派柔道に戻し、引き手を持つと釣り手を肩越し、奥襟と往復させながらチャンスを伺う。永瀬も釣り手から持つ一手目をベースに、手順を変えながら粘り強くこれに対峙。大枠組み手による陣地の取り合いで試合が推移、2分9秒永瀬に少々意外な場外「指導」が与えられるが、以後も様相は変わらず。2分49秒、組み手の左右交換からフォルティエが永瀬に釣り手を持たせることを嫌い、両袖で絞り込む。永瀬これを利用して釣り手を高く揚げての右内股一撃、自らの絞りの強さゆえ腕を伸ばされてしまったフォルティエは逆らえず一回転。お手本のような「絞らせておいての内股」見事に決まって鮮やか「一本」。フォルティエ完敗に天を仰ぎ、自身の復活に手ごたえありの永瀬は会心の表情で開始線へ。大会第2日を締めるにふさわしい、素晴らしい一撃であった。


【日本代表選手勝ち上がり】

永瀬貴規(旭化成)
成績:優勝


[1回戦]
永瀬貴規〇大内刈(0:50)△アサ・ウェザーズ(バルバドス)
[2回戦]
永瀬貴規〇大外落(2:06)△サミ・シュシ(イタリア)
[準々決勝]
永瀬貴規〇GS腕挫十字固(GS4:03)△アレクサンダー・ヴィーチェルツァク(ドイツ)
[準決勝]
永瀬貴規〇体落(2:52)△マティアス・カッス(ベルギー)
[決勝]
永瀬貴規〇内股(2:49)△アントワーヌ・ヴァロア=フォルティエ(カナダ)

※ eJudoメルマガ版7月7日掲載記事より転載・編集しています。

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