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飯田健太郎投入の国士舘大が6年ぶり優勝、決勝で東海大を下す・2019年度東京学生柔道優勝大会(男子68回)

(2019年5月26日)

※ eJudoメルマガ版5月26日掲載記事より転載・編集しています。
飯田健太郎投入の国士舘大が6年ぶり優勝、決勝で東海大を下す
2019年度東京学生柔道優勝大会(男子68回)
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決勝、国士舘大の大将飯田健太郎が東海大・星野太駆から内股「一本」

全日本学生柔道優勝大会(6月22日~23日、日本武道館)の東京地区予選を兼ねる2019年度東京学生柔道優勝大会(男子68回、女子30回)が26日、日本武道館で行われ、七人制で競われる男子は国士舘大が6年ぶりの優勝を飾った。

国士舘大は2回戦で武蔵大を7-0で下すも、3回戦は順天堂大を相手に飯田健太郎と山下魁斗の主戦2人のみが得点しての2-0というロースコアゲーム。準々決勝も中央大学を相手に3-1で勝利したものの全日本ジュニア100kg級2位の清水雅義が先鋒戦を落とし、中堅戦では4年生の竹村昂大が1年生の酒井陸を相手に一時「技有」を失うなどピリッとしない戦いぶり。ここで鈴木桂治監督が「自分の役割を見失っている」と檄を入れると、以降の強豪との対戦ではこれまでの曖昧な戦いぶりが一変。準決勝は日本大にリードを許すも五将以降は無敗の3得点、3-1の逆転勝利で決勝に辿り着く。

東海大との決勝は先鋒で出動した岩渕昂大が、ポイントゲッターを期待された100kg級学生王者伊藤好信から横落「一本」で勝利。止め役を担ったはずの選手が得点するという最高の出だしを経て、続く次鋒加賀谷武弘が松村颯祐を引き分けで止めて流れを確定。以降は焦りが見える東海大をよそに手堅く引き分けを続け、三将戦で安田夢虎が後藤龍真と引き分けた時点でほぼ試合は見えた印象。1-0リードのまま迎えた大将戦で飯田健太郎が星野太駆から内股「一本」を奪ってフィニッシュ、2-0で試合終了。先制し、相手の焦りに付け込んで耐え、最後はエースがダメを押すという完璧な試合ぶりで6年ぶりの東京王座を手にした。

鈴木桂治監督は「東海大も日本大もきょう出ていない強い選手が後ろに潜んでいる。手放しでは喜べない」としながらも、強敵東海大からの勝利と決勝に内容にはかなりの手ごたえをつかんだ様子。「個性とチームワークを念頭に、本番も優勝を狙います」と力強く語っていた。

一方、敗れた東海大の上水研一朗監督は「選手は課題をたくさん見つけたはず。いくら練習で想定して準備していた状況でも、実際にはなかなかできない。試合で実際に経験しないと血肉にならない。この経験を得られた貴重な機会だった。」と淡々。「本番で選手がどういう試合をするか、楽しみにしていてください」と落ち着いた口調で試合を総括していた。

この日元気の良さが目立ったのは日本体育大と中央大。明治大に4-1と圧勝してベスト4入りした日本体育大の田辺勝監督は「外から見ていても非常に面白い。ワクワクするチームです。」と手ごたえありの表情。強化とスカウトが実りつつある中央大は3回戦で早稲田大と対戦、0-0で迎えた代表戦で後藤昌毅が空辰乃輔を2度投げて合技「一本」、みごとベスト8入り。準々決勝も国士舘大を相手に骨太の戦いを繰り広げて全日本学生優勝大会に期待を抱かせた。

入賞者と本戦出場校、監督のコメントと3回戦のスコアおよび準々決勝以降の対戦詳細は下記。

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優勝の国士舘大

【入賞者】
優 勝:国士舘大
準優勝:東海大
第三位:日本体育大、日本大
第五位:帝京科学大、明治大、中央大、東洋大

優秀選手:飯田健太郎、岩渕晃大(国士舘大)、松村颯祐、後藤龍真(東海大)、古賀颯人(日本体育大)、奥田將人(日本大)

全日本学生優勝大会出場校:慶應義塾大、帝京大、國學院大、法政大、順天堂大、早稲田大、専修大、拓殖大、立教大、大東文化大、武蔵大

国士舘大・鈴木桂治監督のコメント
「立ち上がりはあまり良くなかったですが、準決勝と決勝は国士舘らしい試合が出来たと思います。序盤の試合では全員がすこし欲を出し過ぎたというか、自分の仕事を理解していないところがありました。強豪との対戦を前に『7-0で勝とうとは思っていない。流れを作ったり、止めたり、一人一人が自分の役割をしっかり考えて試合をしよう』と、すこし気合いを入れまして、それがしっかり出来たかなと思います。(-決勝はイメージ通りの試合では?)先鋒が取ったのは大きかったですね。岩渕晃大は中学高校と強いチームメイトの影に隠れてなかなか活躍できなかった選手ですので、これは良かったです。もともと凄く元気で荒々しい、『オラオラ』な柔道が持ち味ですので、彼に限らずそういう『らしさ』を発揮できるような指導を考えています。(-かなり手ごたえを得たのでは?)いやいや、日本大学も東海大学もまだまだ後に強い選手が控えています。優勝はうれしいですが、思い通りにいくとは考えていません。個性とチームワーク、これを念頭に本番でも優勝を狙います。」

東海大・上水研一朗監督のコメント
「こういう苦労が出来たことは何より良かったと思います。想定した場面が訪れ、そこでやるべきことを考えて準備してあったとしても、実際にはなかなかできない。これを体験しないと骨身に染みない。本当に使えるもの、自分の血肉にするにはやっぱり試合で経験しないといけないんです。きょうはそういう場面が一杯ありましたので、これを踏まえて、本番まで『身になる』本当の稽古をしてくれると思います。勝ち続けるだけではこれはどうしてもできない部分ですので、何よりでした。(-伊藤好信選手が取られ、後藤龍真選手が取れませんでした。昨年までの戦いぶりからすると少々意外に感じますが?)伊藤に関しては個人戦との違いが良くわかったと思いますし、後藤は昨年までと役割が違って来たことを肌で感じられたのでは。相手が止めに来たときに取れるかどうかが本当の力。二人ともこれをよくわかってくれた1日だったと思います。」

日本体育大・田辺勝監督のコメント
「(-体重別団体の優勝を経てチームが逞しくなったのでは?)自信がついたとは思いますね。仰る通り、全員が一段良くなったなと感じます。あとは松井が逆境に強くなってくれれば非常に面白いのではと思っています。(-皆体重が増えていますね?)原田が79キロ、大吉が82キロ、塚本が80キロ。優勝大会モードです(笑)。(-かなり手ごたえを感じたのでは?)力はまだまですが、勢いは感じます。外から見ていてもいまは非常に面白い、ワクワクするチームです。本番も、頑張ります。」

【三回戦】

東海大学 3-0 慶應義塾大学
帝京科学大学 4-1 帝京大学
明治大学 ①代-1 國學院大學
日本体育大学 4-0 法政大学
国士館大学 2-0 順天堂大学
中央大学〇0代-0△早稲田大学
日本大学 6-0 専修大学
東洋大学 5-1 拓殖大学

【全日本学生優勝大会代表決定トーナメント・代表決定戦】

立教大学 5-1 一橋大学
 ※立教大は全日本学生優勝大会進出
大東文化大学 4-1 武蔵大学
 ※大東文化大は全日本学生優勝大会進出
武蔵大学 7-0 一橋大学
 ※武蔵大学は全日本学生優勝大会進出

【準々決勝】

東海大学 5-1 帝京科学大学
(先)杢康次郎×引分×幸田州世
(次)松本司△優勢[技有・一本背負投]〇立野宏輔
(五)石川智啓〇内股(0:24)△陳野亮
(中)清水拓実〇合技(1:02)△伊藤達人
(三)後藤龍真〇合技(1:04)△石岡裕樹
(副)星野太駆〇合技(1:15)△吉村優弥
(大)中島大貴〇体落(3:36)△鈴木貴也

日本体育大学 4-1 明治大学
(先)松井海斗〇内股(2:09)△中村力也
(次)原田健士×引分×羽田野竜輝
(五)内藤彪我△大内刈(3:30)〇神鳥剛
(中)オドバートルハンガル〇合技(2:37)△藤鷹裕大
(三)大吉賢〇合技(3:37)△増山香補
(副)古賀颯人〇合技(2:22)△神垣和他
(大)長井晃志×引分×山本康生

国士舘大学 3-1 中央大学
(先)清水雅義△腕挫十字固(2:56)〇小竹守
(次)久野壱虎〇優勢[技有・内股]△木崎光輝
(五)岩渕晃大×引分×黒田拳伍
(中)竹村昂大〇小外刈(3:45)△酒井陸
(三)山下魁輝×引分×後藤昌毅
(副)飯田健太郎〇合技(2:04)△岩崎恒紀
(大)友清光×引分×黒田悠正

日本大学 3-0 東洋大学
(先)緒方景太×引分×兼藤仁士
(次)木元拓人〇大外刈(1:31)△井口大毅
(五)山口貴也〇大外刈(2:20)△飛田歩夢
(中)長濱快飛×引分×皆川大記
(三)篠崎忠史〇優勢[技有・小内巻込]△星田大希
(副)賀持喜道×引分×白石隼人
(大)今入晃也×引分×橋口孝志朗

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準決勝、東海大の五将松村颯祐が日本体育大・松井海斗から内股で2つ目の「技有」

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準決勝、日本大の次鋒奥田將人が国士舘大の竹村昂大から内股「一本」

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準決勝、国士舘大の副将山下魁輝が日本大・神成太壽から浮落「一本」

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決勝、国士舘大の先鋒岩渕晃大が東海大・伊藤好信から横落「一本」

【準決勝】

東海大学 2-0 日本体育大学
(先)伊藤好信〇優勢[技有・小内巻込]△オドバートルハンガル
(次)石川智啓×引分×古賀颯人
(五)松村颯祐〇合技[内股・内股]△松井海斗
(中)中島大貴×引分×塚本綾
(三)清水拓実×引分×長井晃志
(副)後藤龍真×引分×原田健士
(大)星野太駆×引分×大吉賢

国士館大学 3-1 日本大学
(先)仲佐怜優×引分×篠﨑忠史
(次)竹村昂大△内股(0:18)〇奥田將人
(五)加賀谷武弘〇合技[内股・横四方固](3:19)△青柳大虎
(中)久野壱虎×引分×木元拓人
(三)岩渕晃大×引分×山口貴也
(副)山下魁輝〇浮落(3:01)△神成太壽
(大)飯田健太郎〇縦四方固(1:31)△織方景太

【決勝】

国士舘大学 2-0 東海大学
(先)岩渕晃大〇横落△伊藤好信
(次)加賀谷武弘×引分×松村颯祐
(五)大淵泰四郎×引分×石川智啓
(中)久野壱虎×引分×中島大貴
(三)安田夢虎×引分×後藤龍真
(副)山下魁輝×引分×清水拓実
(大)飯田健太郎〇内股△星野太駆

※公式記録をもとに、判明した誤りを修正して記載しています
※記録、記事の無断転載を禁じます
※決勝の試合時間、決まり技の修正などは判明次第適宜反映します

※ eJudoメルマガ版5月26日掲載記事より転載・編集しています。

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