PAGE TOP ↑
eJudo

磯村亮太が久々のタイトル獲得、100kg級は第1シードの今入晃也が制す・第31回全国体育系学生体重別選手権大会第2日レポート(60kg級、90kg級、100kg級、100kg超級)

(2019年3月27日)

※ eJudoメルマガ版3月27日掲載記事より転載・編集しています。
磯村亮太が久々のタイトル獲得、100kg級は第1シードの今入晃也が制す
第31回全国体育系学生体重別選手権大会第2日レポート(60kg級、90kg級、100kg級、100kg超級)
日時:2019年2月24日(日)
場所:講道館大道場

取材・文:eJudo編集部
撮影:辺見真也

■ 60㎏級 昨年3位の松村将輝が優勝、第1シード評価に応える
eJudo Photo
60㎏級準決勝、一本背負投で攻める松村将輝。

eJudo Photo
藤原都久士と小平玲雄による準決勝は激戦、小外掛で攻め込む藤原。

eJudo Photo
決勝、開始早々の松村の袖釣込腰が「技有」。

eJudo Photo
60㎏級入賞者。左から優勝の松村、2位の藤原、3位の徳本と小平。

第1シードは昨年3位の松村将輝(国士舘大2年)。2回戦となる初戦を不戦勝で勝ち上がり3回戦からスタート、まずここで2017年インターハイ3位の豊島我空(筑波大1年)を袖釣込腰「技有」で破ると、4回戦は踊場誠太(桐蔭横浜大1年)に小内刈で一本勝ちしてベスト4入り。準決勝は、徳本千大(大阪体育大2年)とGS延長戦に縺れこむ接戦となるも、足技を中心に巴投、大外刈と終盤まで切れ目なく技を掛け続けて徳本の「指導」を誘い、旗判定3-0で勝利。しっかり決勝進出を果たした。

別ブロックから決勝に勝ち上がったのは、藤原都久士(日本体育大3年)。1回戦の平方大喜(大東文化大1年)、2回戦の舟崎裕輝(天理大3年)にいずれもGS延長の末に僅差の判定(3-0)で辛勝すると、続く3回戦の日吉徹(国際武道大1年)にはGS19秒、背負投を決めて一本勝ち、4回戦では森下北斗(国士舘大3年)にも内股で一本勝ちして準決勝に進出。小平玲雄(日本大2年)との準決勝は、藤原が内股、背負投、小平が足技から背負投、体落とよく攻め合うもお互いに決定的なポイントを得ることはできず。GS延長の末、2-1という際どい旗判定をものにした藤原が決勝に駒を進めることとなった。

決勝戦は松村が左、藤原が右組みのケンカ四つ。177センチの長身・藤原が長いリーチを生かし、先に右手で奥襟を掴んで引き付け、右足で引っかけるように小外掛を出しながら前に出ると、松村はこれに合わせてタイミングよく袖釣込腰に入りこむ。藤原が必死に身体を捻るも回転を止められず、14秒「技有」。開始早々ビハインドを負った藤原は、前に出て内股、大内刈で果敢に攻めるも、松村も背負投、袖釣込腰、さらに肩車で応戦。両者積極的に技を掛け合う、まさに手を汗握る素晴らしい攻防。結局、開始早々の「技有」のポイントを松村が守り切り、初優勝を決めた。尻上がりに調子を上げた藤原は場内の大声援を受けて奮闘したものの序盤のポイントを奪い返すことはできず。無念の敗退となった。

【入賞者】
優 勝:松村将輝(国士舘大2年)
準優勝:藤原都久士(日本体育大3年)
第三位:徳本千大(大阪体育大2年)
第三位:小平玲雄(日本大2年)

松村将輝選手のコメント
「減量が順調に進んだので、調子は良かったです。ただ、準決勝と決勝は厳しい試合でした。普段からしっかりと練習してきたので、スタミナには自信がありました。寝技は(大牟田)高校時代からしっかりとやってきたのですが、今日はなかなか決めることができなかったので、もっと練習しなくてはいけないと思いました。今後の目標は、全日本学生体重別で優勝することと、体重別団体の代表になってチームの優勝に貢献することです」

【準決勝】
松村将輝〇優勢[判定3-0]△徳本千大
藤原都久士〇優勢[判定2-1]△小平玲雄

【決勝】
松村将輝〇優勢[技有・袖釣込腰]△藤原都久士

■ 90㎏級 空辰乃輔が優勝、早稲田大が2階級を制覇
eJudo Photo
90㎏級準決勝。釣腰で攻める空辰乃輔。

eJudo Photo
90㎏級準決勝。仲佐怜優の背負投を安田夢飛が小外掛で返し「技有」を奪う。

eJudo Photo
90㎏級決勝。開始早々、空が浮技で「技有」を先取。

eJudo Photo
90㎏級入賞者。左から優勝の空、2位の安田、3位の佐藤と仲佐。

(エントリー47名)

昨年3位の長濵快飛(日本大2年)が第1シードの栄を受けたが、3回戦で佐藤威基(東海大2年)にGS延長の末の判定負け(3-0)で脱落。勝った佐藤は、続く4回戦の田村淑真(国士舘大3年)戦をこれも旗判定(3-0)で乗り切ってベスト4入りを果たしたものの、迎えた準決勝は昨年100㎏級3位の空辰乃輔(早稲田大2年)に判定負け(3-0)。空は、2回戦の井上大(国際武道大2年)を送襟絞、3回戦の伊藤達人(帝京科学大1年)を隅返、そして勝負どころと目された4回戦では奥田將人(日本大1年)を大腰と全試合一本勝ちでの決勝進出。

反対側のブロックから決勝に進んだのは安田夢飛(国士舘大2年)。2回戦の寺田克己(桐蔭横浜大3年)を合技、3回戦の菅原孝希(日本体育大1年)を大内刈、4回戦の池上大貴(東海大3年)を支釣込足と一本勝ちを並べて勝ち進み、迎えた準決勝では大学の先輩・仲佐怜優(国士舘大3年)の背負投を小外掛で返し「技有」を奪って優勢勝ち。みごと決勝進出を果たした。

決勝戦は空、安田ともに右組みの相四つ。開始12秒の組み際、安田が空の右釣手を両手で掴んで下に落とすと、空は左手を背中越しに奥に忍ばせ浮技一発。遠心力を使って安田の身体を投げ捨て「一本」を得る。副審を呼んでの協議の結果これは「技有」に変更されるも、空が大きな先取点を奪取。その後、安田は積極的に前に出て払腰に大外刈で攻めるも、空はギリギリのところで安田の技を受け流しながら、裏投や払巻込で応じて譲らす。守勢となった空には「指導」2つまでが与えられるが、最後まで安田にペースが渡ることはないまま4分間が終了。空が嬉しい初優勝を飾った。

【入賞者】
優 勝:空辰乃輔(早稲田大2年)
準優勝:安田夢飛(国士舘大2年)
第三位:佐藤威基(東海大2年)
第三位:仲佐怜優(国士舘大3年)

空辰乃輔選手のコメント
「1試合1試合大切に戦おうと思っていました。気がついたら優勝していたという感じです。最近あまり大会で優勝できていなかったので嬉しいです。自分は、試合だからと言って気合を入れるのではなく、リラックスして戦うタイプ。そういう意味では今日は普段通りにできました。昨年は決勝で負けて、大学の先輩の佐藤(竜)さんに続けなかったので、今年こそはという気持ちがありました。決勝の技は、いつもやっている技で、狙っていたわけではなく自然に出ました。技名?わからないです(笑)」

【準決勝】
空辰乃輔〇優勢[判定3-0]△佐藤威基
安田夢飛〇優勢 [技有・小外掛]△仲佐怜優

【決勝】
空辰乃輔〇優勢 [技有・浮技]△安田夢飛

■ 100㎏級 第1シードの今入晃也が初優勝
eJudo Photo
100㎏級準決勝、今入晃也が低い体勢で入った払腰が決まり「一本」

eJudo Photo
準決勝、村田大征が袖釣込腰で中熊駿を崩す

eJudo Photo
決勝、今入の大内刈に崩れる村田。うつ伏せに倒れポイントはなし

eJudo Photo
100㎏級入賞者。右から優勝の今入、準優勝の村田、3位の梅野と中熊。

(エントリー41名)

昨年2位、今大会第1シードの今入晃也(日本大2年)が順当に決勝進出。しかしその内容は厳しいもので、2回戦の戸崎碧海(桐蔭横浜大3年)、続く3回戦の北潟大地(大東文化大2年)と、ともにGSに縺れる接戦の末の判定勝ち(ともに3-0)。それでも4回戦で畠山竜弥(山梨学院大1年)を払巻込「技有」で破ると、続く準決勝では昨年のインターハイ王者梅野雅崇(国士舘大1年)に大外刈「一本」と、徐々に調子を上げての決勝進出となった。

一方、逆側のブロックからは村田大征(国士舘大1年)が混戦を抜け出して決勝進出。村田は、1回戦で田森暁士(仙台大1年)を合技、2回戦は日光一喜(関西大3年)を一本背負投、3回戦の米山竜生(東海大1年)を背負投「技有」優勢と好調に進むも、ここから苦戦。4回戦の立開達也(桐蔭横浜大3年)、そして準決勝の中熊駿(日本体育大1年)と2試合連続でGS延長戦の末に旗判定2-1という際どい勝負をものにして決勝へ進んだ。

決勝も接戦となった。今入、村田ともに左組みの相四つ。身長180センチの長身・今入に対し、168センチで小柄な村田の方が先に組み、飛び込みながらの左大外刈、一本背負投で先制攻撃。今入は余裕を持って受けると、逆に奥襟を取って大外刈、さらに大内刈で反撃する。その後も村田が大外刈に一本背負投、今入が組み際の小外掛と大内刈を仕掛けて攻め合うが、相手を崩すまでには至らず4分が終了。GS延長戦に入って今入の思い切りの良い左大内刈に村田が後方に大きく崩れる場面があったが、早い反応でうつ伏せに倒れ「技有」には至らず。その後も大外刈の打ち合い、さらに今入の大内刈、村田の大外刈と攻め合うも、ポイントには至らずタイムアップ。判定の旗は3本ともに今入に揃い、昨年準優勝の今入が嬉しい初優勝を果たした。

【入賞者】
優 勝:今入晃也(日本大2年)
準優勝:村田大征(国士舘大1年)
第三位:梅野雅崇(国士舘大1年)
第三位:中熊駿(日本体育大1年)

今入晃也選手のコメント
「(2回戦の)戸崎選手がとても強くて、集中して試合できたのが良かった。初戦を勝てたことで乗れたと思います。減量はだいたい5~6キロですから、そんなに大したことはないです。今回はうまくできたので、コンディション的によかったと思います。今後の目標は、東京学生体重別で優勝し、全日本学生体重別でも優勝したい。団体(全日本学生団体優勝大会)でも活躍できるよう頑張りたいと思います」

【準決勝】
今入晃也〇大外刈△梅野雅崇
村田大征〇優勢[判定2-1]△中熊駿

【決勝】
今入晃也〇優勢[判定3-0]△村田大征

■ 100㎏超級 磯村亮太が初優勝、「また上に行きたい」と決意新た
eJudo Photo
級準決勝。中島大貴が加賀谷武弘に体落で一本勝ち。

eJudo Photo
準決勝。磯村亮太と大淵泰志郎の同門対決はともに決定打を欠くも、磯村の判定勝ちとなる

eJudo Photo
決勝。GS延長戦で磯村がで中島を小外掛で追い詰める。

eJudo Photo
100㎏超級入賞者。右から優勝の磯村、準優勝の中島、3位の加賀谷と大淵。

(エントリー31名)

第1シードの加賀谷武弘(国士舘大2年)は準決勝で中島大貴(東海大1年)に敗れて決勝進出ならず。中島は、2回戦の伊藤公訓(国士舘大3年)には僅差の判定(2-1)だったものの、初戦の須賀爽太(平成国際大2年)を大内刈、3回戦の大場悠斗(桐蔭横浜大2年)を小内刈、さらに準決勝の加賀谷には体落と、4試合中3試合で一本勝ちという好内容での決勝進出だった。

反対側のブロックからは第2シードの磯村亮太(国士舘大2年)が順当に決勝進出。高校時代は国士舘高の主力選手として活躍した磯村だが、大学進学後はなかなか思うように結果を残せず。今大会も初戦の長谷川魁(仙台大3年)戦は袈裟固、2回戦の菅雄太(桐蔭横浜大1年)戦は小外刈で一本勝ちと滑り出しこそ悪くなかったが、対戦相手のレベルがいきなり上がった3回戦以降は苦戦続き。清水拓実(東海大3年)、準決勝の大淵泰志郎(国士舘大1年)といずれもGS延長の末の判定2-1という辛勝だった。

決勝戦は中島が左、磯村が右組みのケンカ四つ。両選手とも慎重で、前に出ようという気持ちは見えるものの引き手が持てず技が出ない状態が続く。中島が左内股、左大内刈と仕掛ければ、磯村も右小外刈で応戦、しかしともに引き手が不十分で技の効果は上がらず。両者特筆すべき技もないまま4分が終了。GS延長戦に入り、磯村が右の小外刈で中島を場外に押し出し、さらにここぞとばかり圧力を掛けて場外際に追い込む場面を作るが、中島は回り込みながら肩車で試合を流して展開は動かず。以後もともに不十分な組み手のため技が出ない。主審が両者に「指導」を与えて試合を動かそうとするが、その後も展開に変化は生まれずあっという間にGSの2分が終了。旗判定は割れたが、2-1で磯村が勝利を収めることとなった。

【入賞者】
優 勝:磯村亮太(国士舘大2年)
準優勝:中島大貴(東海大1年)
第三位:大淵泰志郎(国士舘大1年)
第三位:加賀谷武弘(国士舘大2年)

磯村亮太選手のコメント
「大学生になってから全然勝てなくて悩んでいました。練習では悪くないんですけど、ビビッてしまうのか、本番で力を出し切れない。今日も内容が悪くて単純に喜ぶことはできないですが、この大会をきっかけに、また上に行きたいと思います。これからの目標としては、まずは6月の団体(全日本学生優勝大会)。個人戦でもトップになれるよう、また頑張りたいと思います」

【準決勝】
磯村亮太〇優勢[判定2-1]△中島大貴
中島大貴〇体落△加賀谷武弘

【決勝】
磯村亮太〇優勢[判定2-1]△中島大貴

※ eJudoメルマガ版3月27日掲載記事より転載・編集しています。

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る
→「書評・DVD評」に戻る