PAGE TOP ↑
eJudo

朝比奈沙羅に大チャンス到来、濵田尚里は準々決勝でライバルのチュメオと激突・グランドスラムデュッセルドルフ2019最終日女子プレビュー

(2019年2月23日)

※ eJudoメルマガ版2月23日掲載記事より転載・編集しています。
朝比奈沙羅に大チャンス到来、濵田尚里は準々決勝でライバルのチュメオと激突
グランドスラムデュッセルドルフ2019最終日女子プレビュー(78kg級、78kg超級)
文責:小林大悟/eJudo編集部

→最終日女子全試合結果
→最終日女子速報
→【eJudo’s EYE】ワールドツアー欧州シリーズ女子日本代表19人「採点表」

■ 78kg級・バクー世界選手権の5位までが全員集合、濵田尚里は準々決勝でライバルのチュメオと激突
eJudo Photo
バクー世界選手権の覇者・濵田尚里

(エントリー32名)

グランドスラム・パリのメンバーから優勝者のマドレーヌ・マロンガ(フランス)が勝ち抜け。それ以外はフッシェ・ステインハウス(オランダ)が加わるなど多少の変化はあるものの、大枠としてパリ大会と同じ上位陣の顔ぶれとなっている。バクー世界選手権ベスト5が全員揃っており、トーナメントのレベルは極めて高い。

ここに日本から参加するのは、現役世界王者の濵田尚里(自衛隊体育学校)。濵田は世界一とも評される寝技の強さを背景にバクー世界選手権を制覇。しかし、以降は11月のグランドスラム大阪で梅木真美(ALSOK)、12月のワールドマスターズで佐藤瑠香(コマツ)にそれぞれ敗れており、2大会続けて3位に終わっている。今のところ敗れているのは日本勢のみ。国内の78kg級がどの選手も安定感を欠き、その時々のコンディションによって勝ったり負けたりを繰り返していることを考えれば、世界王者のアドバンテージはまだ生きていると考えて良いだろう。とはいえ、さすがにそろそろ結果を残しておきたいところ。

今大会の濵田は第3シード配置ながら、2回戦でグランドスラム・パリで2位を獲得するなど近頃好調のルイーズ・マルツァーン(ドイツ)、続く準々決勝で昨年2連敗を喫しているライバルのオドレイ・チュメオ(フランス)と対戦せねばならない、厳しい組み合わせとなっている。いずれも一筋縄ではいかない強敵。濵田最大の弱点である相手の圧を正面から受けてしまう防御面の脆さが改善されているか、立技に固執せずに戦えるかがポイントとなるだろう。

【プールA】
第1シード:フッシェ・ステインハウス(オランダ)
第8シード:クララ・アポテカー(スロベニア)
有力選手:アレクサンドラ・バビンツェワ(ロシア)、ケイティ=ジェミマ・イェーツ=ブラウン(イギリス)、ヨン・ヒョンジ(韓国)

【プールB】
第4シード:マイラ・アギアール(ブラジル)
第5シード:マルヒンデ・フェルケルク(オランダ)
有力選手:テレザ・ツェンカー(ドイツ)、パトリシア・サンパイオ(ポルトガル)、ベルナデッテ・グラフ(オーストリア)

【プールC】
第2シード:ナタリー・パウエル(イギリス)
第7シード:カリエマ・アントマルチ(キューバ)
有力選手:サマンタ・ソアレス(ブラジル)、アナ=マリア・ヴァグナー(ドイツ)、ヤヒマ・ラミレス(ポルトガル)

【プールD】
第3シード:濵田尚里(自衛隊体育学校)
第6シード:オドレイ・チュメオ(フランス)
有力選手:アノトニーナ・シュメレワ(ロシア)、ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)、マー・ジェンジャオ(中国)、サラ・ムズギ(チュニジア)

■ 78kg超級・朝比奈沙羅にチャンス到来、ワールドツアー復帰のユー・ソンはオルティス直下に配される
eJudo Photo
現役世界王者の朝比奈沙羅。代表争い上、今大会はこれ以上ない好機。

(エントリー27名)

強豪が大量に参加したグランドスラム・パリから、そのままトップ層がエントリーを継続。ここに1年半試合に姿を見せていなかったユー・ソン(中国)までもが加わり、ワールドツアーとしては近年稀に見るレベルの豪華トーナメントが出来上がった。

日本からは、素根輝(南筑高3年)と入れ替わる形で、バクー世界選手権王者の朝比奈沙羅(パーク24)が出場する。

朝比奈は昨年11月のグランドスラム大阪で素根に背負投「技有」で敗れ、東京世界選手権の内定獲得に失敗。この敗戦により直接対決の戦績も3連敗となった。素根は同大会の決勝でイダリス・オルティス(キューバ)に敗れたものの、翌月のワールドマスターズではリベンジを果たして優勝。世界王者でありながら、朝比奈の東京五輪出場には黄信号が灯っていた。しかし、2週間前のグランドスラム・パリにおいて素根は、以前から課題としていた大型選手イリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)の体格を生かした柔道の前に敗退。隣の試合場の選手と接触したことにより膝を負傷していたというエクスキューズはあるものの、形上は躓いてしまうこととなった。

この状況は、朝比奈にとっては素根との差を再び広げる大チャンス。今大会の顔ぶれはパリ大会とほぼ同じであり、そこで結果を出すことは大きな意味を保つはずだ。ジョーカーポジションであったユー・ソンも抽選の結果、朝比奈とは逆サイドのオルティス直下に置かれ、朝比奈の側にはどちらかというと動けるアスリート体型の選手たちが集められた。この組み合わせは朝比奈にとっては戦いやすいはずであり、可能な限り体力を温存したまま勝ち上がり、決勝でオルティスとユーの勝者を迎え撃ちたいところ。

これまで何度も優位な状況で失敗してきた朝比奈だが、ここはまさに代表レースの分岐点。今度こそチャンスをモノにできるよう、気を引き締めて戦いに臨みたい。

【プールA】
第1シード:イダリス・オルティス(キューバ)
第8シード:ベアトリス・ソウザ(ブラジル)
有力選手:ユー・ソン(中国)、ハン・ミジン(韓国)

【プールB】
第4シード:イリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)
第5シード:マリア=スエレン・アルセマン(ブラジル)
有力選手:クセニーア・チビソワ(ロシア)、ホシェリ・ヌネス(ポルトガル)

【プールC】
第2シード:ラリサ・セリッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
第7シード:マリーナ・スルツカヤ(ベラルーシ)
有力選手:サラ・アドリントン(イギリス)、イヴァナ・マラニッチ(クロアチア)、アン=ファトゥメタ・ムバイロ(フランス)、ヤスミン・クルブス(ドイツ)、サンタ・パケニテ(リトアニア)

【プールD】
第3シード:朝比奈沙羅(パーク24)
第6シード:キム・ミンジョン(韓国)
有力選手:アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)、ワン・ヤン(中国)、ニヘル・シェイキ=ロウホウ(チュニジア)、エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)

※ eJudoメルマガ版2月23日掲載記事より転載・編集しています。

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る
→「書評・DVD評」に戻る