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優勝候補はともに日本勢、丸山城志郎がワールドツアー3連勝に挑む・グランドスラムデュッセルドルフ2019第1日男子プレビュー

(2019年2月22日)

※ eJudoメルマガ版2月22日掲載記事より転載・編集しています。
優勝候補はともに日本勢、丸山城志郎がワールドツアー3連勝に挑む
グランドスラムデュッセルドルフ2019第1日男子プレビュー(60kg級、66kg級)
→第1日男子全試合結果
→第1日男子速報
→【eJudo’s EYE】ワールドツアー欧州シリーズ男子日本代表20人「採点表」

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開会を待つデュッセルドルフ、ISS Dome

※Photo:IJF

階級ごとの展望に入る前に、ひとこと。JSPORTSのコラムでも書かせて頂いたが、今大会のバックグラウンドについて。

今大会の最終エントリー人数は603名ということになった。昨年のグランドスラム5大会の平均参加者が371人(最高はデュッセルドルフ大会の446人)、グランプリとワールドマスターズを加えたワールドツアー全体(世界選手権を除くシニア大会)の平均が363人だからちょっとありえない規模の巨大大会である。昨年1年間でエントリー600人を超えたイベントはバクー世界柔道選手権ただ1つのみ(755名)。ちょっとした「世界大会」である。

2週間前のパリ大会にも実に570名の参加があった。2016年の改装後は4面運用に縮小されていたベルシー体育館に急遽5面の畳が準備され、小さい試合場(規定内である)で大会が行われたのは記憶に新しいところ。五輪前年で具体的にポイントを獲りにいかねばならないベテランと、五輪出場に望みのあるジュニアあがりの有望選手をともに抱えた強豪国による大量派遣がその一因であることは論を待たないが、読み解きの鍵は参加国数にある。パリは昨年から16か国増、デュッセルドルフは実に32か国増えてともに97か国が参加しているのだ(昨年のツアー平均参加国は55、世界選手権の参加国は124)。

アフリカ、中東、パンナム地域の国がかなり増えている。IJFの普及策が実り、これまでは年1回の世界選手権や所属コンチネンタルの大会にしか顔を見せなかった「登録しているだけの国」もツアーに積極的に選手を派遣し、事後行われるIJFトレーニングキャンプに参加するようになったということだろう。強豪国の大量派遣に参加国数の増加、2009年に始まったワールドツアーシステム10年間の成熟この巨大大会に極まれり。これが2019年グランドスラム・デュッセルドルフ大会のバックグラウンドだ。

大会の重心は、それでもやはり日本勢。この欧州シリーズを東京世界選手権代表第三次選考と位置付ける日本は、パリとこのデュッセルドルフに対象選手を割って派遣しており、今大会は70kg級を除く13階級に16名を送り込む。パリと今大会で代表の行方が実質的に決する階級も、おそらく出てくるはず。

勝っても代表権が決まるわけではないが、負ければ代表は限りなく遠のく。「勝ってもともと、負ければ地獄」の第三次選考後半戦、いよいよ本日スタートである。

前文:古田英毅
本文:小林大悟/eJudo編集部

■ 60kg級・永山竜樹が参戦、対抗馬はウロズボエフとムシュヴィドバゼ
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優勝候補筆頭は日本の永山竜樹

(エントリー35名)

全体のレベルはそれほど高くないものの、ディヨルベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)、ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)ら世界大会表彰台クラスの強豪が複数参戦。日本からは永山竜樹(東海大4年)が送り込まれ、優勝候補として第2シード位置からこれを迎え撃つ。

永山は昨年11月のグランドスラム大阪に優勝。しかし、翌月のワールドマスターズは腰の負傷のために欠場している。ライバルの髙藤が2週間前のグランドスラム・パリで優勝を飾っているだけに、今大会で許される結果は優勝のみということになるだろう。実績、実力ともに十分の永山だが、本番である世界選手権では2年連続で優勝を逃しており、今年も代表に選ばれるためには結果はもちろんのこと、相当にインパクトのある内容が求められるはず。準決勝で対戦予定のウロズボエフ、決勝で対戦予定のムシュヴィドバゼと相手のネームバリューは十分。良い形で勝利して、4月の選抜体重別選手権での、髙藤との直接対決に繋げたい。

【プールA】
第1シード:ロベルト・ムシュヴィドバゼ(ロシア)
第8シード:トルニケ・ツヤカドエア(オランダ)
有力選手:マグジャン・シャムシャディン(カザフスタン)

【プールB】
第4シード:エリック・タカバタケ(ブラジル)
第5シード:ルフミ・チフヴィミアニ(ジョージア)
有力選手:ルカ・ムヘイゼ(フランス)、

【プールC】
第2シード:永山竜樹(東海大4年)
第7シード:レニン・プレシアド(エクアドル)
有力選手:フェリペ・ペリム(ブラジル)、マティアス・トルボフチ(スロベニア)、イ・ハリン(韓国)、モリッツ・プラフキー(ドイツ)

【プールD】
第3シード:フランシスコ・ガリーゴス(スペイン)
第6シード:アシュリー・マッケンジー(イギリス)
有力選手:ジャバ・パピナシヴィリ(ジョージア)、ワリーデ・キア(フランス)、ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)、ディヨルベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)

■ 66kg級・丸山城志郎がワールドツアー3連勝に挑む
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丸山城志郎はワールドツアー3連勝に挑む

(エントリー54名)

丸山城志郎(ミキハウス)が登場。丸山は昨年11月のグランドスラム大阪でライバルの世界選手権2連覇者・阿部一二三(日本体育大3年)を破って優勝、翌月のワールドマスターズでも全試合一本勝ちで優勝を飾った。阿部がグランドスラム・パリで技術面の弱点を見せて初戦敗退に終わっていることを考えれば、今大会の結果次第で実質的な序列が逆転してしまう可能性まであるだろう。とはいえ、実績の面では阿部がリードしていることも事実。丸山にとっては今大会も含めた、東京五輪までの全試合が負けられない戦いだ。

今大会の参加者はミハイル・プルヤエフ(ロシア)を除けば中堅上位層の選手が多く、平均値程度のパフォーマンスが発揮できれば丸山が遅れを取ることはないはず。豪快な「一本」連発による圧勝に期待したい。

海外勢で注目したいのは第5シードのデニス・ヴィエル(モルドバ)。グランドスラム・パリでは素晴らしい内容でワールドツアー初優勝を果たしており、それがフロックだったのかどうか、今大会でその真価が問われることになるだろう。また、同大会で阿部を破った2018年世界ジュニア選手権王者のマニュエル・ロンバルド(イタリア)にも注目。順当に勝ち上がれば準々決勝で丸山と対戦予定となっており、実現した場合には見逃さずにチェックしておきたい。

【プールA】
第1シード:丸山城志郎(ミキハウス)
第8シード:チャールズ・チバナ(ブラジル)
有力選手:ニジャット・シハリザダ(アゼルバイジャン)、マニュエル・ロンバルド(イタリア)

【プールB】
第4シード:アドリアン・ゴンボッチ(スロベニア)
第5シード:デニス・ヴィエル(モルドバ)
有力選手:セバスティアン・ザイドル(ドイツ)

【プールC】
第2シード:タル・フリッカー(イスラエル)
第7シード:ヤクブ・シャミロフ(ロシア)
有力選手:オルハン・サファロフ(アゼルバイジャン)、ヨンドンペレンレイ・バスフー(モンゴル)、オスニエル・ソリス(キューバ)

【プールD】
第3シード:ダニエル・カルグニン(ブラジル)
第6シード:ミハイル・プルヤエフ(ロシア)
有力選手:パヴェル・ペトリコフ(チェコ)、キム・リマン(韓国)、イェレブ・アンドラッツ(スロベニア)、ズミトリー・シェルシャン(ベラルーシ)

※ eJudoメルマガ版2月22日掲載記事より転載・編集しています。

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