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素根輝がみたびオルティスに挑む78kg超級に注目、最激戦区78kg級は日本とフランスの2大強国ががっぷり四つ・グランドスラムパリ2019最終日女子プレビュー

(2019年2月10日)

※ eJudoメルマガ版2月9日掲載記事より転載・編集しています。
素根輝がみたびオルティスに挑む78kg超級に注目、最激戦区78kg級は日本とフランスの2大強国ががっぷり四つ
グランドスラムパリ2019最終日女子プレビュー
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■ 70kg級・強豪多数参加のハイレベルトーナメント、日本勢2名は背水の陣継続
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ワールドマスターズを制した新添左季

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最大の敵はマリー=イヴ・ガイ

(エントリー37名)

マリー=イヴ・ガイ(フランス)を筆頭に海外の強豪がほぼあまねくエントリー、ハイレベルなトーナメントが組まれた。ジュリ・アルベール(コロンビア)が出場していないが、それ以外のトップ選手は一通り顔を揃えたという印象だ。欧州シリーズは階級によって重心がこの大会とデュッセルフドルフ大会のいずれかに振れる傾向があるが、この階級は両大会とも相応に「重たい」。世界選手権連覇者新井千鶴(三井住友海上)を追いかける、サバイバルシリーズという様相だ。

日本から参加するのは、新添左季(山梨学院大4年)と大野陽子(コマツ)。国内の代表争いでは、バクー世界選手権とグランドスラム大阪を連続で制した新井がすでに東京世界選手権の代表に内定しており、この2名は必然的に2枠目での代表権獲得を目指すこととなる。他階級を見る限り、70kg級への2枠目行使の可能性は今のところ低いと言わざるを得ない状況。結果だけでなく、相応のインパクトある内容が求められることになるだろう。

新添は昨年、8月のアジア大会と12月のワールドマスターズで優勝。1度でも負ければ東京五輪はないという状況のなか、ギリギリで踏み止まり続けている。今大会も許されるのは優勝のみ、ワールドマスターズ王者になったことで今後は「下から目線」で凌ぎながら戦ってくる相手が増えることが予想され、これに対してどのような試合ができるのかがポイントとなるだろう。課題である組み手や戦術面の粗さがどの程度改善されているかにも注目したい。

一方の大野はすでに自力での東京五輪出場は厳しい状況にある。可能性があるとすれば直接対決で新井や新添を引きずり下ろすというシナリオただ1つのみだ。今大会、新添と対戦するとなれば決勝。準々決勝には苦手としているガイが控えており、ここが最大の山場だ。まずは1回戦、エルビスマール・ロドリゲス(ベネズエラ)に確実に勝利して流れを作りたい。

【プールA】
第1シード:マリー=イヴ・ガイ(フランス)
第8シード:大野陽子(コマツ)
有力選手:ガブリエラ・ヴィレムス(ベルギー)、エルビスマール・ロドリゲス(ベネズエラ)、ミリアム・ブートケライト(ドイツ)、エミリー・スーク(デンマーク)

【プールB】
第4シード:アンナ・ベルンホルム(スウェーデン)
第5シード:マリア・ポーテラ(ブラジル)
有力選手:アリス・ベランディ(イタリア)、ケリタ・ズパンシック(カナダ)、ファニー=エステル・ポスヴィト(フランス)

【プールC】
第2シード:サンネ・ファンダイク(オランダ)
第7シード:サリー・コンウェイ(イギリス)
有力選手:キム・センヨン(韓国)、ロクサーヌ・タエイモンス(ベルギー)、バルバラ・マティッチ(クロアチア)、マリア・ベルナベウ(スペイン)、マルゴ・ピノ(フランス)

【プールD】
第3シード:新添左季(山梨学院大4年)
第6シード:アッスマ・ニアン(モロッコ)
有力選手:アレナ・プロコペンコ(ロシア)、ジョヴァンナ・スコッチマッロ(ドイツ)

■ 78kg級・トップ選手が集った最激戦階級、佐藤瑠香と梅木真美がここに挑む
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グランドスラム大阪を制した佐藤瑠香

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ワールドマスターズに優勝し昇り調子の梅木真美

(エントリー30名)

最終日女子の最激戦階級。マドレーヌ・マロンガ(フランス)とオドレイ・チュメオ(フランス)のフランス勢に、マイラ・アギアール(ブラジル)やマルヒンデ・フェルケルク(オランダ)ら階級のトップ層が集い、非常に豪華なトーナメントができあがった。

ここに挑む日本代表選手は、佐藤瑠香(コマツ)と梅木真美(ALSOK)の日本勢2名。佐藤は11月のグランドスラム大阪優勝、12月のワールドマスターズ2位とここのところ好調。今大会は第1シード配置で戦いやすい組み合わせを引いており、最低でもベスト4まで勝ち上がってマロンガとチュメオの勝者と対戦したい。

一方の梅木は佐藤と反対にグランドスラム大阪2位、ワールドマスターズ優勝。得意としている寝技のバリエーションが増したことで攻めの幅が広がり、それが結果にも反映された恰好だ。濵田尚里(自衛隊体育学校)、髙山莉加(三井住友海上)、佐藤と調子の波が激しい選手の多い国内の78kg級において、圧殺からの寝技という安定したスタイルの梅木は貴重な存在。その意味では属性的なアドバンテージがある、と評することも可能であり、ここで勝利してさらに優位を加速させたいところ。組み合わせでは準々決勝でブダペスト世界選手権で破れているアギアールと対戦する可能性が高いが、両者の最近の試合を見る限り十分勝利が描けるはず。

【プールA】
第1シード:佐藤瑠香(コマツ)
第8シード:カリエマ・アントマルチ(キューバ)
有力選手:パトリシア・サンパイオ(ポルトガル)
日本代表選手:ケイティ=ジェミマ・イェーツ=ブラウン(イギリス)

【プールB】
第4シード:マドレーヌ・マロンガ(フランス)
第5シード:オドレイ・チュメオ(フランス)
有力選手:カレン・スティーフェンソン(オランダ)、サマンタ・ソアレス(ブラジル)

【プールC】
第2シード:ナタリー・パウエル(イギリス)
第7シード:マルヒンデ・フェルケルク(オランダ)
有力選手:サマ=アワ・カマハ(フランス)、アナスタシア・ドミトリエワ(ロシア)、ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)

【プールD】
第3シード:梅木真美(ALSOK)
第6シード:マイラ・アギアール(ブラジル)
有力選手:ヤヒマ・ラミレス(ポルトガル)

■ 78kg超級・素根輝とオルティスが揃って参戦、決勝での激突に期待
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ワールドマスターズを制した素根輝

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オルティスはグランドスラム大阪決勝で素根を下している

(エントリー29名)

グランドスラム大阪、ワールドマスターズと2大会連続で決勝を争った、素根輝(南筑高3年)とイダリス・オルティス(キューバ)の両名が同時出場。配置はそれぞれオルティスが第1シード、素根が第2シードとなっており、激突するのは決勝ということになる。

グランドスラム大阪ではオルティスの巧みな組み手と戦術の前に「指導3」を失って敗れた素根だが、ワールドマスターズでは組み手と反対の右大内刈で相手を畳に這わせるなど巧みな戦いを披露、逆に「指導3」の反則で勝利し見事リベンジを果たしてみせた。今回もオルティスに勝ってて優勝となれば、ライバル朝比奈沙羅(パーク24)との国際大会における実績の差はなくなるも同然、一気に東京五輪が近づくこととなる。出来れば技によるポイントで決着をつけたいところだ。

素根の決勝までの道のりは、2回戦でン=ファトメタ・ムバイロ(フランス)、準々決勝でエリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)、準決勝でイリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)と大型選手との対戦が続くことになる。なかでも超長身選手カラニナとの対戦は素根が以前からテーマとしてきた「対大型」の成果を披露する絶好の舞台だ。ファンとしては決して見逃すことなく観戦したい。

【プールA】
第1シード:イダリス・オルティス(キューバ)
第8シード:ニヘル・シェイキ=ロウホウ(チュニジア)
有力選手:ホシェリ・ヌネス(ポルトガル)

【プールB】
第4シード:キム・ミンジョン(韓国)
第5シード:マリア=スレン・アルセマン(ブラジル)
有力選手:ガリーナ・タラソワ(ウクライナ)、サラ・アドリントン(イギリス)、アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)

【プールC】
第2シード:素根輝(南筑高3年)
第7シード:エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)
有力選手:アン=ファトメタ・ムバイロ(フランス)、イヴァナ・マラニッチ(クロアチア)、ヤスミン・クルブス(ドイツ)、ハン・ミジン(韓国)

【プールD】
第3シード:イリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)
第6シード:ベアトリス・ソウザ(ブラジル)
有力選手:クセニーア・チビソワ(ロシア)

※ eJudoメルマガ版2月9日掲載記事より転載・編集しています。

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