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大野将平凄み漂う戦いぶりで激戦73kg級制覇、佐々木健志が81kg級制して代表戦線に返り咲く・グランドスラム大阪2018第2日男子2階級レポート

(2018年12月12日)

※ eJudoメルマガ版12月12日掲載記事より転載・編集しています。
大野将平凄み漂う戦いぶりで激戦73kg級制覇、佐々木健志が81kg級制して代表戦線に返り咲く
グランドスラム大阪2018第2日男子2階級レポート(73kg級、81kg級)
→男子第2日プレビュー
→男子第2日全試合結果
→男子第2日速報ニュース

大会日時:2018年11月24日
於:丸善インテックアリーナ大阪(大阪市)

文責:古田英毅/林さとる
撮影:乾晋也/辺見真也

■ 73kg級 大野将平凄み漂う戦いぶりで優勝、五輪に向けて調整着々
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73kg級上位入賞者。左から2位の海老沼、優勝の大野、3位の立川とマシアス。

(エントリー42名)

【入賞者】
1.ONO, Shohei (JPN)
2.EBINUMA, Masashi (JPN)
3.TATSUKAWA, Arata (JPN)
3.MACIAS, Tommy (SWE)
5.SMAGULOV, Zhansay (KAZ)
5.MARGELIDON, Arthur (CAN)
7.KANG, Heoncheol (KOR)
7.CILOGLU, Bilal (TUR)

【日本代表選手】
大野将平(旭化成)、海老沼匡(パーク24)、立川新(東海大3年)、野上廉太郎(筑波大2年)

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2回戦、大野将平がクリストファー・ヴァグナーから左袖釣込腰「技有」

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3回戦、大野がレチ・エディエフから巴投「技有」

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1回戦、立川新がジョルジ・フェルナンデスから隅落「技有」

トーナメントの主役は日本勢。2017年の世界王者橋本壮市(パーク24)は9月のバクー世界選手権(2位)で負った目と腕の負傷が癒えず直前で出場を回避したが、リオデジャネイロ五輪金メダリストの大野将平、もと66kg級世界選手権王者の海老沼匡、そして昨年度大会(グランドスラム東京2017)の覇者で講道館杯を3連覇したばかりの立川新と揃った強豪たちの、来季の世界選手権代表を巡る戦いにひときわ注目が集まった。今大会の海外勢は陣容脆弱、加えて第1シードのラシャ・シャヴダトゥアシヴィリ(ジョージア)が当日に欠場、第3シードのガンバータル・オドバヤル(モンゴル)が初戦(2回戦)で無名のレチ・エディエフ(ロシア)にまさかの一本負けを喫して、大会の興味は完全に日本勢の戦いぶりに絞られることとなった。

日本勢の中から野上廉太郎が3回戦でジャンサイ・スマグロフ(カザフスタン)に「指導3」の反則で敗れたが、上記3人は順当にトーナメントを勝ち進む。そして迎えた準決勝、まず大野将平と立川新が激突。

大野はここまで素晴らしい出来。1回戦こそセオ・ドンギュ(韓国)から「指導3」の勝利だったがこれとてわずか1分50秒の「即決」。2回戦はクリストファー・ヴァグナー(オーストリア)から内股「技有」、袖釣込腰「技有」と連取して2分43秒合技の一本勝ち、3回戦はレチ・エディエフ(ロシア)をこれも1分17秒の間に巴投「技有」、大外刈「技有」と2度投げてあっという間の合技「一本」。準々決勝もビラル・ジログル(トルコ)をまったく相手にせず1分35秒豪快な大外刈「一本」で斬り落とし、余裕を持ってのベスト4入り。

一方の立川は1回戦でジョルジ・フェルナンデス(ポルトガル)を隅落「技有」による優勢で下して大会をスタート、そしてここからがこの人の真骨頂。2回戦はマメド=サンバ・バー(ギニア)からわずか1分5秒の間に3つの「指導」を奪って勝利、3回戦はベカディル・シャイメルデノフ(カザフスタン)からこれも一方的に3つの「指導」を奪って試合を決め、準々決勝では第2シードのトミー・マシアス(スウェーデン)を相手に2分45秒「指導2」対「指導3」で勝利。3戦連続で相手を反則負けに追い込むという「力と組み手」が命の立川らしい内容で勝ち上がりを決め、準決勝でいよいよ大野将平に挑戦することとなった。

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準決勝、大野が先んじて両襟の右内股で投げに掛かり立川を攻める

両者は初対決。立川が左、大野が右組みのケンカ四つ。立川が釣り手で襟を突くと大野は巴投に滑り込みながら腕を引き出して腕挫十字固に入り込む。しかしこれは立ち姿勢からの関節技と判断されて15秒大野に「指導」。

大野は前へ。釣り手でまず襟を狙い、立川がブロックすると位置にこだわり過ぎず背中、脇裏と探って肩裏に持ちどころを定めるなり強烈な出足払。さらに鋭く内股のフェイントを入れて立川を場外に追いやる。続いて釣り手で後帯を掴んでの内股を仕掛けると、膝を着かされた立川が主審に「帯を握った」と一瞬目でアピールするがこれは受け入れられず、1分31秒立川に消極的との咎で「指導」。

大野は加速、両襟を握って前へ。立川は引き手を切ろうと幾度か体を大きくゆするが果たせず、中途半端になったところに大野が強烈な出足払を2発、そして3発目でそのまま足を流して畳に着けるなり強烈な右内股一撃。フェイントを食った形になった立川大きく回転して膝から畳に落ち、1分59秒「待て」。

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立川は膝つきの左大内刈で展開を押し戻し、粘戦。

展開が明らかに大野に振れた時間帯だったが、試合巧者の立川ここから持ち直す。大野が同じ形から内股を仕掛けんと作用足を振ってまず体落様に股中に置いた瞬間、逆に内側から足を引っ掛けて左内股。その場で相手の頭を下げて脚を揚げてやる、ウルフアロンを彷彿とさせる良い技であったが、頭を下げられた大野は組んだまま耐え切って平然と攻防継続。立川はしかしめげず、大野に組まれたまま肘を畳んで左背負投、膝を着いたまま左大内刈を仕掛ける。大野が反転して手を着いて回避、「待て」。続く展開は立川が釣り手を突いて引き手争いとなり、3分9秒双方に片手の「指導2」。

続いて立川、ふたたび左背負投を潰れる形で呼び込みながら、刈り足の膝をついての左大内刈。大野がバランスを崩して「待て」。投げを決めんと前に出てくる大野に対し、立川が泥臭い技で展開を押し返した格好。

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終盤大野が右内股、立川吹っ飛んで「一本」

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しかし、続いて残り28秒から始まったシークエンスは大野が支配。まず引き手で襟を持つと両襟を確保して前へ。圧せられた立川はみたび膝つきの左大内刈で展開を切らんとするが大野はそのまま立たせて攻防継続、右内股のフェイントを2度入れて立川に腰を切らせ、切らせたまま作用足を突っ込み、相手の体を捕まえたと感触を得るなり本命の右内股一撃。釣り手の肘を相手の脇下から上げて回旋を呉れると、打点で下半身を固定されたまま上体を引っ張り出された立川剛体となってなすすべもなく一回転「一本」。

相手を畳に押し付けて技の効果を確定、投げた勢いのまま相手の体の上を転がった大野は表情を変えずにスックと立ち上がり、その背中で天井を仰いだ立川は後ろ受け身の形で両手で畳を叩いて悔しさを隠せず。試合時間4分0秒、鮮やかな「一本」で大野がこの大一番を制した。

大野はさすが。展開で追い詰め、狙い通りの投げ一発で見事に仕留めたまさしく完勝であった。国内で、いや、海外を入れても立川がこの形で投げられるという結末はちょっと73kg級世界の常識を一段超える。試合の内容としては、釣り手で襟を持つことにこだわり過ぎず背中、肩裏、あるいは立川に襟を持たれて押させたまま手元に引き寄せておき、まず引き手をしっかり得たことが勝利に繋がった。釣り手で襟を求めすぎ、組み手の関係性でまず優位に立とうとしてしまうことが対立川戦で多くの強者が陥る「嵌り」であるが、この強気かつ鷹揚な組み手が、立川の組み手地獄に捕まらぬまま己の力を正当に出し得た一因であると見ておきたい。ただし、これが出来るのはなんといっても大野に圧倒的な力があるから。春以降相手にまったく柔道をさせずに勝ち続けて来た強者・立川から平常運航で展開をもぎ取り、投げ、「当たり前」とでも言わんばかりの表情で開始線に戻る。大野の強さが際立った一番だった。

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1回戦、海老沼匡がディルク・ファンティシェルから左大外刈「一本」

もう片側の決勝進出者はやはり海老沼。いきなりの山場となったリオ五輪3位のディルク・ファンティシェル(ベルギー)との1回戦は「指導2」対「指導1」でリードした2分54秒に大外刈を決めて鮮やか「一本」、試合巧者のファンティシェルに粘ることを許さず。2回戦も強豪イゴール・ヴァンドケ(ドイツ)を1分35秒の小外刈「一本」に仕留め、3回戦はルカス・ライター(オーストリア)に浮技「技有」をリードされる意外な展開も、2分27秒一本背負投「技有」で追いつくと、3分34秒小外刈「一本」で叩き落として逆転勝ち。準々決勝はシャヴダトゥアシヴィリの消えた山から勝ち上がって来た伏兵カン・ホンチョル(韓国)を相手にせず2分16秒内股「一本」で完勝。準決勝は第4シードのアルチュール・マルジェリドン(カナダ)に帯取返「技有」のリードを許したが、2分10秒腰車「技有」、3分7秒一本背負投「技有」と立て続けに投げて合技の一本勝ち。武器である投げ一撃の強さを存分に発揮して、みごとファイナリストの座を勝ち得た。

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腰の差し合いから大野が右内股、海老沼を場外に弾き出す

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海老沼が隅落、大野は「手押し車」の要領で歩いて回避。

【決勝】

決勝は海老沼が右、大野が左組みのケンカ四つ。ともに投げ一撃の威力を売りとする攻撃型、これを良く知る観衆の期待はいやが上にも高まり、観客席の雰囲気もこれまでの試合と少々異なる印象。

大野引き手の袖を一方的に掴み、釣り手で肩裏を掴んで前進。海老沼釣り手を内側から入れて迎え撃ち、腰の差し合いから大野が海老沼を場外に弾き出す。58秒には大野が先に引き手で袖を掴み、足を差し入れながらの右内股。投げる気満々の一撃だったが海老沼が潰して「待て」。ここまでは引き手で袖を先んじて得、投げの圧力を振りまく大野がやや優位。

海老沼一瞬腰車を狙うが大野が中途で押し止め、しかし海老沼今度は左大内刈を引っ掛けてケンケンで大野を場外際まで追い込む。大野は外して左体落、さらに帯を掴んで左釣腰で迎え撃ち、両者は場外へ。息詰まる投げ合いに静まりかえった場内は「待て」の声と同時に、音量薄く、しかし密度の高い拍手に包まれる。時折少年ファンの声も掛かり、雰囲気はあたかも昭和の全日本柔道選手権。

引き手争いを経て海老沼が左大外刈で襲い掛かると、これを外した大野は攻防の熱冷めぬうちに低空で回す右内股。頭を大きく振って思い切り投げに掛かるが、心得た海老沼潰すなり隅落で迎え撃ち、相手に背中を取られた大野は危機。畳に着いた掌を順に送って手で歩き、離れて難を逃れ「待て」。場内またもや、溜めていた息を吐き出すかのように拍手が広がる。

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大野が海老沼の大内刈を潰して隅落。

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体を畳に押し付けられた海老沼は起き上がりながら苦笑い、これは「技有」。

続く展開は海老沼が一本背負投の形に腕を抱え込んだ右小内刈で食いつき、大野が耐えて「待て」。続いて今度は大野が引きずり出すような右内股を見せて「待て」。2分45秒海老沼に「手を握り合わせた」咎で「指導」ひとつが与えられるが両者の投げて勝負を決めんとの執念は衰えることなく、以後も息詰まる攻め合いが続く。3分0秒には海老沼が大野の奥襟を外すなり懐深く左大内刈で侵入し、大野が腰を抱えて潰して「待て」。

残り30秒を過ぎ、大野が釣り手を襟から背中に持ち替えた瞬間を狙って海老沼が左大内刈。ケンケンで激しく追って投げ切ろうとするが、大野あるいは誘っていたのか意外なほど余裕あり。腰に食らいついて潰し、海老沼の体が畳と平行になると肩を制して跨ぎ、捲り上げる。一度腹ばいで落ちかけた海老沼が大野の懐に抱かれて背中を着かされる形になり、これは「技有」。「やられた」と思ったか、投げられた海老沼思わず苦笑い。

この時点で残り時間は10秒あまり。海老沼が突進、右一本背負投から粘って内巻込で投げ切らんとし、大野が止めたところで残り2秒まで時計の針が進む。海老沼が走り寄り、手先を合わせて大野が押しとどめたところで終了ブザー。そのまま場外に出る海老沼の胴を、大野が視線を合わせぬまま一瞬抱きとめて叩いて、無言で健闘を称える。

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終了ブザーが鳴り響き、両者は無言のまま健闘を称え合う。

熱戦は大野の「技有」優勢で決着。双方が投げて勝負を決めることを無言のうちに約し、仕掛け合い、駆け引きを繰り広げ、そして実際に投げで勝負が決まった、後味の良い好試合だった。

大野は素晴らしい出来。8月のアジア大会では1ヶ月後に世界王座を射止めることになるアン・チャンリン(韓国)を破って金メダルを獲得、そしてこのグランドスラム大阪では立川、海老沼を立て続けに投げて優勝と、この時点で世界選手権代表の内定が出されてもおかしくないほどの結果と内容だ。かねてより4年スパンでの調整を公言し着々コンディションを上げている大野だが、五輪まで1年半余を残した現時点で既にここまでの出来となると、その刃が研ぎ澄まされ切った時にはいったいどれほど強くなるのだろうか。競技者としての潜在力の高さ、役者としての器の大きさをあらためて見せつけた大会だった。

欧州シリーズは、この日表彰台に上がった大野、海老沼、立川にバクー世界選手権の銀メダリスト橋本を加えた4人がいずれも「表通り」であるグランドスラム・パリとグランドスラム・デュッセルドルフに派遣。大野が一歩抜け出し、橋本が実績上優位ではあるが海老沼と立川にもまだまだチャンスあり。日本のレベルが高い73kg級、これからの戦いが非常に楽しみである。

上位入賞者、優勝した大野のコメント、全試合の結果と決勝ラウンドの戦評は下記。

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優勝の大野将平

【上位入賞者】
優 勝:大野将平(旭化成)
準優勝:海老沼匡(パーク24)
第三位:立川新(東海大3年)、トミー・マシアス(スウェーデン)

大野将平選手のコメント
「自分は奈良の天理を拠点にしていて、関西で試合をすることはすこし特別。天理の学生をはじめ、家族、会社、チームの皆さんが本当に声を出して、熱く応援してくれたことに感謝しています。(―五輪に向けて大きな勝利では?)難しいことは考えていなかったです。グランドスラム大阪という大会が行われるのは初めてで、この新しいタイトルを本気で勝ち取りに行った。それだけです。(―強い大野選手が戻ってきている。手ごたえは?)強いかどうかは別として、我慢強く、執念深く試合が出来たと思っています。」

立川新選手のコメント
「優勝を狙っていました。今日はとにかく勝ちにこだわって、技を出すよりは自分の持ち味の泥臭い柔道をしました。ただ、勝たなければいけなかった準決勝で負けてしまった。大野さんは引き手の強さや攻撃力が全然違った。対策としては、とにかく組み手で制して、相手の形に組ませないことを考えていました。でも試合が始まって、組めないとわかったら、大野さんが背中を抱いてきた。(戦術を変えてきたことに)自分も焦ってしまった。地力の差もすごく感じたし、一発の技の重さがすごかったです。GSに持ち込めればと思っていたんですが、それが出来ると少し気を抜いてしまった一瞬に持っていかれてしまいました。序盤にあったチャンスに決め切れなかったこと、自分のチャンスを物にできなかったことが勝敗を分けていたんだなと思います。東京五輪は絶望かもしれませんが、とにかく最後まであきらめずやっていきたいです。」

【日本代表選手結果】
大野将平(旭化成):優勝
海老沼匡(パーク24):2位
立川新(東海大3年):3位
野上廉太郎(筑波大2年):3回戦敗退

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1回戦、野上廉太郎がジョルジオス・アゾイディスから左小内刈「技有」

【1回戦】
アルテム・ホムラ(ウクライナ)○横四方固(3:46)△ジュリアン・サンチョ(コスタリカ)
海老沼匡○大外刈(2:54)△ディルク・ファンティシェル(ベルギー)
アサド・マサビロフ(キルギスタン)○優勢[技有・後袈裟固]△ファン・ホンユアン(中国)
サイアン・オンダル(ロシア)○内股(2:08)△ヌーノ・サライヴァ(ポルトガル)
野上廉太郎○合技[小内刈・小内刈](2:33)△ジョルジオス・アゾイディス(ギリシャ)
ジェフリー・ルイス(プエルトリコ)○小内巻込(2:52)△シウ・リガン(中国)
立川新○優勢[技有・隅落]△ジョルジ・フェルナンデス(ポルトガル)
レチ・エディエフ(ロシア)○袖釣込腰(0:13)△カルヴィン・クノースター(オーストラリア)
大野将平○反則[指導3](1:50)△セオ・ドンギュ(韓国)
ルーカス・フェンネコルド(ドイツ)○内股(2:52)△アブドゥレラー・アルバリ(サウジアラビア)

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2回戦、アルチュール・マルジェリドンがケイセイ・ナカノから腕挫十字固「一本」

【2回戦】
ニコラス・デルポポロ(アメリカ)○不戦△ラシャ・シャヴダトゥアシヴィリ(ジョージア)
カン・ホンチョル(韓国)○送襟絞(2:31)△アルテム・ホムラ(ウクライナ)
海老沼匡○小外刈(1:35)△イゴール・ヴァンドケ(ドイツ)
ルカス・ライター(オーストリア)○縦四方固(0:44)△アブドゥラマン・アルルワリ(サウジアラビア)
アルチュール・マルジェリドン(カナダ)○腕挫十字固(2:15)△ケイセイ・ナカノ(フィリピン)
アサド・マサビロフ(キルギスタン)○GS技有・大内刈(GS0:22)△ヨニス・エヤル=スルマン(ヨルダン)
ジャンサイ・スマグロフ(カザフスタン)○優勢[技有・浮落]△サイアン・オンダル(ロシア)
野上廉太郎○GS反則[指導3](GS3:26)△マルセロ・コンティーニ(ブラジル)
トミー・マシアス(スウェーデン)○GS隅返(GS0:25)△イシェン・アマノフ(キルギスタン)
エドゥアルド・バルボサ(ブラジル)○優勢[技有・小内返]△ジェフリー・ルイス(プエルトリコ)
ベカディル・シャイメルデノフ(カザフスタン)○合技[背負投・背負投](1:48)△ヴィクター・スクヴォトフ(UAE)
立川新○反則[指導3](1:05)△マメド=サンバ・バー(ギニア)
レチ・エディエフ(ロシア)○GS外巻込(GS2:05)△ガンバータル・オドバヤル(モンゴル)
大野将平○合技[内股・袖釣込腰](2:43)△クリストファー・ヴァグナー(オーストリア)
ビラル・ジログル(トルコ)○小内巻込(2:52)△ルーカス・フェンネコルド(ドイツ)
ケスツティス・ヴィトカウスカス(リトアニア)○袖釣込腰(1:36)△マーク・ヒリストフ(ブルガリア)

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3回戦、トミー・マシアスがイシェン・アマノフから隅返「一本」

【3回戦】
カン・ホンチョル(韓国)○GS背負投(GS0:20)△ニコラス・デルポポロ(アメリカ)
海老沼匡○小外掛(3:34)△ルカス・ライター(オーストリア)
アルチュール・マルジェリドン(カナダ)○片手絞(1:53)△アサド・マサビロフ(キルギスタン)
ジャンサイ・スマグロフ(カザフスタン)○反則[指導3](3:19)△野上廉太郎
トミー・マシアス(スウェーデン)○GS技有・隅返(GS0:56)△エドゥアルド・バルボサ(ブラジル)
立川新○反則[指導3](3:27)△ベカディル・シャイメルデノフ(カザフスタン)
大野将平○合技[巴投・大外刈](1:17)△レチ・エディエフ(ロシア)
ビラル・ジログル(トルコ)○大外落(3:16)△ケスツティス・ヴィトカウスカス(リトアニア)

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準決勝、海老沼匡がアルチュール・マルジェリドンから低空の左腰車「技有」

【準々決勝】
海老沼匡○内股(2:16)△カン・ホンチョル(韓国)
アルチュール・マルジェリドン(カナダ)○腕挫十字固(4:00)△ジャンサイ・スマグロフ(カザフスタン)
立川新○反則[指導3](2:45)△トミー・マシアス(スウェーデン)
大野将平○大外刈(1:35)△ビラル・ジログル(トルコ)

【敗者復活戦】
ジャンサイ・スマグロフ(カザフスタン)○不戦△カン・ホンチョル(韓国)
トミー・マシアス(スウェーデン)○横四方固(1:23)△ビラル・ジログル(トルコ)

【準決勝】
海老沼匡○合技[腰車・一本背負投](3:07)△アルチュール・マルジェリドン(カナダ)
大野将平○内股(4:00)△ 立川新

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3位決定戦、立川新がジャンサイ・スマグロフから小外刈「一本」

【3位決定戦】

立川新○GS小外刈(GS5:15)△ジャンサイ・スマグロフ(カザフスタン)
立川が左、スマグロフが右組みのケンカ四つ。立川は常の通りに組み手管理を徹底、その手順の中に足技を織り交ぜながら試合を優位に進める。2分9秒、スマグロフに消極的との咎による「指導」。しかしこれで奮起したスマグロフが奥を叩いて前に出ると立川あっさりと両膝を着いてしまい、2分27秒、立川にも偽装攻撃で「指導」。これ以降はポイントの変動なく、勝負はGS延長戦へ。
GS延長戦でも同様の攻防が続き、GS2分38秒、スマグロフに消極的との判断による「指導2」。ここからは再び立川が組み勝ち、スマグロフが技を仕掛けてそれを凌ぐ展開が続く。GS5分15秒、立川が相手を一度手前に引き出し左小外刈。相手の右足、次いで左足と2段階で両足を刈り取り、そのまま崩れた相手に乗り上げるように体を浴びせて「一本」。しぶとさと集中力を見せた立川、非常に「らしい」戦いでぶじ銅メダル獲得。

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3位決定戦、トミー・マシアスの引込返は寝姿勢からの技と思われたが、「技有」判定が下される

トミー・マシアス(スウェーデン)○優勢[技有・引込返]△アルチュール・マルジェリドン(カナダ)
マシアスが右、マルジェリドンが左組みのケンカ四つ。マシアスが釣り手で背中を握っておいての引き手争いは僅かに差が付き、19秒マルジェリドンに片手の「指導」。以降も引き手争いの鍔迫り合いが続くものの、ディティールの優位を取るのは常にマシアス。2分11秒、マシアスがマルジェリドンの隅返を潰し、めくって縦四方固を試みる。これは足を絡まれて「待て」となったが、これに手ごたえを得たマシアスは寝勝負を志向。残り1分を過ぎたところでマルジェリドンの右片襟背負投を潰して、左腕に体ごと絡みつく形の縦四方固で「抑え込み」の宣告を得る。これは拘束が効かず数秒で「解けた」となるが、マシアスは続く展開も相手の隅返にすかさず抱きつき、足を引き抜いて抑え込みを狙い、攻勢。
残り10秒を切ったところで、マルジェリドンが右一本背負投に潰れる。マシアスは両膝を着いた相手を無理やり持ち上げ、寝技に持ち込まんと引込返。マルジェリドンくるりと一回転、ここで主審が試合を止めて映像チェックを要求。寝勝負からの技であったが、持ち上げられたマルジェリドンの両膝が畳から浮いていたゆえか、これは立ち技と判断された模様で「技有」。この時点で残り時間は5秒、マルジェリドン思い切って飛び込みの内股を放つがマシアス取り合わず試合終了。銅メダルを得たのはマシアスとなった。

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海老沼と大野による決勝戦

【決勝】

大野将平○優勢[技有・隅落]△海老沼匡

大野が右、海老沼が左組みのケンカ四つ。両者組み合うなり互いに腰を差し合って投げを狙い、攻撃意欲十分。組み手争いを経ての58秒には大野が足を差し入れてからの右内股を仕掛けるが、海老沼は片足を上げてこれを潰す。1分20秒に海老沼が左大内刈で大野を場外際まで追い込むと大野は釣り手のみの釣腰でこれを迎え撃ち、両者場外に出て「待て」。1分50秒、大野が引き手の攻防から得意としている低空の右内股を仕掛けると、海老沼は一度潰して隅落を狙う。ここは大野が手押し車よろしく両手で前進して耐え切り「待て」。息詰まる攻め合いが続く。
2分45秒には相手の手を握って防御したとして海老沼に「指導」が与えられるが、双方の攻撃意欲は減じず。直後の3分0秒には海老沼が左大内刈で相手の懐深くまで侵入、大野はこれを潰して引き込んでの寝技を狙う。海老沼が立ち上がって3分8秒「待て」。
残り30秒、大野が釣り手を奥に持ち替えようとしたタイミングで海老沼が左大内刈。ケンケンで激しく追うが大野は腰に食らいついて潰し、相手の肩を制しながら体を捨てて隅落で捲り投げる。海老沼一度腹ばいで着地するも横倒しに捲られ「技有」。この攻防が終わった「待て」の時点で残り時間は10秒あまり。続いて海老沼が仕掛けた右一本背負投が抜けたところで残り2秒しか残されておらずそのまま試合が終了。大野が海老沼との真っ向勝負を制して優勝を飾った。

■ 81kg級 佐々木健志復活Vでふたたび代表戦線へ、永瀬貴規はまさかの一敗喫して3位に終わる
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81kg級上位入賞者。左から2位の小原、優勝の佐々木、3位の永瀬とアルバイラク。

(エントリー40名)

【入賞者】
1.SASAKI, Takeshi (JPN)
2.KOHARA, Kenya (JPN)
3.NAGASE, Takanori (JPN)
3.ALBAYRAK, Vedat (TUR)
5.ZOLOEV, Vladimir (KGZ)
5.EGUTIDZE, Anri (POR)
7.DE WIT, Frank (NED)
7.LEE, Seungsu (KOR)

【日本代表選手】
佐々木健志(筑波大4年)、小原拳哉(パーク24)、永瀬貴規(旭化成)、佐藤正大(自衛隊体育学校)

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3回戦、永瀬貴規がオトゴンバータル・ウーガンバータルから右大内刈「技有」

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準々決勝、アンリ・エグティゼが永瀬貴規から豪快な帯取返「技有」

【決勝まで】

今大会に復活を期した2015年世界王者、リオデジャネイロ五輪銅メダリストの永瀬貴規が準々決勝で本戦トーナメントから脱落。2回戦はイ・フイジュン(韓国)を1分13秒内股「一本」、山場と目された3回戦は第4シードの強豪オトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)を大内刈「技有」から崩上四方固に抑え込んでの合技「一本」に仕留めてと順調だったが、この試合では第5シードのアンリ・エグディゼに後帯を掴まれ「ハバレリ」(帯取返)を食ってまさかの「技有」失陥。そのまま崩上四方固に抑え込まれ、合技「一本」で敗れた。

永瀬は敗者復活戦で第1シードのフランク・デヴィト(オランダ)と対戦、相当に厳しい引きであったがここをGS延長戦大内刈「技有」で切り抜け、3位決定戦もウラジミール・ゾロエフ(キルギスタン)を「指導3」で下して3位は確保した。2017年の世界選手権で負った膝の負傷は治癒したとのことだが、まだ明らかに本調子ではなく、あの相手の技を立ったまま受け切ってしまう不思議なほどの体幹の強さを存分に見せたかと思えば、これが永瀬とは信じられない脆さもまた垣間見える。負傷自体は治癒したが、足腰がまだ出来上がり切っていないという印象であった。これまでは「時間との戦い」であった王者・永瀬の復帰プロセスであるが、この日をもって序列は一歩後退。復帰に備えて潜在的に用意されていたはずのトップグループの座はいったん譲ることとなってしまった。2019年世界選手権代表権獲得の成否は、次戦のグランドスラム・エカテリンブルクに勝利した上で他選手の結果を待つしかないという、非常に厳しい状況である。

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敗者復活戦、ヴェダット・アルバイラクがイ・センスから隅落「技有」

世界選手権で暴れまくったヴェダット・アルバイラク(トルコ)はこの日元気なし。地力は確かも肝心の投げを決めるだけの体の切れと粘りがなく、明らかにコンディションは悪し。それでもアッティラ・ウングヴァリ(ハンガリー)と佐藤正大を「指導3」で破ってベスト8入り、ここでは敗れたが、敗者復活戦で強豪イ・センス(韓国)を隅落「技有」から片十字絞「一本」で下し、3位決定戦でもエグディゼを隅落「技有」で下してしぶとく銅メダルは確保した。最大の武器である投げがまったく冴えなかったが、逆にそれでも表彰台に上がってみせる地力の高さが際立つ結果となった。やはり怖い選手である。

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2回戦、佐々木健志がスヴェインビヨルン・イウラから右内股「一本」

決勝に進んだのは佐々木健志と小原拳哉の2名。

夏に国際戦線で活躍出来なかった佐々木はノーシード位置、非常に厳しい山に配されてのスタート。しかしいきなりの山場となるはずであった2回戦は、アレクサンダー・ヴィーチェルツァク(ドイツ)が畳に姿を現さず不戦勝ち。以降は極めて快調、3回戦はスヴェインビヨルン・イウラ(アイスランド)を47秒切れ味鋭い内股「一本」で一蹴し、準々決勝では第1シードのフランク・デヴィトを、僅か1分31秒の間に一本背負投「技有」、小内刈「技有」と2度投げつけて子ども扱い。準決勝は前戦で永瀬を破ったエグディゼのクロス組み手からの隅返を待ち構え、先んじて自ら飛ぶなり空中で被り返してそのまま横四方固。1分31秒「一本」の快勝で決勝進出を決めた。

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準決勝、小原拳哉がウラジミール・ゾロエフから左大外刈「一本」

講道館杯王者の小原もノーシード配置。こちらは2回戦でエティエンヌ・ブリオン(カナダ)を巴投「技有」の優勢で下し、3回戦では前戦で第2シードのマティアス・カッス(ベルギー)を食ったロビン・パチェック(スウェーデン)を「指導3」の反則で破る。唯一最大の勝負どころと目されたイ・センス(韓国)との準々決勝はGS延長戦の末これも「指導3」を奪って勝ち抜け、準決勝では前戦でアルバイラクを大内刈「一本」で下したウラジミール・ゾロエフ(キルギスタン)に大外刈「一本」で快勝。この決勝に勝利して、今春は藤原と佐々木が占めた「序列1番手グループ」への進出を狙う。

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小原が左体落、しかり力を籠めて体を捨てると佐々木は先んじて腹ばい、技は空転する。

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終盤、小原の右一本背負投が深く入るがノーポイント。

【決勝】

決勝は佐々木が右、小原が左組みのケンカ四つ。小原は釣り手の肘を上から落とし、佐々木の吶喊柔道を封殺。佐々木の側も夏以降の「自滅」連発を教訓としてか闇雲な一発技は控え、試合展開は意外なスローペース。2分57秒、小原は敢えて奥を叩いて佐々木に抱きつかせ、続いて二の矢で低空の左体落を見舞う。佐々木が伏せ、小原は強引に転がして投げ切ろうとするが、佐々木はまず耐えておき、小原が力を籠める瞬間先んじて回転して腹ばいに落ちることで乗り切り「待て」。3分25秒には小原が巴投、佐々木待ってましたと自ら飛び込んで向き直るなり抑え込みを狙うが小原これは心得て防ぎ「待て」。

続く展開、3分55秒に小原が佐々木の腕を深く抱えて右一本背負投。一瞬佐々木の肩が畳に落ちたようにも思われる惜しい技であったがこれもノーポイントと判断され、佐々木に消極的との咎で「指導」ひとつが与えられて本戦4分間が終了。試合はGS延長戦へともつれ込む。

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延長、佐々木が小原の巴投を側転でかわし、すかさず背に手を回す。

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時計回りに小原の上体に接近

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横四方固に捕まえて「一本」。

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優勝の佐々木健志

延長開始早々、佐々木が右大内刈。小原が素早い動きで巴投を合わせると、佐々木は飛び込んで側転回避、相手の横から抑え込みを狙う。小原が巴投を仕掛けた瞬間はいずれのチャンスにもなり得ないと思われた一見軽い攻防であったが、終息して出来上がったこの形は決定的。佐々木は時計回りに回りながら徐々に体の位置を上げ、小原の脚を除けると横四方固。小原もはや動けずGS44秒「一本」。これで佐々木の優勝が決まった。

佐々木は充実の内容。夏から続いた「自滅」ゆえかさすがに慎重な試合運び、武器である攻撃力の高さと加速すべき場面の見極めを両立させて、派手な一本勝ちを続けた春季シリーズから一段階段を上ったと言って良い戦いぶりであった。静かなまま延長戦まで決着が持ち込まれた決勝も焦りは感じられず。攻防を適切に続けていれば必ず取れると信じ切っているかのような、終始自信に溢れた戦いぶりであった。

上位入賞者、優勝した佐々木のコメント、全試合の結果と決勝ラウンドの戦評は下記。

【上位入賞者】
優 勝:佐々木健志(筑波大4年)
準優勝:小原拳哉(パーク24)
第三位:永瀬貴規(旭化成)、ヴェダット・アルバイラク(トルコ)

佐々木健志選手のコメント
「8月のアジア大会でも、11月の講道館杯でも勝てずにずっと悔しい思いをして来たので、今回はなんとしても勝ってやろうと思っていました。内容はまだまだ全然満足のいくものではないですが、優勝という『形』を残せて、今はホッとしています。決勝はどんどん自分から前に出ようと思っていたのですが小原選手も強い選手なので、なかなか思うようにはさせてもらえなかった。(抑え込んだ場面は)自分の長所は寝技も出来るところなので、あのチャンスは絶対に逃がしてはいけないとしっかり決め切りました。今年の世界選手権で藤原選手が銀メダルを獲って、自分はアジアでは勝てなかった。今日ここからがスタートだと思うので、しっかり日々稽古に励んでいきたいと思います。」

【日本代表選手結果】
佐々木健志(筑波大4年) 優勝
小原拳哉(パーク24) 2位
永瀬貴規(旭化成) 3位
佐藤正大(自衛隊体育学校) 3回戦敗退

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2回戦、永瀬貴規がイ・フイジュンから右内股「一本」

【1回戦】
ニコラ・シラ(フランス)○三角絞(1:43)△メディクソン・デルオルベ=コルトレアル(ドミニカ共和国)
スヴェインビヨルン・イウラ(アイスランド)○片手絞(3:00)△ユアン=ディエゴ・トルシオス(エルサルバドル)
ヤロミール・ムシル(チェコ)○体落(0:54)△ジョシュター・アンドリュー(グアム)
マサユキ・テラダ(タイ)○GS技有・隅落(GS0:45)△エオイン・コーグラン(オーストラリア)
ジャック・ハットン(アメリカ)○GS反則[指導3](GS4:20)△シャミル・ボルチャシヴィリ(オーストリア)
マテオ・マルコンチーニ(イタリア)○隅落(3:32)△スルジャン・ムルヴァイエヴィッチ(モンテネグロ)

【2回戦】
フランク・デヴィト(オランダ)○優勢[技有・小外掛]△ニコラ・シラ(フランス)
ヌグザリ・タタラシヴィリ(ジョージア)○反則[指導3](1:36)△エルラン・シェロフ(キルギスタン)
佐々木健志○不戦△アレクサンダー・ヴィーチェルツァク(ドイツ)
スヴェインビヨルン・イウラ(アイスランド)○反則[指導3](3:34)△バケル・アルジダニーン(ヨルダン)
オトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)○巴投(2:32)△ヤロミール・ムシル(チェコ)
永瀬貴規○内股(1:13)△イ・フイジュン(韓国)
アンリ・エグティゼ(ポルトガル)○体落(3:24)△マサユキ・テラダ(タイ)
クリスティアン・トニステ(エストニア)○上四方固(2:22)△ガオ・ハイユアン(中国)
ロビン・パチェック(スウェーデン)○GS隅落(GS1:10)△マティアス・カッス(ベルギー)
小原拳哉○優勢[技有・巴投]△エティエンヌ・ブリオン(カナダ)
イ・センス(韓国)○合技[小内刈・横四方固](3:40)△サミ・シュシ(ベルギー)
ジャック・ハットン(アメリカ)○GS崩袈裟固(GS0:55)△チャン・ウェイチェン(台湾)
ヴェダット・アルバイラク(トルコ)○反則[指導3](3:24)△アッティラ・ウングヴァリ(ハンガリー)
佐藤正大○GS技有・大外刈(GS0:12)△アレクシオス・ンタナツィディス(ギリシャ)
マテオ・マルコンチーニ(イタリア)○GS技有・巴投(GS0:31)△ディダル・ハムザ(カザフスタン)
ウラジミール・ゾロエフ(キルギスタン)○合技[内股・裏投](2:09)△ルイス・アンヘレス=ソテロ(ペルー)

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3回戦、ウラジミール・ゾロエフがマテオ・マルコンチーニから浮落「一本」

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準々決勝、佐々木健志がフランク・デヴィトから右小内刈「技有」

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敗者復活戦、永瀬貴規がフランク・デヴィトから右大内刈「技有」

【3回戦】
フランク・デヴィト(オランダ)○優勢[技有・隅返]△ヌグザリ・タタラシヴィリ(ジョージア)
佐々木健志○内股(0:47)△スヴェインビヨルン・イウラ(アイスランド)
永瀬貴規○合技[大内刈・崩上四方固](4:00)△オトゴンバータル・ウーガンバータル(モンゴル)
アンリ・エグティゼ(ポルトガル)○優勢[技有・裏投]△クリスティアン・トニステ(エストニア)
小原拳哉○反則[指導3](3:12)△ロビン・パチェック(スウェーデン)
イ・センス(韓国)○合技[背負投・一本背負投](3:16)△ジャック・ハットン(アメリカ)
ヴェダット・アルバイラク(トルコ)○GS反則(GS3:54)△佐藤正大
ウラジミール・ゾロエフ(キルギスタン)○浮落(0:42)△マテオ・マルコンチーニ(イタリア)

【準々決勝】
佐々木健志○合技[一本背負投・小内刈](1:31)△フランク・デヴィト(オランダ)
アンリ・エグティゼ(ポルトガル)○合技[帯取返・崩上四方固](2:10)△永瀬貴規
小原拳哉○GS反則[指導3](GS0:47)△イ・センス(韓国)
ウラジミール・ゾロエフ(キルギスタン)○大内刈(4:00)△ヴェダット・アルバイラク(トルコ)

【敗者復活戦】
永瀬貴規○GS技有・大内刈(GS0:48)△フランク・デヴィト(オランダ)
ヴェダット・アルバイラク(トルコ)○片十字絞(3:17)△イ・センス(韓国)

【準決勝】
佐々木健志○横四方固(1:26)△アンリ・エグティゼ(ポルトガル)
小原拳哉○大外刈(1:08)△ウラジミール・ゾロエフ(キルギスタン)

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3位決定戦、永瀬貴規がウラジミール・ゾロエフを攻める

【3位決定戦】

永瀬貴規○GS反則[指導3](GS0:51)△ウラジミール・ゾロエフ(キルギスタン)

永瀬が右、ゾロエフが左組みのケンカ四つ。双方が釣り手を突いての引き手争いが続き、39秒、両者に片手の「指導」。さらに1分56秒にはゾロエフにみに片手の「指導2」が加えられる。永瀬は早々に相手を追い詰めた格好だが、ここから激しく攻めるも最後の一手が決め切れず、勝負はGS延長戦へ。GS51秒、永瀬が右内股で場外まで追ったところでゾロエフに消極的との咎で「指導3」が与えられて試合決着。

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3位決定戦、アルバイラクが隅落「技有」

ヴェダット・アルバイラク(トルコ)○優勢[技有・隅落]△アンリ・エグティゼ(ポルトガル)

アルバイラクが右、エグディゼが左組みのケンカ四つ。双方釣り手の優位、引き手の袖の確保の有無を巡って組み手の形を変えながら、駆け引きに終始。アルバイラクが浅く内股の牽制を入れるのみで双方深い技を仕掛けるまでには至らず、1分8秒主審が試合を止めてエグディゼに消極的との咎で「指導」。きょう不調でなかなか投げを決められないアルバイラクは自身のコンディションを割り切ったか無理をせず、地力を生かして立ち続けることで相手を追い込みに掛かる。圧を受けたエグディゼが耐え切れず左右の巻き込みで展開を切ることが増え始め、2分29秒には左払巻込を待ち構えたアルバイラクがいったん潰し、捲り返して隅落「技有」。もはや勝負するしかないエグディゼは背中を抱え、あるいはさらに一段深く後帯を掴んで密着勝負を挑むが、明らかにクロージングに舵を切ったアルバイラクはもはや投げ合いに応じず、そのまま場外に出て「待て」。これで2つ目の「指導」は失ったが、以降は両袖を掴んで安全運転。エグディゼは支釣込足に浮技と一発狙いの技を放つがいずれも効かぬまま潰れて終了ブザー。不調のアルバイラク、地力を生かして3位を確保した。

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佐々木が小原の巴投をかわして抑え込みを狙う(別角度)。

【決勝】

佐々木健志○GS崩袈裟固(GS0:44)△小原拳哉

佐々木が右、小原が左組みのケンカ四つ。小原が釣り手の肘を上から落として佐々木の吶喊柔道を封殺。これにより佐々木は間合いを詰めることができず、序盤はスローペース。膠着状態が続く。攻撃意欲旺盛な佐々木が徐々に焦れてきた2分57秒、小原は敢えて奥を叩いて佐々木に抱きつかせ、続いて二の矢で低空の左体落を見舞う。一度相手が伏せたところから強引に転がし切るが、佐々木ぎりぎりのところで先んじて回転して腹ばいに落ち、ノーポイント。一方の佐々木も3分25秒に小原の巴投に対して自ら飛びながら向き直り抑え込みを狙うが、小原これは存分に承知しており即座に対応して「待て」となる。試合終了間際の3分55秒、小原が一度相手を前に煽り、一呼吸おいて右一本背負投。ポイントが想起される惜しい技であったものの審判の腕は上がらず。佐々木に消極的の「指導」が与えられて試合はGS延長戦へ。
GS15秒、佐々木の右大内刈に小原が巴投を合わせると、佐々木は側方倒立回転の要領で躱して横について抑え込みを狙う。時計回りに回りながら徐々に体の位置を上げ、最後は崩袈裟固の形で抑え込み、GS44秒「一本」。

※ eJudoメルマガ版12月12日掲載記事より転載・編集しています。

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