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立川莉奈が初優勝、48kg級、57kg級は同門対決を小倉葵と竹内鈴が制す・平成30年度全日本学生柔道体重別選手権大会レポート最終日女子3階級

(2018年10月31日)

※ eJudoメルマガ版10月22日掲載記事より転載・編集しています。
立川莉奈が初優勝、48kg級、57kg級は同門対決を小倉葵と竹内鈴が制す
平成30年度全日本学生柔道体重別選手権大会最終日女子3階級レポート(48kg級、52kg級、57kg級)
取材・文:林さとる/eJudo編集部
撮影:辺見真也

■ 48kg級・小倉葵が優勝、安部風花との同門対決は意外な決着
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48kg級決勝、安部風花が左背負投で小倉葵を大きく崩す

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投げ切らんと走って追った安部の顔面が小倉の後頭部に激突するアクシデント

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安部立ち上がろうとしたがふらついて立ち上がれず、ドクターストップとなった。

(エントリー26名)

【決勝まで】

決勝進出者は安部風花(環太平洋大)と小倉葵(環太平洋大)。

安部は素晴らしい出来。初戦(2回戦)で島村美咲(名城大)をGS延長戦の末の背負投「一本」(GS1:02)で下すと、続く準々決勝では昨年の優勝者田中芽生(龍谷大)を僅か29秒の背負投「一本」で撃破。準決勝でも常見千紗(帝京科学大)を背負落「一本」(1:05)で早々に下して決勝へと駒を進める。

一方第2シードから大会をスタートした小倉はGS延長戦を続けてのタフな勝ち上がり。初戦で辻彩果(大阪体育大)を「指導3」の反則(2:13)で下すと、準々決勝では仲田奈央(帝京大)との合計時間17分35秒に及ぶ大消耗戦を袈裟固「一本」で制してベスト4入り。準決勝では有野涼(龍谷大)をこれもGS延長戦での「指導3」の反則(GS1:06)で下して2年連続の決勝進出を果たした。

【決勝】

小倉葵(環太平洋大)○棄権(1:51)△安部風花(環太平洋大)

小倉が右、安部が左組みのケンカ四つ。固定して腰技を狙う小倉、対して両袖、あるいは内から釣り手を得て担ぎ技を狙う安部という構図。安部が内から釣り手を持つと小倉は閂の形で外から腋下を持ち対応、この状態でのやや短い膠着の後、安部が2度低い左体落を仕掛けたところで「待て」。経過時間は52秒。
続く展開、小倉は懐で動き回られては厄介とばかりに両襟で相手を引きつけ、右大内刈に右内股と技を繋ぐ。しかし、安部はこれを食らいつくようにして凌ぎ、1分41秒、ややもつれ合った状態から場外際で肘抜きの左背負投。完全に小倉を背中に乗せることに成功するが、相手が抜け落ちてしまい決め切れず「待て」。
そして直後の1分51秒、安部は両袖の形を作ると左袖釣込腰。相手の股中まで侵入するが、ここで思わぬアクシデント、崩れた相手を走って追い込んだ際に自らの頭が相手の後頭部に激突してしまう。安部は脳震盪を起こしたのか立ち上がることができず、試合続行不能との判断で棄権負け。意外な形での決着ではあったが、昨年2位の小倉が優勝を決めた。

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48kg級上位入賞者。左から優勝の小倉葵、3位の常見千紗と有野涼。(2位の安部は負傷のため閉会式を欠席)

【入賞者】
優 勝:小倉葵(環太平洋大)
準優勝:安部風花(環太平洋大)
第三位:常見千紗(帝京科学大)、有野涼(龍谷大)

小倉葵選手のコメント
「決勝は同門対決。最後は相手の頭がぶつかってこちらが勝った形になったんですけど、来年また一緒に決勝の舞台で戦いたいと思います。準決勝までも、全部納得のいく試合ではなかったのですが、初めて優勝出来てうれしいです。」

【準々決勝】
安部風花(環太平洋大)○背負投(0:29)△田中芽生(龍谷大)
常見千紗(帝京科学大)○合技(3:25)△田崎ほのか(環太平洋大)
小倉葵(環太平洋大)○GS袈裟固(GS13:35)△仲田奈央(帝京大)
有野涼(龍谷大)○優勢[技有・背負投]△稲毛ゆか(埼玉大)

【準決勝】
安部風花○背負落(1:05)△常見千紗
小倉葵○GS反則[指導3](GS1:06)△有野涼

【決勝】
小倉葵○棄権(1:51)△安部風花

■ 52kg級・立川莉奈が初優勝、決勝は武田亮子に選抜体重別のリベンジ
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準決勝、武田亮子が萩野乃花から袖釣込腰「技有」

(エントリー31名)

【決勝まで】

武田亮子(龍谷大)と立川莉奈(福岡大)、第1シードと第2シードの2名が順当に決勝に進出。

武田は初戦(2回戦)で郡司風花(帝京大)を袖釣込腰「技有」(GS1:20)で下すと、準々決勝では浅岡美名(淑徳大)に袖釣込腰「一本」(2:30)で勝利。準決勝でも萩野乃花(国士舘大)を袖釣込腰「技有」で破り、得意技を3試合連続で決めてみごと決勝進出を果たす。

対する立川は1回戦で児玉風香(山梨学院大)にGS延長戦での大腰で一本勝ち(GS0:07)。以降は2回戦で中川原知波(東京学芸大)に横四方固「一本」(2:44)、準々決勝で笹原優希(仙台大)に「指導3」の反則(GS0:52)でそれぞれ勝利してベスト4入り。準決勝では中内柚里(龍谷大)を合計時間8分7秒の消耗戦の末に袖釣込腰「技有」で下して決勝進出を決める。

昨年の優勝者古瀬舞(帝京大)はベスト8で中内に「指導3」の反則(GS2:58)で敗れ、表彰台に辿り着けなかった。

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決勝、武田が小内刈をきっかけに立川を激しく追う

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粘り切った立川は武田の左小外刈をかわし、後の先の隅落で「技有」

【決勝】

立川莉奈(福岡大)○GS技有・隅落(GS2:13)△武田亮子(龍谷大)

立川が右、武田が左組みのケンカ四つ。試合が始まるなり立川が両袖の右袖釣込腰。相手の懐深くに潜り込むが武田の反応が良くポイント獲得には至らない。ここからは組み手争いが続き、武田の両袖を立川が右払腰で引き剥がした1分2秒、武田に消極的の「指導」。これ以降も両袖、あるいは釣り手のみを持った状態から担ぎ技を狙う武田に、それを右内股や右体落で外しながら奥を持っての投げを狙う立川という構図で試合が進む。立川が右体落を2度続けた3分12秒、武田に消極的の「指導2」。大枠として立川優位のまま本戦の4分間が終わり、勝負はGS延長戦へと持ち越される。

延長戦に入るとまずは立川が背中を叩いて隅返。以降は本戦と同様に両袖の武田と二本持って技を仕掛けたい立川という構図。立川が右大内刈に右一本背負投と技を積み、少しずつ既に「指導2」を失って後のない武田を追い詰めていく。GS2分過ぎ、立川が右大内刈を仕掛けると武田がこれを振り返して両者もつれ合う。立川が膝を着くとあくまで投げ切ろうとする武田一気に前に出て押し倒そうとするが、立川はここで持ち味の体の強さを最大限に発揮。流れの中で立ち上がると、左小外刈で追撃加えんとした武田を反対に浴びせ倒す。ハンドル操作を効かせながらぐしゃりと乗り上げ「技有」。立川が優勝を飾った。

相手の技に素早く反応、大内返、さらに鋭い出足の押し込み、次いで走りながらの小外刈と投げを確信して一瞬の攻防の中で技を繋ぎに繋いだ武田、この連続攻撃を耐え抜くだけでなく投げ返した立川。武田のここ一番投げ切らんとしたときの加速力と、立川の粘りと体の強さ、決着の場面は両者の長所が遺憾なく発揮された、見ごたえのある攻防だった。

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52kg級上位入賞者。左から優勝の立川莉奈、2位の武田亮子、3位の萩野乃花、中内柚里。

【入賞者】
優 勝:立川莉奈(福岡大)
準優勝:武田亮子(龍谷大)
第三位:萩野乃花(国士舘大)、中内柚里(龍谷大)

立川莉奈選手のコメント
「まだ学生日本一になっていなかったので、ここでしっかり取れて良かったです。決勝は4月の選抜体重別で負けた相手だったので、挑戦するつもりで戦いました。最後は粘り勝ち出来て良かった。(―弟(立川新・世界選手権団体戦代表)さんから何かアドバイスは?)いえ。負けるやろ、って言われてました(笑)。これからの試合、全部優勝目指して頑張りたいと思います。」

【準々決勝】
武田亮子(龍谷大)○袖釣込腰(2:30)△浅岡美名(淑徳大)
萩野乃花(国士舘大)○合技(0:53)△福添みのり(帝京大)
立川莉奈(福岡大)○GS反則[指導3](GS0:52)△笹原優希(仙台大)
中内柚里(龍谷大)○GS反則[指導3](GS2:58)△古瀬舞(帝京大)

【準決勝】
立川莉奈○優勢[技有・袖釣込腰]△萩野乃花
武田亮子○GS技有・袖釣込腰(GS4:07)△中内柚里

【決勝】
立川莉奈○GS技有・隅落(GS2:13)△武田亮子

■ 57kg級・竹内鈴が同門対決を制す
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57kg級決勝は香川瑞希(左)と竹内鈴による同門対決

(エントリー36名)

【決勝まで】

決勝に勝ち上がったのは第1シードで昨年の準優勝者竹内鈴(東海大)とその後輩香川瑞希(東海大)。

竹内は初戦(2回戦)で中島璃久(旭川大)に背負投「一本」(2:55)、3回戦で明石ひかる(筑波大)に背負投「一本」(0:25)と2試合続けて背負投を決めてベスト8進出。準々決勝で若藤唯(桐蔭横浜大)を横四方固「一本」(2:46)で破ると、準決勝では大和久友佳(山梨学院大)に出足払「一本」(2:11)で勝利して決勝へと駒を進める。

対する香川は初戦(2回戦)で北出みく(環太平洋大)に上四方固「一本」(3:30)で勝利。続く2回戦で枠谷菜々(山梨学院大)を内股返「技有」(GS1:36)で下すと、準々決勝では竹盛稜生(中京大)を大外刈「一本」(0:40)で一蹴。準決勝では飯塚亜美(仙台大)を内股返「技有」(GS0:48)で破って決勝の畳へと辿り着く。

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決勝、竹内の大外刈が「一本」

【決勝】

竹内鈴(東海大)○大外刈(1:31)△香川瑞希(東海大)
右相四つ。組み合うなり竹内引き手で相手の腕を釣り上げるような動作を見せ、どうやら袖釣込腰を狙っている様子。最初の攻防は香川が遠間からの右大内刈を放ち、場外際で竹内が「巴十字」を狙ったところで「待て」。ここからは香川が奥を持って右体落に右内股、竹内が両袖から右袖釣込腰を狙うという形で試合が進む。組み勝って優勢なのは香川。1分14秒に香川が右内股を仕掛けると、竹内片襟の右大外刈を狙いながら伏せて「待て」。直後の組み際、竹内は引き手で袖を得ると瞬時に釣り手も相手の袖を掴み両袖の右大外刈。片襟の理合で一気に刈り倒すと香川勢い良く背中から畳に落ち「一本」。竹内が同門対決を制して優勝を飾った。

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57kg級上位入賞者。左から優勝の竹内鈴、2位の香川瑞希(東海大)、3位の大和久友佳(山梨学院大)、飯塚亜美(仙台大)。

【入賞者】
優 勝:竹内鈴(東海大)
準優勝:香川瑞希(東海大)
第三位:大和久友佳(山梨学院大)、飯塚亜美(仙台大)

竹内鈴選手のコメント
「うれしいです。後輩の香川が決勝まで上がってきてくれて、2人で戦えて楽しかったです。1回戦があまりいい流れではなかったのですが、しっかり立て直せたのが良かった。みんなの応援が力になりました。1つ1つの試合を大事に戦ってまた勝てるようにしていきたいです。」

【準々決勝】
竹内鈴(東海大)○横四方固(2:46)△若藤唯(桐蔭横浜大)
大和久友佳(山梨学院大)○優勢[技有・背負投]△髙野綺海(東京学芸大)
飯塚亜美(仙台大)○合技(2:21)△水鳥友稀(帝京大)
香川瑞希(東海大)○大外刈(0:40)△竹盛稜生(中京大)

【準決勝】
竹内鈴○出足払(2:11)△大和久友佳
香川瑞希○GS技有・内股返(GS0:48)△飯塚亜美

【決勝】
竹内鈴○大外刈(1:31)△香川瑞希

※ eJudoメルマガ版10月22日掲載記事より転載・編集しています。

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