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兵庫県が優勝、前衛3枚の充実光る・第27回日整全国少年柔道大会即日レポート

(2018年10月7日)

※ eJudoメルマガ版10月7日掲載記事より転載・編集しています。
兵庫県が優勝、前衛3枚の充実光る
第27回日整全国少年柔道大会即日レポート
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優勝の兵庫県チーム

都道府県対抗の五人制団体戦(4年・5年・5年・6年・6年)で少年柔道日本一を争う第27回文部科学大臣杯争奪日整全国少年柔道大会(主催 公益財団法人日本柔道整復師会)が7日、講道館大道場で行われ、兵庫県が9年ぶり3度目の優勝を飾った。決勝は神奈川県を2-1で破った。

3位には秋田県と愛媛県が入賞した。敢闘賞(ベスト8)は京都府、岐阜県、北海道、宮崎県。フェアプレー賞には石川県、岡山県、大分県、和歌山県が選ばれた。

戦評とコメント、全試合の結果および準々決勝以降の対戦詳細は下記。

※国際柔道連盟試合審判規定(2017~2020)、試合時間2分、「指導2」差での僅差勝ちを認める
※代表戦の選手選出は任意、2分間でゴールデンスコア方式は採らず必ず勝敗を決する


取材・文:古田英毅
撮影:eJudo編集部

■ 戦評
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準々決勝、愛媛県の中堅中田瑛徠が岐阜県・後藤洸樹から小外刈「一本」

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1回戦、秋田県の中堅伊藤志竜が千葉県・横尾優空から内股「一本」

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準決勝、兵庫県の次鋒濵田遥樹が菅野駿から一本背負投「技有」

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準決勝、神奈川県の次鋒山口賢哉が秋田県・高橋奏琉を抑えに掛かる

【決勝まで】

ベスト4に進出したのは兵庫県、愛媛県、秋田県、神奈川県。

優勝候補一番手と前評判高い兵庫県は吉田征矢、濵田遥樹、山内煌の前衛3枚が充実。前半で大勢を決する早い勝負を続け、2回戦は東京都Aを3-1、3回戦は長崎県を3-1、一段ギアを上げた準々決勝は京都府を4-0で下して余裕を持ってのベスト4入り。

愛媛県は中堅中田瑛徠、副将高橋楓芽、大将福原丈一朗を揃えた後衛が強力。1回戦は栃木県を3-1、2回戦は新潟県を4-0、3回戦は鹿児島県を4-0で下し、そして準々決勝は岐阜県を相手に2点ビハインドを負いながらも中堅以降の3連勝で逆転。最終スコア3-2で見事ベスト4の畳に辿り着いた。

秋田県は5年生エースの中堅伊藤志竜を中心に粘りの戦い。1回戦は大将戦の残り1秒で藤井統司が「技有」を奪って千葉県に3-2で競り勝ち。2回戦は1-1で迎えた静岡県との代表戦をこれも伊藤の合技「一本」で勝ち抜き、3回戦は滋賀県に3-2で勝利。準々決勝は北海道を相手に伊藤が挙げた虎の子の1点を守り切り、1-0で勝利して準決勝へ。

神奈川県も、兵庫県と同じく優勝候補との前評判高い強豪。大将鏑木克優の得点力をテコに、2回戦は和歌山県を5-0、3回戦も青森県を5-0と圧勝で大会をスタート、大一番と目された宮崎県との準々決勝は2対2の内容差で勝ち抜けて、ぶじベスト4入りを果たした。

準決勝第1試合は兵庫県が愛媛県に勝利。先鋒吉田征矢が立ち技から寝技の素早い連携で植木蓮恩から崩袈裟固「一本」、続いて次鋒濵田遥樹も菅野駿から右一本背負投「技有」を得て優勢勝ち、この試合も前衛の連続得点でスコアを早くも2-0とする。愛媛県は中堅の得点源中田瑛徠が小外刈「一本」で1点を返すが、以降の2試合は引き分け。兵庫県が2-1で勝利して決勝進出を決めた。

第2試合は先鋒戦の引き分けを受けた神奈川県の次鋒・山口賢哉が秋田県の高橋奏琉の粘りを立ち技から寝技への巧みな連携で突破、残り時間ギリギリで右袖釣込腰の形で引き落とすと袈裟固、さらに崩上四方固から腕を差し替え、横四方固に連絡して貴重な「一本」。ビハインドを受けた秋田県は中堅のエース伊藤志竜が石川奏汰を左体落で崩して頭を抱え込み、袈裟固「一本」で勝利し、これでスコアは1-1のタイとなる。しかし最後衛に絶対のエース鏑木克優を置く神奈川県にとってはこれで十分、副将戦を引き分けて迎えた大将戦は鏑木が藤井統司を袈裟固「一本」に下して勝ち越し。結果、最終スコア2-1で神奈川県が決勝に進むこととなった。

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決勝、兵庫県の先鋒吉田征矢が小口力斗を攻める

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吉田は横四方固で一本勝ち

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濵田遥樹と山口賢哉による次鋒戦

【決勝】

兵庫県 - 神奈川県
(先)吉田征矢 - 小口力斗
(次)濵田遥樹 - 山口賢哉
(中)山内煌 - 石川奏
(副)東慶治 - 栗原穣
(大)岡本樹梨按 - 鏑木克優

前衛で先制、具体的には2点以上のリードを奪って試合を決めてしまいたい兵庫県、一報大将鏑木克優の得点に期待して、前で粘って後で勝負したい神奈川県というのが大枠の構図。

先鋒戦は兵庫県の吉田征矢(広畑柔道教室)と神奈川県の小口力斗(一道館)ともに右組みの相四つ。吉田が内股、小口が左の一本背負投で攻め合うが、30秒過ぎに吉田がタイミングずばりの支釣込足で小口を崩すと、落下に合わせて吸い込まれるように胸を合わせて横四方固。小口動けず55秒「一本」、兵庫県がこの決勝も必勝パターンを守る形で1点先制。

次鋒戦も右相四つ。兵庫県の濵田遥樹(広畑柔道教室)と神奈川県の山口賢哉(平柔スポーツ少年団)ともにしっかり相手の釣り手を絞り、山口がまず右袖釣込腰で攻める。しかしこれが潰れると、濵田はこれを待っていたとばかりに寝勝負に持ち込みあくまで立たせず、「腹包み」からの縦四方固でいったんは「抑え込み」を引き出す。これが解けたところで残り時間は38秒のみ。以後は山口がやや慎重、濵田がいったんみずから右を切っての低い右一本背負投、さらに片襟を差しての右大内刈に右背負投と繰り出したところでタイムアップ。この試合は引き分けに終わった。

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中堅戦、兵庫の山内煌は大外刈、袖釣込腰に右小内巻込を絡めて攻め続ける。

神奈川の大将に1点確実の鏑木が控える以上、兵庫にとってはあと1点がどうしても欲しいところ。ここで登場した中堅山内煌(龍野若竹会)は石川奏(平柔スポーツ少年団)を相手に右奥襟を叩いては右内股、さらにこの技と連携させての右小内巻込で攻める。少々癖のあるこの連携に、立って不利をかこつ石川は寝勝負で展開を取り戻そうとするがことごとく立って展開を切られ、48秒石川に「指導1」。山内はさらに右袖釣込腰、さらに今度は右大外刈と右小内巻込の連携を繰り返して相手を置き去り。残り15秒にはついに石川に2つ目の「指導」が宣告される。ここで試合終了、僅差優勢で山内の勝利が決まり、兵庫は決定的な2点目を獲得。

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副将戦、兵庫・東慶治が先んじて攻める

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神奈川・栗原穣が裏固で抑え込むが、「解けた」。

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大将戦、神奈川は鏑木克優の一本勝ちで一矢を報いる

副将戦は引き分ければチームの勝利が決まる兵庫・東慶治(加古川柔祐会)が左、もはや勝つしかない神奈川・栗原穣(愛柔会)が右組みのケンカ四つ。栗原右袖釣込腰で先制攻撃も、東は小外刈から左内股の鋭い連携で相手を大きく崩すと、素早く横三角で抑えに掛かる。しかし、回され際を狙って栗原が被り返して後袈裟固。東は頭を挟んだ脚を離さず辛うじて守り切り「待て」。残り1分、栗原は右背負投に右大内刈と立て続けに繰り出すがいずれも浅く、得点の予感は漂わず。東自信満々その足元を蹴り崩し、栗原が崩れるなりまたもや素早く横三角を試みる。しかし先ほどと同じ形で栗原が被り返し、今度は挟んで来た脚を振りほどいて裏固に抑え込む。主審が「抑え込み」を宣告も、これは3秒で「解けた」となる。同時に終了ブザーが鳴り響いて試合終了。この試合は引き分けに終わり、ここで兵庫県の優勝が決まった。

大将戦は鏑木克優が岡本樹梨按(二見少年柔道クラブ)を相手に、得意の右大内刈と体落の連携で攻め、崩すと腹を包んで捲り返す。襟を握ったそのまま、そのまま肩固様の崩袈裟固に抑え込み「一本」。これで古賀塾が1点を返し、最終スコアは2-1となった。

兵庫県 2-1 神奈川県
(先)吉田征矢〇横四方固△小口力斗
(次)濵田遥樹×引分×山口賢哉
(中)山内煌〇優勢[僅差]△石川奏
(副)東慶治×引分×栗原穣
(大)岡本樹梨按△崩袈裟固〇鏑木克優

兵庫県は10年ぶりの優勝。斉藤裕史監督の「前3人が勝負と思っていた」との言葉通り、4年生枠の先鋒、5年生枠の次鋒、中堅の得点力をテコに後がしっかり試合をまとめる見事な試合ぶり。全戦通じて大枠「危なげなし」と評すべき、安定した戦いぶりでの全国制覇だった。

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優勝の兵庫県チーム

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準優勝の神奈川県チーム

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第3位の秋田県チーム

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第3位の愛媛県チーム

【入賞者】

優 勝:兵庫県
準優勝:神奈川県
第三位:愛媛県、秋田県
敢闘賞:京都府、岐阜県、北海道、宮崎県
優秀選手賞:山内煌、吉田征矢(兵庫県)、鏑木克優(神奈川県)、福原丈一朗(愛媛県)、藤井統司(秋田県)
フェアプレー賞:石川県、岡山県、大分県、和歌山県

兵庫県・斉藤裕史監督のコメント
「前3人が勝負だぞ、と思っていて昨日子どもたちにも話していたのですが、その通りになりました。決勝も思い通りの展開。こういうことはなかなか思った通りにはいかないものなのですが、珍しく上手くいきました(笑)。予想では優勝候補の一番手だと、まわりが言うので、プレッシャーが掛かっていましたが子どもたちには『普段の練習通りやろう』と。決勝の前も『勝っても負けても普段通り』とあらためて話をしました。 (―それぞれの選手について一言お願いします)吉田君はパワーがあって今年のチームのポイントゲッター。流れを作ってくれました。濱田君は粘り強い。小さいけど負けん気が強く、大きい選手とばかりの対戦を良く頑張りました。山内君はこれから(※決勝終了後)形競技にも代表で出ます。線は細いが大きい相手と戦うのが得意です。東君は兵庫県のポイントゲッター。しっかり組んで良い柔道をしますので、中学に行ってまだまだ伸びると思います。岡本君は今日はプレッシャーが掛かり過ぎていましたが、反省していると思うので、これから良くなると思います。子どもたちは本当によく頑張ったと思います。」

【一回戦】

兵庫県 3-0 山形県
長崎県 ②-2 石川県
福井県 1-0 埼玉県
佐賀県 2-1 鳥取県

岡山県 4-0 福島県
愛媛県 3-1 栃木県
熊本県 3-0 宮城県
徳島県 4-1 群馬県

秋田県 3-2 千葉県
滋賀県 ②-2 大分県
北海道 3-1 山梨県
香川県 〇-△ 長野県
※記録不明

宮崎県 4-0 大阪府
東京都B 4-0 岩手県
富山県 3-1 福岡県
和歌山県〇0代-1△高知県

【二回戦】

兵庫県 3-1 東京都A
長崎県 3-2 島根県
茨城県 2-0 福井県
京都府 4-0 佐賀県
鹿児島県 2-1 岡山県
愛媛県 4-0 新潟県

岐阜県 2-1 熊本県
愛知県 3-1 徳島県
秋田県 ①代-1 静岡県
滋賀県 1-0 広島県

北海道 2-1 奈良県
香川県 5-0 沖縄県
宮崎県 3-2 山口県
東京都B 1-0 三重県
青森県 4-1 富山県
神奈川県 5-0 和歌山県


【三回戦】

兵庫県 3-1 長崎県
京都府 3-1 茨城県
愛媛県 4-0 鹿児島県
岐阜県 2-1 愛知県
秋田県 3-2 滋賀県
北海道 2-1 香川県
宮崎県 3-0 東京都B
神奈川県 5-0 青森県

【準々決勝】

兵庫県 4-0 京都府
(先)吉田征矢〇背負投△堀花寧子
(次)濵田遥樹×引分×西村和真
(中)山内煌〇体落△池原壮
(副)東慶治〇抑込△前田優生翔
(大)岡本樹梨按〇抑込△前田優生翔

愛媛県 3-2 岐阜県
(先)植木蓮恩△優勢[技有・支釣込足]〇杉下想明
(次)菅野駿△大外刈〇田中慎之佑
(中)中田瑛徠〇小外刈△後藤洸樹
(副)高橋楓芽〇支釣込足△田中佑哉
(大)福原丈一朗〇抑込△井上雅也

秋田県 1-0 北海道
(先)浜野敬信×引分×渡辺倫永
(次)高橋奏琉×引分×淺川琥月
(中)伊藤志竜〇内股△吉野隼入
(副)阿部颯大×引分×井上朋香
(大)藤井統司×引分×箕浦裕斗

神奈川県 ②-2 宮崎県
(先)小口力斗△合技〇太田龍周
(次)山口賢哉〇合技△猪ヶ倉大地
(中)石川奏汰×引分×新藤聖也
(副)栗原穣△優勢[僅差]〇荒川琉正
(大)鏑木克優〇優勢[技有]△牧野逞真

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準決勝、愛媛県の中堅中田瑛徠が小外刈「一本」で反撃開始

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準決勝、秋田県の中堅伊藤志竜が袈裟固「一本」

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試合終了、兵庫県10年ぶりの優勝が決まった。

【準決勝】

兵庫県 2-1 愛媛県
(先)吉田征矢〇崩袈裟固△植木蓮恩
(次)濵田遥樹〇優勢[技有・一本背負投]△菅野駿
(中)山内煌△小外刈〇中田瑛徠
(副)東慶治×引分×高橋楓芽
(大)岡本樹梨按×引分×福原丈一朗

神奈川県 2-1 秋田県
(先)小口力斗×引分×浜野敬信
(次)山口賢哉〇横四方固△高橋奏琉
(中)石川奏汰△袈裟固〇伊藤志竜
(副)栗原穣×引分×阿部颯大
(大)鏑木克優〇袈裟固△藤井統司

【決勝】

兵庫県 2-1 神奈川県
(先)吉田征矢〇横四方固△小口力斗
(次)濵田遥樹×引分×山口賢哉
(中)山内煌〇優勢[僅差]△石川奏
(副)東慶治×引分×栗原穣
(大)岡本樹梨按△崩袈裟固〇鏑木克優


※本来、柔道競技の記録はIJF「技名称」明記が原則ですが、目視で確認出来なかったもの(準々決勝)は主催者提供の記録に拠ってそのまま記載しております。大変申し訳ございません。(編集部)

※ eJudoメルマガ版10月7日掲載記事より転載・編集しています。

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