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【バクー世界柔道選手権2018特集】ウルフとイリアソフによるプールDの準々決勝が最大の山場、ウルフの位置はメダリストと連戦の激戦区・男子100kg級直前展望

(2018年9月24日)

※ eJudoメルマガ版9月24日掲載記事より転載・編集しています。
【バクー世界柔道選手権2018特集】ウルフとイリアソフによるプールDの準々決勝が最大の山場、ウルフの位置はメダリストと連戦の激戦区・男子100kg級直前展望
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2連覇を狙うウルフアロン。ドローの結果、凄まじい激戦区に配されてしまった。

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注目のイリアソフは準々決勝でウルフを待ち受ける

エントリーは54名。「概況×有力選手紹介」で示した予想からの、シード選手配置の変更はなし。

ドロー結果が注目された現役世界王者ウルフアロン(了徳寺学園職)はプールD、そしてなんと、ともに優勝候補と目されるニヤズ・イリアソフ(ロシア)が同じプールに配された。両者は準々決勝で対戦予定となっており、ここが予選ラウンド最大の山場。さらにウルフは2回戦でキリル・デニソフ(ロシア)、3回戦でカール=リヒャード・フレイ(ドイツ)とマッチアップする激戦区に配されており、世界選手権の表彰台経験者2名に連勝しなければイリアソフと対戦するどころか敗者復活戦にも進むことすらできない過酷な組み合わせ。ウルフは研究熱心で、むしろ強豪相手のほうが戦い方をきちんと整理して戦えるタイプ。強豪相手にはむしろ負けない選手だ。本特集の大会前オーバービュー記事に、負傷明けのウルフに万が一の敗退があるとすれば「まだ乗り切れない序盤戦に、無名の強豪がマッチアップした場合」だとの旨の観測を書かせて頂いたのはこの見立てに基づくものだが、その序盤に、本来終盤で戦うはずの強豪ばかりとの対戦が組まれるというちょっと判断が難しい組み合わせとなってしまった。率直な感想は「ちょっときつ過ぎる」。ベスト8に進むのはあくまでウルフと読む。しかし負傷明け、一撃で決める瞬発力に懸念のある中で、体力の消耗は必至だ。

一方のイリアソフは準々決勝まで特筆すべき相手との対戦がない。組み合わせ的にはイリアソフ有利と言わざるを得ないだろう。試合はウルフの戦術とスタミナ、対するイリアソフのパワーという構図になると思われる。両者の組み手がケンカ四つであることから脇を差し合った形が主戦場となるはずだが、これは両者ともに得意な形。きのうの90kg級決勝におけるシェラザディシヴィリ-シウバモラレス戦のような、近い間合いで投げを狙い合うスリリングな攻防が期待できるだろう。勝敗を分けるポイントはイリアソフのパワーが、ウルフが組み手でコントロール可能なレベルを上回っているかどうか。まずは両者が組み合うファーストコンタクト、その瞬間に注目したい。プールCからはマイケル・コレル(オランダ)とチョ・グハン(韓国)のどちらかが勝ち上がってくると思われるが、いずれの場合にもこのプールDの勝者が決勝に勝ち上がるはずだ。

国内の100kg級はリオ五輪銅メダリストの羽賀龍之介が負傷離脱中、現状はウルフと飯田健太郎(国士舘大2年)の一騎打ち。実績や直接対決での成績でウルフが大きくリードしている状況だ。もし今大会でウルフが優勝した場合にはその優位は決定的なものとなり、東京五輪に限りなく近づくことになる。また、仮に結果を出せなかったとしても即座に逆転を許すようなことはなく、11月のグランドスラム大阪に勝利すれば優位の維持には十分だろう。つまり代表争いだけで考えるなら、今大会はウルフにとっては失うもの少きボーナスゲームのようなもの。せっかく手に入れたこの大きなチャンスをモノにして、飯田に決定的な差をつけてしまいたい。

有力選手の配置、各プールのひとこと展望は下記。

【プールA】
第1シード:ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)
第8シード:ラマダン・ダーウィッシュ(エジプト)
有力選手:アレクサンドル・イディー(フランス)、エルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)、マルティン・パチェック(スウェーデン)、イワン・レマレンコ(UAE)、カヨル・レイズ(カナダ)

ヴァーラム・リパルテリアニ(ジョージア)とエルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)がベスト4への勝ち上がり候補。両者は3回戦で対戦予定となっている。地力で上回るリパルテリアニの勝利と予想するが、そもそも両者の実力が伯仲しているうえに、ガシモフは地元開催で相当に気合が入っているはず。勝敗が揺れる可能性も十分だ。一方下側の山からはカヨル・レイズ(カナダ)の勝ち上がりが濃厚。しかし、準々決勝で戦うはずの、リパルテリアニとガシモフの勝者に勝つことは厳しいだろう。

【プールB】
第4シード:ジョルジ・フォンセカ(ポルトガル)
第5シード:ペテル・パルチク(イスラエル)
有力選手:レイズ・ボウヤコウブ(ウクライナ)、ダニエル・ムケテ(ベラルーシ)、イェフゲニース・ボロダフコ(ラトビア)、ルハグバスレン・オトゴンバータル(モンゴル)

トーナメントのエアポケット。トップグループの選手はジョルジ・フォンセカ(ポルトガル)のみ。もちろんこの選手がベスト4への勝ち上がり候補だ。対抗馬としては非常に切れる足技を持つダニエル・ムケテ(ベラルーシ)を挙げておきたい。

【プールC】
第2シード:マイケル・コレル(オランダ)
第7シード:チョ・グハン(韓国)
有力選手:ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)、ヨアキム・ドファービー(スウェーデン)、シリル・マレ(フランス)
勝ち上がり候補はマイケル・コレル(オランダ)。反対側の山には対抗馬としてシリル・マレ(フランス)とチョ・グハン(韓国)が配された。マレとチョは2回戦で対戦予定となっているが、チョは8月のアジア大会にフォーカスしていたと思われ、前日同じルートで畳に現れたガク・ドンハンが散々な出来であったことを考えると、今大会に良い状態で臨んでいるとは考えにくい。よって準々決勝カードはコレル対マレに落ち着き、地力で勝るコレルがベスト4に進むと予想する。ただし、コレルの山には地元アゼルバイジャン期待の若手ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)が配されており、この存在が唯一の不確定要素。この選手は昨年の世界ジュニア王者であり、グランプリ・アンタルヤでニヤズ・イリアソフ(ロシア)を負傷に追い込んだ張本人。相当な爆発力を秘めていると思われ、もしコレルを食ってしまうようならばそのままベスト4まで勝ち上がる可能性も十分に考えられるだろう。

【プールD】
第3シード:キリル・デニソフ(ロシア)
第6シード:ニヤズ・イリアソフ(ロシア)
有力選手:ウルフアロン(了徳寺学園職)、カール=リヒャード・フレイ(ドイツ)、シェラリ・ジュラエフ(ウズベキスタン)、グリゴリ・ミナシキン(エストニア)、ラウリン・ボーラー(オーストリア)

準々決勝カードはウルフアロン(了徳寺学園職)対ニヤズ・イリアソフ(ロシア)と予想。詳細については全体の展望を参照されたい。

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