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アジア大会柔道競技きょう開幕、日本代表は史上に誇る豪華陣容

(2018年8月29日)

※ eJudoメルマガ版8月29日掲載記事より転載・編集しています。
アジア大会柔道競技きょう開幕、日本代表は史上に誇る豪華陣容
文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

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大会前日の会場

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日本代表の強化を担う金野潤強化委員長、井上康生男子監督、増地克之女子監督のトップ3は全員がアジア大会代表の経験者だ。

4年に1度の祭典、2018年アジア大会(Asian games)の柔道競技がきょう29日からインドネシア・ジャカルタで行われる。

日本代表が「アジア大会」にどれだけの重心を掛けるかは競技団体ごとにかなり異なるが、柔道競技は1986年の正式競技採用以来、伝統的にかなりこれを重視してトップ選手を送り込み続けて来た。

ちょっと名前を挙げるだけでも斉藤仁(1986年ソウル大会金メダル)、井上康生(1998年バンコク大会、2002年釜山大会金メダル)、石井慧(2008年ドーハ大会金メダル)、谷亮子(1994年広島大会金メダル)、谷本歩実(2002年釜山大会金メダル)、塚田真希(2002釜山大会銅メダル)ら、歴代の五輪金メダリストは多くがこの大会の出身者。現在日本代表を率いる金野潤強化委員長(1994年広島アジア大会100kg超級金メダル)、井上康生男子監督、増地克之女子代表監督(1994年広島アジア大会無差別金メダル)の強化3トップも全員がアジア大会日本代表経験者だ。

現在も世界選手権と並ぶ重点強化大会であることには変わりなし。昨年度から、2018年の強化プランを語るときに男女両監督とも世界選手権とともに必ず「アジア競技大会」を挙げていること、インタビュー映像のアーカイブなどを探して頂ければ良くわかるはずだ。

とはいえ、世界選手権との「被り」や開催時期などで代表選考のテンションは大会ごとに波がある。11月開催だった2010年広州大会などは代表16人のうち世界王者・五輪代表・全日本選手権(女子は皇后盃)覇者を合わせた数が実に14人、女子は7階級中6階級に2年後にロンドン五輪代表を務める選手が送り込まれるという「超一軍」であった。

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100kg級代表の飯田健太郎

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78kg超級代表の素根輝

そして今回の代表の陣容はと問われると、歴代のアジア大会代表に比しても「非常に豪華」と断言して差しつかえない。男子は73kg級大野将平と90kg級のベイカー茉秋という2人の五輪金メダリストに加え、東京五輪のホープと期待される飯田健太郎、現在ツアーで手の付けられない強さを発揮している81kg級佐々木健志に66kg級の丸山城志郎という今が旬の若手と、そのまま世界選手権代表と入れ替えても遜色のない陣容。女子も世界王者の48kg級近藤亜美に、業界ナンバーワンの「スター候補」枠である高校生・素根輝をはじめ、ベテラン、若手と一級選手がそろい踏みだ。

上り調子の若手にチャンスを貰ったベテランと個々の選手のバックグラウンドは様々だが、全員に共通する課題としてファンにわかっていてもらいたいのは、このアジア大会への選抜は「東京五輪代表権を争うグループに入っている」ことの証明であり、同時に彼ら全員が「この大会で優勝しない限り東京五輪は厳しい」立場にあることだ。

現行の選抜システムでは、五輪代表に選ばれるには2年以上継続して世界で突出した成績を残すことが必須。世界選手権の代表で居続けることはその最重要要件だ。

そして現行システムで世界選手権に出場するためには、講道館杯(実は現行のシステムでもっともきついのはこの大会)を勝ち抜いてグランドスラム東京に出場(4名)し、欧州国際大会で上位に残り、権利を得た上で4月の全日本選抜体重別に勝利しなければならない。

加えて昨年度から「世界選手権で優勝した選手がグランドスラム東京にも優勝したら、その時点で翌年の世界選手権代表が内定」というシステムが採用された。これは言ってみれば「1番手がもっとも有利であり続ける」システム。他の選手にとってみれば、翌年の世界選手権代表の枠がそもそもなくなりかねない大ピンチ、これを確実に止めるには自身がグランドスラム東京に出場して直接対決で勝ってしまうことが唯一の道だ。

そして、このアジア大会に優勝すれば、グランドスラム東京(※今年は大阪開催)への出場権が付与される(※世界選手権代表には既に権利あり)のだ。講道館杯という、あの若手にベテラン、ダークホースに曲者と実力者ばかりが30名以上ひしめいて一瞬の隙も、ただ一度のアクシデントも許されないあの地獄を経ることなく、「1番手への挑戦権」を得ることが出来る、極言すれば永遠の2番手で終わるのか、それとも1番手を超える権利を手に入れるのか、この分れ目の大会がアジア大会なのだ。世界選手権に勝るとも劣らぬ、いや、世界選手権以上の、正念場である。代表選手の活躍、刮目して見守りたい。

個々の選手の課題や階級の状況はプレビュー記事に譲るとして。

アジアでは、韓国、モンゴル、ウズベキスタン、カザフスタンなど柔道強国と評される国いずれもがかなりこの大会を重視しており、いったいにいって上位対戦のレベルはかなり高い。特に韓国は国民に五輪、世界選手権と並べてこの大会を重視する文化があり、選手は一線、モチベーションの高さも比類なし、である。世界選手権と比べても遜色のない、決勝ラウンドの戦いは見逃せない。

【アジア大会・柔道競技日程】

8月29日(水) 男子60kg級、66kg級、女子48kg級、52kg級
9:00(日本時間11:00)~12:00(日本時間14:00)予選ラウンド
16:00(日本時間18:00)~18:00(日本時間20:00)決勝ラウンド

8月30日(水) 男子73kg級、81kg級、女子57kg級、63kg級、70kg級
9:00(日本時間11:00)~12:00(日本時間14:00)予選ラウンド
16:00(日本時間18:00)~18:00(日本時間20:00)決勝ラウンド

8月31日(金) 男子90kg級、100kg級、100kg超級、女子78kg級、78kg超級
9:00(日本時間11:00)~12:00(日本時間14:00)予選ラウンド
16:00(日本時間18:00)~18:00(日本時間20:00)決勝ラウンド

9月1日(土) 男女混合団体戦
9:00(日本時間11:00)~12:00(日本時間14:00)予選ラウンド
16:00(日本時間18:00)~18:00(日本時間20:00)決勝ラウンド

※ eJudoメルマガ版8月29日掲載記事より転載・編集しています。

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