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日本代表は揃って準々決勝敗退、豪華陣容の78kg級は好調マロンガが制す・グランプリザグレブ2018最終日女子レポート

(2018年8月2日)

※ eJudoメルマガ版8月2日掲載記事より転載・編集しています。
日本代表は揃って準々決勝敗退、豪華陣容の78kg級は好調マロンガが制す
グランプリザグレブ2018最終日女子レポート(78kg級、78kg超級)
■ 78kg級・好調マロンガが優勝、濵田尚里は泣きどころの受けの脆さ露呈で5位に沈む
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3位決定戦、オドレイ・チュメオが濵田尚里から右小内刈「一本」

(エントリー21名)

【入賞者】
1.MALONGA, Madeleine (FRA)
2.APOTEKAR, Klara (SLO)
3.TCHEUMEO, Audrey (FRA)
4.WAGNER, Anna Maria (GER)
5.HAMADA, Shori (JPN)
6.MALZAHN, Luise (GER)
7.AGUIAR, Mayra (BRA)
8.PRODAN, Karla (CRO)

現役世界王者のマイラ・アギアール(ブラジル)にオドレイ・チュメオ(フランス)、濵田尚里(自衛隊体育学校)と階級のトップ3が一同に顔を揃えた豪華陣容。しかし、意外なことにこの3名全員が準決勝までにトーナメントから脱落、決勝はマドレーヌ・マロンガ(フランス)とクララ・アポテカー(スロベニア)による対決となった。この試合は右大内刈と右一本背負投で「技有」2つを得たマロンガが合技「一本」(1:48)で勝利。全試合一本勝ちで4月のヨーロッパ選手権に続く優勝を飾った。アギアールが自身との対戦前に敗れたという組み合わせ上の運はあるものの、今大会の戦いぶりからは柔道の力強さが以前よりも一段アップしている印象を受ける。2ヶ月後の本番までこの好調が続けば、控えめに言っても表彰台を狙うことは十分可能。

日本代表の濵田は準々決勝でマロンガに敗退。相手の技を正面から受けてしまう悪癖が出てしまい、相手の得意技であるクロスグリップの右大内刈「一本」(1:45)で畳に沈んだ。敗者復活戦では同じくベスト8で敗れたアギアールを片手絞「一本」(2:36)で下したものの、3位決定戦ではチュメオに右小内刈「一本」(0:54)で苦杯。以前から課題となっていた受けの脆さが浮き彫りになった1日だった。濵田は過去に「寝技よりも立技の方が好き」と語っており、実際に立技も人並み以上にできてしまう選手だ。しかし、今大会では受けの脆さを抱えたままトップレベルと勝負出来てしまうこの立ち技の強さが逆に弱点になってしまっている感あり。バクー世界選手権ではどこまで寝勝負に徹することができるか。これが表彰台に上がれるかどうかの分かれ目となるのではないだろうか。

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78kg級メダリスト。左からアポテカー、マロンガ、チュメオ、ヴァグナー。

【準々決勝】
アナ=マリア・ヴァグナー(ドイツ)○内股(1:12)△マイラ・アギアール(ブラジル)
マドレーヌ・マロンガ(フランス)○大内刈(1:45)△濵田尚里
クララ・アポテカー(スロベニア)○優勢[技有・横掛]△カーラ・プロダン(クロアチア)
オドレイ・チュメオ(フランス)○合技[谷落・横四方固](0:43)△ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)

【敗者復活戦】
濵田尚里○片手絞(2:36)△マイラ・アギアール(ブラジル)
ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)○合技[裏投・払腰](1:05)△カーラ・プロダン(クロアチア)

【準決勝】
マドレーヌ・マロンガ(フランス)○GS合技[大外巻込・大外返](GS2:37)△アナ=マリア・ヴァグナー(ドイツ)
クララ・アポテカー(スロベニア)○GS反則[指導3](GS0:52)△オドレイ・チュメオ(フランス)

【3位決定戦】
オドレイ・チュメオ(フランス)○小内刈(0:54)△濵田尚里
アナ=マリア・ヴァグナー(ドイツ)○大内刈(2:51)△ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)

【決勝】
マドレーヌ・マロンガ(フランス)○合技[大内刈・一本背負投](1:48)△クララ・アポテカー(スロベニア)
右相四つ。マロンガは長身選手のアポテカーに対して引き手から持つ丁寧な組み手を志向。相手の釣り手を殺した上で奥を叩き優位に試合を進める。50秒、マロンガは前述の組み立てから組み際に右大内刈、ケンケンで追い込み「技有」獲得。1分45秒、マロンガ今度は左構えから一気に体を回転させて低い右背負投に潜り込み、走りながら押し込んで2つ目の「技有」。好調マロンガが一方的な内容で優勝を飾った。

【日本代表選手勝ち上がり】

濵田尚里(自衛隊体育学校)
成績:5位


[2回戦]
濵田尚里○崩上四方固(1:08)△ネフェリ・パパダキス(アメリカ)

[準々決勝]
濵田尚里△大内刈(1:45)○マドレーヌ・マロンガ(フランス)

[敗者復活戦]
濵田尚里○片手絞(2:36)△マイラ・アギアール(ブラジル)

[3位決定戦]
濵田尚里△小内刈(0:54)○オドレイ・チュメオ(フランス)

■ 78kg超級・朝比奈沙羅がベスト8でまさかの敗戦、ヴェレンセクが階級変更後2勝目を上げる
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決勝、アナマリ・ヴェレンセクがニヘル・シェイキ=ロウホウを腕挫十字固「一本」に仕留める

(エントリー23名)

【入賞者】
1.VELENSEK, Anamari (SLO)
2.CHEIKH ROUHOU, Nihel (TUN)
3.SAYIT, Kayra (TUR)
4.ASAHINA, Sarah (JPN)
5.KALANINA, Yelyzaveta (UKR)
6.SLUTSKAYA, Maryna (BLR)
7.CERIC, Larisa (BIH)
8.KINDZERSKA, Iryna (AZE)

アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)が優勝。決勝でニヘル・シェイキ=ロウホウ(チュニジア)を腕挫十字固「一本」(3:26)で破り、78kg超級2つ目のタイトルを獲得した。ヴェレンセクはリオデジャネイロ五輪78kg級の銅メダリスト。同大会後に階級を上げて以降は成績が安定せず、大会ごとに勝ったり負けたりを繰り返していた。今回の勝利も決して抜群の内容ではないが、決勝で見せた寝技技術はこの階級における上昇装置として十分に機能しうるものだ。果たして上位に定着することができるのか、まずは次戦に注目したい。

日本代表の朝比奈沙羅(パーク24)は準々決勝でカイラ・サイート(トルコ)に「指導3」の反則(GS0:25)で敗れてトーナメント本戦から脱落。本戦終盤に右払巻込で「技有」級の投げを見せたものの、これがノーポイントとなったことであるいは心が折れたか、以降は「指導」を取りに来ている相手の技を立ったまま見続けてしまい、昨年の世界選手権決勝とよく似た形での敗戦となった。

朝比奈の長所は自分を信じて前に出続ける気持ちの強さのはず。今回の負け方は時折見せる朝比奈の弱気な面、普段の戦いぶりからは意外というべき精神的な脆さが顔を出した結果であり、海外のライバルたちに再度弱点を露呈することになってしまったと言わざるを得ない。国内での敗戦が続くなかでの拠り所であった国際大会でも敗れたことで、朝比奈は今相当に追い詰められているはず。純実力的には世界トップクラスであることは間違いなく、本番に向けてしっかり気持ちを切り替えることができるかがポイント。ここで朝比奈の真価が問われることになるだろう。

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78kg超級メダリスト。左からシェイキ=ロウホウ、ヴェレンセク、朝比奈、カラニナ。

【準々決勝】
アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)○反則[指導3](2:12)△ラリサ・セリッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
マリーナ・スルツカヤ(ベラルーシ)○優勢[技有・袖釣込腰]△エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)
カイラ・サイート(トルコ)○GS反則[指導3](GS0:25)△朝比奈沙羅
ニヘル・シェイキ=ロウホウ(チュニジア)○合技[裏投・横四方固](1:34)△イリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)

【敗者復活戦】
エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)○谷落(3:07)△ラリサ・セリッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
朝比奈沙羅○反則[指導3](2:15)△イリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)

【準決勝】
アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)○優勢[技有・小内刈]△マリーナ・スルツカヤ(ベラルーシ)
ニヘル・シェイキ=ロウホウ(チュニジア)○後袈裟固(0:59)△カイラ・サイート(トルコ)

【3位決定戦】
カイラ・サイート(トルコ)○不戦△エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)
朝比奈沙羅○合技[内股・横四方固](2:23)△マリーナ・スルツカヤ(ベラルーシ)

【決勝】
アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)○腕挫十字固(3:26)△ニヘル・シェイキ=ロウホウ(チュニジア)
右相四つ。シェイキ=ロウホウが左構えから右外巻込で掛け潰れ、ヴェレンセクが寝技で攻めるという展開が続く。1分29秒、シェイキ=ロウホウに場外の「指導」。しかし、2分28秒には相手の巻き込み攻勢に対して後手に回ったヴェレンセクにも消極的との咎で「指導」が与えられる。3分15秒、ヴェレンセクは横掛の形で相手を引き込むと下からの腕挫十字固。ごろりと転がったシェイキ=ロウホウは足を激しくばたつかせて「参った」を表明し、3分26秒にヴェレンセクの「一本」が宣せられる。ヴェレンセクが得意の寝技で「一本」を奪い優勝を決めた。

【日本代表選手勝ち上がり】

朝比奈沙羅(パーク24)
成績:3位


[2回戦]
朝比奈沙羅○合技[払巻込・後袈裟固](1:46)△ユリア・リアニシェンコ(ロシア)

[準々決勝]
朝比奈沙羅△GS反則[指導3](GS0:25)○カイラ・サイート(トルコ)

[敗者復活戦]
朝比奈沙羅○反則[指導3](2:15)△イリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)

[3位決定戦]
朝比奈沙羅○合技[内股・横四方固](2:23)△マリーナ・スルツカヤ(ベラルーシ)


文責:林さとる/eJudo編集部

※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

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