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飯田健太郎は準決勝でイリアソフに苦杯、100kg超級はサッソンとの頂上対決制したツシシヴィリが優勝・グランプリザグレブ2018最終日男子レポート

(2018年8月2日)

※ eJudoメルマガ版8月2日掲載記事より転載・編集しています。
飯田健太郎は準決勝でイリアソフに苦杯、100kg超級はサッソンとの頂上対決制したツシシヴィリが優勝
グランプリザグレブ2018最終日男子レポート(90kg級、100kg級、100kg超級)
■ 90kg級・チリキシヴィリが90kg級初優勝、決勝でゴンザレスとのもと世界王者対決を制す
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決勝、アヴタンディル・チリキシヴィリがアスレイ・ゴンザレスから左大外刈「技有」

(エントリー56名)

【入賞者】
1.TCHRIKISHVILI, Avtandili (GEO)
2.GONZALEZ, Asley (CUB)
3.MEHDIYEV, Mammadali (AZE)
4.MAJDOV, Nemanja (SRB)
5.CLERGET, Axel (FRA)
6.STEWART, Max (GBR)
7.RANDL, Milan (SVK)
8.EFEMGIL, Batuhan (TUR)

アヴタンディル・チリキシヴィリ(ジョージア)が90kg級初優勝を飾った。

ご存知の通りチリキシヴィリは2015年チェリャビンスク世界選手権81kg級の覇者。リオデジャネイロ五輪後に階級を上げたものの適応に時間がかかり、序盤戦での敗退が続いていた。今大会では階級変更後初となる上位進出と優勝を同時に達成。トップ選手との対戦はなかったが、久々に81kg級時代を思わせる力強い戦いぶりを披露した。階級の上位陣との対戦でも今回のような試合ができるのか、次回以降の戦いにも注目したい。

もうひとり今大会で復活を果たしたのが、決勝をチリキシヴィリと争った2013年リオデジャネイロ世界選手権王者のアスレイ・ゴンザレス(キューバ)。食らいつくようなしぶとい柔道で勝ち上がり、2016年2月のグランドスラム・パリで右膝を負傷して以来約2年ぶりとなるワールドツアーのメダルを獲得した。今年4月のパンナム選手権でも準優勝を果たしており、復調傾向にあることは間違いない。今後どこまで全盛期の技の切れ味を取り戻せるのか、こちらも次回以降に注目。

第1シードで大会に臨んだネマニャ・マイドフ(セルビア)は準決勝でゴンザレスに袖釣込腰と上四方固の合技「一本」(2:17)で敗退。3位決定戦では内巻込と横四方固の合技「一本」(3:23)でマックス・スチュワート(イングランド)を破り、表彰台は確保した。

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90kg級メダリスト。左からゴンザレス、チリキシヴィリ、メディエフ、マイドフ。

【準々決勝】
ネマニャ・マイドフ(セルビア)○GS反則[指導3](GS1:45)△ミラン・ランドル(スロバキア)
アスレイ・ゴンザレス(キューバ)○GS一本[小外掛](GS0:18)△ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)
アクセル・クレルジェ(フランス)○三角絞(3:41)△バツラン・エフェムグル(トルコ)
アヴタンディル・チリキシビリ(ジョージア)○優勢[技有・袖釣込腰]△マックス・スチュワート(イングランド)

【敗者復活戦】
ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)○小外掛(2:01)△ミラン・ランドル(スロバキア)
マックス・スチュワート(イングランド)○優勢[技有・小内巻込]△バツラン・エフェムグル(トルコ)

【準決勝】
アスレイ・ゴンザレス(キューバ)○合技[袖釣込腰・上四方固](2:17)△ネマニャ・マイドフ(セルビア)
アヴタンディル・チリキシビリ(ジョージア)○優勢[技有・小内刈]△アクセル・クレルジェ(フランス)

【3位決定戦】
ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)○小外掛(2:50)△アクセル・クレルジェ(フランス)
ネマニャ・マイドフ(セルビア)○合技[内巻込・横四方固](3:23)△マックス・スチュワート(イングランド)

【決勝】
アヴタンディル・チリキシビリ(ジョージア)○優勢[技有・大外刈]△アスレイ・ゴンザレス(キューバ)
チリキシヴィリが両組み、ゴンザレスが右組みのケンカ四つ。チリキシヴィリは右組みで試合をスタートする。31秒、場外に押し出されたゴンザレスに場外に出た咎による「指導1」。さらに42秒には片襟を持ち続けたことによる「指導2」が加えられ、試合時間を3分以上残してゴンザレスは後がなくなってしまう。直後の45秒、チリキシヴィリは組み際に組み手を左にスイッチして左大外刈。相手の首を深く抱き込み乗り上げるように投げたこの技は「技有」。以降はゴンザレスが持ち直して拮抗した試合内容となるが、ポイント動かずそのまま4分間が終了。チリキシヴィリが階級変更後初となる優勝を決めた。

※日本代表選手の出場はなし

■ 100kg級・飯田健太郎を破ったイリアソフが優勝、全試合一本勝ちでワールドツアー2勝目を飾る
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準決勝、ニヤズ・イリアソフが飯田健太郎から左小外掛「一本」

(エントリー42名)

【入賞者】
1.ILYASOV, Niyaz (RUS)
2.REYES, Kyle (CAN)
3.IIDA, Kentaro (JPN)
4.TAVELURI, Lasha (GEO)
5.HUTSOL, Danylo (UKR)
6.MAMMADOV, Elkhan (AZE)
7.DENISOV, Kirill (RUS)
8.MUKETE, Daniel (BLR)

ニヤズ・イリアソフ(ロシア)が優勝。準決勝では飯田健太郎(国士舘大2年)を右小外掛「一本」(2:00)で下すなど、オール一本勝ちでワールドツアー2勝目を上げた。パワーが注目されがちなイリアソフだが、飯田を倒した一撃は一度左小外刈を当ててから右小外掛で体重移動の際をとらえた技術レベルの高い技。こういった具体的な投げの方法論も豊かで、密着した攻防での強さは既に階級トップクラスにあると見てよいだろう。バクー世界選手権でも上位進出が期待される。

日本代表の飯田は前述の通りイリアソフに苦杯。3位決定戦ではダニーロ・ハツォル(ウクライナ)を右大外刈「一本」(2:30)で一蹴して表彰台を確保したが、国内大会での好調を今大会に繋げることができなかった。イリアソフに敗れた試合では奥襟を持たれて組み負ける場面も多く見られ、かねてからの課題であった線の細さが改めて浮き彫りになった形だ。イリアソフは2015年の世界ジュニア選手権1回戦でも「指導」差で敗れている因縁の相手(イリアソフはその後圧勝で同大会を優勝)。今回は投げられての一本負けと形上差を広げられてしまった。柔道自体の上手さは飯田のほうが上と思われ、パワーを強化して次回対戦でのリベンジを狙いたい。

2位には日本大出身のカヨル・レイズ(カナダ)が入賞。2016年グランドスラム・パリ(2位)以来、久々ワールドツアーの表彰台に上った。

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100kg級メダリスト。左からレイズ、イリアソフ、飯田、タヴェルリ。

【準々決勝】
カヨル・レイズ(カナダ)○GS内股(GS1:32)△キリル・デニソフ(ロシア)
エルハン・ママドフ(アゼルバイジャン)○合技[払腰返・隅落](2:42)△ダニーロ・ハツォル(ウクライナ)
ニヤズ・イリアソフ(ロシア)○合技[背負投・大内返](3:37)△ラシャ・タヴェルリ(ジョージア)
飯田健太郎○GS内股(GS0:33)△ダニエル・ムケテ(ベラルーシ)

【敗者復活戦】
ダニーロ・ハツォル(ウクライナ)○GS技有・谷落(GS1:13)△キリル・デニソフ(ロシア)
ラシャ・タヴェルリ(ジョージア)○浮落(0:46)△ダニエル・ムケテ(ベラルーシ)

【準決勝】
カヨル・レイズ(カナダ)○GS大内刈(GS0:36)△エルハン・ママドフ(アゼルバイジャン)
ニヤズ・イリアソフ(ロシア)○小外掛(2:00)△飯田健太郎

【3位決定戦】
飯田健太郎○大外刈(2:30)△ダニーロ・ハツォル(ウクライナ)
ラシャ・タヴェルリ(ジョージア)○上四方固(2:41)△エルハン・ママドフ(アゼルバイジャン)

【決勝】
ニヤズ・イリアソフ(ロシア)○合技[小外掛・釣込腰](1:13)△カヨル・レイズ(カナダ)
イリアソフが右、レイズが左組みのケンカ四つ。40秒、脇の差し合いからイリアソフが一息に間合いを詰めて抱きつきの右小外掛。一度はポイントなしでスルーされるもケアシステムによる確認の結果、53秒に「技有」が与えられる。1分過ぎ、イリアソフが背中深くを持つとレイズは下から背中を突いて距離を取ろうと腰を引く。イリアソフはこのタイミングを見逃さず引き手を得るなり一気に腰を差し込み豪快な右釣込腰。縦回転で相手を引っこ抜き2つ目の「技有」。イリアソフの、圧倒的な強さで見事ワールドツアー2勝目を飾った。

【日本代表選手勝ち上がり】

飯田健太郎(国士舘大2年)
成績:3位


[2回戦]
飯田健太郎○反則[指導3](2:42)△ボヤン・ドセン(セルビア)

[3回戦]
飯田健太郎○反則[指導3](3:06)△ジョルジ・フォンセカ(ポルトガル)

[準々決勝]
飯田健太郎○GS内股(GS0:33)△ダニエル・ムケテ(ベラルーシ)

[準決勝]
飯田健太郎△小外掛(2:00)○ニヤズ・イリアソフ(ロシア)

[3位決定戦]
飯田健太郎○大外刈(2:30)△ダニーロ・ハツォル(ウクライナ)

■ 100kg超級・ツシシヴィリが優勝、サッソンとの同タイプ頂上対決を制す
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決勝、グラム・ツシシヴィリがオール・サッソンから左小外刈「一本」

(エントリー33名)

【入賞者】
1.TUSHISHVILI, Guram (GEO)
2.SASSON, Or (ISR)
3.TASOEV, Inal (RUS)
4.KHAMMO, Yakiv (UKR)
5.ISQUIERDO, Ruan (BRA)
6.HEGYI, Stephan (AUT)
7.KOKAURI, Ushangi (AZE)
8.SPIJKERS, Jur (NED)

現在の100kg超級において最先端を走る「アスリート体型の担ぎ技選手」たち。この類型に属する選手が一同に会した今大会は、グラム・ツシシヴィリ(ジョージア)とオール・サッソン(イスラエル)という、このタイプを代表する2人が決勝で相まみえることとなった。この対決を制したのはツシシヴィリ。相手の右小外刈の戻り際に切れのある左小外刈を合わせて「一本」(1:31)、見事優勝を飾った。この日のツシシヴィリは得意の担ぎ技だけでなく、相手の背中を抱えて密着する旧来のスタイルも併用。相手によって戦い方を変え、大外刈に内股とバリエーション豊かな技で勝利を重ねた。

注目された昨年の世界ジュニア選手権王者イナル・タソエフ(ロシア)は、準々決勝で今大会久々に好パフォーマンスを見せたヤキフ・ハモー(ウクライナ)にGS延長戦での小外掛「技有」(GS0:32)で敗退。しかし敗者復活戦を勝ち上がると3位決定戦ではフアン・イスキエルド(ブラジル)を僅か7秒の袖釣込腰「一本」で秒殺。優勝は果たせなかったものの、ポテンシャルの高さを十分に示してみせた。

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100kg超級メダリスト。左からサッソン、ツシシヴィリ、タソエフ、ハモー。

【準々決勝】
グラム・ツシシヴィリ(ジョージア)○内股(2:01)△ウシャンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)
ヤキフ・ハモー(ウクライナ)○GS技有・小外掛(GS0:32)△イナル・タソエフ(ロシア)
フアン・イスキエルド(ブラジル)○優勢[技有・払腰]△ステファン・ヘギー(オーストリア)
オ-ル・サッソン(イスラエル)○一本[背負投](1:36)△ユール・スパイカース(オランダ)

【敗者復活戦】
イナル・タソエフ(ロシア)○谷落(1:33)△ウシャンギ・コカウリ(アゼルバイジャン)
ステファン・ヘギー(オーストリア)○合技[体落・横四方固](3:47)△ユール・スパイカース(オランダ)

【準決勝】
グラム・ツシシヴィリ(ジョージア)○優勢[技有・袖釣込腰]△ヤキフ・ハモー(ウクライナ)
オ-ル・サッソン(イスラエル)○反則[指導3](2:02)△フアン・イスキエルド(ブラジル)

【3位決定戦】
イナル・タソエフ(ロシア)○袖釣込腰(0:07)△フアン・イスキエルド(ブラジル)
ヤキフ・ハモー(ウクライナ)○合技[抱分・崩袈裟固](1:50)△ステファン・ヘギー(オーストリア)

【決勝】
グラム・ツシシヴィリ(ジョージア)○小外刈(1:31)△オ-ル・サッソン(イスラエル)
ツシシヴィリが左、サッソンが右組みのケンカ四つ。掴んでは切り離しての激しい組み手争いから試合が始まり、双方が数合技を打ち合ったところで釣り手のみを持って試合が膠着。1分1秒に両者に引き手を持たない咎で「指導」が与えられる。1分31秒、引き手で袖、釣り手で内から奥襟を得たサッソンが右内股。しかし、ツシシヴィリは反応良く相手の背中側に回り込んでこれを空振りさせ、その戻り際に切れ味鋭い左小内刈を放って「一本」。

※日本代表選手の出場はなし


文責:林さとる/eJudo編集部

※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

※ eJudoメルマガ版8月2日掲載記事より転載・編集しています。

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