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髙藤直寿順当に優勝、阿部一二三はまさかの一本負けで3位に留まる・グランプリザグレブ2018第1日男子レポート

(2018年7月31日)

※ eJudoメルマガ版7月31日掲載記事より転載・編集しています。
髙藤直寿順当に優勝、阿部一二三はまさかの一本負けで3位に留まる
グランプリザグレブ2018第1日男子レポート(60kg級、66kg級)
■ 60kg級・髙藤直寿が優勝、ライバル次々敗れるなか安定した強さを発揮
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2回戦、髙藤直寿がウーゴ・ベラから左小内刈「技有」

(エントリー37名)

【入賞者】
1.TAKATO, Naohisa (JPN)
2.DIAZ, Adonis (USA)
3.PULKRABEK, David (CZE)
4.MCKENZIE, Ashley (GBR)
5.IBRAYEV, Rustam (KAZ)
6.CARLINO, Andrea (ITA)
7.YADAV, Vijay Kumar (IND)
8.LESYUK, Artem (UKR)

髙藤直寿(パーク24)が抜群の強さで優勝。ライバルたちが揃って序盤で敗れたために強豪との対戦はなく、ほとんど危ない場面がないまま表彰台の頂点へとたどり着いた。この日の髙藤は左小内刈を核とした正統派の足技スタイルと、もうひとつの持ち味である密着してのトリッキーな投技が高いレベルでバランスしていた印象。際の攻防でも焦ることなく冷静に対処できており、準々決勝では「加藤返し」からの裏固で相手を抑え込むなど寝技という上積みも披露。本番に向けて仕上がり順調、世界選手権連覇に向けて「隙のなさ」が際立った1日であった。

ともにブダペスト世界選手権銅メダリストであるディヨルベク・ウロズボエフ(ウズベキスタン)とガンバット・ボルドバータル(モンゴル)は揃って初戦(2回戦)敗退。ウロズボエフはマティアス・トルボフチ(スロベニア)に横落「一本」(GS1:16)、ガンバットはカラマット・フセイノフ(アゼルバイジャン)に「指導3」反則(GS0:24)でそれぞれ敗れた。

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60kg級メダリスト。左からディアス、髙藤、プルクラベク、マッケンジー。

【準々決勝】
高藤直寿○合技[内股・裏固](1:45)△ビジャイ=クマラ・ヤダフ(インド)
アンドレア・カルリノ(イタリア)○合技[横落・大外返](3:36)△ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)
ダヴィド・プルクラベク(チェコ)○合技[隅落・背負投](3:03)△アシュリー・マッケンジー(イングランド)
アドニス・ディアス(アメリカ)○腕挫十字固(2:01)△アルテム・レシュク(ウクライナ)

【敗者復活戦】
ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)○優勢[技有・隅返]△ビジャイ=クマラ・ヤダフ(インド)
アシュリー・マッケンジー(イングランド)○合技[肩車・体落](0:39)△アルテム・レシュク(ウクライナ)

【準決勝】
高藤直寿○優勢[技有・浮落]△アンドレア・カルリノ(イタリア)
アドニス・ディアス(アメリカ)○大腰(2:28)△ダヴィド・プルクラベク(チェコ)

【3位決定戦】
ダヴィド・プルクラベク(チェコ)○[隅落・一本背負投](3:16)△ルスタン・イブラエフ(カザフスタン)
アシュリー・マッケンジー(イングランド)○合技[背負投・背負投](2:35)△アンドレア・カルリノ(イタリア)

【決勝】
高藤直寿○大内刈(0:57)△アドニス・ディアス(アメリカ)
左相四つ。警戒してまったく組み合おうとしないディアスに対し、32秒に組み合わない咎による「指導」。50秒過ぎ、ディアスがクロスグリップに釣り手を差し込んで帯取返を狙うと、髙藤は一度引き手で脇を突いて距離を取りこれを防御。次いで前帯を持って相手を釣り上げ、相撲の寄りのように一気に前進、そのまま左大内刈で浴びせ倒して「一本」を獲得する。試合時間は僅か57秒、髙藤が格の違いを見せつけてディアスを圧倒、抜群の強さで優勝を飾った。

【日本代表選手勝ち上がり】

高藤直寿(パーク24)
成績:優勝


[2回戦]
高藤直寿○合技[小内刈・後袈裟固](0:28)△ウーゴ・ベラ(チリ)

[3回戦]
高藤直寿○腕緘(1:23)△モリッツ・プラフキー(ドイツ)

[準々決勝]
高藤直寿○合技[内股・裏固](1:45)△ビジャイ=クマラ・ヤダフ(インド)

[準決勝]
高藤直寿○優勢[技有・隅落]△アンドレア・カルリノ(イタリア)

[決勝]
高藤直寿○大内刈(0:57)△アドニス・ディアス(アメリカ)

■ 66kg級・阿部一二三がまさかの敗戦、相手はまたもやモンゴル勢
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3位決定戦、阿部一二三がアドリアン・ゴンボッチから右袖釣込腰「技有」

(エントリー51名)

【入賞者】
1.FLICKER, Tal (ISR)
2.ZANTARAIA, Georgii (UKR)
3.ABE, Hifumi (JPN)
4.SHMAILOV, Baruch (ISR)
5.GOMBOC, Adrian (SLO)
6.DOVDON, Altansukh (MGL)
7.GRIGORYAN, Aram (RUS)
8.VIERU, Denis (MDA)

優勝候補一番手、ブダペスト世界選手権王者の阿部一二三(日本体育大3年)が準々決勝でまさかの敗退。ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)に袖の絞り合いから横落で転がされ「一本」(0:42)を失陥。「技有」ではないかとアピールするもあるいはブリッジと判断されたか判定が覆ることはなく、国際大会における連勝も34でストップした。阿部が国際大会で敗れるのは2015年7月のグランプリ・ウランバートル以来実に3年ぶり。前回敗れた相手もモンゴルのダヴァドルジ・ツムルフレグ(現在はUAE国籍)であり、またしても鬼門のモンゴル勢に黒星を喫することとなった。

この日の阿部は初戦から動きが悪く調整不良と見受けられた。それでも常であればドフドンに遅れを取ることは考えられず、今回の敗戦は焦りによって守備が疎かになった結果と総括できるだろう。現在流行の肩車スタイルではない、徳野和彦風のクラシカルな横落に備えがなかったということもあるかもしれない。

結果自体は厳しいものであるが、今回の敗戦は阿部のキャリアにおいてプラスに働くと捉えたい。これまでの阿部の柔道スタイルは攻撃偏重であり、そのことが隙に繋がっていた。攻守の方法論に組み手、そして決して油断しないメンタル面と、これで阿部の柔道の厳しさが一段増すことは間違いないはず。本番であるバクー世界選手権ではさらに一段進化した姿を見せてくれることだろう。

主役不在となったトーナメントは第4シードのゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)と第2シードのタル・フリッカー(イスラエル)による決勝となり、フリッカーが小外掛「技有」で優勝を飾った。

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66kg級メダリスト。左からザンタライア、フリッカー、阿部、シュマイロフ。

【準々決勝】
ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)○横落(0:42)△阿部一二三
ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)○反則[指導3](3:19)△アラム・グリゴリアン(ロシア)
タル・フリッカー(イスラエル)○一本背負投(2:06)△デニス・ヴィエル(モルドバ)
アドリアン・ゴンボッチ(スロベニア)○優勢[技有・大内刈]△バルチ・シュマイロフ(イスラエル)

【敗者復活戦】
阿部一二三○優勢[技有・大内刈]△アラム・グリゴリアン(ロシア)
バルチ・シュマイロフ(イスラエル)○GS技有・大内刈(GS0:37)△デニス・ヴィエル(モルドバ)

【準決勝】
ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)○GS反則[指導3](GS0:27)△ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)
タル・フリッカー(イスラエル)○横落(3:08)△アドリアン・ゴンボッチ(スロベニア)

【3位決定戦】
阿部一二三○合技[背負投・袖釣込腰](1:34)△アドリアン・ゴンボッチ(スロベニア)
バルチ・シュマイロフ(イスラエル)○内股(1:01)△ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)

【決勝】
タル・フリッカー(イスラエル)○優勢[技有・小外掛]△ゲオルギー・ザンタライア(ウクライナ)
左相四つ。距離を取りたいフリッカーに密着したいザンタライアという構図。2分14秒、ザンタライアが脇を差して間合いを詰めたところにフリッカーが左小外掛を合わせ、乗り上げるように捩り倒して「技有」。3分28秒にはフリッカーの左一本背負投に裏投を狙ったザンタライアが背中から畳に落下してフリッカーに「技有」が宣告される場面があったが、これはケアシステムによる確認の結果取り消しとなる。残り15秒に巴投で引き込んだフリッカーに偽装攻撃の「指導1」が与えられるも、これ以上ポイントの追加はなくタイムアップ。フリッカーが「技有」優勢で優勝を飾った。

【日本代表選手勝ち上がり】

阿部一二三(日本体育大3年)
成績:3位


[2回戦]
阿部一二三○合技[袖釣込腰・崩上四方固](2:30)△マテオ・メドヴェス(イタリア)

[3回戦]
阿部一二三○反則[指導3](2:15)△トルニケ・ナグリアシヴィリ(ジョージア)

[準々決勝]
阿部一二三△横落(0:42)○ドフドン・アルタンスフ(モンゴル)

[敗者復活戦]
阿部一二三○優勢[技有・大外刈]△アラム・グリゴリアン(ロシア)

[3位決定戦]
阿部一二三○合技[背負投・袖釣込腰](1:34)△アドリアン・ゴンボッチ(スロベニア)


文責:林さとる/eJudo編集部
※写真は権利者の許諾を得て掲載しています

※ eJudoメルマガ版7月31日掲載記事より転載・編集しています。

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