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グランプリフフホト2018・最終日男子プレビュー(90kg級、100kg級、100kg超級)

(2018年5月26日)

※ eJudoメルマガ版5月26日掲載記事より転載・編集しています。
グランプリフフホト2018・最終日男子プレビュー
(90kg級、100kg級、100kg超級)
■ 90kg級・世界王者3名が競演、注目のベイカー対マイドフは準々決勝に組まれる
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リオ五輪金メダリストのベイカー茉秋

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昨年、ベイカー不在の世界選手権を制したネマニャ・マイドフ

(エントリー28名)

現役世界王者のネマニャ・マイドフ(セルビア)に2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストのベイカー茉秋(日本中央競馬会)、2015年アスタナ世界選手権王者のガク・ドンハン(韓国)と、直近3年間の世界王者3名が一同に顔を揃えた。それに加えて周囲を固めるバイプレイヤーにもフセン・ハルモルザエフ(ロシア)にガンツルガ・アルタンバガナ(モンゴル)、イスラム・ボズバエフ(カザフスタン)ら階級上位の強者が揃っている。

世界王者同士の対決が最初に組まれるのはプールA準々決勝のベイカー対マイドフ。どちらの選手も尽きぬスタミナに貪欲な攻撃意欲、そしてなにより他人には真似できない独特の世界観を持っている面白い選手。両者ともに通常では考えられない形から変形の投げで一気に勝負を決めてしまうこともあり、試合の様相は予測不能。どう転んでも面白い試合展開になるだろう。プールBの陣容を見る限り、この試合の勝者が決勝へと勝ち上がるはずだ。

一方、反対側のプールCDからは第2シード配置のガクの勝ち上がりが濃厚。準決勝のフセン・ハルモルザエフ(ロシア)戦が山場だが、腰技タイプのハルモルザエフはガクとは相性が悪いはず。ガクがいつも通り担ぎ技の弾幕を張って自分の間合いで戦えば、それほど手こずらずに勝利することができるはずだ。ガクの強さは相手の柔道を塗りつぶしてしまうその「しつこさ」と「しぶとさ」にある。しかし、この2点はベイカーとマイドフの得意分野でもあり、どちらが勝ち上がってきた場合でも消耗戦に発展することは必至。月並みな表現だが、最後は執念で勝った者が勝利するのではないだろうか。気持ちの入った熱戦に期待したい。

ベイカーは、復帰戦となったグランドスラム・エカテリンブルク大会では新星ミハイル・イゴルニコフ(ロシア)の衝撃的なデビューの影に隠れてしまい、決勝進出を果たしながらも復活を十分に印象付けることができなかった。東京五輪に向けてスタートを切るためにも、この豪華かつハイレベルなトーナメントで優勝を飾り、90kg級にベイカーありということを改めて世界に示したい。

【プールA】
第1シード:ネマニャ・マイドフ(セルビア)
第8シード:ベイカー茉秋(日本中央競馬会)
有力選手:シリル・グロスクラウス(スイス)

【プールB】
第4シード:ガンツルガ・アルタンバガナ(モンゴル)
第5シード:イスラム・ボズバエフ(カザフスタン)

【プールC】
第2シード:ガク・ドンハン(韓国)
第7シード:エドゥアルド・トリッペル(ドイツ)

【プールD】
第3シード:フセン・ハルモルザエフ(ロシア)
第6シード:ザッカリー・バート(カナダ)
有力選手:エドゥアルド・ベットーニ(ブラジル)

■ 100kg級・トーナメントのレベルはやや低め、西山大希は準決勝で難敵チョ・グハンに挑む
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西山大希は100kg級でのツアー初優勝を狙う

(エントリー26名)

この階級の普段の過密具合と比べると今回は強豪の数が少なく、トーナメントのレベルはやや低め。それでも第1シードのミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)を筆頭に、チョ・グハン(韓国)、カール=リヒャード・フレイ(ドイツ)、カズベク・ザンキシエフ(ロシア)らの実力と実績ある有力選手が参加しており、決して楽には勝たせてもらえない陣容となっている。

最大のトピックは西山大希(新日鐵住金)の100kg級ワールドツアー初優勝なるか。国内でこそ選抜体重別選手権優勝に全日本選手権ベスト8と波に乗っている西山だが、国際大会では100kg級に上げてからまだ表彰台に上がれていない。参加メンバーからしても今大会は大きなチャンス、代表争いに割って入るためにも優勝を狙いたいところだ。

西山が配置されたのはプールA、第8シードのルハグヴァスレン・オトゴンバータル(モンゴル)の直下。西山と同じもと90kg級の選手であり、ここで遅れをとることは許されない。
準々決勝で多選濃厚なサーイエニッチもフィジカルの強さをベースに力強い技を仕掛けてくる強敵だが、勝ち上がるうえで最大の障壁は、準決勝での対戦が濃厚なチョ。西山は以前から技出しの遅さが課題となっており、担ぎ技を連発して「指導」を狙ってくるこの選手とは非常に相性が悪いと思われる。「指導」を先行されるとそのまま押し切られてしまう可能性が高く、まずは先に一撃を叩き込み、試合の主導権を握ってしまいたい。

ほか、リオデジャネイロ五輪以降元気のない2015年アスタナ世界選手権2位のフレイがどのような戦いぶりを見せるのかにも注目したい。昨年のブダペスト世界選手権で羽賀龍之介(旭化成)を破ったザンキシエフとの準々決勝は見応えのある試合になるはずだ。

【プールA】
第1シード:ミクロス・サーイエニッチ(ハンガリー)
第8シード:ルハグヴァスレン・オトゴンバータル(モンゴル)
有力選手:グリゴリ・ミナシキン(エストニア)
日本代表選手:西山大希(新日鐵住金)

【プールB】
第4シード:マーティン・パチェック(スウェーデン)
第5シード:チョ・グハン(韓国)
有力選手:ラファエル・ブザカリニ(ブラジル)

【プールC】
第2シード:カズベク・ザンキシエフ(ロシア)
第7シード:カール=リヒャード・フレイ(ドイツ)

【プールD】
第3シード:ラマダン・ダーウィッシュ(エジプト)
第6シード:ヨアキム・ドファービー(スウェーデン)

■ 100kg超級・本命なき大混戦、モウラとシウバのブラジル勢が形上の柱
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ダヴィド・モウラが第1シードに配された

(エントリー23名)

ブダペスト世界選手権銀メダリストのダヴィド・モウラ(ブラジル)と同大会3位のラファエル・シウバ(ブラジル)、それぞれ第1、第2シードに配されたブラジル勢2名が形上トーナメントの柱だ。とはいえ、両者ともに絶対的な優勝候補とまで言い切ることはできず、ロイ・メイヤー(オランダ)、キム・スンミン(韓国)、ユーリ・クラコヴェツキ(キルギスタン)といったロンドン−リオ期に階級を牽引した強豪や、ナイダン・ツヴシンバヤル(モンゴル)、ヨハネス・フレイ(ドイツ)らのもと100kg級勢にも十分に勝ち上がりの目がある。

モウラの初戦の相手にはナイダンが置かれており、ここが前半戦最大の山場。両者はブダペスト世界選手権の準々決勝で対戦しており、その際はモウラが華麗な左内股「技有」で勝利している。ナイダンはもと100kg級の選手だがモウラとの間にはそれほどの体格差はなく、ともにトリッキーな技を持ち味とする曲者同士。頭脳派のナイダンは前回敗れていることから何らかの戦略を持ってこの試合に臨むことが予想され、モウラが初戦で姿を消す展開も十分に考えられるだろう。

一方のシウバも同プール内に担ぎ技系選手のメイヤーが配されており、この選手と対戦する準々決勝が明確な勝負どころだ。シウバはアスリート体型の動ける選手が全盛の100kg超級において安定して成績を残している数少ない大型選手。以前は巨体の圧力と前捌きの上手さで「指導」を狙うスタイルだったが、昨年シーズンからは腹で相手を弾き飛ばすような独特の内股で「一本」を量産している。常に階級上位に君臨してきたシウバだが、実はワールドツアーでは2014年のグランドスラム・チュメニ大会を最後に優勝していない。組み合わせを見る限りメイヤー以外に戦いにくい相手はおらず、今大会は優勝のチャンス。大型選手の意地を示すためにも是非優勝を目指してほしい。

そのほかに注目したいのは、ベクボロト・トクトゴノフ(キルギスタン)。トクトゴノフは2月のグランドスラム・デュッセルドルフ大会からワールドツアーに参戦した新顔だが、同大会では原沢久喜ばりの豪快な内股を連発、ビッグトーナメントでいきなり3位を獲得してみせた。今回はメイヤー、シウバと強豪と連戦しなければいけない過酷な配置を引いてしまったために勝ち上がることは厳しいと思われるが、今後活躍したときに備えて是非チェックしておきたい、非常に面白い選手だ。

【プールA】
第1シード:ダヴィド・モウラ(ブラジル)
第8シード:ヤヴァド・マージョウブ(イラン)
有力選手:ナイダン・ツヴシンバヤル(モンゴル)

【プールB】
第4シード:アンドレイ・ヴォルコフ(ロシア)
第5シード:ユーリ・クラコヴェツキ(キルギスタン)
有力選手:スヴェン・ハインル(ドイツ)

【プールC】
第2シード:ラファエル・シウバ(ブラジル)
第7シード:ロイ・メイヤー(オランダ)
有力選手:ベクボロト・トクトゴノフ(キルギスタン)

【プールD】
第3シード:キム・スンミン(韓国)
第6シード:ウルジバヤル・デューレンバヤル(モンゴル)
有力選手:アントン・クリヴォボコフ(ロシア)、ヨハネス・フレイ(ドイツ)

※ eJudoメルマガ版5月26日掲載記事より転載・編集しています。

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