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阿部詩欠くも夙川学院隙のない戦いでベスト4入り、富士学苑は三回戦で東海大翔洋に苦杯・第40回全国高等学校柔道選手権女子団体試合マッチレポート①一回戦~準々決勝

(2018年4月24日)

※ eJudoメルマガ版4月24日掲載記事より転載・編集しています。
阿部詩欠くも夙川学院隙のない戦いでベスト4入り、富士学苑は三回戦で東海大翔洋に苦杯
第40回全国高等学校柔道選手権女子団体試合マッチレポート①一回戦~準々決勝
取材:古田英毅/eJudo編集部
撮影:乾晋也、辺見真也、古賀恒夫

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阿部詩を下げた夙川学院、初戦の布陣は村川実葉瑠、金知秀、長谷川瑞紀。

高校「三冠」大会最初のタイトルである全国高等学校柔道選手権大会、三人制で争う女子団体戦の優勝候補筆頭は連覇を狙う夙川学院高(兵庫)。先鋒(52kg級)にグランドスラム連勝中の阿部詩、中堅(57kg級)に韓国代表としてグランドスラム・パリで3位入賞の金知秀、大将(無差別)には全日本カデ70kg超級王者の吉峰芙母絵と同2位の長谷川瑞紀を保有する、まさしく超高校級の豪華チームだ。

しかし大会直前の監督会議で、同校の松本純一郎監督は、出場を熱望するエース阿部詩を登録から外すという非情の決断。世界選手権代表最終選考会である全日本選抜体重別選手権を3週間後に控える阿部への強烈なメッセージであるとともに、「将来の夙川学院を考えてもう一段階段を上がるため」(大会直前インタビューより)に採ったこの策により、一気に情勢は混沌となった。先鋒枠に52kg級の大森生純、大将に無差別の高橋瑠璃と前日の個人戦の覇者2人を擁する帝京高(東京)、世界カデ63kg級王者結城彩乃を軸に若潮杯で夙川学院を破って優勝した富士学苑高(山梨)、個人戦63kg級の覇者浦明澄を擁する創志学園高(岡山)らタイプの違う強豪が初の栄冠を得んと打倒・夙川学院に腕を撫す。

前日の結果からV候補筆頭は帝京にシフトした感あり。ただし、今年度大会はレギュレーションが変わり、代表戦が任意選択制から「引き分け試合の再戦」に変更。当代きっての大駒素根輝を擁する南筑高が福岡県予選で敗れたように、かつて絶対的に有利であった重量級の大駒1枚で勝負する、今大会で言えば帝京タイプのチームの地位が相対的に下がることとなっている。一方スーパーエース阿部が外れることで攻撃力が落ちた夙川学院だが、新たな特徴である「全ポジションにしぶとい選手を揃える」カラーは形上このレギュレーションに嵌り、戦力的にも組み合わせ的にも十分勝ち上がりは可能。しかし阿部と金を外して戦った近畿ブロック大会では戦力十分と評されながらベスト8で敗れており、まさしく勝負は予断を許さない。

本稿ではまずトーナメントを4つのブロックに割って、簡単に強豪各校たちの勝ち上がりを追いかけてみたい。四つ角シード校のうち帝京は初戦に、大成と富士学苑はベスト8への過程である3戦すべてに歯ごたえのある相手が配された。最激戦区は、富士学苑と創志学園が同居するDブロック。

■ Aブロック
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先鋒戦は強豪対決、村川実葉瑠が對馬みなみと激戦

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二回戦、金知秀が佐久間絵理華から袖釣込腰「技有」

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三回戦、金知秀が古城菜南美から大内刈「技有」

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三回戦、長谷川瑞紀が嶋田沙緒里から大内刈「一本」

シード校:夙川学院高(兵庫)、桐蔭学園高(神奈川)
準々決勝カード:夙川学院高(兵庫) - 桐蔭学園高(神奈川)

シード両校が順当にベスト8入り。

[Aブロック二回戦]
夙川学院高(兵庫) 2-0 東北高(宮城)
(先)村川実葉瑠×引分×對馬みなみ
(中)金知秀〇崩袈裟固(1:49)△佐久間絵理華
(大)長谷川瑞紀〇袈裟固(1:30)△小野寺美優

夙川学院は豊富な手札の中から、先鋒に前日の個人戦48kg級準優勝者村川実葉瑠を選択。二回戦は東北高(宮城)とマッチアップ、難関と目された先鋒戦で村川が個人戦52kg級準優勝者の強豪・對馬みなみと引き分けると、以降は中堅金知秀が佐久間絵理華に左袖釣込腰「技有」からそのままの形で抑え込んでの崩袈裟固「一本」(1:49)、大将長谷川が小野寺美優に袈裟固「一本」(1:30)と連勝して2-0の快勝。

[Aブロック三回戦]
夙川学院高(兵庫) 2-0 国分中央高(鹿児島)
(先)村川実葉瑠×引分×中馬梨歩
(中)金知秀〇優勢[技有・大内刈]△古城菜南美
(大)長谷川瑞紀〇大内刈(0:12)△嶋田沙緒里

三回戦はこれも先鋒に強豪を据える国分中央高(鹿児島)とマッチアップ。迎えた中馬梨歩との一番を村川がしっかり引き分けると、中堅金が古城菜南美に大内刈「技有」優勢で先制、大将長谷川が嶋田沙緒里に開始12秒の大内刈「一本」と続いてスコア2-0の快勝。まずはしっかりベスト8への勝ち上がりを決めた。

桐蔭学園は初戦から山場あり、二回戦は先鋒枠に48kg級王者芳田真を擁し戦前にはシード入りも噂された強豪・比叡山高(滋賀)と早くも激突。比叡山は一回戦で鶯谷高(岐阜)を相手に芳田の内股「一本」(2:24)、足達実佳の大内刈「一本」(0:35)、藥師山ひかりの「技有」優勢と3-0で完勝しており体勢万全。

この試合は桐蔭学園が1-1で辛勝。先鋒長友瑠奈が芳田を相手に1分36秒消極の「指導」、2分3秒片襟の「指導」と2つの反則を失ったがなんとかそのまま帰陣してダメージを最小限に食い止めると、分水嶺と目された中堅戦で渡辺明日香が足達を相手にしっかり引き分け。満を持して登場したエース朝飛真実が藥師山を崩袈裟固「一本」(2:05)に斬り伏せて逆転、内容差で三回戦進出を決めた。続く佐賀商高(佐賀)戦は長友の引き分けを受けた渡邉が満岡茉耶を払腰「一本」(2:53)、朝飛が田代美都穂を内股「一本」(0:22)と連勝。2-0の快勝で夙川学院への挑戦権を得る。

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準々決勝、村川実葉瑠が長友瑠奈から一本背負投「一本」

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金知秀が渡邊明日香から内股巻込「技有」

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金が腕緘を狙う

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吉峰芙母絵が朝飛真実を攻める

[Aブロック準々決勝]
夙川学院高(兵庫) 2-0 桐蔭学園高(神奈川)
(先)村川実葉瑠○一本背負投(1:50)△長友瑠奈
(中)金知秀○腕緘(1:40)△渡邊明日香
(大)吉峰芙母絵×引分×朝飛真実

夙川学院が快勝。桐蔭学園が勝利するとすれば2戦を引き分けて大将朝飛の取り味に掛けるしかない試合であったが、夙川学院は先鋒村川がこのシナリオに場が引き寄せられることを許さず、1分50秒一本背負投「一本」で長友を一蹴。

これで試合は八割がた夙川学院のものになった感あり。中堅戦は金が激しい組み手争いから渡邉の袖を絞り込み内股巻込「技有」奪取、ここから寝技に繋いで腕緘「一本」で勝利する。夙川学院、電車道の2連勝であっさりベスト4入り決定。大将戦はここで投入された吉峰が手堅く引き分け、最終スコアは2-0だった。夙川学院はここまで3試合9戦をこなし、いまだ無失点。

[Aブロック一回戦]
東北高(宮城) 1-0 松商学園高(長野)
国分中央高(鹿児島) 3-0 國學院大栃木高(栃木)
比叡山高(滋賀) 3-0 鶯谷高(岐阜)
佐賀商高(佐賀) ①代-1 高松商(香川)

[Aブロック二回戦]
夙川学院高(兵庫) 2-0 東北高(宮城)
国分中央高(鹿児島) 2-0 明誠高(島根)
桐蔭学園高(神奈川) ①-1 比叡山高(滋賀)
佐賀商高(佐賀) 1-0 金足農高(秋田)

[Aブロック三回戦]
夙川学院高 2-0 国分中央高
桐蔭学園高 2-0 佐賀商高

[Aブロック準々決勝]
夙川学院高 2-0 桐蔭学園高

■ Bブロック
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三回戦、大将戦で埼玉栄・溝口愛歌が大成・佐藤陽子を相手に粘る

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残り1秒、佐藤が溝口から谷落「一本」、これで試合は代表戦へ。

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大熱戦の代表戦は6分を越える熱戦。大成・尾﨑美玲が埼玉栄・渋谷萌々音から大外返「技有」で勝利。

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大成は大接戦を勝ち切ってベスト8入り決定。

シード校:大成高(愛知)、敬愛高(福岡)
準々決勝カード:大成高(愛知) - 敬愛高(福岡)

四つ角シード校・大成の山には長崎明誠高(長崎)、埼玉栄高(埼玉)と強豪が詰め込まれ、当然ながら大成はこの2校と連戦という厳しい山。

二回戦から登場した大成は長崎明誠と大消耗戦。勝利必須と期待された「階級落ち」の先鋒和田君華が古里幸永羽と引き分け、続く中堅尾崎美玲も「組み合わない」咎による「指導」1つを分け合ったのみで山口芽瑠と引き分け、エース格の重量級の強者・大将佐藤陽子も山本楓花を抜けず、試合は3戦連続の引き分けで終了。代表抽選が大将枠となる幸運を生かし、佐藤が山本とのGS方式の再戦で1分21秒「指導」を奪って勝利、大成は0-0の代表戦決着という形でなんとか初戦を勝ち抜く。

三回戦は、前戦で盛岡南高(岩手)を3-0と一蹴して来た埼玉栄と対戦するが、この先鋒戦でアクシデント。和田が畠山瑠唯との試合中に鼻から出血、これが止まらず1分4秒で棄権負けとなってしまう。強豪埼玉栄に対してあまりに重い「一本」相当のビハインド。中堅戦は尾崎が渋谷萌々音を相手に踏ん張って引き分けて1点差変わらず、試合は大将戦へ。

埼玉栄は前戦で一本勝ちしている70kg級の佐藤星麗七に代えて、登録体重58キロの溝口愛歌を投入。大成・佐藤陽子は一本勝ち以外ではチームの敗退が決まってしまう厳しい状況だが、ケンカ四つの溝口に対しまず大内返「技有」を確保。1分18秒にも谷落「技有」を得るが、どうしても「一本」に届かず試合はあっという間に最終盤。しかし残り1秒、溝口の浅く腰を入れた左大腰に反応した佐藤が谷落で背中から叩き落とし劇的「一本」。これで試合は振り出し、1-1の内容差なしで全3戦が終了することとなった。

注目の代表戦は、中堅戦の再戦。大成・尾﨑美玲に埼玉栄・渋谷萌々音ともに右組みのこの試合は互いが掛けては技を重ね塗りして展開をリセットする消耗戦となるが、2分50秒の釣込腰をきっかけに渋谷が攻勢。背負投、そしてタイミングの良い右大外刈を連発して、尾崎は後手に回る。渋谷は片襟で煽り、背負投に小内刈、そして大外刈と取り味のある技を連発するが、陥落寸前に見えた尾崎はしぶとく右大外刈を打ち返して、主審に「指導」を与える決断を許さない。苦しい時間帯を尾崎が耐え続けるこの拮抗のまま、1つの「指導」もなく試合時間はなんと6分を越える。ここから試合を決めんと渋谷がひときわ思い切り右大外刈を数度。しかし6分31秒に放った一撃を待ち構えた尾崎が返して大外返「技有」獲得。スコアはともかく状況的には「逆転」と言って良い尾崎の粘り勝ちで試合終了、大成、2戦連続の代表戦決着を制してベスト8入り決定。埼玉栄はあと1秒で勝利決定というところから連敗で大魚を逸した。

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二回戦、敬愛の大将多田純菜が福井工大福井・大村朱里から体落で2つ目の「技有」

敬愛は福岡県予選で、素根輝擁する金鷲旗王者・南筑高を破っての出場。先鋒藤本彩月、中堅宮崎七海、そして大将にエースの多田純菜という布陣で大会をスタート、二回戦は福井工大福井高(福井)を藤本の「技有」優勢、宮崎の払腰「一本」(0:16)、多田の袈裟固「一本」(1:36)でスコア3-0の快勝。八千代高(千葉)を畳に迎えた三回戦は、藤本が横山澄香を「技有」優勢、宮崎が柴田麻里奈を僅差の優勢、そして多田が新井風花を縦四方固「一本」(1:35)とこれも3-0の圧勝。まったく隙を見せずに準々決勝へと駒を進めて来た。

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準々決勝、敬愛・宮崎七海が大成・尾﨑美玲を攻める。

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大将戦、佐藤陽子が多田純菜に右内股を押し込み「技有」

[Bブロック準々決勝]
大成高(愛知) ①-1 敬愛高(福岡)
(先)和田君華×引分×藤本彩月
(中)尾﨑美玲△優勢[僅差]○宮崎七海
(大)佐藤陽子○優勢[技有・内股]△多田純菜

先鋒戦は和田に「指導」1つが与えられたのみで引き分け。中堅戦は大成・尾崎が痛恨の偽装攻撃「指導2」を失い、敬愛・宮崎七海が優勢勝ちを果たす。この時点で敬愛が1点をリード。
勝負はエース同士がマッチアップする大将戦へ。大成勝利には佐藤が「技有」以上を挙げることが必須、一方の敬愛は多田が引き分け以上で勝利確定という状況で行われたこの試合は、56秒に佐藤がケンカ四つの多田から値千金の右内股「技有」を獲得。このまま試合を終えて内容差で逆転。大成は接戦3試合すべてを凌ぎ切り、みごとシード校の責めを果たしてベスト4入り決定。

[Bブロック一回戦]
長崎明誠高(長崎) 2-1 金沢学院高(石川)
盛岡南高(岩手) 2-0 倉吉北高(鳥取)
福井工大福井高(福井) 2-0 紀央館高(和歌山)
八千代高(千葉) 2-0 山形中央高(山形)

[Bブロック二回戦]
大成高(愛知)〇0代? 0△長崎明誠高(長崎)
埼玉栄高(埼玉) 3-0 盛岡南高(岩手)
敬愛高(福岡) 3-0 福井工大福井高(福井)
八千代高(千葉) 2-0 徳島北高(徳島)

[Bブロック三回戦]
大成高 ①代-1 埼玉栄高
敬愛高(福岡) 3-0 八千代高(千葉)

[Bブロック準々決勝]
大成高 ①-1 敬愛高

■ Cブロック
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二回戦、帝京の先鋒大森生純が広陵・道法志歩から縦四方固「一本」

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二回戦、帝京の大将高橋瑠璃は広陵・古賀早也香の攻めに揺るがず

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三回戦、高橋瑠璃が宮崎日大高・阪本和香奈から横四方固「一本」

シード校:帝京高(東京)、名張高(三重)
準々決勝カード:帝京高(東京) - 沖縄尚学高(沖縄)

四つ角シード校のうち、間違いなくもっとも戦いやすい山に置かれたのがこの帝京高。先鋒大森生純、大将高橋瑠璃と2人の個人戦王者の存在をテコに初優勝を狙う。

二回戦は前半戦の山場と目される広陵高(広島)との一番。まず盤面構成上勝利必須のミッションを負う先鋒大森生純が道法志歩を組みつぶして縦四方固「一本」(1:16)でしっかり勝利、さらに中堅三谷桜が飯田紀子と引き分けと順調な滑り出し。高橋瑠璃が重量級の強豪古賀早也香とマッチアップ、引き分けたことでスコアは伸び切らなかったが、まずは1-0で手堅く初戦を勝ち抜くこととなった。広陵は個人戦無差別三回戦で高橋とGS延長戦まで戦った1年生八巻衣音も抱える強豪だが、重量級の強豪2枚という手札にレギュレーションが噛み合わず、悔しい二回戦敗退。

帝京、続いて宮崎日大高(宮崎)を畳に迎えた三回戦は大森が横四方固「一本」(1:41)、三谷が「指導」3つを奪っての反則、高橋が横四方固「一本」(1:05)の快勝。スコア3-0で悠々ベスト8入り決定。

下側の山からは沖縄尚学高(沖縄)が準々決勝に進出。一回戦は先鋒吉田涼と大将外間蘭の「技有」優勢勝ちをテコに喜多方桐桜高(福島)に2-0で勝利、二回戦は中堅宮城杏優菜と大将外間とこれも2つの「技有」優勢を並べて富山商高(富山)を2-0で下し、三回戦ではシード校名張高(三重)と大激戦。先鋒戦の引き分けを受けた中堅戦で宮城が川村幸穂に横四方固「一本」(3:18)で屈したが、大将戦では外間が宮橋光を相手に値千金の払巻込「一本」(2:05)。この勢いを背に、先鋒戦の再戦となった代表戦では吉田涼が長谷川優珠から「技有」優勢で勝利。1-1の代表戦決着でシード校打倒を果たし、見事ベスト8への勝ち上がりを決めることとなった。

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準々決勝、高橋瑠璃が外間蘭を攻める

[Cブロック準々決勝]
帝京高(東京) 3-0 沖縄尚学高(沖縄)
(先)大森生純○縦四方固(1:12)△吉田涼
(中)三谷桜○小外掛(2:54)△宮城杏優菜
(大)髙橋瑠璃○横四方固(1:13)△外間蘭

帝京の圧勝。先鋒戦は大森が縦四方固「一本」で快勝、中堅戦はこの日のカギと目される三谷桜が前技フェイントを利かせた小外掛を決め、宮城杏優菜を相手に残り6秒で一本勝ち。この時点で準決勝進出を決めると、大将戦は高橋がここまで絶好調の外間蘭を相手に左体落から押し込みめくってガッチリ横四方固。盤石の「一本」でパーフェクトゲーム完成、すべて「一本」のスコア3-0でこの準々決勝を締めくくった。帝京は余裕をもってのベスト4入り。

[Cブロック一回戦]
広陵高(広島) 2-1 立命館宇治高(京都)
札幌日大高(北海道) 2-0 岡豊高(高知)
前橋育英高(群馬) 1-0 神港橘高(兵庫)
沖縄尚学高(沖縄) 2-0 喜多方桐桜高(福島)

[Cブロック二回戦]
帝京高(東京) 1-0 広陵高(広島)
宮崎日大高(宮崎) ①代-1 札幌日大高(北海道)
名張高(三重) 2-0 前橋育英高(群馬)
沖縄尚学高(沖縄) 2-0 富山商高(富山)

[Cブロック三回戦]
帝京高 3-0 宮崎日大高
沖縄尚学高 ①代-1 名張高

[Cブロック準々決勝]
帝京高3-0 沖縄尚学高

■ Dブロック
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二回戦、富士学苑の先鋒藤城心が新田・久岡咲良を攻める。ここから縦四方固に移行して「一本」。

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二回戦、結城彩乃が圧力をベースに巧みに進退、立川桃をいなす。

シード校:富士学苑高(山梨)、創志学園高(岡山)
準々決勝カード:帝京高(東京) - 沖縄尚学高(沖縄)

激戦区。シード校富士学苑は二回戦から登場、複数パターン考えられたその布陣は先鋒から藤城心、結城彩乃、そして無差別枠の大将には招待試合シリーズで重量級を相手に奮闘した57kg級の新井美香というもの。

その富士学苑、初戦から強豪・新田高(愛媛)とのマッチアップ。この試合は藤城が久岡咲良から縦四方固「一本」で勝利し、勝負どころの中堅戦は昨年度個人戦63kg級の覇者結城がしぶとい立川桃から2つの「指導」を奪って優勢勝ち。大将戦も新井が中矢遥香との消耗戦をしっかり引き分けで終えて、スコア2-0の快勝であった。

続く三回戦は、東海大静岡翔洋高(静岡)との対戦。先鋒に渋谷舞という強力な駒を持つ同校は一回戦で柳ヶ浦高(大分)を相手に一本勝ちを3つ並べるパーフェクトスコアでの3-0、二回戦の奈良育英高(奈良)戦は先鋒渋谷と大将澤崎莉子がともに「技有」優勢で勝利して2-0と、ここまで非常に良い勝ち上がり。

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三回戦、富士学苑の中堅結城彩乃が東海大静岡翔洋・百井優佳から内股「技有」。「一本」級の一撃だったがこの僅かな回旋の不足が試合全体に大きく影響した。

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大将戦は東海大静岡翔洋・澤崎莉子が新井美香から内股「技有」を奪って勝利。

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藤城心と渋谷舞による代表戦は「指導」で渋谷に凱歌

[Dブロック三回戦]
東海大静岡翔洋高(静岡) ①代-1 富士学苑高(山梨)
(先)渋谷舞×引分×藤城心
(中)百井優佳△優勢[技有・内股]〇結城彩乃
(大)澤崎莉子〇優勢[技有・内股]△新井美香
(大)渋谷舞〇優勢[僅差]△藤城心

シード校、そして優勝候補の一角と目されていた富士学苑がここで陥落。首級を挙げたのは東海大静岡翔洋だ。

先鋒戦は全日本カデ48kg級2連覇者の渋谷舞と、全国中学校大会52kg級の覇者で前日の個人戦でも3位入賞の藤城心の実力者2人がかち合ってが引き分け。そして勝負どころの中堅戦で、東海大静岡翔洋・百井優佳が世界カデ王者結城彩乃の猛攻を左内股「技有」のみに留める殊勲。これが盤面に大きく効いた。

大将戦は78kg級の好選手澤崎莉子が、新井美香から左「技有」優勢で勝利。東海大静岡翔洋が勢いを持ったまま、勝負は代表者1名による決定戦へと持ち込まれる。

実力拮抗の先鋒戦の再戦となった代表戦は藤城、渋谷ともに右組みの相四つ。ただ1つの「指導」すら許されないGS形式の代表戦に、ともに連続攻撃可能な方法論とエンジン、そして取り味のある技を備えたこの両名の顔合わせはまったく予断を許さない。

開始早々藤城が放った左袖釣込腰は渋谷が引きずって潰し右大内刈、藤城の左腰車も渋谷が応じ、小外刈から激しく押し込んで展開拮抗。藤城の左腰車に左釣腰、渋谷の左右の担ぎ技とともに打てば打ち返され、打ち返されればさらに重ね塗りして投げを放つことが続き展開まったく差がつかず。もはやどちらかが立てなくなるまで続くのではと思われた試合は、4分過ぎに渋谷が左背負投、右背負投と続けて担ぎ技を放って藤城の技が僅かに止まったところで、主審もはやこのタイミングしかないと決断「待て」。4分17秒、消極的との咎で藤城に「指導」が与えられ、ここに東海大静岡翔洋の勝利が決まった。

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優勝候補に挙げられた富士学苑はここで終戦。激戦ブロックの圧に押しつぶされた感があった。

ついに優勝を狙える陣容揃えたかに思われた若潮杯覇者・富士学苑は失意の三回戦敗退。強豪との対戦が続く厳しい組み合わせを前に、勝利のシナリオ意外に細いそのナイーブな布陣が噛み合わなかった印象、力を出し切れずに終わった大会だった。

下側の山からは創志学園が順当にベスト8進出。先鋒下地久美子、中堅の63kg級王者浦亜明澄、そして無差別枠の大将に57kg級の強者古賀ひよりを置くという布陣で、二回戦は九州学院高(熊本)を相手に下地の送襟絞「一本」(2:07)、浦の横四方固「一本」(2:54)と積み上げて2-0で勝利。三回戦は新発田農高(新潟)を浦の小内巻込「一本」(0:52)と古賀の「技有」優勢によりこれも2-0で下す。

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準々決勝、創志学園は下地久美子が渋谷舞ときっちり引き分け。

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大将戦は古賀ひよりが澤崎莉子に仕事をさせず。

[Dブロック準々決勝]
創志学園高(岡山) 1-0 東海大静岡翔洋高(静岡)
(先)下地久美子×引分×渋谷舞
(中)浦明澄○小外掛(2:02)△百井優佳
(大)古賀ひより×引分×澤崎莉子

先鋒戦で下地久美子が右相四つの渋谷舞としっかり引き分け。この時点で勝利の筋書き大きく創志学園の側に傾いた。中堅戦は浦明澄が2分2秒に小外掛で百井優佳を叩き落とし「一本」確保。勝負どころを心得た大将古賀ひよりは体格に大きく勝る澤崎莉子に仕事をさせずきっちり封殺、引き分けを得て試合終了。盤面から考え得るもっとも理想的なシナリオで創志学園が快勝。みごとベスト4へと名乗りを挙げることとなった。

結果決まった準決勝カードは、

夙川学院高(兵庫) - 大成高(愛知)
帝京高(東京) - 創志学園高(岡山)

となった。

[Dブロック一回戦]
新田高(愛媛) 2-0 西京高(山口)
東海大静岡翔洋高(静岡) 3-0 柳ヶ浦高(大分)
九州学院高(熊本) 1-0 星翔高(大阪)
新発田農高(新潟) 2-0 土浦日大高(茨城)

[Dブロック二回戦]
富士学苑高(山梨) 2-0 新田高(愛媛)
東海大静岡翔洋高(静岡) 2-0 奈良育英高(奈良)
創志学園高(岡山) 2-0 九州学院高(熊本)
新発田農高(新潟) 2-1 八戸西高(青森)

[Dブロック三回戦]
東海大静岡翔洋高 ①代-1 富士学苑高
創志学園高2-0 新発田農高

[Dブロック準々決勝]
創志学園高1-0 東海大静岡翔洋高

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