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平成30年度全日本カデ柔道体重別選手権大会・女子7階級レポート

(2018年4月24日)

※ eJudoメルマガ版4月24日掲載記事より転載・編集しています。
平成30年度全日本カデ柔道体重別選手権大会・女子7階級レポート
取材・文:林さとる/eJudo編集部
撮影:坂口美貴

■ 44kg級・中学生の宮井杏が優勝、準決勝で昨年の世界カデ王者河端悠を破る
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44kg級決勝、宮井杏が左袖釣込腰で吉岡光を攻める。直後吉岡に3つ目の「指導」が与えられ試合が決着。

(エントリー8名)

【決勝まで】

昨年の全国中学生柔道大会40kg級王者の宮井杏(箕島中3年)と、同大会44kg級を制した吉岡光(八千代高1年)が決勝に進出。

本階級唯一の中学生である宮井は、初戦で齋藤なずな(藤枝順心高1年)をGS延長戦での「指導3」反則(GS1:55)で破ると、準決勝では昨年の世界カデ王者・河端悠(大成高2年)と対戦。この試合は一進一退の攻防の末に両者「指導2」を奪い合ってGS延長戦へともつれ込むが、最後はGS34秒に宮井が3つ目の「指導」(GS0:34)を得て勝利を収める。世界王者相手にアップセットを演じ、勢いに乗っての決勝進出となった。

一方の吉岡は初戦で中村成実(魚津市柔道協会)を僅か10秒の背負投「一本」(0:10)で秒殺、準決勝でも宮城杏優菜(沖縄尚学高2年)をGS延長戦での「指導3」反則(GS1:50)で下して決勝へと駒を進める。

【決勝】

宮井杏〇GS反則[指導3](GS3:06)△吉岡光
宮井が右、吉岡が左組みのケンカ四つ。双方担ぎ技を主体とする選手同士、この試合は激しい担ぎ技の応酬となる。まずはファーストコンタクトで宮井が逆技の右一本背負投。この技を皮切りに、お互いが釣り手のみを持った状態から片手の背負投で交互に掛け潰れる展開が続く。宮井が左一本背負投を2度続けた2分4秒、吉岡に消極的との咎で「指導1」。これ以降も両者がリスクの低い担ぎ技による先手掛け潰れ戦法を続けた結果、以降はポイントの変動がないまま本戦が終了する。

GS延長戦に入ると吉岡は巴投を多用するようになり、担ぎ技からこちら主体とする攻めへと転換。引き込んで得意の寝技で勝負しようとするが、これは宮井も読んでおり決め切ることができない。反対に宮井は本戦での担ぎ技攻勢を継続、右背負投、左一本背負投、左一本背負投と宮井の技で終わる展開が続き、GS2分23秒、吉岡に「指導2」が追加される。あと「指導」1つを奪えば勝利の宮井はここからもう一段ペースをアップ、組むとすぐに技を仕掛け、左一本背負投を2度続ける。立技で守勢に回ってしまった吉岡は食らいついて寝勝負を狙うが、宮井これを許さず。宮井が左袖釣込腰を仕掛けたGS3分6秒、吉岡に3つ目の「指導」が与えられ試合が決着した。

入賞者および、優勝した宮井杏選手のコメント、全試合の結果は下記。

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44kg級優勝の宮井杏

【入賞者】
優 勝:宮井杏(箕島中3年)
準優勝:吉岡光(八千代高1年)

宮井杏選手のコメント
「ここに勝ったら世界カデ。今までやってきたことを出し切ろうと思って戦いました。背負投が得意技ですが、今日は決まらなかった。もっと確実に一本を取りたいです。決勝はしんどかったですが、気持ちを切らさずに戦うことを意識しました。将来は世界で戦いたいです。野村忠宏さんのような背負投に憧れます。」

【準々決勝】
河端悠(大成高2年)○優勢[技有・大内刈]△西さくら(科学技術高2年)
宮井杏(箕島中3年)○GS反則[指導3](GS1:55)△齋藤なずな(藤枝順心高1年)
宮城杏優菜(沖縄尚学高2年)○GS反則[指導3](GS0:57)△吉田さくら(札幌北斗高2年)
吉岡光(八千代高1年)○背負投(0:10)△中村成実(魚津市柔道協会)

【準決勝】
宮井杏○GS反則[指導3](GS0:34)△河端悠
吉岡光○GS反則[指導3](GS1:50)△宮城杏優菜

【決勝】
宮井杏〇GS反則[指導3](GS3:06)△吉岡光

■ 48kg級・中馬梨歩が優勝、古賀若菜とのライバル対決を制す
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48kg級決勝、中馬梨歩が古賀若菜から左腰車「技有」

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中馬は敢えてがっぷり四つに持つことで古賀の猛攻を凌ぐ

(エントリー8名)

【決勝まで】

昨年のインターハイチャンピオンである古賀若菜(南筑高2年)を筆頭に有力選手が揃った激戦階級。このなかを中馬梨歩(国分中央高2年)と古賀の実力者2人が勝ち上がり、順当に決勝進出を果たした。この組み合わせは2016年全国中学校柔道大会決勝と同一カード、この際は中馬が勝利しており、前述の通り昨年度インターハイは古賀が制した。まさにこの世代の本階級をリードしてきた強者2人による、直接対決だ。

中馬は初戦で多田薫(敬愛高1年)を背負投と小内刈の合技「一本」(3:00)で破ると、2回戦では昨年の全日本ジュニアで中学生ながら44kg級で3位を獲得、今大会でも前戦で昨年のインターハイ準優勝者・野村真希(富士学苑高3年)を小外刈「技有」で下している田中愛夢(新田高1年)を、背負投で2度投げつけての合技「一本」(2:05)で一蹴。2戦連続の一本勝ちを収めて決勝へと駒を進める。

対する古賀は初戦で上倉舞知(金沢学院高2年)を送襟絞「一本」(3:06)に仕留めて大会をスタート、準決勝では昨年の世界ジュニア44kg級王者・久保井仁菜(京都文教高3年)の挑戦を「指導3」反則(3:27)で退けて決勝進出を果たす。

【決勝】

中馬梨歩〇優勢[技有・腰車]△古賀若菜
左相四つ。まずは中馬が左背負投で先制攻撃。古賀はこれを耐えると釣り手で背中を叩き、左「小内払い」を2発放って相手を畳に引き落とす。29秒、伏せてしまった中馬に偽装攻撃の「指導1」。続く展開、古賀は左大内刈で相手を場外際まで追い込むと、やや強引に体を浴びせて決めに掛かる。しかし、中馬は体を残して受け止め、反対に首を抱いて左腰車。体を捨てて乗り上げていた古賀は巻き込まれるように畳を転がり、41秒「技有」が宣告される。古賀はポイント失陥に怯まず間を置かずに腕挫十字固を狙うが、捉え切れずに「待て」。

試合が再開されるとポイントをリードされた古賀は怒気を発して中馬に襲いかかり、背中を叩いて激しくせんあおる。古賀が奥襟を持って足を飛ばし続けた1分59秒、防戦一方になった中馬に極端な防御姿勢による「指導2」追加。試合時間を半分残して早くも後がなくなった中馬はまさに背水の陣、奥襟を持たれて組み負けながらも、技を出し続けることで凌ぎ続ける。1分48秒には左小内巻込で相手の懐深くまで侵入して惜しい場面を作るが、ここは古賀がしっかりと潰して回避する。3分1秒、再び古賀が奥襟を持ってあおると中馬は潰れてしまい、これを受けた主審は2人の副審を呼び寄せ合議を行う。試合を決めるあとひとつの「指導」宣告が十分あり得るタイミング、会場中が固唾を呑んでこれを見守るなか、出された判定はしかし続行。時間的に追い込まれた古賀は勝負を掛けようと勢いよく飛び出し奥襟を確保、ここを勝負どころと読んだか中馬も奥襟で応じて両者がっぷり四つの形が完成する。古賀は勝負技の左大内刈を仕掛けるが、中馬はしっかりと引き手で突いて間合いに入れず、焦った古賀は巴投で引き込んでしまうミスを犯す。当然時間を使いたい中馬は寝技を挑み、時間を消費させることに成功。「待て」の時点でほとんど試合時間は残されておらず、今度は中馬が巴投で引き込んだところでタイムアップ。中馬がライバル対決を制して優勝を飾った。試合を見る限り地力は古賀のほうが上。中馬の一瞬のチャンスを逃さない試合勘と、ここぞという場面での勝負度胸が生きた一番だった。

入賞者および、優勝した中馬梨歩選手のコメント、全試合の結果は下記。

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48kg級優勝の中馬梨歩

【入賞者】
優 勝:中馬梨歩(国分中央高2年)
準優勝:古賀若菜(南筑高2年)

中馬梨歩選手のコメント
「腕の力が強くなったと感じています。少しずつトレーニングの成果が出ている。姿勢が良くなり、足技も上手く掛かるようになりました。先々に攻められたことが勝因です。挑戦者の気持ちで戦いました。インターハイに優勝して、全日本ジュニアで上位に勝ち上がることが目標です。自分から攻めることが信条です。」

【準々決勝】
田中愛夢(新田高1年)○GS技有・小外刈(GS0:20)△野村真希(富士学苑高3年)
中馬梨歩(国分中央高2年)○合技[背負投・小内刈](3:00)△多田薫(敬愛高1年)
古賀若菜(南筑高2年)○送襟絞(3:06)△上倉舞知(金沢学院高2年)
久保井仁菜(京都文教高3年)○縦四方固(3:04)△篠崎英夢(沖学園高1年)

【準決勝】
中馬梨歩○合技[背負投・背負投](2:05)△田中愛夢
古賀若菜○反則[指導3](3:27)△久保井仁菜

【決勝】
中馬梨歩〇優勢[技有・腰車]△古賀若菜

■ 52kg級・藤城心が優勝、攻めの多彩さで池田海実を退ける
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52kg級決勝、藤城心が隅返で池田海実を大きく崩す

(エントリー8名)

【決勝まで】

3月の高校選手権で3位を獲得している藤城心(富士学苑高2年)と、昨年の全国中学校柔道大会覇者の池田海実(帝京高1年)が決勝に進出。藤城は初戦で寺西礼(科学技術高1年)を横四方固「一本」(1:17)、準決勝で山﨑朱音(金沢高2年)を袖釣込腰「一本」の秒殺(0:19)と、2戦続けて早い時間に「一本」を奪う素晴らしい内容での勝ち上がり。

一方の池田も負けておらず、初戦で中嶋涼葉(南筑高1年)を袖釣込腰「一本」(2:28)で破ると、準決勝では髙橋安未(大成中3年)を送襟絞「一本」(3:42)に仕留めて決勝へと駒を進める。

【決勝】

藤城心〇GS反則[指導3](GS4:04)△池田海実
藤城が右、池田が左組みのケンカ四つ。藤城が上から背中を持ち、池田が下から釣り手を突く形で組み手が展開される。藤城は釣り手だけを持った状態から右内股を連発するが池田は崩れず、藤城が手数で、池田が組み手で優位という状況が続く。1分40秒と2分34秒には相手の引き手を嫌った藤城に片手の咎で「指導」が2つまで累積、さらに3分10秒には池田が組み際の右「韓国背負い」であわやポイントという惜しい場面を作る。このまま池田が押し切るかと思われたが、これ以降藤城は「サリハニ」状態からの隅返、引き手で奥を叩いての圧殺と攻め方を変え、戦局を五分に戻すことに成功する。このまま本戦が終わり勝負はGS延長戦へ。

延長戦では池田が消耗したこともあり藤城が優勢。GS1分17秒には守勢に回った池田に消極的の「指導1」、さらに藤城が上から被って左大内刈を仕掛けた2分18秒、潰れてしまった池田に消極的として「指導2」が加えられて両者のポイントが並ぶ。池田は本戦で手応えのあった左「韓国背負い」で度々藤城の懐深くまで侵入するが、いずれも崩すに留まりポイント獲得には至らない。GS3分37秒、藤城は引き手で肩越しに背中を持つと左方向への隅返。続く展開でもクロスグリップで相手を潰すと主審は試合を止め、GS4分4秒、池田に「指導3」を宣告する。多彩な攻撃パターンで相手を翻弄した形の藤城が、みごとタイトルを獲得することとなった。

入賞者および、優勝した藤城心選手のコメント、全試合の結果は下記。

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52kg級優勝の藤城心

【入賞者】
優 勝:藤城心(富士学苑高2年)
準優勝:池田海実(帝京高1年)

藤城心選手のコメント
「学校の道場に日の丸があるのですが、その中で、日本武道館の日の丸の下で戦うことを目指して日々頑張ってきたのに、勝負を掛けた高校選手権で負けてしまって本当に悔しかったです。技の切れはありませんが、高校に入って体力が付いてきました。みんなの応援のお陰で勝つことができたと思います。準決勝で袖釣込腰が久しぶりに決まって、勢いに乗ることができました。高校での初タイトルなので嬉しいです。投げ切ること、抑え切ることを意識しています。」

【準々決勝】
藤城心(富士学苑高2年)○横四方固(1:17)△寺西礼(科学技術高1年)
山﨑朱音(金沢高2年)○反則[指導3](3:17)△博田佳乃(広島皆実高3年)
池田海実(帝京高1年)○袖釣込腰(2:28)△中嶋涼葉(南筑高1年)
髙橋安未(大成中3年)○優勢[技有・大腰]△柳華空(松商学園高2年)

【準決勝】
藤城心○袖釣込腰(0:19)△山﨑朱音
池田海実○送襟絞(3:42)△髙橋安未

【決勝】
藤城心〇GS反則[指導3](GS4:04)△池田海実

■ 57kg級・岡田恵里佳がトーナメントを制覇、狙いすました一撃で新名彩乃を破る
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57kg級決勝、岡田恵里佳が新名彩乃からカウンターの右大腰を狙う

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GS延長戦で狙っていた右大腰が決まり「一本」

【決勝まで】

本命なき混戦階級。決勝へは新名彩乃(夙川学院高1年)と岡田恵里佳(立命館宇治高2年)が勝ち上がった。新名は初戦で三﨑茉莉(鹿児島南高2年)をGS延長戦での「指導3」反則(GS1:42)で下すと、準決勝でも、昨年全国中学校柔道大会の直接対決で敗れた王者・五十嵐日菜(国士舘高1年)に「指導3」の反則(3:36)で勝利。2試合続けての「指導3」反則で決勝進出を果たす。

一方の岡田は初戦で中橋優香(創志学園高1年)を肩車と袈裟固による合技「一本」(3:21)で撃破、準決勝では袴田佳名瑚(藤枝順心高2年)と試合時間9分に及ぶ消耗戦を戦った末、「指導3」の反則(GS5:38)で勝利して決勝へと辿り着く。

【決勝】

岡田恵里佳○GS大腰(GS0:08)△新名彩乃
岡田が右、新名が左組みのケンカ四つ。新名が奥を叩いて左内股を連発し、岡田がカウンターの腰技を狙うという構図。新名は勢いのままに岡田を引きずり回し、自らがバランスを崩して伏せるのもお構いなしで左内股を出し続ける。50秒、新名が両襟の左釣込腰を仕掛けると岡田は腰を差し返して右大腰。しかし新名反応良くこれに応じ、逆方向に相手を捻り倒して「技有」を獲得する。このポイントは背中の着き方が不十分としてすぐに取り消されてしまうが、序盤に試合を支配したのは新名の側。以降も新名が背中を持って左内股を仕掛ける展開が続き、2分19秒には岡田に消極的との咎で「指導1」が与えられる。しかし、3分を過ぎた辺りから新名がガス欠を起こし始め、次第に岡田優位の時間が増え始める。両者が様子を窺って組み手争いに嵌った3分31秒、両者に組み合わない咎による「指導」。ここから新名は「指導3」を引き出そうと最後のラッシュを掛けるが、攻めが雑になってしまい決め切れず。新名が左内股で掛け潰れたところで本戦の4分間が終了する。

GS延長戦は意外な早期決着。開始直後の8秒に新名が左内股に入ろうとしたタイミングに岡田が先んじて右大腰、低く潜り込むように回し切って「一本」。相手のペースに飲まれずじっくりとチャンスを窺い続けた岡田がみごと優勝を飾ることとなった。

入賞者および、優勝した岡田恵里佳選手のコメント、全試合の結果は下記。

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57kg級優勝の岡田恵里佳

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57kg級準々決勝、五十嵐日菜が百田久佳から右内股「技有」

【入賞者】
優 勝:岡田恵里佳(立命館宇治高2年)
準優勝:新名彩乃(夙川学院高1年)

岡田恵里佳選手のコメント
「中学では諦めてしまうことも多かったのですが、高校では少なくなりました。右組みですが、左右どちらでも技を掛けることができます。得意技は一本背負投です。しっかり投げて一本を取れるようになることが課題です。目標はインターハイ優勝、将来は世界一になりたいです。」

【準々決勝】
五十嵐日菜(国士舘高1年)○GS技有・内股(GS1:14)△百田久佳(藤枝順心高2年)
新名彩乃(夙川学院高1年)○GS反則[指導3](GS1:42)△三﨑茉莉(鹿児島南高2年)
岡田恵里佳(立命館宇治高2年)○合技[肩車・袈裟固](3:21)△中橋優香(創志学園高1年)
袴田佳名瑚(藤枝順心高2年)○送襟絞(3:59)△大森朱莉(敬愛高1年)

【準決勝】
新名彩乃○反則[指導3](3:36)△五十嵐日菜
岡田恵里佳○GS反則[指導3](GS5:38)△袴田佳名瑚

【決勝】
岡田恵里佳○GS大腰(GS0:08)△新名彩乃

■ 63kg級・勝部桃が立川桃との3年生対決を制して優勝
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63kg級決勝、勝部桃が立川桃を右内股で攻める

(エントリー8名)

【決勝まで】

57kg級に続き本階級も混戦模様、そのなかを勝ち上がった勝部桃(京都学園高3年)と立川桃(新田高3年)の高校3年生2人が決勝へ進むこととなった。勝部は初戦で小山遥佳(大成高2年)に小内刈「技有」優勢で勝利、準決勝では岸田桃佳(新田高1年)をGS延長戦での「指導3」反則(GS1:01)で下して決勝へと駒を進める。

対する立川は初戦で石岡来望(五所川原第一中3年)を「指導3」反則(2:55)で破ると、準決勝では奥井花奈(大成中3年)を小外掛と小内刈の合技「一本」(2:09)で一蹴。一戦ごとに調子を上げて決勝進出を果たす。

【決勝】
勝部桃〇GS反則[指導3](GS1:22)△立川桃
勝部が右、立川が左組みのケンカ四つ。勝部は威力のある右内股を度々仕掛けるが、立川は体の強さを生かしてこれを凌ぎ続ける。1分54秒、勝部が右内股から切り替えして右小外掛。立川は大きく崩れて体側から落ちるも、ぎりぎりのところで持ち堪え、ポイント失陥は回避する。2分17秒、守勢に回って技の出ない立川に「指導1」。さらに勝部が奥襟を持って右内股、脇を差して右内股と技を重ねた2分46秒、立川に「指導2」が追加される。3分過ぎまでは一方的な勝部ペースの展開。しかし、後のなくなった立川が腹を括って攻めに回ると様相が一変、反対に勝部が押し込まれる場面が多くなる。3分31秒には勝部の右小外掛を向き直っての左大内刈で返し、あわやポイントという惜しい場面も現出。立川優勢のまま本戦の4分間が終わり、試合はGS延長戦へともつれ込む。

延長戦開始直後、立川が組み際に左大内刈を仕掛けると勝部は畳に伏せてしまい、GS9秒、勝部にも「指導1」。ポイント上は勝部優位も、流れは完全に立川。しかし、この「指導」を受けて勝部も奮起、再び右内股が出るようになり、展開が拮抗するようになる。GS1分22秒、袖の絞り合いから勝部が両袖で腰を切って相手を潰したところで主審は試合を止め、立川に3つ目の「指導」を宣告。勝部が立川の追い上げを振り切って優勝を飾った。

入賞者および、優勝した勝部桃選手のコメント、全試合の結果は下記。

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63kg級優勝の勝部桃

【入賞者】
優 勝:勝部桃(京都学園高3年)
準優勝:立川桃(新田高3年)

勝部桃選手のコメント
「決勝はGS延長戦までもつれましたが、絶対に自分のほうが強いと思って戦いました。得意技の内股が出せて良かったです。他の試合でも前に出て攻められました。日本一になって世界で戦うことが目標です。インターハイでも優勝したいです。」

【準々決勝】
勝部桃(京都学園高3年)○優勢[技有・小内刈]△小山遥佳(大成高2年)
岸田桃佳(新田高1年)○払腰(3:21)△岡本雪乃(平工高2年)
奥井花奈(大成中3年)○合技[大外刈・大外刈](2:38)△田代美風(東大阪大敬愛高1年)
立川桃(新田高3年)○反則[指導3](2:55)△石岡来望(五所川原第一中3年)

【準決勝】
勝部桃○GS反則[指導3](GS1:01)△岸田桃佳
立川桃○合技[小外掛・小内刈](2:09)△奥井花奈

【決勝】
勝部桃〇GS反則[指導3](GS1:22)△立川桃

■ 70kg級・足技冴えた朝飛真実が戴冠、一段抜けた強さで表彰台の頂点に立つ
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70kg級準々決勝、朝飛真実が立川真奈を横四方固で抑え込む

(エントリー8名)

【決勝まで】

決勝に進出したのは桑形萌花(夙川学院高1年)と朝飛真実(桐蔭学園高2年)。桑形は初戦で岡美紀(近畿大附属和歌山高3年)を内股と縦四方固の合技「一本」(3:26)で破ると、準決勝では昨年世界カデ3位の松本りづ(大成高2年)にGS延長戦での「指導3」反則(GS0:44)で勝利。アップセットを果たして決勝進出を決める。

一方の朝飛は初戦で立川真奈(新田高1年)に横四方固「一本」(1:58)、準決勝で大本真琴(敬愛高1年)にGS延長戦での「指導3」反則(GS0:53)と、優勝候補らしい危なげない勝ちぶりで決勝の畳へと辿り着く。

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70kg級決勝、朝飛真実が桑形萌花から左小外刈で2つ目の「技有」

【決勝】

朝飛真実〇合技[小外刈・小外刈](2:06)△桑形萌花
朝飛が左、桑形が右組みのケンカ四つ。朝飛は奥を叩くと両襟の形で密着、これを嫌った桑形は内股位置に右体落を仕掛けて引き剥がそうとするが、朝飛これを許さず強引に腰を差し入れての左内股で相手を伏せさせる。41秒、朝飛は左小外刈で相手を崩すと、伏せて逃れようとする相手を捲るように投げ切って「技有」を獲得する。さらに1分13秒には潰していわゆる「腰絞め」を狙い、完全に試合の流れを掌握。1分58秒、朝飛の圧を嫌った桑形が腰を切ってこれを逃がそうとすると、朝飛は相手の体重移動を見逃さずに鋭い左小外刈。当ててから一気に刈り上げると桑形は背中から崩れ落ち、「技有」が宣告される。朝飛が一段違う強さを示してトーナメントの頂点に立った。

入賞者および、優勝した朝飛真実選手のコメント、全試合の結果は下記。

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70kg級優勝の朝飛真実

【入賞者】
優 勝:朝飛真実(桐蔭学園高2年)
準優勝:桑形萌花(夙川学院高1年)

朝飛真実選手のコメント
「得意の内股や小外刈で投げる場面が少なかったので、内容には満足していません。カデは3度目、これまでは1回戦負けで嫌なイメージがありましたが、勝つことができました。引き手を取る遅さが出てしまい、両袖のまま技に入って投げ切れなかったことが課題。2年生でインターハイに優勝することが目標です。団体戦では自分が取らなければいけない1点を必ず取ります。」

【準々決勝】
松本りづ(大成高2年)○優勢[技有・小内巻込]△衣笠裕美子(東大阪大敬愛高2年)
桑形萌花(夙川学院高1年)○合技[内股・縦四方固](3:26)△岡美紀(近畿大附属和歌山高3年)
朝飛真実(桐蔭学園高2年)○横四方固(1:58)△立川真奈(新田高1年)
大本真琴(敬愛高1年)○不戦△本田詩乃(広島皆実高2年)

【準決勝】
桑形萌花○GS反則[指導3](GS0:44)△松本りづ
朝飛真実○GS反則[指導3](GS0:53)△大本真琴

【決勝】
朝飛真実〇合技[小外刈・小外刈](2:06)△桑形萌花

■ 70kg超級・米川明穂が優勝、安定した強さで八巻衣音を破る
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70kg超級準決勝、米川明穂が大高ひかりから横四方固「一本」

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70kg超級準々決勝、八巻衣音が大森実乗を横四方固で抑え込み、合技「一本」を獲得する。

(エントリー12名)

【決勝まで】

米川明穂(藤枝順心高2年)と八巻衣音(広陵高2年)、実績実力ともに抜きん出た両名が順当に決勝進出を果たした。米川は準々決勝からの登場。佐藤香菜(京都文教高2年)に支釣込足「一本」(1:24)で勝利すると、準決勝では竹村安生(広島皆実高1年)を「指導3」の反則(3:22)で下して決勝へと駒を進める。

一方の八巻は1回戦で黒田亜紀(富士学苑高2年)に大内刈「技有」優勢で勝利、続く準々決勝でも大森実乗(岡山理科大附属高2年)を払腰と崩上四方固の合技「一本」(2:46)で破ってベスト4へと勝ち上がる。準決勝の相手は昨年の全国中学校柔道大会を圧倒的な内容で制した大物、大高ひかり(帝京中3年)。この試合は両者「指導1」を取り合って最終盤まで試合が流れるが、最後の最後に八巻が横四方固で抑え込み「一本」(4:00)を獲得、3試合全てで技によるポイントを得て決勝進出を果たす。

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70kg超級、米川明穂が豪快な大内返で八巻衣音を一蹴

【決勝】

米川明穂〇GS大内返(GS0:18)△八巻衣音
米川が左、八巻が右組みのケンカ四つ。序盤は八巻が得意の右内股を連発して攻勢、しかし米川はまったく動じず要所で左内股、左大内刈と技を返して展開を譲らない。中盤以降、地力に勝る米川が前に出るようになり、以降は一貫して米川の優位で試合が進む。米川が左大内刈で相手を崩した2分26秒、八巻に対して「指導1」。ここからも米川は攻めの手を緩めず、3分5秒にも再び左大内刈で相手を大きく崩す。さらに3分19秒、奥襟を持たれて頭の下がってしまった八巻に「指導2」。このまま本戦が終わり、試合はGS延長戦へと突入する。

GS開始直後の18秒、八巻が上から奥襟を叩いて両襟の右大内刈で乾坤一擲の勝負に出ると、米川はこれを受け止めて豪快な大内返。八巻の巨体が宙を舞い、音を立てて背中から畳に落ちる。主審は迷うことなく「一本」を宣告、実力者米川が豪快な一撃で八巻の挑戦を退け、優勝を飾った。

入賞者および、優勝した米川明穂選手のコメント、全試合の結果は下記。

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70kg超級優勝の米川明穂

【入賞者】
優 勝:米川明穂(藤枝順心高2年)
準優勝:八巻衣音(広陵高2年)

米川明穂選手のコメント
「GS延長戦になりましたが、スタミナには自信がありました。というより、絶対にスタミナでは負けたくなかった。絶対に勝つという気持ちで戦いました。八巻選手とはこれまで2勝1敗、負ける気はしませんでした。得意技は払腰。少し身長が伸びましたが体はまだまだ小さいので、もっと体重を増やして世界で戦いたいです。指導2をリードしての延長戦でしたが、反則を狙うのではなく、先々に攻めて勝とうという気持ちでした。インターハイでも優勝したいです。」

【1回戦】
佐藤香菜(京都文教高2年)○GS反則[指導3](GS1:37)△毛利かえで(新田高2年)
松澤佑栞(敬愛校1年)○合技[支釣込足・横四方固](1:25)△羽田野真尋(三重総合高2年)
八巻衣音(広陵高2年)○優勢[技有・大内刈]△黒田亜紀(富士学苑高2年)
傍嶋美遥(大垣日大高3年)○GS技有・内股(GS2:34)△橋口茉央(武雄中3年)

【準々決勝】
米川明穂(藤枝順心高2年)○支釣込足(1:24)△佐藤香菜(京都文教高2年)
竹村安生(広島皆実高1年)○優勢[技有・一本背負投]△松澤佑栞(敬愛校1年)
八巻衣音(広陵高2年)○合技[払腰・崩上四方固](2:46)△大森実乗(岡山理科大附属高2年)
大高ひかり(帝京中3年)○合技[支釣込足・上四方固](1:48)△傍嶋美遥(大垣日大高3年)

【準決勝】
米川明穂○反則[指導3](3:22)△竹村安生
八巻衣音○横四方固(4:00)△大高ひかり

【決勝】
米川明穂〇GS大内返(GS0:18)△八巻衣音

※ eJudoメルマガ版4月24日掲載記事より転載・編集しています。

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