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【ROAD TO 高校選手権】組み合わせ抽選直前!全国高等学校柔道選手権大会団体戦、男女シード8校を予想する

(2018年2月16日)

※ eJudoメルマガ版2月16日掲載記事より転載・編集しています。
【ROAD TO 高校選手権】組み合わせ抽選直前!全国高等学校柔道選手権大会団体戦、男女シード8校を予想する
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全国高等学校柔道選手権大会(3月20日~21日、日本武道館)の、組み合わせ抽選会がいよいよこの週末、2月17日(土)に行われる。

注目は主催者が選ぶシード8校の行方。この大会は伝統的に主催者が代表各校の戦力を詳細に分析、単なるチームの「名前」や過去の実績にとらわれず今代の有力校を的確にシード校にピックアップし、その目利きの確かさを示すとともに大いに大会を盛り上げて来た経緯がある。

特に四つ角シード(Aシード)はピックアップの有無だけでなくそのシード順が上位対戦の様相を大きく左右する、優勝の行方に直接影響するビッグファクター。いったいどのチームがどの段階で、そしてどの順番で対戦するのか。男子は抜き勝負、女子はあらかじめ対戦相手が読める体重別三人制という、純戦力はもちろんチームの間の戦力相性の比重が大きいレギュレーションであることもあり、トーナメントにおける地政学の重要度はいや増す。シード順は、決定的要素なのだ。

シード抜擢の有無とその順位は直截に高校選手権本戦の成績を左右し、そしてこの高校選手権の成績は続く「三冠」大会である金鷲旗大会、そしてインターハイ本戦のシードを規定してしまう。ゆえに今年の高校柔道界の行方はこのシード校選定に掛かっていると言ってしまっても過言でない。この「シード校ピックアップ」はそれほどの重要イベントなのだ。

eJudoでは、今年も冬季招待試合シリーズおよび都道府県予選、ブロック予選を直接取材、そこで蓄積した情報と各地の識者からの意見をもとに、このシード校8チームの予想を試みたい。「外れ」はもとより歓迎、これがファンの方々の議論の端緒になれば、これ以上の幸せはない。

■ 男子団体戦 (5人制勝ち抜き試合)
さて、本論に入る前に一言。

昨年、代替わりして新たに編成されたと伝えられるシード選定チームは、早くも一度苦汁を舐めている。

有力校8校をしっかりピックアップし、本戦においてはその8校が過たずすべてが勝ち上がることが彼らにとって究極理想の仕事のはず。それこそが彼らの仕事の確かさの証明だ。かつて(だいぶ昔のことになるが)は「シード校が勝ち上がると、どうやらぶじに仕事が出来たとホッとする」というプロ意識剥き出しの発言すら、伝え聞いたことがある

しかるに昨年は男子団体戦シード8校のうち、なんと4校が準々決勝を待たずに敗退。ベスト8に残ったのは半分のみであった。番狂わせが少ない柔道競技にあって、さすがにこれではその仕事ぶりが問われるというもの。選考委員の悔しさいかばかりであろうか。

この代に有力校がずらり揃った九州勢の素晴らしい戦いぶりがその最大の因ではあるが、もう1つ原因を挙げるとすればやはりその選定、具体的にはシード最後の1枠に選考シナリオすら予想し難いありえないピックアップがあったこと、この詰めの甘さがあったことも大きかったのではないかと愚考する。昨年はこの候補圏外から唐突に選ばれた1校、さらにシードランクに妥当性を欠く1校と不可解なチョイスが2つあり、これが玉突き式にトーナメントを狂わせた。本来シードの力がある強豪がトーナメントの要所に散ることとなり、これらいわば草莽の強豪がシード校を「順当に」食い続けることが続いたその結果が、シード校の初戦敗退連発、そして実に半数の敗退であったわけだ。筆者はこの異常事態に接し、最後の1枠に「ここでまあいいだろう」と妥協した選考チームがその詰めの甘さの「罰」を食ったのではないか、との感想を持ったくらいだ。

誰もが納得し得る選考などありえないし、誰からも文句が出ない最大公約数的な鉄板シードを組むことなどむしろこの大会には必要ない。主催者がこれぞ有望と思うチームを堂々その「主観」で選べばいい。紛糾を避けて例えば前年度の実績をもとに機械的に決められてしまう無味乾燥なシードなど、唾棄すべきだ。ピックアップの妙味である「色気」を残すべく、その評価は今後もすぐれて主観的なものであり続けてほしい。

しかし。やはりその選考は、ファンの視点からその背後にあるシナリオが「読める」範囲に留まるべきだ。あまりに突飛な、あるいは陳腐な、ファンの「なるほどこう来たか」という納得を超える選考は余計な憶測を呼ぶ。例えば、「情報収集を怠ったのではないか」「決め手になる材料を得られず単に過去の実績に頼ったのではないか」、あるいは「何らかの横やりに抗せなかったのではないか」、そして最悪の「そもそも主催者はもはや徹底して実力校を洗い出そうという情熱に欠け、かつてのような地方の良質の情報源を失い、悪い意味での『仕事』としてこれをこなしているのではないか」。こういうありえない疑念はそれを抱かせてしまうことそれ自体が在野のマニアの熱量を失わしめ、ファンをしらけさせ、大会の権威そのものを大きく貶めてしまう。選考は、その選考論理がファンに「読める」範囲で行われるべきだ。めったにない意外な選考に対し「このチームはそんなに強いのか」とファンが興奮するという理想の姿も、論理的な選考の積み重ねがあってのもの。

とまれ、昨年黒星をつけた選考チームは、今度こそ的確なピックアップをとの思いに燃えていることと推察する。その熱量まことに高いであろう、選考の結果が非常に楽しみだ。

今年は長年選考スタッフが大いに参考にして来た若潮杯武道大会が「これさえ見れば高校柔道界がわかる」最強大会の座から自ら降りることを選んだ(招待16校中、全国大会出場校は第2代表2校を含む7校のみ、9校が都道府県予選で敗退)節目の年でもある。また、かつてと違って在野のファンや関係者の情報収集能力が格段に上がり、「目利き」が非常に増えているという事情もある。ぜひ現状に即した、そして魅力的なシードピックアップをお願いしたい。

というわけで。もう一度言うが、「外れ」は覚悟、むしろ歓迎。予想自体を、またはその「ずれ」をファンには存分に楽しんでもらいたい。eJudo編集部の予想を下記に書き綴っていく。

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昨年度三冠チーム、桐蔭学園高は第1シード入りが確実視される

*  *  *

男子は「四つ角」が確定しているチームが3つあるかと思われる。桐蔭学園高(神奈川)、国士舘高(東京)、そして天理高(奈良)だ。詳しい戦力分析は大会直前の展望記事に譲るが、ごく簡単に各チームを紹介しておきたい。いずれも一長一短ある、非常に魅力的なチームだ。

桐蔭学園はいわずと知れた昨年の「三冠」制覇校。この偉業を成し遂げたレギュラーメンバーから90kg級インターハイ王者村尾三四郎、81kg級の強者賀持喜道、そして2年生代の全国中学校大会最重量級の覇者・千野根有我のポイントゲッター3枚が今代に残った強力チームだ。今年は黒潮旗武道大会、松尾三郎杯、そして水田三喜男杯と12月の招待試合シリーズの参加大会すべてに優勝、この過程で見せた3名の使命感と取り味の高さはやはり特筆すべきものがある。泣き所は周辺戦力の脆弱さで、4番手確定の高山康太は団体戦では諸刃の剣である「取るか取られるか」タイプの典型で作戦遂行力に欠け、5番手でテストされた4名はいずれも全国大会を戦うチームのレギュラーとしては少々力不足。それを証明するかのように、先日「七人制点取り」という桐蔭学園にとってはもっとも苦手なレギュレーションに果敢に挑んだ魁星旗錬成大会(2月11日)ではこの3枚以外の得点僅少のまま「結果オーライ」でチーム自体は勝ち進むこととなり、最終的には決勝で苦杯を喫している。凹凸激しい、しかし「凸」の枚数と取り味は随一というちょっと珍しい特徴を持つチームだ。

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斉藤立の保有を根拠に、実力ナンバーワンとの評判も高い国士舘高

国士舘高は、間違いなく今代最強の大駒である1年生エース・斉藤立を中心として、周辺戦力にもサイズと取り味ある選手をズラリ並べた強力チーム。「抜き勝負」における最大のアドバンテージが最重量級の絶対的な大駒の保有にあることは論を待たず、かつ周囲を固める駒がことごくサイズと手堅さを持つとなれば論理上優勝候補の筆頭はこことすら言えるはず。敢えて弱点を挙げるとすれば1年生中心チームであるがゆえにメンタルの振れ幅が大きいことと、全体的に大人しい選手が多いこと。斉藤抜きで戦った招待試合シリーズ2大会(松尾杯、若潮杯武道大会)はいずれも2位に終わっているが、内容としてはこの弱点がわかりやすく露出したものであった。

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若潮杯武道大会を制した天理高は久々全国制覇を狙える陣容

天理高はインターハイ100kg超級の覇者・中野寛太を中心に、使命感の高い周辺戦力で周囲を固めた規律高いチーム。植岡虎太郎ら「持って投げを狙い続ける」こと、豊富な運動力で汗を掻き続ける中量級勢に加えて、ケレン味なく一発を狙う1年生の巨漢・井上直弥の保有と、そのチーム構成は良い意味で非常に昭和的。12月の若潮杯武道大会では決勝で国士舘を倒して実に32年ぶりの優勝、一躍本戦の優勝候補に名乗りを挙げた。中野の多彩な技と相手の駆け引き許さぬ方法論の豊かさは、技術的な完成度だけで言えば斉藤を凌いで今季の重量級選手ナンバーワンではないかとすら思われる。奈良県柔道選手権(全日本柔道選手権一次予選)で並みいる天理大の強者を次々投げつけて決勝まで進んだことでもわかる通り、地力の高さも相当なものだ。不安要素は、中野以外の駒の取り味がいずれも相性にかなり左右されるのではないかということと、中野と井上以外の6名(若潮杯・近畿ブロック大会登録者)がいずれもサイズにやや欠けること。

さてこの3チームの四つ角ピックアップは確実として、問題はシード順である。「3校が突出」というこの状況ではこれが大問題。当たり前であるが、第1シードチームは、第2、第3シードのいずれか1チームのみと決勝で戦えば良いが、ひとつシード順が落ちるといきなり情勢は一変、ライバル2校に連勝しない限り優勝がない厳しい配置となってしまう。

純戦力的な優勝候補筆頭は国士舘ではないかと思われるが、斉藤抜きで冬季を戦った国士舘はなんのかんのでノンタイトル、都道府県予選以外の優勝歴がない。ここは前代における「高校三冠」の実績、そこからポイントゲッターが3枚が残ったという戦力的な説得力、そしておそらく高松正裕監督が確信的に期したであろう「冬季シリーズ五人制全勝」という今代の実績を持って、第1シードは桐蔭学園となるだろう。戦力評価はともかく、ここまで根拠を積み上げられれば、異論が出ることはまずないかと思われる。

国士舘と天理のいずれが第2シードに入るかは、非常に難しい。天理は若潮杯の直接対決で国士舘を下して優勝しており、かつ選考委員が重要視する抜き試合レギュレーションの近畿ブロック大会で圧勝しているという実績的な根拠がある。今季は「第1シード」と「第2、第3シード」に大きな差があるが、「第2か第3か」は戦いの様相においてさほどの違いはない。議論が紛糾することはあまり考えられず、ここは第2シード天理、第3シード国士舘と読んでおきたい。

さて、「四つ角」あと1枠が悩ましい。昨年度における九州勢の大暴れをバックに、もし九州新人大会団体優勝の実績を持っている大牟田高が県代表の権利を得ていれば、理屈の上から主催者がここに同校を抜擢することは十分あり得た。しかし大牟田は県予選で福岡大大濠高に屈して今大会には出場できず、このシナリオはいったんリセット。そしてその福岡大大濠、90kg級の強者中西一生の奮闘でみごと代表の座を得たものの12月の関東遠征では2大会ともにベスト8止まりであった。敗北はいずれも優勝した桐蔭学園に喫したものでこれはエクスキューズになり得るが、桐蔭学園戦に至るまでの戦いぶりも率直に言ってぴりっとせず、関東圏で繰り広げた稽古の内容からも関係者の評価決して芳しいとはいえない。昨年九州勢は大躍進を遂げて地区全体のレベルの高さを全国に知らしめたばかりであるが、まさに、九州新人大会で最重量級決勝を争った野田隆世と釘本陸の関東シリーズにおける煮え切らない戦いぶりを「窓」に、今年の九州は少なくとも昨年度のような高いレベルにあるとは評価出来ない状況にある。さすがに「四つ角」はありえないだろう。

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水田杯でライバル崇徳高を破り2位入賞の大成高

というわけで、Aシードの残る1枠の候補は2校。崇徳高(広島)と、大成高(愛知)だ。

昨年度高校選手権3位、インターハイ2位の崇徳は今代も中国新人大会を制覇。西のメジャー大会である吉岡杯も制し、冬季シリーズ関東遠征でも松尾杯3位、水田杯3位と安定した成績を残している。ただし今代はいまひとつ攻撃力に欠け、全国大会では八木郁実らポイントゲッターの奮起が期待されるところ。

昨年高校選手権2位の大成は、水田杯の直接対決で崇徳に勝利し準優勝。昨年の決勝進出メンバーから藤鷹裕大、大西陸斗らが残り、大竹龍之介の成長という上積み要素もある。大駒がないのが泣きどころだが、穴も少ない。三強以外にどのチームも決定打がない今代の相対的戦力比較からすれば、この「穴のなさ」は十分高評価のテコになり得る状況にある。攻撃力に関しては、粗さはあるものの、少なくとも冬の段階では崇徳より上という印象を受けた。

これはどちらが選ばれても全くおかしくない。敢えて言えば、崇徳が先週行われたばかりの魁星旗錬成大会で、七人制点取りという変則方式ながら桐蔭学園を凌いで優勝したことは周囲を説得する根拠になり得る。また、招待試合シリーズの成績が拮抗しているゆえ次善的な比較材料として前代の成績に話が及んだ場合、崇徳のそれが大成と比較しての「高値安定」として押される可能性も高し。ここは、ひとまず崇徳を選ぶこととしておきたい。

ここまでの話をいったんまとめておくと、

【四つ角確定】桐蔭、国士舘、天理
【シード確定、四つ角入りの可能性あり】崇徳、大成

ということにある。5枠が既に埋まった。

6枠目としては、木更津総合高(千葉)を推したい。坂東虎之介と浅野史恩のエース級2枚を欠きながら、崇徳同様に松尾杯と水田杯で3位入賞。2大会通じて骨の太い戦いぶりが印象的だった。「2人がいたとして、順位が変わるかというとそういうわけでもない。」と近野貞治監督は謙遜したが、全員が戦闘力高く、力関係が上の相手に挑みうる刃を個々の選手がそれぞれの形で持った非常に面白いチーム。シードの実力があることは間違いない。

前述の福岡大大濠も論理上、そしてなんのかんので毎年必ず結果を残してきた「九州枠」行使の依り代としてシード入りの可能性が非常に高い。おそらくこれも確定だろう。期待を込めて、本サイトも同校のシードピックアップを推す。

「九州枠」についてここで一言。昨年の九州は実力校揃い、シーズンを終えての結果からいえばシードに2校、あるいは3校が入ってもおかしくなかったが、今年はブロックから2つ送り込むには実力不足。前述の通り論理上九州ナンバーワンチームとして遇さるるべき福岡大大濠が関東遠征2大会でいずれもベスト4に入れていないことを考えれば、この1枠の用意が最大限だろう。もし地方振興という錦の御旗を掲げるのであれば、既に1枠確保の九州から2枠ではなく、別ブロックに枠を用意してもらいたいところだ。

【四つ角確定】桐蔭、国士舘、天理
【シード確定、四つ角入りの可能性あり】崇徳、大成
【シード入り】木更津総合、福岡大大濠

ここまでで7枠。
残りはあと1枠であるが、今年の「シード予想」におけるeJudoの仕事は実質ここまでだと思っている。以降の誠実な予測は不可能に近い。

候補に挙げるとすれば黒潮旗2位、若潮杯3位の東海大相模高(神奈川)、開催地2枠目代表の足立学園高(東京)、その足立学園を若潮杯で下している東海大札幌高(北海道)、招待試合シリーズ好成績の四日市中央工高を破って代表権獲得の名張高(三重)、招待試合シリーズ皆勤で強豪と接戦を続けた白鴎大足利高(栃木)、近畿ブロック大会2位の育英高(兵庫)、戦力充実が伝えられる津幡高(石川)など。

しかし、どのチームにも決定打がない。
東海大相模はシーズン通じて榎田大人以外の働きが今一つ。特に若潮杯の「ほどほど」感漂う戦いぶりは前代とはまったく違って迫力不足の一言、上位対戦を勝ち抜く力に決定的に欠ける印象。少なくともこの時点で推すのは難しいと感じられた。足立学園は今年も招待試合シリーズが不出来、加えて歴代これまでなぜか全国の舞台では予選のような力を発揮できておらず「それでも敢えて」と推すのは難しいはず。東海大札幌は好チームだがあと一歩で若潮杯入賞を逃しており、説得材料としてのサンプル不足の感否めず。メジャー大会での実績の少なさは名張も同様、白鴎大足利も惜しいところで決定的な結果を残せていない。育英は近畿ブロック大会の戦いぶりからシードを受けるだけの潜在力があるかに思われるが、点取りレギュレーションでは装甲が脆く関東遠征では松尾杯で早期敗退、中1日で強行参戦した宮崎・ひむか旗も福井工大福井高(福岡)に敗れ2位。確たる結果を残せていない。津幡も松尾杯で結果を残しきれず、中央にインパクトを与えることが出来なかった。この状況では「抜き試合レギュレーションで行われるブロック大会優勝」をテコに、東北大会王者の秋田工高(秋田)の名前すら挙がってもおかしくない。

おそらく論理上の最有力は東海大相模であろう。関東寄りで少々色気に欠ける結果になってしまうが、この最後のピースを加えた今大会男子団体戦における、eJudo「シード校予想」は下記。

Aシード校 桐蔭学園高(神奈川)、天理高(奈良)、国士舘高(東京)、崇徳高(広島)
Bシード校 大成高(愛知)、木更津総合高(千葉)、福岡大大濠高(福岡)、東海大相模高(神奈川)


特に最後の1枠に関しては目が離せない。何度も言うが、「ハズレ」はむしろ歓迎、色気のあるピックアップに期待したい。

【第41回黒潮旗武道大会】
(12月10日、東海大静岡翔洋高アリーナ)
優 勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:東海大相模高(神奈川)
第三位:大成高(愛知)、四日市中央工高(三重)

【平成29年度吉岡杯争奪若鷲柔道大会】
(12月16日、周南総合スポーツセンター)
優 勝:崇徳高(広島)
準優勝:佐賀工高(佐賀)
第三位:新田高(愛媛)、福井工大福井高(福井)

【第31回國學院大學松尾三郎杯争奪全国選抜高等学校柔道大会】
(12月24日、國學院大學たまプラーザキャンパス体育館)
優 勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:国士舘高(東京)
第三位:日体大荏原高(東京)、崇徳高(広島)

【第17回水田三喜男杯争奪選抜高等学校柔道大会】
(12月26日、城西国際大学スポーツ文化センター)
優 勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:大成高(愛知)
第三位:木更津総合高(千葉)、崇徳高(広島)
優秀校:福岡大大濠高(福岡)、四日市中央工高(三重)、習志野高(千葉)、埼玉栄高(埼玉)

【16回宮崎ひむか旗高等学校男子柔道競技大会 】
(12月26日、KIRISHIMAツワブキ武道館)
優 勝:福井工大福井高A(福井)
準優勝:育英高(兵庫)
第三位:長崎日大高A(長崎)、延岡学園高A(宮崎)

【第34回若潮杯争奪武道大会】
(12月27日、国際武道大学第1体育館)
優 勝:天理高(奈良)
準優勝:国士舘高(東京)
第三位:東海大仰星高(大阪)、東海大相模高(神奈川)

■ 女子 (体重別3人制、点取り試合)
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水田杯優勝時の夙川学院高チーム。

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若潮杯を制した富士学苑高

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インターハイ2位の帝京高

男子と異なり、招待試合シリーズではなく強豪校同士の合宿で腕を磨く文化のある女子の予想はなかなかに困難。

しかし、女子は団体戦該当階級(52kg級、63kg級、無差別)の強化選手の存在の有無を重要視するという歴代の傾向があり、さらに今季は最有力チームが冬季大会に皆勤したというわかりやすい事情もある。これをもとに、シード8校を割り出してみたい。

第1シードは夙川学院高(兵庫)でまず間違いない。前年度優勝というチームの実績に加え、今代の選手は個々の実力・実績ともに十二分。近畿ブロック大会では「飛車角落ち」で戦ってベスト8に終わったが、これはグランドスラム・パリに備えるという高校カテゴリでは通常ありえない、ハイレベル過ぎる事情があったゆえ。そのIJFワールドツアー最高峰大会グランドスラム・パリでは阿部詩が52kg級で優勝、金知秀が57kg級で3位入賞。この2人が先鋒と中堅を務めるのだから、まさしくその陣容、超高校級である。大将枠には全日本カデ70kg超級優勝の吉峰芙母絵に同2位の長谷川瑞紀、70kg級王者の新名寧々と3名の強化選手が名を連ね、実力評価的にも、そして実績というエビデンス上も他に対抗できるチームはまったく見当たらない。

第2シードは富士学苑高(山梨)と帝京高(東京)のいずれか。どちらにしても、この2校の四つ角シード入りはほぼ確実と読む。

富士学苑は若潮杯武道大会で夙川学院を破って優勝。この実績に加えて先鋒枠に藤城心と野村真希、中堅枠に昨年度この大会63kg級の覇者結城彩乃と、強化選手の保有というシード条件もガッチリ埋めている。帝京はインターハイで準優勝、そのメンバーから先鋒・大森生純と大将・高橋瑠璃とポイントゲッターが2枚残った。いずれも個人戦で実績を積んでおり、選考における論理的根拠も明らか。

ここまでの3校は確定のはず。「四つ角」残り1枠が悩ましい。

敬愛高(福岡)、創志学園高(岡山)、大成高(愛知)が俎上に上がるのではないか。

現役高校生最大の大駒・素根輝を擁する南筑高を破って県代表の座を射止めた敬愛は、大将にインターハイ70kg級3位の多田純菜を保有。創志学園は中堅枠に重複ながら前年度63kg級2位の浦明澄と57kg級3位の古賀ひよりを持っている。大成は個々の駒のインパクトではこの2校に劣るが、先鋒枠に和田君華・小林未奈・河端悠の3枚、中堅枠に小山遥佳、大将枠に松本りづと下位カテゴリながら強化選手の保有はふんだん。

これまでの「代表戦の選手選出は任意」というルールをもとに考えればこれは最重量級枠の駒に勝る敬愛を推すべき。大会の目玉になりえた南筑を倒しての代表という高評価の論拠もある。しかし今大会からは代表戦はIJFルール通りの「引き分け試合の再戦」。体重によるアドバンテージはない。強化選手保有時、続く判定要素である「階級差」は理屈上はなくなっているわけである。これはなかなか悩ましい要素。

とはいえ、大成の上記「考慮の対象」とされる選手たちには県代表の座を勝ち得ていない選手も複数おり、決して太い戦力とは言えない。さすがにこれを推すことは難しいのではないだろうか。ここはAシード最後の1枠に敬愛を挙げさせて頂き、創志学園と大成をBシードに置いておきたい。

ここまで挙げたチームはこれで6校。

残る2枠に挙げるべきは、先鋒枠に芳田真を置く比叡山高(滋賀)、大将朝飛真実を擁するインターハイ王者桐蔭学園高(神奈川)、78kg級・宮橋光と57kg級・堂﨑月華の2人のインターハイ3位選手を保有する名張高(三重)、中堅枠に63kg級全日本ジュニア5位の立川桃と57kg級世界カデ3位の中矢遥香の2枚を持つ新田高(愛媛)、世界カデ最重量級3位の米川明穂が大将枠に座る藤枝順心高(静岡)など。

どのチームが入ってもおかしくない。強化選手の同時起用人数と同階級内における他校との彼我の戦力差を考慮して、まず名張は確実。しかし以降は一長一短だ。インターハイ優勝の実績を考慮すれば桐蔭ということになるだろうか。しかしエースの朝飛は70kg級の選手で、無差別該当3階級では最軽量。ポジション内での「取り味」を考えれば、比叡山を推すという考えもないではない。

Aシード校 夙川学院高(兵庫)、帝京高(東京)、富士学苑高(山梨)、敬愛高(福岡)
Bシード校 創志学園高(岡山)、大成高(愛知)、名張高(三重)、桐蔭学園高(神奈川)


ひとまずこう予想する。桐蔭学園は比叡山、あるいは新田と交替してもおかしくない。

運命の抽選会は17日(土)の17時より、講道館にて。昨年通りであれば参加校には当日中に通知、深夜には大会公式HPにてアップが確認出来るはず。楽しみに待ちたい。


文責:古田英毅

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