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濱田尚里の連勝街道続くか、素根輝は大型キンゼルスカへのリベンジに期待・グランドスラムパリ2018最終日女子プレビュー

(2018年2月11日)

※ eJudoメルマガ版2月11日掲載記事より転載・編集しています。
濱田尚里の連勝街道続くか、素根輝は大型キンゼルスカへのリベンジに期待・グランドスラムパリ2018最終日女子プレビュー
(70kg級、78kg級、78kg超級)
文責:林さとる、eJudo編集部

■ 70kg級・新井千鶴が大会2連覇を狙う、最大のライバルはポリング
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連覇を狙う新井千鶴

(エントリー20名)

昨年の本大会優勝者である、ブダペスト世界選手権チャンピオンの新井千鶴(三井住友海上)が参戦。世界ランク1位でもある新井は、もちろん第1シードに配された。

昨年12月のグランドスラム東京大会で新井はバクー世界選手権の内定獲得に失敗しており、今大会が代表権獲得に向けた再出発の第一歩となる。選考のライバルである新添左季(山梨学院大3年)が結果を残せていないこともあって新井のリード自体は依然揺るぎないが、このビッグゲームを2連覇することで改めて国内外にその力を示しておきたいところ。

今大会の海外勢は、ブダペスト世界選手権2位のマリア・ペレス(プエルトリコ)をはじめとして、キム・ポリング(オランダ)、サンネ・ファンダイク(オランダ)、マリー=イヴ・ガイ(フランス)など、久々階級の上位選手が勢揃いした印象。とはいえ日本勢の宿敵であるジュリ・アルベール(コロンビア)や、新井と相性の悪いワールドマスターズ王者マリア・ポーテラ(ブラジル)は出場しておらず、順当にトーナメントが進行すれば新井優勝というシナリオが最も現実的だ。

新井にとって最大のライバルは、準決勝での対戦が濃厚なポリング。現状の力関係であれば遅れを取ることはないと思われるが、昨年9月の復帰以来ポリングは少しずつ調子を上げてきており、油断できない相手であることは間違いない。近頃はすっかり担ぎ技の選手に変わって来ているものの、かつて得意とした密着状況には特に気をつけて戦いたい。また、初戦で対戦するであろう昨年のジュニア王者ジョヴァンナ・スコッチマッロ(ドイツ)と、準々決勝で当たる可能性のあるファニー=エステル・ポスヴィト(フランス)は、どちらもなかなかの難敵。特にご当地選手であるポスヴィトに粘られ、地元の大観衆を敵に消耗戦を戦うような展開はなんとしても避けたいところだ。早めの決着が望ましい。

【プールA】
第1シード:新井千鶴(三井住友海上)
第8シード:サビナ・ゲルチャク(ハンガリー)
有力選手:ジョヴァンナ・スコッチマッロ(ドイツ)、ファニー=エステル・ポスヴィト(フランス)

【プールB】
第4シード:サンネ・ファンダイク(オランダ)
第5シード:キム・ポリング(オランダ)
有力選手:キム・センヨン(韓国)

【プールC】
第2シード:マリー=イヴ・ガイ(フランス)
第7シード:アッスマ・ニアン(モロッコ)

【プールD】
第3シード:アンナ・ベルンホルム(スウェーデン)
第6シード:マリア・ペレス(プエルトリコ)
有力選手:サリー・コンウェイ(イギリス)

■ 78kg級・濵田尚里がワールドツアー3連勝に挑戦、梅木真美は濱田阻止が唯一最大のミッション
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濵田尚里は今大会でワールドツアー3連勝に挑戦

(エントリー22名)

現役世界王者であるマイラ・アギアール(ブラジル)は出場しておらず、エントリーした選手の顔ぶれは昨年のグランドスラム東京大会とほぼ同じ。最大のトピックは濵田尚里(自衛隊体育学校)のグランドスラム連勝なるかだ。一発の威力ある投げと女子柔道ナンバーワンとも評される寝技技術を持つ濵田だが、これまではパフォーマンスに波があり、それゆえなかなか突き抜けることが出来ず世界大会の場を踏むことが出来ずにいた。しかし現在の濱田は間違いなくキャリアの最盛期、昨年は出場した国際大会すべてを、それも全試合一本勝ちで優勝するという凄まじい成績を残している。ワールドツアーに限ってもグランプリ・ザグレブ大会、グランドスラム東京大会と現在2連勝中。今大会、この階級で世界が最も注目する選手は間違いなく濱田だろう。

第7シードの濵田は初戦でサマ=アワ・カマハ(フランス)とアナマリア・ヴァグナー(ドイツ)の勝者と戦ったのち、準々決勝でナタリー・パウエル(イギリス)、そして、準決勝で地元フランスのエースであるオドレイ・チュメオ(フランス)と対戦することになる。チュメオはムラ気のために度々星を落としている不安定な選手だが、地元フランス開催ということで「表」の目が出る可能性もある。アクシデントの可能性がある立技ではなく、より確実な寝技で、それも早い段階で仕留めてしまいたい。決勝には国内代表争いのライバルである梅木真美(ALSOK)が勝ち上がってくる可能性が高く、濵田としては直接対決に勝利して序列を確定してしまいたいところ。

一方の梅木は第4シード配置からのスタート、初戦の相手はおそらく組み手の煩いパク・ユジン(韓国)。以降は準々決勝でマドレーヌ・マロンガ(フランス)、準決勝でフッシェ・ステインハウス(オランダ)と、パワーファイターとの対戦が続くことになる。ブダペスト世界選手権では2位を獲得している梅木だが、濵田の残した強烈なインパクトを考慮すれば、もはや実績によるアドバンテージはないに等しい。来年の世界選手権代表を目指すためにはここで濵田の優勝を阻止するしかなく、そのためにはなんとしても決勝まで勝ち上がり濵田と勝負をしなければならない。グランドスラム東京大会で敗れているステインハウスとの準決勝など厳しい戦いが続くが、ここが勝負どころと覚悟を決めて試合に臨んでほしい。

【プールA】
第1シード:フッシェ・ステインハウス(オランダ)
第8シード:アナスタシア・タルチン(ウクライナ)
有力選手:クララ・アポテイカー(スロベニア)

【プールB】
第4シード:梅木真美(ALSOK)
第5シード:マドレーヌ・マロンガ(フランス)
有力選手:パク・ユジン(韓国)、ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)

【プールC】
第2シード:ナタリー・パウエル(イギリス)
第7シード:濵田尚里(自衛隊体育学校)
有力選手:サマ=アワ・カマハ(フランス)、アナマリア・ヴァグナー(ドイツ)

【プールD】
第3シード:オドレイ・チュメオ(フランス)
第6シード:カレン・スティーフェンソン(オランダ)
有力選手:サラ・ムゾウギ(チュニジア)

■ 78kg超級・テーマは「小と大」、素根輝がキンゼルスカへのリベンジ狙う
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素根輝は第6シード配置

(エントリー23名)

ヨーロッパを中心に多くの強豪選手が集った、グランドスラムレベルの名に恥じないハイレベルトーナメント。ユー・ソン(中国)やイダリス・オルティス(キューバ)といったロンドン−リオ期を牽引したトップ選手は不在だが、昨年のワールドマスターズ王者キム・ミンジョン(韓国)を筆頭に、現役ヨーロッパ選手権王者であるマリーナ・スルツカヤ(ベラルーシ)、ブダペスト世界選手権3位のイリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)など、魅力的な選手が顔を揃えた。

日本のファンが最も関心を寄せているのは、「小兵」である素根輝(南筑高2年)が「大型選手」を相手にいったいどこまで勝ち上がることができるのか、という点だろう。グランドスラム東京において、トップ選手であるキムやマリア=スエレン・アルセマン(ブラジル)に勝利した素根だが、この2名はある程度「柔道」をしてくれる選手であり、素根にとっては比較的戦いやすいタイプ。一方で、今大会の準々決勝で対戦するキンゼルスカは、相手と対話することなく体格を利した巻き込み技を連発してくる、まさに「大型選手」の典型といえる型の選手だ。素根は昨年のグランプリ・デュッセルドルフ大会でもこのキンゼルスカと対戦しており、その際は一方的な巻き込み攻勢の前に払巻込「技有」を奪われた末、崩袈裟固「一本」で敗れている。今回の再戦はリベンジというだけでなく、以前からの素根のテーマである「いかに大型に勝つか」の成果披露の場でもある。1年の間に素根がどのような進化を遂げたのか、決して目を離せない注目の一番だ。

ほか、第2シードを務めるスルツカヤの出来にも注目したい。この選手は昨年、世界ランク1位でブダペスト世界選手権を迎えたが、負傷のためか出場を回避。その後は今年1月のグランプリ・チュニス大会まで畳に姿を見せていなかった。柔道スタイルは近頃の重量級の流行りである担ぎ技を主体としたものだが、ランキングの高さに比してその試合ぶりは圧倒的という印象は受けず、実はトップ選手への勝利歴もあまりない。今大会では準決勝で素根とキンゼルスカの勝者、そして決勝でキムと対戦する組み合わせが濃厚、この選手の本当の実力を測るよい機会となるはずだ。

【プールA】
第1シード:キム・ミンジョン(韓国)
第8シード:カロリン・ヴァイス(ドイツ)
有力選手:アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)、ホシェリ・ヌネス(ブラジル)

【プールB】
第4シード:ヤスミン・クルブス(ドイツ)
第5シード:エリザヴェータ・カラニナ(ウクライナ)

【プールC】
第2シード:マリーナ・スルツカヤ(ベラルーシ)
第7シード:サラ・アドリントン(イギリス)
有力選手:ハン・ミジン(韓国)

【プールD】
第3シード:イリーナ・キンゼルスカ(アゼルバイジャン)
第6シード:素根輝(南筑高2年)
有力選手:ニヘル・シェイキ=ロウホウ(チュニジア)

※ eJudoメルマガ版2月11日掲載記事より転載・編集しています。

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